錦織淳の発言 (農林水産委員会)
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○参考人(錦織淳君) その前に、瀬戸内保全法をどう評価すべきかということをごく簡単に申し上げたいと思いますが、この有明特措法案は、至るところで瀬戸内保全法のスキームといいますか規定ぶりを参考にしておられるわけでありますが、では、その瀬戸内保全法はどうであったかと申しますと、結論からはっきり申し上げて、そちらの方が私は優れていると思います。というのは、明確に規制権限を与えているということでございます。
それから、お尋ねの総量規制についても、非常に具体的な規定を置いております。したがって、抽象的な規制権限を付与するだけではなく、もっと踏み込んだ内容になっているということでございます。それから、自然海浜の保護、そうしたことについてもうたっております。
そういう意味ではかなり良い面も持っていたはずなんですが、実際には、先ほど宇野木先生も御指摘されたように、大量の廃棄物処理のための埋立てにこの瀬戸内の浅瀬がつぶされてしまったために瀬戸内は大きな打撃を受けた。そのことを阻止できなかったというのが一つの教訓として残っていると思います。
お尋ねの総量規制について申し上げますと、私は基本的に、今私たちが有明の再生というふうに考えるべきときに、総量規制をメーンとして考えるべきなのかと。はっきり言えば、やはり私は、諫早干拓事業をやめる、こここそポイントであって、その海を駄目にした基本的な原因に手を付けずに総量規制をしたとしても、問題が少しずれていることになりはしないかということでございます。
それからもう一つは、そのような総量規制は海全体に対する汚濁負荷が絶対量としてどうなのかという観点でありますけれども、今、漁民たちが問題にしているのは、潮受け堤防の内側の調整池から排出される排水に大きな問題がある、それが大きな汚濁負荷になっているということを言っているわけでありまして、そういう観点から考えますと、海全体に希釈をさせるという考え方は、既に水俣の例によっても明らかなように、必ずしも有効ではありません。具体的な汚濁負荷がどの水域にどのような形で出され、それがどのように漁業資源に影響を与えるのか、それをずばりとらえる対策こそ必要だと思います。