財政金融委員会

2002-11-28 参議院 全330発言

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会議録情報#0
平成十四年十一月二十八日(木曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月二十七日
    辞任         補欠選任
     後藤 博子君     上杉 光弘君
     海野  徹君     櫻井  充君
     平野 達男君     岩本 荘太君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         柳田  稔君
    理 事
                入澤  肇君
                尾辻 秀久君
                林  芳正君
                峰崎 直樹君
                浜田卓二郎君
    委 員
                佐藤 泰三君
                清水 達雄君
                田村耕太郎君
                中島 啓雄君
                溝手 顕正君
                森山  裕君
                若林 正俊君
                大塚 耕平君
                勝木 健司君
                櫻井  充君
                円 より子君
                山本  保君
                池田 幹幸君
                大門実紀史君
                岩本 荘太君
                大渕 絹子君
   国務大臣
       財務大臣     塩川正十郎君
       国務大臣
       (金融担当大臣)
       (経済財政政策
       担当大臣)    竹中 平蔵君
   副大臣
       内閣府副大臣   伊藤 達也君
       財務副大臣    小林 興起君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        石田 祐幸君
   政府参考人
       内閣法制局第三
       部長       梶田信一郎君
       内閣府産業再生
       機構(仮称)設
       立準備室次長   小手川大助君
       金融庁総務企画
       局長       藤原  隆君
       農林水産大臣官
       房審議官     林  建之君
       中小企業庁次長  青木 宏道君
   参考人
       日本政策投資銀
       行総裁      小村  武君
       日本銀行総裁   速水  優君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○預金保険法及び金融機関等の更生手続の特例等
 に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
○金融機関等の組織再編成の促進に関する特別措
 置法案(内閣提出、衆議院送付)

    ─────────────
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柳田稔#1
○委員長(柳田稔君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨二十七日、海野徹君、平野達男君及び後藤博子君が委員を辞任され、その補欠として櫻井充君、岩本荘太君及び上杉光弘君が選任されました。
    ─────────────
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柳田稔#2
○委員長(柳田稔君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 預金保険法及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律案及び金融機関等の組織再編成の促進に関する特別措置法案の審査のため、本日の委員会に内閣法制局第三部長梶田信一郎君、内閣府産業再生機構(仮称)設立準備室次長小手川大助君、金融庁総務企画局長藤原隆君、農林水産大臣官房審議官林建之君及び中小企業庁次長青木宏道君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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柳田稔#3
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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柳田稔#4
○委員長(柳田稔君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 預金保険法及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律案及び金融機関等の組織再編成の促進に関する特別措置法案の審査のため、本日の委員会に参考人として日本政策投資銀行総裁小村武君及び日本銀行総裁速水優君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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柳田稔#5
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 また、両案の審査のため、来る十二月三日に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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柳田稔#6
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認めます。
 なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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柳田稔#7
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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柳田稔#8
○委員長(柳田稔君) 預金保険法及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律案及び金融機関等の組織再編成の促進に関する特別措置法案の両案を一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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中島啓雄#9
○中島啓雄君 おはようございます。自由民主党の中島啓雄でございます。本日は竹中大臣始め関係者の皆様、御出席いただきありがとうございます。
 まず、いわゆるペイオフ延期法と申しますか、預金保険法等の改正について質問させていただきます。
 まず第一に、ペイオフが二年延期されるということでございますが、ペイオフの問題については、いろいろ議論はありましたけれども、まず第一に定期性預金について十二年度末から十三年度末ということで一年延期されたと。それから、決済性預金をどう保護するかという問題で五か月延期というのが柳澤大臣のころ出まして、それで今回二年延期ということになったということで、それぞれ事情はあるんでしょうが、やはり金融制度の信頼性ということからいえばやや朝令暮改ではないかというそしりを免れないと思いますが、その辺の今回の延期の理由について少し国民に分かりやすく説明をしていただくとどういうことになるか、教えていただきたいと思います。
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竹中平蔵#10
○国務大臣(竹中平蔵君) 中島委員御指摘のように、ペイオフをどのようにするかということに関しましては、恐らく国民の皆さんから見て一体どういう経緯だったのか、どういうことだったのか、非常に分かりにくいという御印象が確かにあるのだと思います。それに対しまして、我々やはり説明責任を果たさなければいけない立場にあるということも強く認識をしております。
 ペイオフの問題というのは、これは日本もかつてはこの制度が作用していたわけで、多くの先進工業国で通常に機能している制度でございます。金融システムそのものが完全に、何といいますか、十分な機能を果たしている状況であるならば、これはペイオフというものがある種、一種の正常なシステムとして機能しなければいけないものであるというふうに思います。
 何度も申し上げていますように、日本の金融システムは極端な状況、危機的な状況にあるわけではありませんが、しかしやはり解決を要する多くの課題を持っているというふうに認識をしています。そういうものが解決される、そういうものを解決していくということがまず政策として何より重要であって、そうした問題を解決すればある意味でその先にペイオフというのは当然のことながら作用するような状況になってくるということなのだと思います。
 我々としては、今般、総理から平成十六年度までに不良債権問題を終結するようにという非常に強い指示を受けました。そのために、資産査定の強化を始め様々な形で政策のパワーアップを図るということを考えたわけでございますけれども、その過程において国民に不安が広がってはいけない、中小企業等々に対する金融が滞るようなことがあってはいけない、そうしたことから、言わば無用な混乱を避けるためにペイオフの解禁を延期して、とにかく十六年度までにこの金融システムの問題を解決したいというふうに思っておりますので、その後にこのペイオフのシステムも正常な形で作動するような形に持っていきたいというふうに考えた次第でございます。
 その意味では、とにかく金融システムを強化する、不良債権問題を解決するという非常に大きな政策の流れに沿ったものであるということに対して御理解を賜りたいと思います。
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中島啓雄#11
○中島啓雄君 ありがとうございました。
 無用な混乱を避けたいというのがポイントだと思いますが、それはそれとして、さきに出された金融再生プログラムでも、「平成十六年度に向けた不良債権問題の終結」ということで、「終結」と書いてあるので、非常に強い言葉だと思いますが、一体、終結とはいかなる内容を意味するのか。一つには、現在の金融機関の不良債権の比率を現行の半分ぐらいにするんだというようなお話がございますが、必ずしも不良債権の比率を下げたからといってそれで終結ということになるのか。やはり金融の仲介機能というのが回復されて、貸し渋りとか貸しはがしとかいう現象がなくなって、金融が再生されたと皆が認めるようになって経済も活性化してくると、こういうことだと思いますが、終結とはいかなる概念で考えておられるのか、その辺を教えていただきたいと思います。
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竹中平蔵#12
○国務大臣(竹中平蔵君) 御指摘のように、十六年度までに終結させなさいという宿題を総理からもらっているわけでありますけれども、しからば終結とはどういう状況かというのは、考えれば実はなかなか難しい問題でございます。
 今、解決すべき問題があるというふうに申し上げました。人間で言えば、人間にとって、例えばこういう病気はどういう病気かという特定化は比較的できるのかもしれませんけれども、健康というのはどういう状況かというのを一般的に定義するのはこれはなかなか難しいというのと私は似ているのかと思います。その意味では、終結というのは、あくまで委員御指摘のように、金融の機能が正常に機能している、象徴的には金融仲介機能が正常に機能している状況ということになるのだと思います。国民からも、投資家から預金者から、また借り手の企業からも信頼されるような金融システムになっている、その信頼の基礎にあるのはやはり成長性であり安定性であり、そのシンボリックな状況としては金融仲介機能が回復しているということになるのだと思います。
 実は、終結の議論をするとき、当初こういう議論を我々もしていたわけでございますが、それはそれで分かるけれども、やはりより具体的な目標みたいなものが政策である以上は必要なのではないかという御指摘も多方面からいただきました。
 そうした点も考慮しまして、終結というのはあくまで金融の仲介機能回復に象徴されるような全般的な信頼性の回復でありますけれども、一つの中間的な政策目標としてこの不良債権比率を回復させる、不良債権比率を半減させるというのが、これは諸外国の例等々も踏まえてでありますけれども、一つの重要な目標になり得るのではないだろうかというふうに考えた次第でございます。
 不良債権比率が低下すれば、これは金融機関が持っているリスク要因を減らして、もって貸出しの仲介機能も十分に果たせるということで、そうした意味での効果といいますか、も期待できるというふうに考えておりますので、目標としては全般としての正に金融システムを強化して信頼性を回復することである、その中間的な目標として不良債権比率を半減するという目標を掲げた次第でございます。
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中島啓雄#13
○中島啓雄君 ありがとうございました。
 不良債権問題の表裏の問題としてデフレという問題があると思うんですね。デフレが先か不良債権処理が先かと、こういうことが世間でもいろいろ言われているんですが、私はやっぱり金融再生というか不良債権処理のためにはデフレの脱却というのが先行すべきではないかと、こう考えております。
 不良債権がなぜ発生するかというと、やはりデフレということで物価が下落し、売上高が減って、資産価格も減る、そういうようなことで実質的な債務額が増加してしまうというような結果として不良債権が増えるのではないかと。特に、現在のように不良債権が新規にかなり発生しているという状況ではそういうことではないかと思っておりますけれども、一体、不良債権というのはデフレの原因なのか結果なのか、その辺、むしろ財政・金融担当大臣としての竹中大臣の御見解を伺いたいと思います。
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竹中平蔵#14
○国務大臣(竹中平蔵君) デフレの進行と不良債権の拡大、増加に関する関係はこれはなかなかやはり難しい、正に鶏と卵のような関係にあるということはもう事実であろうかというふうに思います。
 デフレというのを物価水準全般の下落というふうにとらえたならば、これはいろいろこれからも議論を重ねていかなければいけないところでありますが、不良債権の増加の中に占めるデフレによって生じたもの、正に新規の発生というふうにおっしゃいましたけれども、これが一体どのぐらいあるのかということはこれからもしっかりと見極めていかなければいけない問題であると思います。
 しかし、私なりの現状における基本的な認識というのは、デフレによって新規に発生した不良債権というものももちろんあるけれども、それが主たる、決してその大宗を占めるような主たる要因では必ずしもないのではないだろうかと。
 繰り返し言いますが、デフレによって不良債権が拡大しているという面は確かにありますが、それが非常に大きなウエートを占めるということでは私は必ずしもないのではないかというふうに思っております。少なくとも、今年の三月期の不良債権の増加等々に関して言うならば、言わば洗い出しといいますか、資産査定を厳格にしていく中で増えたものというものがむしろ大きかったというふうに思っております。しかし、繰り返し言います、デフレが不良債権に影響を与えているということは、これは全く否定するものではございません。
 しからば、今度は翻ってデフレの原因は何なのか、物の値段が下がる原因は何なのかということなのだと思います。もしも、仮にですけれども、もしもこれが非常に単純な国内の需給ギャップ、需要不足の要因にあるということであるならば、これは御指摘のように、この問題を先に解決しようではないかというような選択肢も私はあり得るのだと思います。しかし、この今の状況というのは決して閉じられた閉鎖的な経済ではなくて、オープンエコノミーで世界全体での需給ギャップの問題を実は議論しないと、国内の需給ギャップだけを議論しても実態的にはほとんど意味がないのではないだろうかと、そういう状況。
 かつ、よくよくいろいろ分析してみますと、需要要因というのがないわけではありませんが、やはりデフレの根底にあるのは、中国からの製品輸入、さらには非常に速いIT部門での技術進歩という供給側の要因、それに加えて、先ほど正に金融仲介機能のお話が出ましたが、日銀が少々頑張っても結果的に金融仲介機能が低下しているのでマネーが増えないと、そういう金融的な現象というのがやはりどうも極めて大きいのではないだろうかというふうに考えられるわけでございます。
 その意味では、この問題はやはり同時解決していく以外にない。こちらの問題を先に解決してということではない。金融の問題、不良債権処理は不良債権処理で是非しっかりとやっていって、かつ、それを支える総合的な対応策というのをマクロ面からも取っていく、そういう合わせ技を行わない限り事態は進展しないのではないかというふうに考えているわけでございます。一連の政策はそうした考えに基づいて積み上げたものでございます。
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中島啓雄#15
○中島啓雄君 ありがとうございました。
 デフレが先か不良債権処理が先かというのは、なかなか政策的な優先順位というのは付け難い、同時解決ということなんだろうと思いますけれども、ただ、どうも今の政府の政策を見ていると、デフレ問題というのがちょっと横に置かれ過ぎているのではないかなと。
 十月の三十日に発表されました改革加速のための総合対応策、これはマスコミではデフレ対策と、こう言っておりますけれども、どうもデフレに対する記述は、証券、不動産関係の話ぐらいしか出ていないとか、それから十一月二十二日に経済財政諮問会議で竹中大臣がお出しになった「改革と展望」の改定についての論点整理の中でも、この二枚目ぐらいに「デフレ克服に向けた取組み、展望」というのはあるんですけれども、「集中調整期間において、景気は厳しいながらも回復に向けて動き出す。こうした動きを受け、デフレも克服され、物価上昇率はプラスに転じると見込まれる。」というんで、甚だ客観的に政府の政策としてやっていくという迫力が感じられないんで、私は、やっぱり日銀と一体となった支援体制というのは、もちろん日銀特融などもあるわけですけれども、デフレ対策ということで、私は十一月七日の当委員会において五十兆ぐらいの資金を用意したらどうだというふうな御提案も申し上げたわけでございますが、もう一歩踏み込んだデフレ克服への対策が必要ではないかと、こう思っておりますので、御回答はもしいただければ結構でございますが。
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竹中平蔵#16
○国務大臣(竹中平蔵君) 委員御指摘になりました十月三十日の改革加速に向けた総合対応策というのはデフレ克服という観点から見て甚だ力不足ではないかという御指摘は、確かにそういう御指摘をいただいております。
 これ、実は新聞では、今おっしゃいましたように、デフレの総合対応策というふうに新聞では出ているんですが、これは正式には改革加速のための総合対応策ということで、六月に決定しました第二骨太方針を加速するために何をやったらいいかということで、実はそこで議論をしているわけでございます。
 「改革と展望」についても御議論いただきまして、どうも言い方がちょっと客観的で、政策的な何か強い意思が見られないのではないだろうかという御指摘でございますが、これは正に中期の展望でございますのであえてそういう書き方になっているという点も御理解賜りたいと思います。
 それで、重要な点は、決して総合対応策だけで事足れりというふうには思っているわけではございませんで、それをマクロ的にバックアップするために、実は今回、総理の方から補正予算の編成に向けて、これは税収が不足するということもありますが、ここはしっかりと経済のマクロ運営をしようということで補正予算についても御決定、総理の方で決断いただいたし、あわせて、これから編成される来年度の予算編成の中で先行減税を行うことになっております。この今回の補正予算と先行減税を合わせることによって、トータルとしてのマクロ経済管理はマクロ経済管理としてしっかりとやっていきたいという決意を持っております。
 そのためにも先行減税はしっかりとしたものにしなければいけないというふうに思っておりますが、そういう政策の流れになっているということを是非申し述べさせていただきたいと思います。
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中島啓雄#17
○中島啓雄君 ありがとうございました。是非デフレ対策の方もお忘れなくよろしくお願いをしたいと思います。
 じゃ次に、金融機関の組織再編成等に関する法律に関連した質問をさせていただきたいと思いますが、今回の組織再編法というのは、要するに地方金融機関等の合併を促進する、それによって金融機能の再生を図ると、こういうことなんだろうと思いますが、なかなか現実を取ってみると、救済する金融機関側も超優良な金融機関というのはそうあるわけではないので、弱いのと弱いのが集まって合併した場合に果たして効果があるかどうかと、大銀行の合併の例ではどうも余り効果が上がっていないというふうな例もありますし。もう一つは、支援措置を適用された金融機関には、経営基盤強化計画というのを出して、これでどうも官による統制があって、経営の自由度が奪われて、かえってやりにくいんじゃないかとか、そんな批判もあるわけでございますが、具体的にどうやって合併等を進めて金融機関の再生を促進するのか、その辺の何か具体的施策がございましたら教えていただきたいと思います。
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藤原隆#18
○政府参考人(藤原隆君) お答え申し上げます。
 一般に、合併等につきましては、いわゆる店舗等の配置の合理化とかそういうような規模の経済、あるいは人材の確保とか先端金融商品の取扱いといったような範囲の経済、こういうものを働かせることによりまして経営の効率向上に効果が大きいというふうに考えられております。
 本法案は、金融機関がこうした効果を発揮することを期待いたしまして、自主的な経営判断によりまして合併等を選択する場合、それを円滑に行わせることができるように支障となっているような措置を取り除くというようなことを目的といたしております。この場合に、当該合併が経営基盤の強化につながることを、経営基盤強化計画とこの認定、それからその履行状況のフォローアップと、こういうもので確認していこうということでございます。
 しかしながら、あくまでも自主的な経営判断をサポートすることが本制度の趣旨でございますので、例えば計画の記載項目でありますとかにつきましては、収益性の向上の程度あるいは新たなビジネスモデル等につきましては必要最小限の項目とするように、経営の自由度に対する配慮を行っているところでございます。
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中島啓雄#19
○中島啓雄君 今、法律に書いてあるようなことの御答弁があったわけでございますが、やっぱり効果を上げるというのが第一でございますので、きめの細かい施策を考えていただきたいと思います。
 合併促進に関連して、十五年度の金融庁の予算要求において政府保証枠一兆円ということを考えておられます。これは、救済機関側の自己資本比率が低下しないように、それを回復するという限度において公的資金を投入するかと、こういうことでございますが、現実は、今までの預金保険機構からの例えば支援策としての贈与に限って見ても、毎年度一兆円以上入れているわけで、それで足りるのかなというのが一つでございますし、もう一つは、自己資本比率を回復するだけで足りるのかどうかということで、今朝の新聞でもいわゆる金融再生プログラムの工程表の案が出ておりましたけれども、そこで早期是正措置を要請された金融機関については従来の改善期間を三年から一年にするんだというようなことが述べられております。
 そういう意味では、やはりかなり公的資金の投入については予防的措置ということを含めて予算措置もしていくべきではないかというふうに思いますが、十五年度の概算要求等を見ますと、公的資金枠の要求は従来どおりの、いわゆる国債も含めて七十兆円ということで、別に新しい施策に伴う公的資金枠ということについては入っていないようでございますが、その辺についてはどうも早期是正等について早めるという施策と予算上の措置がやや整合性を欠いておるのではないかというような気がいたしますが、どのように考えておられるか、お聞かせいただきたいと思います。
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藤原隆#20
○政府参考人(藤原隆君) お答え申し上げます。
 まず、本法案につきましては、この法案の中にも書いてございますように、健全な金融機関同士の合併ということを前提にいたしております。それから、主としてその主眼は地域金融機関の合併をお助けするということを念頭に置いてやっておるところでございます。
 今回の金融機関等の組織再編成法の特措法の資本増強の財源につきましては、預金保険機構に新たな新勘定を設けまして、その借入れに対しまして一兆円の政府保証枠を付すということを今要求いたしておるところでございます。
 その積算に当たりましては、先ほど申し上げましたように、健全な金融機関同士が、主としてその地域の金融機関が合併を行うという前提に立ちまして積算をいたしておるところでございまして、例えば地域銀行、これは地銀とか第二地銀あるいは信金・信組、こういう各業界につきまして平均的な金融機関同士が合併が行われたというふうに仮定した場合に必要となります金額を基準にいたしまして、過去の組織再編成の実績を相当程度上回る件数の合併が一年間に集中的に生じたとしてもなお対応が可能となる、そういうようなものを機械的に積算を行ったものでございまして、財源としては十分なものだというふうに認識いたしております。
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中島啓雄#21
○中島啓雄君 後段の今後の予防的措置も含めた再生支援制度ということについてはどのように考えておられますでしょうか。特に、半年掛けてそういう新しい公的支援の投入の仕組みも検討するというようなことでございますが、その辺の展望について教えていただきたい。
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藤原隆#22
○政府参考人(藤原隆君) 報道等でそういうのが出ておるわけでございますが、現在まだその改革工程表につきましては検討中でございまして、ちょっと今申し上げることができないことをお許しいただきたいと思います。
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中島啓雄#23
○中島啓雄君 施策というのは、金融再生をハードランディングさせようと思えば、それに対する措置というのもやっぱりセットで出てこないとおかしい話でございますので、その辺そごのないように是非早めに検討をしていただきたいと思います。
 じゃ最後に、今回の法律というのは主に地域金融機関の健全化策と、こういうことだと思いますので、特に中小企業に対するセーフティーネットというのをどんなことを考えておられるのか。中小企業貸出信託会社というような構想も載っておりましたが、当面できる一番早い話としてはやはり信用保証協会による保証枠の拡大というようなことだと思いますが、その辺のセーフティーネットについて、経産省からお願いいたしましょうか。
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青木宏道#24
○政府参考人(青木宏道君) お答え申し上げます。
 ただいま中島先生より不良債権処理の加速化に伴う対応につきまして、特に中小企業の金融セーフティーネットについてお尋ねがございました。
 今後、私ども、不良債権処理の加速化に伴いまして中小企業をめぐる金融経済情勢、一段と厳しさを増すおそれがあると考えております。このため、先般取りまとめられました総合対応策におきましても、主要な措置といたしまして、先生御指摘になりました信用保証の拡充並びに政策金融の活用について、この二点について措置が盛り込まれておるところでございます。
 まず、第一点目の信用保証の拡充につきましては、既に今臨時国会におきまして中小企業信用保険法の改正を成立をさせていただいております。
 この改正法におきましては、三点措置が盛り込まれておりまして、第一点目が金融機関の経営合理化に伴い信用供与の減額に直面する中小企業の方々、あるいはRCCに譲渡された中小企業者であってもなお再生の可能性がある方、こういう方々をいわゆるセーフティーネット保証、これは通常の保証枠とは別に、すなわち倍額の保証が可能となる制度でございます。この制度に対象とするという点が二点でございます。
 さらに、不幸にも法的手続に入りまして再生計画が認可されました中小企業者に対しても、私ども新たにDIP保証制度を講ずることといたしてございます。こうした措置がこの改正法に盛り込まれておりますが、できますればこの十二月の中旬にも改正法の施行を図るべく、その準備に現在取り組んでおるところでございます。
 また、第二点目の政策金融の活用につきましては、デフレ経済の下で十分な担保力を有しない中小企業の方々が増加している現状にかんがみまして、商工中金の貸し渋り対応無担保融資保証制度、これは従来、別枠で三千万まで無担保でお貸しをするという制度でございましたが、既に今月の十一日にこの限度額を五千万に引上げをいたしているところでございます。
 また、第二点目に、RCCに譲渡された中小企業者であっても、再生可能な中小企業が再生することを後押しするために、商工中金あるいは中小公庫の政府系金融機関におきまして新たな融資制度を創設をすることといたしております。
 いずれにいたしましても、私ども、関係当局とも十分相談し、やる気と能力のある中小企業に対し円滑な資金供給がこの年末あるいは年度末に掛けまして十分確保できるよう万全を期してまいりたいと思います。
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峰崎直樹#25
○峰崎直樹君 これから二時間という時間をいただきましたので、久しぶりに何か長時間質問するということになりますと、もしかすると時間が多過ぎたり余っちゃったりすることがあるかもしれませんので、その点は御容赦願いたいというふうに思います。今日は日銀総裁にもおいでいただきましたし、もしかすると、今までもう何度も答弁をしていただいていることを繰り返してお聞きすることがあるかもしれませんが、その点、ちょっとお許しいただきたいと思います。
 そこで、今回の金融二法の問題の中で、一番私たちが依然としてこれは小泉内閣の公約違反だねというふうに思っている問題は、やはりペイオフを延期をしたということだと思います。
 そこで、改めて竹中大臣にお聞きしたいと思うんですが、これはなぜ二年間またこれを延期をしたのか、その理由。そして、塩川大臣にも併せてお聞きしたいんですが、これは政治家として、やはりこれは小泉内閣の掲げてきた公約を実際上変えましたと、必ず私はやるんだというふうに言ってきたわけでありますから、それを二年間延期したというのは、加速だとか、ある意味では言葉の魔術じゃなくて、やっぱり事実上これは我々の金融政策が今まで誤っていたと、ある意味ではそういうことをきちんと明確にすることが私は非常に重要なことじゃないかというふうに思っておりますので、この点について、もしそうではないというふうにお考えであればお二人の大臣からお聞きしたいと思います。
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竹中平蔵#26
○国務大臣(竹中平蔵君) ペイオフの問題に関しましては、先ほどの御答弁と一部ダブるかもしれませんけれども、基本的には、我々にとってまず最も重要な政策の基本、総理がおっしゃる幹の部分というのは、不良債権の問題をきっちりと解決を付けることによって経済の活性化を図ることであるというふうに思っております。
 昨年の骨太方針以来、この不良債権処理の問題というのは構造改革の一丁目一番地であるという位置付けを与えてまいりました。今般、その問題を更によりハードルを高くするといいますか、目標を高めて、十六年度末までに終結させるという目標を掲げたわけで、それに合わせて、その過程で生ずるかもしれない様々なやはり不安や混乱は避けたい。国民の不安、それと中小企業の金融に支障が生じないように、そうした観点から、その過程においてペイオフを延期するということを決断したわけであります。
 繰り返し申し上げますが、政策というのは幾つもの側面を持っております。私たちにとって一番重要なこのいわゆる幹の部分ないしは幹に近い部分というのはこの不良債権問題を解決していくということであって、ここは何ら変えていない。その意味では、これは言葉の問題だというふうに言われるかもしれませんが、そこはやはり強化といいますか、不良債権問題を処理するという幹の部分に関しては目標を高めて強くしているのだというふうに思っております。
 その過程で、繰り返しになりますが、無用の混乱を避けるためにペイオフに関しては延期をさせていただくということにしたい、その方向に向けて、しかし日本の経済を安定化させて金融も強くしていきたいというふうに考えている次第でございます。
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塩川正十郎#27
○国務大臣(塩川正十郎君) 私は、自分の考えといたしまして、もうペイオフは予定どおり実施すべきだと思っておったのでございますけれども、やっぱり世間が余り騒ぎ過ぎますね。特に、中小の金融機関がつぶれるとかなんとか、より一層デフレが進行するとか、騒ぎ過ぎてしまって、政府も、ちょっとそれじゃ、方針は変えないけれども実施をちょっと遅らそうか、そんな程度のことだと私は思っています。
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峰崎直樹#28
○峰崎直樹君 塩川大臣、ちょっとその答弁は、私どもは、何というのか一国の財務大臣としてのお言葉とはちょっと思えないようなお話なんですが。
 これは実は私たち民主党の立場からすれば、ペイオフを解禁するということは、それまでに事実上不良債権問題は片が付く、一応、片が付くというのはなくなるということじゃないと思うんですね、不良債権というのは絶えず一定の率で発生するものだから。それは私たち別にそれを否定しているわけじゃないんですが、問題は、日本の経済が順調に円滑に発展するに当たって、もう不良債権問題というのは峠を越しましたと、何度もこれを聞いたんです。それが、ペイオフを延期しなきゃいけないということは、不良債権問題は解決をしていたというけれども実は解決をしていなかったということが、実は今、私、竹中大臣の口から、不良債権をきっちりと解決するとこれが経済にとって非常にいい結果をもたらすんですよ、一丁目一番地なんですよと。実はそれが十分やられていなかったということを私はやはり表したものだというふうに思うんですが、これはそういうふうに考えてよろしいんですね。
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竹中平蔵#29
○国務大臣(竹中平蔵君) 不良債権問題の解決ということを言う場合に、想定されるやはり幾つかの段階があるのだと思います。その段階の問題と、それともう一つは、やはりこの一年、過去一年半、二年ぐらいの間に、これは当初予想できなかったような世界経済の悪化があったという点も、これは両方考えなければいけない要素であるかと思います。
 申し上げたいことは、解決の段階というふうに申し上げましたが、世界経済が悪化する中で、これまで金融庁は、そして柳澤前大臣は、やはり危機を回避するために非常に多くの労力を割いてこられたというふうに思います。その危機の回避という点では、これまでの政策はそれなりの効果を上げてきたというふうに思います。
 しかし、そうした中で、世界の経済がより厳しい環境に直面している中で、総理は今回は終結させるということをおっしゃったわけでありますから、この終結というのはやはり危機を回避する、問題を生じさせないという意味を更に踏み込んで、本当にこれでもう終わりにしようではないかと。繰り返し申し上げていますが、その意味では目標、ハードルをより高いところに置いた、より強い、強固な金融システムを作りたいんだというところに置いたと。そういう意思決定の中で今回のペイオフの延期という一つの手段が取られたというふうに御認識を賜りたいと思います。
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