中川正春の発言 (憲法調査会)

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○中川(正)委員 民主党の中川正春でございます。
 きのうのワシントン・ポストを見ておりますと、アメリカのブッシュ政権が、大量破壊兵器に対して核兵器をもって先制攻撃を行う権利をアメリカは有するというふうな、もちろんこれは一方的な宣言でありますけれども、そういうことがなされております。
 冷戦時代が確実に変貌して、一国が世界を支配していくようなそういう新しい世界秩序の構築に対して、最近のイラク情勢あるいは北朝鮮の日本にとっての状況を考えていきますと、その新しい世界秩序に対して日本としてどういう主張をしていくのか。この世界秩序というものを受け入れながら、それに合わせていく形をとっていく行き方をするのか。それとも、この世界秩序自体がおかしい、本来、憲法の中では国連主義と言われていますが、このことをもっと主張しながら、重視しながら、もう一方で、日本の自立、日本の意思を固めていく、そういう精神に基づいて日本の形を論じていくのか。そんなことをしていかなければならない時代なんだろうというふうに思うんです。
 それに対して、今の日本の状況を見ていますと、余りにもその議論が基本的に腹を据えて行われていない。どちらかというと憲法論に埋没をしまして、イージス艦一つとってみても、あるいは後方支援等々の議論を見ても、憲法に対してそれが抵触するのかしないのかというところでもし日本の議論が終わってしまうとすれば、それは世界の大きなうねりに対して余りにも内向きな議論になっているのではないかということ、このことを非常に大きく危惧いたします。
 そういう意味で、この憲法を柔軟に、私たちの意思を、国家の意思を表現していく手段として据えていきながら、憲法議論をしていくことがいかに大切かということを、今私は痛感をしております。そうした意味で、中間報告が出ましたが、この憲法調査会が、もっと大きく国民的な議論を巻き起こしながら、私たちの国家の意思をここで定めていくんだという気概を持ってさらに進めていきたいというふうに思っておるわけであります。
 さはさりながら、現実的にもっと動かしていけるところがあるんじゃないかというふうに私は思っているんです。三つぐらいこれからの課題を提示して、皆さんの意識の中にひとつ置いていただきたいというふうに思うんです。
 一つは裁判所の役割。これが、憲法裁判所というと、憲法の中で規定をしていかなければ積極的な違憲立法審査権が発動できないという先入観を一遍取ってみたらどうかと思うんですね。今の法律の中で、裁判所に対して、大法廷で憲法議論を積極的にすべきだ、そういう工夫ができないかということ。それによって、立法府は、どうしても違憲だと言われれば、私たちは憲法を議論していかなければならないということになるわけですから、この工夫が一つできるんじゃないかということですね。これがまず一つ。
 それからもう一つは、国民投票なんです。新しい理念として、いわゆる参加をしていく形の自由民主主義、このことから考えていっても、あるいはこれからの憲法議論の中でも国民投票というのは大切なんですけれども、これを、憲法だけじゃなくて、例えば国会移転なんかで事前にやってしまうというふうな試みができるんじゃないかということ。
 それから、三つ目は、それぞれの小委員会に分けてあるんですけれども、これからの議論の中でコンセンサスが生まれてくるものは、新しい形の憲法の改正、具体論、そういうところまで入っていっていいんじゃないか。やれるところからやっていくというふうな、緊急性といいますか、私たちの腹の据え方ができてくれば、国民もこの委員会ももっと濶達な議論の展開ができていくんじゃないかということ。そんな前提でぜひ進めていただければありがたいというふうに思っております。
 以上です。

発言情報

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発言者: 中川正春

speaker_id: 15692

日付: 2002-12-12

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会