入澤肇の発言 (財政金融委員会)

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○入澤肇君 ですから、私が言っているのは、私的な研究機関がこのようにいろんな前提を置いて、当局も知らないような前提を置いてこんな発表をしていると。不安をあおるわけですね。それに対して、やっぱり公的な機関あるいは政府はきちんとした反応を示さなくちゃいけない、そして空気を和らげなくちゃいけない。そういう意味で私は主張しているのでありまして、是非早期に当局としての各種民間の研究機関に対する反論をやっていただきたいというふうに思うわけであります。
 もう一つ、じゃ違う視点から、私は、不良債権の処理につきまして切り口を変えて御質問を申し上げたいと思います。
 私は、不良債権の査定基準を強化するとかまた言っていますけれども、柳澤大臣が実施された特別検査、これは非常に効果があったと思うんです。その特別検査でもなお不足しているというふうに認識することが果たして妥当かどうかということについては疑問を持っているんです。
 むしろ、特別検査の結果、相当な不良債権が上乗せされました。その上乗せされたのは、査定が悪かったからとかなんかよりも、やっぱり全体としての景気対策が不十分だったというふうなことを認識して対策を講じなくちゃいけない。その対策を講ずるときに、マクロ的な需給ギャップが何兆円あるから幾らの財政措置を講ずる、あるいは幾らの景気対策を取るというふうなことを言ってもなかなか分からない。もっと具体的に頭に入るように分析する方法があるんじゃないか。
 例えば、今積み上がっている不良債権の発生原因ですね、構成要素別に数字を明らかにしてもらいたいんです。例えば、銀行の保有株の評価損によって不良債権がどのくらい増えているのか、あるいは増えたのか、それからトータルとして現にあるのか。更に言えば、土地の担保価値が下がってきた。土地の担保価値の評価損あるいはそのほかの不動産物件の評価損によってどのくらい不良債権が増えてきたのか、トータルとして幾らあるのか。更に言えば、貸出し先の企業の、物が売れない、要するに需給ギャップによって、需給ギャップの存在によってどのくらい不良債権が増えてきたのか、それからトータルとして積み上がっているのか。
 こういうふうな切り口を変えた分析があっていいんじゃないかと思うんですが、もし数字がありましたら、銀行の保有株の評価損が今年の三月から今年の九月までに、数字によりますと三兆六千億とか四兆円という数字があるわけですね。四兆円も評価損があったら、これは直ちにBIS規制の八%に影響することはないかもしれないけれども、四兆円ということは、評価損があるということは自己資本がそれだけ毀損されるわけですから、十二・五倍、約五十兆円の貸し渋りが徐々に発生しているということが理論上言えるわけであります。
 株式保有の評価損が幾らか、土地の担保価値がどのくらい下がったのか、あるいは需給ギャップが今どのくらいあるのかということについて、当局としてどのような認識を持っているか教えていただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 入澤肇

speaker_id: 13057

日付: 2002-10-31

院: 参議院

会議名: 財政金融委員会