吉戒修一の発言 (法務委員会)
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○政府参考人(吉戒修一君) これにつきましては、平成十二年の九月に総理府が実施いたしました犯罪被害者に関する世論調査の結果がございます。
これによりますと、犯罪の被害者や遺族につきまして、犯罪による直接的な被害のほかに最も問題だと思うものは何かとの質問に対しまして、精神的なショックや苦痛との回答に次ぎまして、マスコミの取材や報道によるプライバシーの侵害との回答がなされております。さらに、犯罪被害者の対策といたしまして政府に力を入れてほしい対策は何かとの質問に対しまして、捜査や裁判の過程における犯罪被害者への配慮、これは五八・一%ございましたが、という回答に次ぎまして、マスコミからのプライバシーの保護、これは五六・七%の回答という回答がされているところでございます。
この世論調査において示された政府に対する要望のうち一番目のもの、捜査や裁判の過程における犯罪被害者への配慮につきましては、既に平成十二年に刑事訴訟法の一部改正と犯罪被害者等の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律などが制定されておるところでございます。こういうふうな手当てがなされておりますけれども、二番目のマスコミからのプライバシーの保護につきましては、正に本法案によりましてそのニーズにこたえようとするものでございます。
また、立法事実に関連して敷衍させていただきますと、犯罪報道に関しまして、その報道、取材の在り方が問題とされた最近の著名な事例を拾いますと、まず報道内容に関するものでは、先ほど申し上げましたけれども、神戸連続児童殺傷事件、これは平成九年、それから東電OL殺害事件、平成九年、堺通り魔事件、平成十年、それから沖縄米兵暴行事件、平成十二年がございますし、取材行為に関するものでは、例えば弁護士夫人殺害事件、平成九年、和歌山毒カレー事件、平成十年、桶川ストーカー殺人事件、平成十一年、京都小学生殺害事件、平成十一年、西鉄バス乗っ取り事件、平成十二年、大阪池田小学校児童殺傷事件、平成十三年などがございまして、このような犯罪報道被害の実情にかんがみますと、社会の耳目を集める犯罪が発生すれば同様の報道被害が生じる状態がなお依然として継続している状況にあるというふうに考えております。