高橋千秋の発言 (憲法調査会)
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○高橋千秋君 民主党・新緑風会の高橋千秋でございます。
私は、与えられた時間は五分でございますので、簡単に意見を言わせていただきたいと思います。
私は、基本的人権と人間の価値についてしゃべりたいと思います。
さきの通常国会が終了後、谷川団長の下、この調査会で欧州を調査をしてまいりました。その後、中国へ行く機会がございました。いろんな国を行かせていただいて、この基本的人権と人間の価値ということを考えてみました。
特に、中国へ行ったときに、交通事故の数、年間、中国では約三十万人の方が交通事故で亡くなるということを聞きました。日本の人口と中国の人口を比較して、少し交通状況も良くないですからそれぐらいの数あるのかなというふうに思いますが、三十万人という非常に膨大な数の方が中国で亡くなっております。
それで、交通道徳もまだまだというところがありまして、車で人をはねて亡くなったとしても、日本円の価値でいうと二十万円ぐらい払えば無罪放免のような形になるというような話も現地で聞いてまいりました。
一方で、憲法調査会としてヨーロッパへ行ったときに、ヨーロッパには人権裁判所がありまして、そこに対する期待感というのが非常に大きくて、人権に対する意識というのは物すごく高いということを感じました。当然、国によって物価も違います。先ほど、三倍だったのが六十倍に広がったという話を聞きましたけれども、そうすれば、人の価値、価格にすれば三倍と六十倍の差があるのかということを考えたときに、この人間の価値、基本的人権ということも考えて、私は、コストの差はそれは当然国によってあるにしろ、基本的な部分というのは私は一つだろうというふうに思っております。
そういう中で、特にヨーロッパではEUが拡大をするという中で、私たちも前回の報告の中でも言いましたように、EU内部で国を渡るときにはパスポートを全く見せなくても済む、それからユーロというお金だけで全然両替もせずに済むということから、もう一つの国のような状況になって国境がほとんどないような状況になりつつあります。
しかし、一方で中を見ると、いろんな部分は地方分権ということをそれぞれの国が強調をしているように思いました。今まで以上に地方分権というのを進めようと。いろんな経済的なものや補助金やら、いろいろな部分についてなるべく地方に権限や財源を与えていこうという動きの中で、一方でそういうどんどんどんどんEUそのものが大きくなり国境がなくなってくるという、非常に相反したような動きがあります。人間の価値、基本的人権というものがそういう相反する中でどうしていったらいいのかということを非常にヨーロッパの中では模索しているように私は感じました。
一方で、日本はどうなのかということを考えてみたときに、先ほどお二人の方から北朝鮮のお話もございましたけれども、最近の北朝鮮のああいう拉致騒動を見ても、我々日本人の中に基本的人権だとか人間の価値だとか、そういうことを本当に胸を張ってちゃんとやっているんだということを言えるのかどうかということを考えてみると、私は決してそうではないというふうに思います。いろんな差別の問題等もありますけれども、日本はまだまだそういう部分で、憲法だけではなくて感情として、いろんな心の中の問題も含めて、まだまだ発展途上の地にあるのではないかなというふうに感じました。
憲法の改憲、それから護憲、それぞれの立場はあるわけでありますけれども、そういうことを抜きにしても、私は基本的な人間の価値を守るということはこれからもどんどんどんどん論議を深めていく必要があるんだろうと、この北朝鮮の問題も含めて感じております。
取り留めもない話で申し訳ないんですが、私は是非、この憲法調査会が、もうあと一年残っているわけでありますけれども、どういう形にしろ、そういう部分を中心にした論憲を更に深められるような調査が進められることを期待して、私の意見表明としたいと思います。