金田誠一の発言 (法務委員会厚生労働委員会連合審査会)

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○金田(誠)委員 大臣、よく精神医療の実態について御存じのお立場から、大変誠意を持って御答弁をいただいたと受けとめさせていただいております。いわゆるハンセン病問題、この全面解決という大変な決断をされた大臣でございますから、決してわからないわけではないというお立場で、この法案は厚生労働省はかかわりが少ないわけでございますけれども、そういう中でも精いっぱいの御発言をされているなということは伝わってまいりました。しかし、だからこそ言わせていただきたいと思うわけでございます。
 本法案は、「医療及び観察」という表題にはなっているものの、本質的には刑事法制でございます。社会の法秩序を維持するというのが基本的なこの法律の性格でございます。「北風と太陽」というイソップの童話がございますが、本来太陽の政策が、法を犯した犯さないにかかわらず、今精神病患者さんに求められていることではないのか。その基本的なところが日本の恥部ともいうべき状態になっている。この間、大変な御努力をそれぞれ厚生行政の側面で私はされてきたと思うんですが、突破できない状況に現在ある。精神病院は、この二十一世紀の日本においてあれが病院と言えるのか、そういう実態にあるということは大臣一番よく御承知だと思うわけでございます。そういう中で、その土台の上にこの刑事法制を組み上げた場合にどうなるかということが今問われているわけでございます。大臣として本当に今決断をするべきときに来ている、私はこういうことを申し上げたいと思うわけでございます。
 本質的に刑事法制であるということは、もう釈迦に説法でございますが、決定は裁判所が行う、観察は保護観察所が行う、法務省が所管をする、法務委員会で採決をされるということからも明らかでございます。太陽の政策ではなく、まさに法秩序の維持。私は、これは必要ないなんということは申し上げるつもりはありません。国家として当然法秩序の維持は必要でございます。いわば北風の立場でございましょうかね。しかし、今精神病患者さんに必要なことは、現行の余りにも劣悪な、前近代的な精神病医療、この仕組み全体を変えていく。その中で、あるいはその上で、不幸にして法を犯した方について特別な手当てが必要なのかどうなのかという検討がされなければならない時点に今あるんではないでしょうか。
 そういう意味からいいますと、らい予防法やエイズ予防法と同じ類型と申し上げましたけれども、それは褒め過ぎかもしれません、少なくともこの二つの法律は医療の分野の体系であったわけでございますから。今回は、法秩序の維持、その体系なわけでございます。
 厚生労働大臣、今の精神医療の実態をよく知るお立場から、今の時点でこういう法律が本当に上程されていいものなのか、再度御所見を賜りたいと思います。本当に今、私ども政治の場にある者の決断が迫られている。今しかないと思います。

発言情報

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発言者: 金田誠一

speaker_id: 20324

日付: 2002-12-04

院: 衆議院

会議名: 法務委員会厚生労働委員会連合審査会