戸波江二の発言 (憲法調査会)

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○参考人(戸波江二君) 余り、説明しづらい問題といいますか、資本主義、社会主義の対立というのは一九五〇年代、六〇年代ありましたから、憲法学説としてはその辺余り深く立ち入らなかったというのが実情ですが、ただ、正統憲法解釈、伝統的な、通説的な憲法解釈は、憲法二十九条三項の財産権の補償のところで、個人の持っている財産権の保障というほかに、私有財産制をやっぱり制度として保障しているんだと、だから資本主義、私有財産制という言葉でしか書いていないですから資本主義なんだと思うんですけれども、資本主義を日本国憲法は前提としているというのが通説的な見解でありました。
 ただ、その中で、北大の今村先生という、これも有名な憲法・行政法学者ですが、そこで言う財産権の補償でもって保障している制度の中身というのは、人間が生きていく上でもって必要な物的手段の享有ということであって、必ずしも生産手段の私有化というものではないから、法律改正によっても社会主義への移行ができるんじゃないかという論文、これも有名な論文がありました。
 でも、全体的にはやはり資本主義に立脚しているというふうに考えていたと言っていいと思います。

発言情報

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発言者: 戸波江二

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日付: 2002-11-13

院: 参議院

会議名: 憲法調査会