中原晟介の発言 (経済産業委員会)

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○中原参考人 御紹介いただきました中原でございます。本日は、審議の場に私どももお呼びいただきまして、大変ありがとうございます。
 本日、私は、日本LPガス団体協議会、それと日本LPガス協会の二つの団体の立場からこの場にお招きをいただいております。
 日本LPガス団体協議会は、LPガスの流通にかかわる四団体のほかに、LPガスの機器設備に携わります団体とともに七つの団体で構成されておりまして、業界全般にわたります諸問題について活動している団体でございます。今申し上げました団体の一構成員となります私ども日本LPガス協会は、LPガスの生産と輸入をしております元売事業者二十社で構成している団体でございます。
 本日は、両方合わせましてLPガス代表として意見を申し述べ、また御質問にお答えをさせていただきたいと思います。
 まず、本題に入ります前に、後ほど申し上げます私どもの意見に関連いたしますLPGの実態について、少しお話をさせていただきたいと思います。
 まず、LPガス業界でございますが、私ども元売業者のほかに、主として容器に充てん等を行います卸売業者さんが約千四百社、そして家庭へのLPガスを販売いたします小売事業者さんが約二万七千社ございます。都市ガスさん、電力さんの事業者数に比べまして圧倒的に数が多く、規模が小さいというのが特徴でございます。業界全体での雇用は約二十五万人というふうに言われておりますが、今申し上げました一小売事業者当たりの平均従業員数というのは七名でございまして、中でも三名以下のところが六割を占めるという、大変中小零細事業者で構成されているのがLPガス業界でございます。
 需要について申し上げますが、国内の需要は約千九百万トンでございまして、我が国最終エネルギー消費の約五%を占めているというのが実情でございます。また、都市ガスの中の天然ガスの分を抜き出して比較いたしますと、熱量換算で申し上げますと、二〇〇一年度ベースではLPガスと天然ガス、都市ガスはほぼ同じくらいの熱量を供給しているというのが実態でございます。さらに、全国の家庭用の需要家件数の半分以上に当たります二千六百万件に御利用いただいているというのがLPGでございます。
 供給面について申し上げますと、輸入量の五十日分の民間備蓄を常時保有いたしております。さらに、現在、百五十万トン、約四十日分の国家備蓄基地の建設も進められているところでございます。また、非常時の供給確保という観点からは、御存じのとおり、阪神・淡路大震災のときに極めて早期に復旧したことや仮設住宅等での活躍で、分散供給型の利点は既に御存じのことかと思います。
 次に、LPガスの品質と環境特性でございますが、LPガスは低い圧力で液体になるわけでございまして、液体の体積は気体の二百五十分の一と大変小さくなるという特性を持っておりますので、必然的に移動性にすぐれておりまして、全国津々浦々の需要家にお届けできるという分散供給型のエネルギーでございます。
 環境面におきましても、二酸化炭素排出原単位は、採掘から燃焼までというライフサイクルの観点で比較いたしますと、LNGあるいは都市ガスさんと同じように、ガス体エネルギーとしてほぼ同等であるという公的研究機関の調査結果も出ております。LPガスは、地球環境面からも天然ガスと同等のクリーン性を有するガス体エネルギーでございまして、昨年批准されました京都議定書の二酸化炭素削減目標達成に大きく寄与できるのではないかというふうに考えております。
 以上、LPガスについて、簡単に御説明いたしました。
 次に、今般のガス制度改革に関連して御意見を申し上げます。
 昨年議員立法として成立いたしましたエネルギー政策基本法において、第四条でございますが、エネルギー需要者の利益が十分確保されることを旨といたしまして今回の規制緩和等の施策が推進されているところでございます。今般のガス事業法の改正におきましても、需要家利益の増大につながる制度改革がその目的であるというふうに認識しておりまして、本日は、この観点から四つの点の御意見を申し上げます。
 まず、自由化範囲の拡大でございますが、都市ガスの自由化が段階的に行われようとしておるわけでございまして、需要家利益の増大の観点から必要なことということで私どもも理解はしておるわけでございますが、都市ガスさんは、導管で、かつ総括原価方式で、末端までの価格変更も大変合理的にできる公益企業でございます。一方、私どもは、労働集約型で、配送に大変コストがかかるわけでございまして、また、価格を変更する際にも、自由マーケットということで、需要家に対して個別に交渉を行っていかなければいけないという条件がございます。そういったことを考えますと、この自由化は、私どもにとりましては、特段の効率化を進めないと大変厳しいものになるかなというふうに受けとめております。
 このため、自由化分野と規制分野が同時に存在する形となります企業の内部補助の排除、LPガスと都市ガスとの公正な競争条件、平等な競争ができる状態の環境をぜひ整備していただきたいというふうに考えております。さらに、影響が出ました場合の中小零細事業者に対する構造改善の支援についても御配慮をいただけると大変ありがたいというふうに考えております。また、次の自由化のステップにつきましては、政策効果、影響など十分な評価を行った後に行っていただきたいというふうに存じます。
 次に、二つ目のポイントでございます。これはエネルギーのベストミックス、すなわち、それぞれの得意な分野を生かし、さまざまなエネルギーのバランスよい組み合わせ、これこそが広い意味での需要家利益の増大につながるものではないか、この法律の目指すところだろうというふうに考えております。
 このたびの改正におきましてガス導管事業制度が創設され、天然ガス導管網の推進がなされようとしております。しかし、その推進に当たりましては、我が国のような地震国における危機管理という観点からも、それから社会資本投資の適正化という観点からも、都市ガスのようなネットワーク型のエネルギーとLPガスのような分散供給型のエネルギーの組み合わせをうまくやっていく、ベストミックスを図ることが重要ではないかと考えます。
 例えば、LPガスにつきましては災害時の避難所においても供給が可能であるということから、都市部においてもLPガス供給の果たす役割を考える視点も必要ではないかというふうに思われます。
 三つ目のポイントは託送供給制度でございますが、この制度につきましては、先ほど申し上げました内部情報の遮断、ファイアウオールの徹底を図るとともに、託送に関する料金等の情報公開の徹底を強くお願いしたいと思います。競争促進のために、公平に第三者が参入できるような、厳格な区分経理など公平公正な競争環境の整備がその前提になければならないというふうに考えております。
 四点目の、最後の点でございますが、需要家利益増大の観点から申しますと、エネルギー選択肢の幅を広げることも大変重要なことではないかというふうに考えております。
 先般開催されました都市熱エネルギー部会のガス政策小委員会におきましても、競争を促進するという観点からは、原料として、天然ガスだけでなく、ナフサとかLPガスとかいろいろな原料を使用するという方向も一つの道としてあるのではないかという学識者委員の方の発言もございましたように、これは、エネルギー事業者の原料選択肢の拡大が需要家利益の増大ということと裏腹になっている、表裏一体になっているということのあらわれではないかというふうに理解しております。
 以上、私どもの考えを述べさせていただきましたが、将来の我が国の社会像を見据えたエネルギーのあり方につきまして、また、その中で、都市熱エネルギー部会の報告書にも触れられておりますように、都市ガスのみならずLPガスも含むガス体エネルギーのあり方について、当委員会におきまして御検討いただければ大変ありがたいというふうに思います。
 以上で私どもの意見陳述を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 中原晟介

speaker_id: 8867

日付: 2003-05-13

院: 衆議院

会議名: 経済産業委員会