森山眞弓の発言 (本会議)

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○国務大臣(森山眞弓君) 心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
 心神喪失又は心神耗弱の状態で殺人、放火等の重大な他害行為が行われることは、被害者に深刻な被害が生じるだけでなく、精神障害を有する者がその病状のために加害者となる点でも、極めて不幸な事態であります。このような者につきましては、必要な医療を確保し、不幸な事態を繰り返さないようにすることにより、その社会復帰を図ることが肝要であり、近時、そのための法整備を求める声も高まっています。
 そこで、本法律案は、心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者に対し、その適切な処遇を決定するための手続等を定めることにより、継続的かつ適切な医療の実施を確保するとともに、そのために必要な観察及び指導を行うことによって、その病状の改善とこれに伴う同様の行為の再発の防止を図り、もって本人の社会復帰を促進しようとするものであります。
 この法律案の要点は、以下のとおりでございます。
 第一は、処遇の要否及び内容を決定する審判手続の整備についてであります。
 心神喪失等の状態で殺人、放火等の重大な他害行為を行い、不起訴処分をされ、又は無罪等の裁判が確定した者につきましては、検察官が地方裁判所に対してその処遇の要否及び内容を決定することを申し立て、裁判所におきましては、一人の裁判官と一人の医師とから成る合議体が、必要に応じて、精神障害者の保健及び福祉に関する専門家の意見も聴いた上で審判を行うこととしております。この審判におきましては、被申立人に弁護士である付添人を付することとした上、裁判所は、精神科医に対して被申立人の精神障害に関する鑑定を求め、この鑑定の結果を基礎とし、被申立人の生活環境等をも考慮して、処遇の要否及び内容を決定することといたしております。
 第二は、指定入院医療機関における医療についてであります。
 厚生労働大臣は、入院をさせる旨の決定を受けた者の医療を担当させるため、一定の基準に適合する国公立病院等を指定入院医療機関として指定し、これに委託して医療を実施することとしております。指定入院医療機関の管理者は、入院を継続させる必要性が認められなくなった場合には、直ちに、裁判所に退院の許可の申立てをしなければならず、他方、入院を継続させる必要性があると認める場合には、原則として六か月ごとに、裁判所に入院継続の必要性の確認の申立てをしなければならないこととし、併せて、入院患者側からも退院の許可等の申立てができることとしております。
 また、保護観察所の長は、入院患者の社会復帰の促進を図るため、退院後の生活環境の調整を行うこととしています。
 第三は、地域社会における処遇についてです。
 退院を許可する旨の決定を受けた者等は、厚生労働大臣が指定する指定通院医療機関において入院によらない医療を受けるとともに、これを確保するための精神保健観察に付されることとしています。
 また、保護観察所の長は、指定通院医療機関の管理者及び患者の居住地の都道府県知事等と協議して、その処遇に関する実施計画を定め、これらの関係機関の協力体制を整備し、この実施計画に関する関係機関相互間の緊密な連携の確保に努めるとともに、一定の場合には、裁判所に対し、入院等の申立てをすることとしています。
 以上が、この法律案の趣旨であります。
 政府といたしましては、以上を内容とする法律案を提出いたしましたが、衆議院におきまして、入院等の要件を明確化し、本制度の目的に即した限定的なものとすること、本制度が対象者の社会復帰のためのものであることを明確化すること、一般の精神医療等の水準の向上を図るべき政府の責務に係る規定を加えること等を内容とする修正が行われております。(拍手)
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発言情報

speech_id: 115515254X01320021211_024

発言者: 森山眞弓

speaker_id: 5778

日付: 2002-12-11

院: 参議院

会議名: 本会議