竹中平蔵の発言 (財政金融委員会)

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○国務大臣(竹中平蔵君) デフレの進行と不良債権の拡大、増加に関する関係はこれはなかなかやはり難しい、正に鶏と卵のような関係にあるということはもう事実であろうかというふうに思います。
 デフレというのを物価水準全般の下落というふうにとらえたならば、これはいろいろこれからも議論を重ねていかなければいけないところでありますが、不良債権の増加の中に占めるデフレによって生じたもの、正に新規の発生というふうにおっしゃいましたけれども、これが一体どのぐらいあるのかということはこれからもしっかりと見極めていかなければいけない問題であると思います。
 しかし、私なりの現状における基本的な認識というのは、デフレによって新規に発生した不良債権というものももちろんあるけれども、それが主たる、決してその大宗を占めるような主たる要因では必ずしもないのではないだろうかと。
 繰り返し言いますが、デフレによって不良債権が拡大しているという面は確かにありますが、それが非常に大きなウエートを占めるということでは私は必ずしもないのではないかというふうに思っております。少なくとも、今年の三月期の不良債権の増加等々に関して言うならば、言わば洗い出しといいますか、資産査定を厳格にしていく中で増えたものというものがむしろ大きかったというふうに思っております。しかし、繰り返し言います、デフレが不良債権に影響を与えているということは、これは全く否定するものではございません。
 しからば、今度は翻ってデフレの原因は何なのか、物の値段が下がる原因は何なのかということなのだと思います。もしも、仮にですけれども、もしもこれが非常に単純な国内の需給ギャップ、需要不足の要因にあるということであるならば、これは御指摘のように、この問題を先に解決しようではないかというような選択肢も私はあり得るのだと思います。しかし、この今の状況というのは決して閉じられた閉鎖的な経済ではなくて、オープンエコノミーで世界全体での需給ギャップの問題を実は議論しないと、国内の需給ギャップだけを議論しても実態的にはほとんど意味がないのではないだろうかと、そういう状況。
 かつ、よくよくいろいろ分析してみますと、需要要因というのがないわけではありませんが、やはりデフレの根底にあるのは、中国からの製品輸入、さらには非常に速いIT部門での技術進歩という供給側の要因、それに加えて、先ほど正に金融仲介機能のお話が出ましたが、日銀が少々頑張っても結果的に金融仲介機能が低下しているのでマネーが増えないと、そういう金融的な現象というのがやはりどうも極めて大きいのではないだろうかというふうに考えられるわけでございます。
 その意味では、この問題はやはり同時解決していく以外にない。こちらの問題を先に解決してということではない。金融の問題、不良債権処理は不良債権処理で是非しっかりとやっていって、かつ、それを支える総合的な対応策というのをマクロ面からも取っていく、そういう合わせ技を行わない限り事態は進展しないのではないかというふうに考えているわけでございます。一連の政策はそうした考えに基づいて積み上げたものでございます。

発言情報

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発言者: 竹中平蔵

speaker_id: 23089

日付: 2002-11-28

院: 参議院

会議名: 財政金融委員会