富田三樹生の発言 (法務委員会厚生労働委員会連合審査会)

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○富田参考人 先ほどの総括の中に述べてありますが、先ほども述べましたが、まず事実を認識していただきたいということであります。
 例えば、単純に四十八対一という医療法特例がありますが、よく考えていただきたいと思います。措置入院というのは、行政処分として知事命令で強制的に入院させるんです。医療保護入院は、医療及び保護の必要なためということで強制的に入院させるんです。強制的に入院させておきながら、医療の制度は一般医療水準以下であるということ、このことをよくお考えいただきたい。いいですか。強制的に医療のために入院させておきながら、医療は医療ではないということが五十年も続いているということであります。
 しかも、医師とか看護婦の数だけではないんですよ。読売の話もありますが、例えば、今、看護婦の四対一を辛うじてとっているもの、その水準を一応基準としても、指定病院の三割は満たないというふうになっていますね。措置指定病院でもその基準に満たない。
 いいですか。こういうことが人権侵害ないしは不法状態であるというふうにまず御認識すべきではないかというふうに思います。
 先ほど話しましたように、そういうものだけではないんです。社会復帰など簡単に言っちゃいけませんよ。我々が、今、二十年、三十年入院している人たちを出すためにどれだけ大変なことをやっていますか、PSWがどれだけ動いていますか。患者さん、家族はほとんどいません。そういう人たちを出すということがどれだけ大変かということをよくお考えいただきたい。そういうことをまずやるということです。
 先ほど話しましたように、殺人を犯したり、そういう人たちでも、実はそういう支えとか医療の質とかがまずなければ、どんなに特別保安病棟をつくっても、そこは、この法案では特に閉鎖システムになっていますよね、ほかの医療法体系とは全く違った閉鎖システムになっています。それでは全く医療などということはできません。そういうことをまず声を大きくして言いたいと思います。こんなことをやるよりも、今現在の状況をよく知ることです。刑務所医療なんかもよく知ることです。そして、患者さんがどういうふうに生活しているのかということをよく知ることです。
 たまたま、これはちょっとプライバシーに触れることでありますので言えないことがありますが、家族からも見捨てられて、どこへも行くところもなく、保証人もなくて、しかし、いろいろ算段の末、アパートを見つけて、これは数年かかりました、そして退院外泊のために外泊してもらいました。そうしたら、翌日死んでいました。
 そういうことが起こっているんです。そういうことを皆さんよく知ってください。事実を知ってください。
 以上です。

発言情報

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発言者: 富田三樹生

speaker_id: 9842

日付: 2002-12-03

院: 衆議院

会議名: 法務委員会厚生労働委員会連合審査会