錦織淳の発言 (農林水産委員会)
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○参考人(錦織淳君) この問題を考える上で、いろんな角度から考えることができると思います。先ほどは申しませんでしたけれども、基本的にはやはり大きなグランドデザインといいますか、そうしたことが必要だと思います。
そこで、考えるべきは二つあると思います。
一つは、二十一世紀型の国土戦略ということでございます。
この高度成長下において日本の自然が荒らされてきたのは事実であって、それに対する抜本的な見直しが今議論されているわけですけれども、では二十一世紀型の国土づくりというのはどのように考えるべきか、そしてそのための公共投資をどうしたらよいのかと。まずここをしっかりと押さえていく必要があると思います。そこで、やはり基本的には、これからは自然の摂理に反しない、あるいはむしろ逆に自然の摂理をいただく、利用した、そうした新しい技術体系というものが求められていると、このように考えるわけでございます。
先ほど宇野木先生の御指摘にもありましたように、例えば水というものを考えた場合にも、天から降った水が山の森にたまり、そして小川となり野を抜けて、そして川や湖を通って最終的に外海に流れていく。その中で、農業用水や生活用水にあるいは工業用水に取水され、また排水されていくわけでありますけれども、そうした全体を設計をして、そして新しいIT技術などを駆使しながら、そうしたものをどう利用していくか、そして傷んだ自然をどうやって回復するのか、こういう観点から国土戦略を考えるべきだと思います。
もう一つは、産業振興ということでございます。
私は中海干拓のときにも申し上げたんですが、干拓事業をやめさせるだけだったら簡単なことだと。でも、問題は、その干拓事業に込められた地元の思いの中には地域振興、衰退していく地域に対する焦燥感、そういう中で何とか地元にも産業を興したい、こういう気持ちがございます。そうしたものを受け止めていくならば、二十一世紀型の産業振興、そのためのインフラ整備というものはどのようにあるべきなのか、こういうふうに考えていくべきだと、こう考えているわけでございます。
そういう意味での、大きな設計に立った上での施策というものが今こそ必要であり、誠に申し上げにくいことではありますが、この有明特措法はそういう目から考えますと、余りにも小さな小さなそういう対策だけが取られているのではないかという懸念を持ちますし、また最近、長崎県で、壱岐諸島で砂を取ったということで大きな問題になっております。同じ長崎県では、しかし湾内で砂を取って工事に使っているわけでございます。
このように、ばらばらなことが行われているのが日本の行政でございますので、そうしたことを総合的に今こそ考えていただくということがこの場で私が申し上げたいことでございます。