伊吹文明の発言 (特殊法人等改革に関する特別委員会)

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○伊吹委員 おはようございます。
 それでは、四十六本という法律が付託されておる審議を始めるに当たりまして、私の質問時間は二十分でありますから、細かなことは一切伺いません。総理の今日に対する歴史認識、時代認識と総理の見識を伺いたいと思います。
 四十六本の法律は、特殊法人あるいは社団法人を独立行政法人化するものであります。つまり、国の指導とか補助とか役員の任命とか、そして、うまくいかない、最終的には国の援助、これは国は一銭のお金もありませんから、善意の国民の税金ということですが、それで援助してもらうという形態から、自分たちの判断で、自分たちの責任で仕事を行う、そのかわり人事もできるだけ自由、うまくいけばうまくいった範囲内で給料も上がるという経営形態に改めるという法案であります。自分たちの判断で、政府の命令や指揮ではなくてやっていくという一つの義務を負うかわりに、うまくいけばその結果については自分たちで自由にできるという権利を与えるという法律ですから、私はいわゆる小泉改革の一環だろうと思います。
 しかし、商法に言うところの株式会社にするわけではなくて、独立行政法人という法人体系をとっているわけですから、利益を求める株式会社とはおのずから違う、政府本来の役割があると思うんですね。ですから、できるだけ公から民へ、国から地方へという流れの中での小泉改革の一環ではあるけれども、しかし、利益を求めるのではなくて、国家本来の大切な役割を果たす法人であるという位置づけだと思います。
 これは小泉改革の大きな柱の中の一つだと思いますが、私は、実はこれで十九年政治家をやらせていただいていますが、最初に政治を志した二十年前に、ダイヤモンドという出版社から「シナリオ日本再生」という本を出しました。その中で、小泉さんが構造改革という言葉で言っておられることと全く同じことを実は私は二十年前から言っております。
 問題は、国民意識と社会システムの改革を行うという総理の今日的時代認識ですね。私は、戦前の国家総動員体制と、それから総司令部に来たアメリカのニューディーラー、つまり国がいろいろな分野に関与しながら国家や経済を引っ張っていくという戦後の日本の、言うならば社会主義的資本主義というのか国家資本主義というのか、こういうものは、日本人の本来の美徳である勤勉とかあるいは会社に対する忠誠心とか、こういうものと、戦争で需要が非常に抑えられていたという雰囲気の中で、結果的に非常にうまくいったと思います。その果実を使って社会保障を充実し、生活水準を引き上げ、そして世界に冠たる長寿国家をつくり上げたわけですが、ローマの昔から、うまくいくと必ず国民というのはそれになれちゃうんですね。ですから、繁栄した国はありますが、繁栄し続けた国というのは残念ながらないんですよ。
 だから、いま少し市場経済、自由社会、競争原理の方へ国民意識と社会システムを変えながら自助努力と自己責任社会をつくり上げていこう、そういう時代認識を持っておられると思うんですが、そういう理解で構造改革を進めておられるということは間違いないでしょうか。

発言情報

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発言者: 伊吹文明

speaker_id: 3636

日付: 2002-11-11

院: 衆議院

会議名: 特殊法人等改革に関する特別委員会