小泉純一郎の発言 (予算委員会)

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○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 現在の経済状況ですが、失業率も五・四%程度でなかなか改善しない厳しい状況もございます。また、物価下落も続いておりますし、不良債権処理に絡んで様々な御意見がありますが、中小企業対策、雇用対策、そして構造改革等、いろいろな手だてを講じてこの厳しい経済状況を脱却していかなきゃならないと認識しております。
 こういう状況の中にあって、景気対策が先か構造改革が先か、いろいろな議論がありますが、私は一貫して改革なくして成長なしと。鶏が先か卵が先かと。景気が回復すれば不良債権処理なんていうのはなくなるよという意見もあります。逆に、不良債権処理を進めない限り景気回復は実現できないよという意見もあります。それは、与党の中でも野党の中でもそうです。両方意見があるんです。
 しかし、私はこの十年来の状況を見まして、じゃ、景気対策というのは何かと。景気対策しろしろと言っている人の中にも相反することを言っている、中身が一貫していないんですよ。景気対策、公共事業もっとしたらいいと、国債もっと増発しろと、減税しろと。じゃ、財政どうなるのかと。財政というのは国民の税負担で成り立っているわけです。打ち出の小づちなんかないんですよ。
 そういう点を考えて、現在の状況も、景気対策やれという主張の最も強い一つは、国債を増発して、公共事業をもっと積み増ししろということでしょう。過去十年間やってきたことですよ。どうなったのかと。持続的な景気回復、経済成長になっていない。だからこそ、私は改革なくして成長なしと。国債を増発して、公共事業を増やして景気回復するんだったら、私すぐやりますよ。そういう状況じゃないから、まず歳出も徹底的に見直しましょうと。民間がリストラ一生懸命やっている、特殊法人始め。税金の無駄遣いあるんじゃないか、あるいは今は負担ないかもしれないけれども、後々税金でツケがどっと返ってくる。今、負担ないから、もっと財政拡大しようという人がある。将来どうなるのか、そういうことも考えなきゃならない。目先のことだけじゃない、将来も考えながらやっていかなきゃならないと。
 実に狭い道なんです。財政拡大して、財政出動して、公共事業積み増しして、財政の規律も考えないで減税して景気だけ回復するんだったら、もう十年前にとっくに回復していますよ。数年前にも回復しているはずだ。だからこそ、改革なくして成長なしと言っているんです。そういう点をやっぱりよく考えなきゃいかぬと。

発言情報

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発言者: 小泉純一郎

speaker_id: 9434

日付: 2002-11-25

院: 参議院

会議名: 予算委員会