黒武者キミ子の発言 (厚生労働委員会)
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○参考人(黒武者キミ子君) 全国母子寡婦福祉団体協議会会長の黒武者でございます。
今日は、法案に賛成する立場から意見を申し上げさせていただきます。
私どもの会は、昭和二十五年十一月に、戦後の混乱と窮乏の中、精神的にも経済的にも極めて困難な状況に置かれていた母子家庭の福祉の向上と生活の安定を目的として、全国未亡人団体協議会として結成されました。そして、一昨年には、皇后陛下をお迎えして創立五十周年記念大会を開催いたしたところでございます。
この間、時代は大きく変化してきており、死別母子世帯中心であった私どもの会も、離婚や未婚の母の増加により、現在は多くの生別母子世帯が入会しておられます。
また、この間に母子福祉対策も大きく進展いたしまして、昭和二十七年に議員立法で母子福祉資金の貸付等に関する法律が制定されたことを始めといたしまして、昭和三十六年の児童扶養手当法の制定、昭和三十九年、ついに結成当時からの私どもの宿願であった母子福祉法が制定され、母子福祉施策がこの法律に一本化されました。その後、昭和五十六年には母子福祉に寡婦が追加され母子及び寡婦福祉法となるなど、多くの改善が図られてきました。
こうした一つ一つを地道に積み上げて今日の母子寡婦福祉施策が築かれてきたわけでございますが、これもひとえに議員の先生方のお力があったればこそと感謝申し上げております。
私どもの会は、現在、各都道府県、市に五十六団体ございまして、三十四万人の会員がおります。各団体がそれぞれ財団法人、社団法人、また社会福祉法人としての認可をいただいております。各団体は、母子福祉センターを拠点として、行政が母子福祉対策として実施している介護人派遣事業や各種の相談事業、また技能習得講習会事業などたくさんの委託事業の受託や、また母子生活支援施設、保育所、児童館、老人福祉施設などの福祉施設の運営を受託したり、清掃業務を受託したり、公共施設内での売店の設置などのいろいろな活動をしておるところでございます。
また、金沢市におかれては、訪問介護事業の事業主として事業を展開し、福岡県の大牟田市の母子会でも小中学校の清掃事業を受託することから事業を開始したり、母子家庭の方を直接雇用し、積極的な事業展開を図っているところでございます。
各団体の重要な課題として、個々の母子家庭の就業をいかに支援するかがあります。都道府県、指定都市、中核市ごとに受託事業として技能習得講習を実施しているところでございますが、ホームヘルパー二級資格取得講習、IT講習などは大変人気が高いものの、母子家庭の母親の雇用にどう結び付けていくかが課題となっております。このため、札幌市母子寡婦福祉連合会や大阪府、栃木県、大阪市の母子会などでは、無料職業紹介所の認可を得て直接求職相談に応じ、就職のあっせんを行うなどの活動を開始いたしました。
また、この際の大きな問題として、子供を抱えた母子家庭は講習への参加そのものが難しい面がございます。このため、母子家庭の就業能力を向上させるための支援については、子育てをしながら、家庭におりながら知識や技能が習得できるような御配慮をお願い申し上げたところでございます。
その一つの試みとして、最近、札幌市母子寡婦福祉連合会のように、在宅でコンピューターの入力講習を受講した上で企業から電子地図の作成を受注するなどの活動を開始したところもございます。小さな子供を抱えた母子家庭の母親が在宅就労によりある程度の収入を得られるようになることは価値のあることであり、このような取組が普及していくために御支援を是非お願いいたします。
二十一世紀を迎え、家庭や子供を取り巻く環境が大きく変わり、長引く景気低迷が母子家庭、寡婦に与える影響は大変厳しいものがございます。
今年三月には、厚生労働省から母子家庭自立支援対策大綱が示されて、保護から自立への施策が展開されようとしております。また、私どもが長年要望してまいりました子育て支援策、就労支援策、養育費の確保、母子寡婦福祉貸付金の拡充が盛り込まれた母子及び寡婦福祉法等の一部を改正する法律案がこの臨時国会で審議されておりますが、是非この法案を一刻も早く成立させていただきたく、要望いたします。
このことにつきましては、去る十月二十日に行いました全国母子寡婦福祉研修大会において、全国の会員が千八百名集う中、特別決議したところでございます。
このような状況の中で、全国母子寡婦福祉団体協議会も大きな節目を迎え、母子寡婦の生活基盤の一層の充実強化を図るために、団体の果たすべき役割を認識し、時代に即応し組織活動の展開を積極的に進めなければならないと感じております。
母子及び寡婦の福祉の向上並びに自立の支援に向けて、今後とも先生方のお力添えを何とぞよろしくお願い申し上げます。
ありがとうございました。