経済産業委員会
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会
会議録情報#0
平成十五年五月十三日(火曜日)
午前九時一分開議
出席委員
委員長 村田 吉隆君
理事 阪上 善秀君 理事 下地 幹郎君
理事 谷畑 孝君 理事 田中 慶秋君
理事 中山 義活君 理事 土田 龍司君
小此木八郎君 大島 理森君
梶山 弘志君 小池百合子君
佐藤 剛男君 桜田 義孝君
西川 公也君 林 義郎君
平井 卓也君 増原 義剛君
松島みどり君 山本 明彦君
渡辺 博道君 小沢 鋭仁君
奥田 建君 金田 誠一君
川端 達夫君 後藤 斎君
鈴木 康友君 中津川博郷君
松野 頼久君 山田 敏雅君
河上 覃雄君 工藤堅太郎君
大幡 基夫君 大森 猛君
塩川 鉄也君 大島 令子君
金子善次郎君 宇田川芳雄君
…………………………………
経済産業大臣政務官 桜田 義孝君
経済産業大臣政務官 西川 公也君
参考人
(専修大学経済学部教授) 鶴田 俊正君
参考人
(電気事業連合会会長) 藤 洋作君
参考人
(株式会社エネット代表取
締役社長) 森 勇君
参考人
(社団法人日本ガス協会副
会長・専務理事) 合田宏四郎君
参考人
(日本LPガス団体協議会
会長)
(日本LPガス協会会長) 中原 晟介君
経済産業委員会専門員 鈴木 正直君
—————————————
委員の異動
五月十三日
辞任 補欠選任
大幡 基夫君 大森 猛君
同日
辞任 補欠選任
大森 猛君 大幡 基夫君
—————————————
五月十三日
中小企業者に対する銀行等の資金の貸付けの適正な運営の確保に関する法律案(中山義活君外三名提出、衆法第三号)
化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第八二号)(参議院送付)
揮発油等の品質の確保等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第八三号)(参議院送付)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
電気事業法及びガス事業法の一部を改正する等の法律案(内閣提出第七九号)
————◇—————
この発言だけを見る →午前九時一分開議
出席委員
委員長 村田 吉隆君
理事 阪上 善秀君 理事 下地 幹郎君
理事 谷畑 孝君 理事 田中 慶秋君
理事 中山 義活君 理事 土田 龍司君
小此木八郎君 大島 理森君
梶山 弘志君 小池百合子君
佐藤 剛男君 桜田 義孝君
西川 公也君 林 義郎君
平井 卓也君 増原 義剛君
松島みどり君 山本 明彦君
渡辺 博道君 小沢 鋭仁君
奥田 建君 金田 誠一君
川端 達夫君 後藤 斎君
鈴木 康友君 中津川博郷君
松野 頼久君 山田 敏雅君
河上 覃雄君 工藤堅太郎君
大幡 基夫君 大森 猛君
塩川 鉄也君 大島 令子君
金子善次郎君 宇田川芳雄君
…………………………………
経済産業大臣政務官 桜田 義孝君
経済産業大臣政務官 西川 公也君
参考人
(専修大学経済学部教授) 鶴田 俊正君
参考人
(電気事業連合会会長) 藤 洋作君
参考人
(株式会社エネット代表取
締役社長) 森 勇君
参考人
(社団法人日本ガス協会副
会長・専務理事) 合田宏四郎君
参考人
(日本LPガス団体協議会
会長)
(日本LPガス協会会長) 中原 晟介君
経済産業委員会専門員 鈴木 正直君
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委員の異動
五月十三日
辞任 補欠選任
大幡 基夫君 大森 猛君
同日
辞任 補欠選任
大森 猛君 大幡 基夫君
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五月十三日
中小企業者に対する銀行等の資金の貸付けの適正な運営の確保に関する法律案(中山義活君外三名提出、衆法第三号)
化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第八二号)(参議院送付)
揮発油等の品質の確保等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第八三号)(参議院送付)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
電気事業法及びガス事業法の一部を改正する等の法律案(内閣提出第七九号)
————◇—————
村
村田吉隆#1
○村田委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、電気事業法及びガス事業法の一部を改正する等の法律案を議題といたします。
本日は、参考人として、専修大学経済学部教授鶴田俊正君、電気事業連合会会長藤洋作君、株式会社エネット代表取締役社長森勇君、社団法人日本ガス協会副会長・専務理事合田宏四郎君、日本LPガス団体協議会会長・日本LPガス協会会長中原晟介君、以上五名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人各位に一言ごあいさつ申し上げます。
本日は、御多用のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。
次に、議事の順序について申し上げます。
まず、参考人各位からお一人十分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。
なお、念のため申し上げますが、御発言の際はその都度委員長の許可を得て御発言くださいますようお願いいたします。また、参考人から委員に対して質疑をすることはできないことになっておりますので、御了承願います。
それでは、まず鶴田参考人にお願いいたします。
この発言だけを見る →内閣提出、電気事業法及びガス事業法の一部を改正する等の法律案を議題といたします。
本日は、参考人として、専修大学経済学部教授鶴田俊正君、電気事業連合会会長藤洋作君、株式会社エネット代表取締役社長森勇君、社団法人日本ガス協会副会長・専務理事合田宏四郎君、日本LPガス団体協議会会長・日本LPガス協会会長中原晟介君、以上五名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人各位に一言ごあいさつ申し上げます。
本日は、御多用のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。
次に、議事の順序について申し上げます。
まず、参考人各位からお一人十分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。
なお、念のため申し上げますが、御発言の際はその都度委員長の許可を得て御発言くださいますようお願いいたします。また、参考人から委員に対して質疑をすることはできないことになっておりますので、御了承願います。
それでは、まず鶴田参考人にお願いいたします。
鶴
鶴田俊正#2
○鶴田参考人 専修大学の鶴田でございます。
今般の法改正の審議会に参加させていただきました。しかし、審議会の意見ということじゃなくて、私の考え方を述べさせていただきます。
今度の制度改革につきまして、電気、都市ガスともエネルギー政策基本法の二つの視点を前提としております。一つはエネルギーの安定供給の確保、それから環境への適合ということであります。その二つを前提として制度改革に取り組んでいるわけでありますが、その場合に私個人が一番大事に思いましたのは、内外価格差の存在と内々価格差の存在であります。
この価格差につきましては、いろいろなはかり方があると思いますけれども、厳密にどの統計を使ったからというのではなくて、ちょうど私たちがぐあいが悪いときに医者に行って、体温計ではかります。体温計ではかって熱があったとき、そこから問診が始まり、検診が始まるわけですが、この内外価格差があるということは、ちょうど患者が熱があるなということと同じことでございます。したがいまして、その熱のある状態ですと、やはり制度に何か不都合があるだろうということでございます。
したがいまして、内外価格差が存在しているということは、やはり制度のどこかに問題があるから、それを見直さなきゃいけないというふうになります。
また、内々価格差が存在しているということは、全体としての効率性の向上と国内における非効率企業の存在を示しているわけでありますから、それもやはり制度を変えなきゃならないというふうになると思うのであります。
その場合に、三つの視点を私は大事にしております。一つは、需要家利益の確保であります。二つ目が、供給側事業者の活性化、効率化の達成であります。そして三番目が、事業者間の公正な競争を確保して、現在二つの産業とも地域独占でございますから、地域独占から有効競争への転換を実現するということ。つまり、地域独占から有効競争への転換があって初めて産業組織の活性化、効率化が達成されるというふうに私は思います。
さて、電気につきましては、制度改革に当たりましてやはり産業としての特性を考えておく必要があります。四つのことを申し上げたいと思うのであります。
電気は、産業と家計にとりましての必需財であります。競合財なり代替財が存在しておりません。こういう性質を持っておりますために、自由化を段階的かつ漸進的に行わなければならないというふうに思います。カリフォルニアのような失敗は許されないわけでございます。したがいまして、電気につきましては、平成十六年度から五百キロワットの高圧需要家、平成十七年度から五十キロワットの高圧需要家の自由化をする。これは、ある意味では電気の特性から考えて妥当な措置であると思います。絶対失敗は許されないということであります。
二番目は、送配電部門に関してでございますけれども、送電線に関しては独占財であります。専門用語で恐縮ですけれども、エッセンシャルファシリティーというふうに言えると思います。送電線それ自身は電力会社の私的財産でございます。したがいまして、自由化するにつきましてはその開放が大前提となります。前回の自由化論議の際に、東京電力の当時の荒木社長の開放宣言から自由化が進展したわけでございまして、その結果、今日では社会的インフラとしての性格づけが行われています。
ただ、いわゆる私的財でございまして、東京電力を初め関西電力さん等々の電力会社が一貫垂直体制を維持いたしますから、その送電線に対するアクセスをすべての企業が公平に利用できるようにしなければいけません。つまり、ネットワークをできる仕組み、条件設定に工夫が必要だというふうになります。
第三番目の特徴は、競争と規制分野が共存しているということでございます。
二つの点でございますけれども、今回でも、家庭等々の低圧の部門についてはまだ自由化しておりません。したがいまして、自由化部門と規制部門が共存しているということでございます。ということは、自由化部門の赤字を規制部門で補うなどの内部補助は絶対禁止しなければならないし、また、その措置がとられております。
二番目に、規制財でございます送電線と自由部門である発電・営業が共存しているわけであります。したがいまして、こういう二つの規制財と自由部門とが共存している状態では、ネットワークに対する公正な競争を確保するために、系統管理と営業部門との情報遮断が徹底されなければなりません。あるいは、ネットワークへの公正なアクセスを保証するために、差別的取引を禁止しなければならないというふうになります。今回の法改正でもこの三つが盛り込まれております。
四番目は、生産と消費に関することでございますが、電力は同時同量の原則できっちり系統管理を行わなければいけません。したがって、同時同量の原則をきっちり確保すること、それは、電力の安定供給上、極めて重要だというふうになります。ただ、全国的に安定供給を実現するためには、連系線の空き情報とかあるいは電流が混雑する場合もございますから、そういう情報公開が必要不可欠だというふうになります。
さて、改革の要点でございますが、段階的自由化をすること、先ほど申しましたように、十六年度から五百キロワット、十七年度から五十キロワットまで自由化し、家計部門につきましては十九年度から検証開始というふうになっております。
それから二番目に、いわゆるパンケーキと言っておりますけれども、振替料金制度を廃止して全国市場をつくるということが今回の大きな特徴であります。
それから三番目に、余剰電力の取引を可能とする私設機関としての卸電力取引所を創設するということが盛り込まれております。
それからまた四番目に、中立機関を設立して、全体としての公正な競争を確保するということが大きな法律改正であります。
さて、この法改正と最近の原子力問題との関係について考えておく必要があると思います。
私ども、カリフォルニアは他山の石というふうに理解しておりますけれども、東京電力さんの今回の需給問題は、足元からの教訓、つまり他山の石じゃなくて自山の石と言ってもいいのかもしれません。学ぶべき点は、特定の私企業に安定供給を丸投げしていると一見便利のようでございますけれども、今のような形での供給不安のリスクも潜在的に抱えているということであります。
したがいまして、電力は、発電、送配電、小売と一貫したシステムでございますから、システムとしての安定供給を考えることが緊急に必要だというふうに思います。その意味で、連系線設備の強化を広域的な観点から推進する今回の改革はその第一歩であると思います。それから、中立機関、取引所などの整備を通じたシステム強化は安定供給に不可欠だというふうに言って差し支えないと思います。
原子力を進めていく際にも、特定の事業者を支援するという発想ではなくて、全国的な市場整備、送電網管理の中で吸収余地を高めるなど、システム全体としての検討が不可欠だというふうになります。
今後の課題でございますけれども、中立機関の公平性、透明性、中立性をどのように確保していくか、また二番目に、卸電力取引市場で公正な価格形成を促すための監視機能をどう導入するか、この二つが入ることによって、仏をつくって初めて魂が入るんだということが言えると思います。
それから三番目に、これは一貫垂直体制を今回維持いたしますけれども、そのことによって、やはり送電線への公正なアクセスがきっちり確保できるようにならなきゃいけません。先ほど三つのポイントを申し上げましたけれども、こういう三つの、情報遮断なり会計分離なり等々でございますけれども、これは、一貫体制を維持するための社会的コストとしてむしろ規制が強化されてきたということも申し上げておきたいと思います。
最後に、都市ガスについてでございますが、都市ガスは、電力と違いまして、同じ公益事業でございますけれども代替財が非常にございます。電力、石油、LPガス、非常に豊富でございます。
そういう意味では電力以上に競争が働いている産業でございますけれども、ただ電力と違って、供給体制を見ますと、大規模企業なり中規模企業、小規模企業が混在しております。また、民間企業と公営企業も混在しております。また、一般ガス事業者と簡易ガス事業者とも併存しております。さらに、導管の未普及地域が存在しております。LPGが二千六百万世帯に供給する、そういう意味で、同じ公益事業といっても電力とかなり違った点があります。
また、ネットワークにつきましては、電力産業の場合ですと全国的に送電網が形成されておりますけれども、導管の場合ですと、全国が寸断されているわけであります。そういう意味では、全国市場が形成されておりません。
したがって、制度改革のポイントは、導管網の整備をいかに促進していくか、そして、全国市場の形成をいち早く達成しなければならないというところが第一点であります。
第二点目は、中小企業が存在をしておりますけれども、いかにして効率的な供給体制をつくっていくかというところに二番目の大きなポイントがあります。
それから三番目、競争財があるといっても、やはり自由化は段階的に進めなければなりません。特に、ガスの場合ですと保安の問題がございますから、したがいまして、電気同様、平成十六年度から五十万立米、平成十九年度から十万立米の自由化をいたします。自由化率は五〇%となります。電力の場合には六七%でございますけれども、ガスの場合には中圧までの自由化をするというふうになっております。
以上のように、ガスにつきましても段階的自由化という考え方に立って、そして需要家にとって利益になるような形での自由化を推進していくというのが今度の改正案の骨子であります。
以上で終わります。ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →今般の法改正の審議会に参加させていただきました。しかし、審議会の意見ということじゃなくて、私の考え方を述べさせていただきます。
今度の制度改革につきまして、電気、都市ガスともエネルギー政策基本法の二つの視点を前提としております。一つはエネルギーの安定供給の確保、それから環境への適合ということであります。その二つを前提として制度改革に取り組んでいるわけでありますが、その場合に私個人が一番大事に思いましたのは、内外価格差の存在と内々価格差の存在であります。
この価格差につきましては、いろいろなはかり方があると思いますけれども、厳密にどの統計を使ったからというのではなくて、ちょうど私たちがぐあいが悪いときに医者に行って、体温計ではかります。体温計ではかって熱があったとき、そこから問診が始まり、検診が始まるわけですが、この内外価格差があるということは、ちょうど患者が熱があるなということと同じことでございます。したがいまして、その熱のある状態ですと、やはり制度に何か不都合があるだろうということでございます。
したがいまして、内外価格差が存在しているということは、やはり制度のどこかに問題があるから、それを見直さなきゃいけないというふうになります。
また、内々価格差が存在しているということは、全体としての効率性の向上と国内における非効率企業の存在を示しているわけでありますから、それもやはり制度を変えなきゃならないというふうになると思うのであります。
その場合に、三つの視点を私は大事にしております。一つは、需要家利益の確保であります。二つ目が、供給側事業者の活性化、効率化の達成であります。そして三番目が、事業者間の公正な競争を確保して、現在二つの産業とも地域独占でございますから、地域独占から有効競争への転換を実現するということ。つまり、地域独占から有効競争への転換があって初めて産業組織の活性化、効率化が達成されるというふうに私は思います。
さて、電気につきましては、制度改革に当たりましてやはり産業としての特性を考えておく必要があります。四つのことを申し上げたいと思うのであります。
電気は、産業と家計にとりましての必需財であります。競合財なり代替財が存在しておりません。こういう性質を持っておりますために、自由化を段階的かつ漸進的に行わなければならないというふうに思います。カリフォルニアのような失敗は許されないわけでございます。したがいまして、電気につきましては、平成十六年度から五百キロワットの高圧需要家、平成十七年度から五十キロワットの高圧需要家の自由化をする。これは、ある意味では電気の特性から考えて妥当な措置であると思います。絶対失敗は許されないということであります。
二番目は、送配電部門に関してでございますけれども、送電線に関しては独占財であります。専門用語で恐縮ですけれども、エッセンシャルファシリティーというふうに言えると思います。送電線それ自身は電力会社の私的財産でございます。したがいまして、自由化するにつきましてはその開放が大前提となります。前回の自由化論議の際に、東京電力の当時の荒木社長の開放宣言から自由化が進展したわけでございまして、その結果、今日では社会的インフラとしての性格づけが行われています。
ただ、いわゆる私的財でございまして、東京電力を初め関西電力さん等々の電力会社が一貫垂直体制を維持いたしますから、その送電線に対するアクセスをすべての企業が公平に利用できるようにしなければいけません。つまり、ネットワークをできる仕組み、条件設定に工夫が必要だというふうになります。
第三番目の特徴は、競争と規制分野が共存しているということでございます。
二つの点でございますけれども、今回でも、家庭等々の低圧の部門についてはまだ自由化しておりません。したがいまして、自由化部門と規制部門が共存しているということでございます。ということは、自由化部門の赤字を規制部門で補うなどの内部補助は絶対禁止しなければならないし、また、その措置がとられております。
二番目に、規制財でございます送電線と自由部門である発電・営業が共存しているわけであります。したがいまして、こういう二つの規制財と自由部門とが共存している状態では、ネットワークに対する公正な競争を確保するために、系統管理と営業部門との情報遮断が徹底されなければなりません。あるいは、ネットワークへの公正なアクセスを保証するために、差別的取引を禁止しなければならないというふうになります。今回の法改正でもこの三つが盛り込まれております。
四番目は、生産と消費に関することでございますが、電力は同時同量の原則できっちり系統管理を行わなければいけません。したがって、同時同量の原則をきっちり確保すること、それは、電力の安定供給上、極めて重要だというふうになります。ただ、全国的に安定供給を実現するためには、連系線の空き情報とかあるいは電流が混雑する場合もございますから、そういう情報公開が必要不可欠だというふうになります。
さて、改革の要点でございますが、段階的自由化をすること、先ほど申しましたように、十六年度から五百キロワット、十七年度から五十キロワットまで自由化し、家計部門につきましては十九年度から検証開始というふうになっております。
それから二番目に、いわゆるパンケーキと言っておりますけれども、振替料金制度を廃止して全国市場をつくるということが今回の大きな特徴であります。
それから三番目に、余剰電力の取引を可能とする私設機関としての卸電力取引所を創設するということが盛り込まれております。
それからまた四番目に、中立機関を設立して、全体としての公正な競争を確保するということが大きな法律改正であります。
さて、この法改正と最近の原子力問題との関係について考えておく必要があると思います。
私ども、カリフォルニアは他山の石というふうに理解しておりますけれども、東京電力さんの今回の需給問題は、足元からの教訓、つまり他山の石じゃなくて自山の石と言ってもいいのかもしれません。学ぶべき点は、特定の私企業に安定供給を丸投げしていると一見便利のようでございますけれども、今のような形での供給不安のリスクも潜在的に抱えているということであります。
したがいまして、電力は、発電、送配電、小売と一貫したシステムでございますから、システムとしての安定供給を考えることが緊急に必要だというふうに思います。その意味で、連系線設備の強化を広域的な観点から推進する今回の改革はその第一歩であると思います。それから、中立機関、取引所などの整備を通じたシステム強化は安定供給に不可欠だというふうに言って差し支えないと思います。
原子力を進めていく際にも、特定の事業者を支援するという発想ではなくて、全国的な市場整備、送電網管理の中で吸収余地を高めるなど、システム全体としての検討が不可欠だというふうになります。
今後の課題でございますけれども、中立機関の公平性、透明性、中立性をどのように確保していくか、また二番目に、卸電力取引市場で公正な価格形成を促すための監視機能をどう導入するか、この二つが入ることによって、仏をつくって初めて魂が入るんだということが言えると思います。
それから三番目に、これは一貫垂直体制を今回維持いたしますけれども、そのことによって、やはり送電線への公正なアクセスがきっちり確保できるようにならなきゃいけません。先ほど三つのポイントを申し上げましたけれども、こういう三つの、情報遮断なり会計分離なり等々でございますけれども、これは、一貫体制を維持するための社会的コストとしてむしろ規制が強化されてきたということも申し上げておきたいと思います。
最後に、都市ガスについてでございますが、都市ガスは、電力と違いまして、同じ公益事業でございますけれども代替財が非常にございます。電力、石油、LPガス、非常に豊富でございます。
そういう意味では電力以上に競争が働いている産業でございますけれども、ただ電力と違って、供給体制を見ますと、大規模企業なり中規模企業、小規模企業が混在しております。また、民間企業と公営企業も混在しております。また、一般ガス事業者と簡易ガス事業者とも併存しております。さらに、導管の未普及地域が存在しております。LPGが二千六百万世帯に供給する、そういう意味で、同じ公益事業といっても電力とかなり違った点があります。
また、ネットワークにつきましては、電力産業の場合ですと全国的に送電網が形成されておりますけれども、導管の場合ですと、全国が寸断されているわけであります。そういう意味では、全国市場が形成されておりません。
したがって、制度改革のポイントは、導管網の整備をいかに促進していくか、そして、全国市場の形成をいち早く達成しなければならないというところが第一点であります。
第二点目は、中小企業が存在をしておりますけれども、いかにして効率的な供給体制をつくっていくかというところに二番目の大きなポイントがあります。
それから三番目、競争財があるといっても、やはり自由化は段階的に進めなければなりません。特に、ガスの場合ですと保安の問題がございますから、したがいまして、電気同様、平成十六年度から五十万立米、平成十九年度から十万立米の自由化をいたします。自由化率は五〇%となります。電力の場合には六七%でございますけれども、ガスの場合には中圧までの自由化をするというふうになっております。
以上のように、ガスにつきましても段階的自由化という考え方に立って、そして需要家にとって利益になるような形での自由化を推進していくというのが今度の改正案の骨子であります。
以上で終わります。ありがとうございました。拍手
村
藤
藤洋作#4
○藤参考人 皆様、おはようございます。電気事業連合会の藤でございます。
平素、私ども電気事業に対しまして格別の御理解と御指導を賜りまして、厚く御礼申し上げます。また、本日は、このようなチャンスをいただきましてまことにありがとうございます。一般電気事業者の立場から、電気事業法改正案に関する意見を述べさせていただきます。
最初に私どもの電気事業制度改革に対します基本的な考え方につきまして説明させていただき、次に電気事業法改正案について、そして最後に制度移行に当たってのお願い事項を申し上げさせていただきたい、かように存じます。
まず、私どもの電気事業制度改革に当たっての基本的な考え方につきまして、二点申し上げます。
改めて申し上げるまでもございませんけれども、電気という財は経済社会活動に不可欠でございまして、また、他の財への代替性が極めて低い必需品でございます。また、貯蔵が困難なため、消費に合わせて同時に生産される必要がございます。
こうした電気の財としての特性に加えまして、島国でございます。国土が狭く人口が密集しているといった地理的な条件、少資源国であるがためにエネルギーの輸入依存度が極めて高い、言いかえますとエネルギー自給率が四%と極めて低いという事情、また、需要変動が急峻である、需要が非常に急に変動するという特徴など、自由化を進めている諸外国とは異なった我が国特有の事情がございます。
電気事業制度の改革に当たっては、これら電気の特性や我が国固有の事情を十分に踏まえ、安定供給の確保を図る仕組みとしていただくことが何よりも肝要というふうに存じます。
そして、必需品である電気の安定供給を確保しつつ、いかにしてお客様の利益を図るかということが重要であります。
私どもは、競争原理の導入による電気料金の低下やサービス水準の向上を通じて、お客様の利益、ひいては我が国全体の利益の増進を図ることが自由化の目的であると理解しております。
我が国の電力自由化は、平成七年の卸発電分野の自由化、平成十一年の小売分野の部分自由化と、過去二回にわたる電気事業法改正によりまして着実に進展してまいりました。例えば、現行制度により自由化されました特別高圧需要のうち、業務用分野の新規参入者のシェアは、これは平成十四年の十二月現在でございますが既に六%強に達し、今後新規参入者の大規模な新規発電所も続々と運転開始の見込みでございますことから、新規参入は着実に進んでいるということができます。
私ども一般電気事業者も、こうした新規参入者の方々との競争を念頭に、さらなる経営の効率化を進め、電気料金の引き下げを行ってまいりました。平成十年には平均で四・七%、十二年にも五・四%、そして昨年にも五から七%程度の引き下げを行ってまいりましたことに御理解を賜りたい、かように存じます。
以上、私どもの電気事業制度改革に当たっての基本的な考え方について述べさせていただきましたが、次に、電気事業法の改正案について申し上げたい、かように存じます。
一昨年から、電気事業分科会におきまして、私ども一般電気事業者も参画して電気事業制度改革について審議され、それを受ける形で、このたび政府から電気事業法の改正案が本国会に上程されたところでございます。
本改正案は、安定供給の確保と需要家選択肢の拡大により、お客様利益の増進を図るということを目的とするものでございまして、今回の制度設計につきましては、一般電気事業者の発送一貫体制を堅持しつつ、公平、透明な競争を確保するという我が国の実情を踏まえた日本型自由化モデルの方向性を打ち出していただいたものとして高く評価いたしますとともに、先行きの不透明感を払拭するためにも、今回の制度設計についての考え方が長期にわたって持続されるということが望ましいと考えております。
次に、具体的な制度設計に関しまして、少し意見を申し上げさせていただきます。
発電並びに送電設備の建設には長期間を必要といたします。電力不足の状況に陥っても、すぐには供給力をふやすことができません。また、周囲を海に囲まれ、海外との送電連系がない我が国におきましては、長期的な需要見通しに基づいて計画的に設備形成を行っていくことが極めて重要でございます。
諸外国で発電、送電、小売というように機能別に事業を分割した事例を見ますと、各事業者が自己の利益を最大化する行動に出る結果、設備の計画的な整備が進みにくくなるとともに、責任の所在があいまいになって供給信頼度が低下したり、あるいは電力価格の乱高下を招いたりといった問題が見受けられるケースがございます。
このために、だれが責任を持ってお客様に安定して電気をお届けするか、いわゆる供給責任の所在を明確にすることが極めて重要でございますことから、我が国においては、発電から小売まで一貫した体制で確実に電力の供給を行う責任ある供給主体として、一般電気事業者制度を存続することが適切となったものと理解しております。この考え方は、将来にわたって維持されるべきものであると考えます。
続きまして、送配電部門の公平性や透明性についてでございます。
送配電部門を管理運営する立場から、新規参入者との公平な競争環境を確保するために、公平性、透明性確保が重要であることは十分認識しており、会計分離や託送業務の際に知り得た情報の目的外利用の禁止、さらに差別的な取り扱いの禁止につきましては、これまでも自主的に対応してきたところではございます。これらが今回法制化されるに伴い、今後とも、より一層厳格、的確に対応してまいる所存でございます。
また、あわせて、今回の法改正により、送配電部門に係るルール策定や運用状況の監視等を行う送配電等業務支援機関の設置が予定されておりますが、こうした仕組みを通じて、公平性、透明性がより一層確実に担保されることになると考えております。
このほかに、今回の制度改革では、電源開発投資環境を整備する観点から、電力取引市場を創設し、さらには需要家選択肢の拡大という観点から段階的に自由化範囲を拡大することが予定されておりますが、これらにつきましても、一般電気事業者として必要な仕組みの構築に全力を挙げて対応してまいる所存でございます。
しかしながら、消費者の皆様にとって生活必需財であり、代替性が乏しい電気につきましては、自由競争下において、ユニバーサルサービスや最終保障をどう考えるかが重要でございます。
電気事業分科会答申では、段階的に自由化を拡大し、平成十九年四月を目途に全面自由化の是非について検討を開始することとなっておりますが、その際には、需要家選択肢の拡大と自己責任の関係について、また、ユニバーサルサービスや最終保障のあり方についてきちんと議論し、皆さんの合意が得られることが前提になる、このように考えております。
以上、今回の電気事業法改正案に関する意見を述べさせていただきましたが、最後に、制度移行に当たって御留意いただきたい事項について、二点お願い申し上げたいと思います。
まず第一点目は、振りかえ供給料金の廃止についてであります。
供給区域をまたいで電力を送る際の設備使用料であります振りかえ供給料金は、広域流通の円滑化という政策的要請により解消されることになりますが、料金廃止に際しては、設備コストの公平な負担、設備コストの確実な回収、そして遠隔地域に電源が集中立地することの抑制、この三点に十分配慮した制度設計が肝要であると考えます。
振りかえ供給料金の廃止は、電源とネットワークの効率的な形成を阻害する懸念があります。今後、もしこのような事態が生じた場合には、柔軟に制度を見直していただくようお願いしたいと存じます。
二点目は、自由化と原子力の整合についてであります。
昨年六月に制定されましたエネルギー政策基本法の趣旨は、エネルギーの安定供給の確保、環境への適合及びこれら二つの政策目的を十分考慮しつつ市場原理の活用を図るというものであると理解しております。二十一世紀におきまして、ますます資源制約、環境制約が強まることを考えますと、原子力政策の基本方針を定めた原子力長期計画にございますとおり、我が国におきます原子力発電及び原子燃料サイクルの推進の必要性は不変であり、今後とも、エネルギー政策の基軸であると認識しております。
また、原子力発電により年間八千二百万キロリットルの原油消費が節約されており、これは我が国の原油輸入量の約三割に相当いたしますが、原子力というオプションがあればこそ、国際的な化石燃料の取引において、我が国はバーゲニングパワーを持つことができるのではないかというふうに思います。
しかしながら、今後自由化が進展いたしますと、長期にわたって確実にコスト回収を図る必要がある原子力は、特にバックエンド事業につきましては事業期間が超長期にわたり将来の政策面等に不確定な面が残ること、廃棄物処分等に対する制度のうち未整備のものがあることなどにより、長期的な事業推進に対するリスクが増大します。
私どもは、引き続き、民間として、エネルギー政策の大きな柱でございますバックエンド事業も含めた原子力発電を推進していく所存でございますが、そのためには、民間の事業リスクを勘案しながら、官民の役割分担を見直し、広く薄く、適切なコスト回収を図るような仕組みが必要であると考えております。
こうした具体的な方策については、早急に検討の場を立ち上げ、できるだけ早く必要な措置を講じていただきますようお願い申し上げます。
私どもといたしましては、四年ぶりの電気事業法改正という状況を迎え、公益的課題と効率化との両立という自由化の基本理念を踏まえながら、新たな電力供給システムの構築に対応してまいるべく、改めてみずからの社会的役割の重要性を認識しているところでございます。今後とも、御指導、御鞭撻をいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
最後に、このたびの電気事業法改正案が、今国会での審議を経て、成立、施行されることを希望する旨申し添えまして、私の意見陳述を終わらせていただきたいと思います。大変ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →平素、私ども電気事業に対しまして格別の御理解と御指導を賜りまして、厚く御礼申し上げます。また、本日は、このようなチャンスをいただきましてまことにありがとうございます。一般電気事業者の立場から、電気事業法改正案に関する意見を述べさせていただきます。
最初に私どもの電気事業制度改革に対します基本的な考え方につきまして説明させていただき、次に電気事業法改正案について、そして最後に制度移行に当たってのお願い事項を申し上げさせていただきたい、かように存じます。
まず、私どもの電気事業制度改革に当たっての基本的な考え方につきまして、二点申し上げます。
改めて申し上げるまでもございませんけれども、電気という財は経済社会活動に不可欠でございまして、また、他の財への代替性が極めて低い必需品でございます。また、貯蔵が困難なため、消費に合わせて同時に生産される必要がございます。
こうした電気の財としての特性に加えまして、島国でございます。国土が狭く人口が密集しているといった地理的な条件、少資源国であるがためにエネルギーの輸入依存度が極めて高い、言いかえますとエネルギー自給率が四%と極めて低いという事情、また、需要変動が急峻である、需要が非常に急に変動するという特徴など、自由化を進めている諸外国とは異なった我が国特有の事情がございます。
電気事業制度の改革に当たっては、これら電気の特性や我が国固有の事情を十分に踏まえ、安定供給の確保を図る仕組みとしていただくことが何よりも肝要というふうに存じます。
そして、必需品である電気の安定供給を確保しつつ、いかにしてお客様の利益を図るかということが重要であります。
私どもは、競争原理の導入による電気料金の低下やサービス水準の向上を通じて、お客様の利益、ひいては我が国全体の利益の増進を図ることが自由化の目的であると理解しております。
我が国の電力自由化は、平成七年の卸発電分野の自由化、平成十一年の小売分野の部分自由化と、過去二回にわたる電気事業法改正によりまして着実に進展してまいりました。例えば、現行制度により自由化されました特別高圧需要のうち、業務用分野の新規参入者のシェアは、これは平成十四年の十二月現在でございますが既に六%強に達し、今後新規参入者の大規模な新規発電所も続々と運転開始の見込みでございますことから、新規参入は着実に進んでいるということができます。
私ども一般電気事業者も、こうした新規参入者の方々との競争を念頭に、さらなる経営の効率化を進め、電気料金の引き下げを行ってまいりました。平成十年には平均で四・七%、十二年にも五・四%、そして昨年にも五から七%程度の引き下げを行ってまいりましたことに御理解を賜りたい、かように存じます。
以上、私どもの電気事業制度改革に当たっての基本的な考え方について述べさせていただきましたが、次に、電気事業法の改正案について申し上げたい、かように存じます。
一昨年から、電気事業分科会におきまして、私ども一般電気事業者も参画して電気事業制度改革について審議され、それを受ける形で、このたび政府から電気事業法の改正案が本国会に上程されたところでございます。
本改正案は、安定供給の確保と需要家選択肢の拡大により、お客様利益の増進を図るということを目的とするものでございまして、今回の制度設計につきましては、一般電気事業者の発送一貫体制を堅持しつつ、公平、透明な競争を確保するという我が国の実情を踏まえた日本型自由化モデルの方向性を打ち出していただいたものとして高く評価いたしますとともに、先行きの不透明感を払拭するためにも、今回の制度設計についての考え方が長期にわたって持続されるということが望ましいと考えております。
次に、具体的な制度設計に関しまして、少し意見を申し上げさせていただきます。
発電並びに送電設備の建設には長期間を必要といたします。電力不足の状況に陥っても、すぐには供給力をふやすことができません。また、周囲を海に囲まれ、海外との送電連系がない我が国におきましては、長期的な需要見通しに基づいて計画的に設備形成を行っていくことが極めて重要でございます。
諸外国で発電、送電、小売というように機能別に事業を分割した事例を見ますと、各事業者が自己の利益を最大化する行動に出る結果、設備の計画的な整備が進みにくくなるとともに、責任の所在があいまいになって供給信頼度が低下したり、あるいは電力価格の乱高下を招いたりといった問題が見受けられるケースがございます。
このために、だれが責任を持ってお客様に安定して電気をお届けするか、いわゆる供給責任の所在を明確にすることが極めて重要でございますことから、我が国においては、発電から小売まで一貫した体制で確実に電力の供給を行う責任ある供給主体として、一般電気事業者制度を存続することが適切となったものと理解しております。この考え方は、将来にわたって維持されるべきものであると考えます。
続きまして、送配電部門の公平性や透明性についてでございます。
送配電部門を管理運営する立場から、新規参入者との公平な競争環境を確保するために、公平性、透明性確保が重要であることは十分認識しており、会計分離や託送業務の際に知り得た情報の目的外利用の禁止、さらに差別的な取り扱いの禁止につきましては、これまでも自主的に対応してきたところではございます。これらが今回法制化されるに伴い、今後とも、より一層厳格、的確に対応してまいる所存でございます。
また、あわせて、今回の法改正により、送配電部門に係るルール策定や運用状況の監視等を行う送配電等業務支援機関の設置が予定されておりますが、こうした仕組みを通じて、公平性、透明性がより一層確実に担保されることになると考えております。
このほかに、今回の制度改革では、電源開発投資環境を整備する観点から、電力取引市場を創設し、さらには需要家選択肢の拡大という観点から段階的に自由化範囲を拡大することが予定されておりますが、これらにつきましても、一般電気事業者として必要な仕組みの構築に全力を挙げて対応してまいる所存でございます。
しかしながら、消費者の皆様にとって生活必需財であり、代替性が乏しい電気につきましては、自由競争下において、ユニバーサルサービスや最終保障をどう考えるかが重要でございます。
電気事業分科会答申では、段階的に自由化を拡大し、平成十九年四月を目途に全面自由化の是非について検討を開始することとなっておりますが、その際には、需要家選択肢の拡大と自己責任の関係について、また、ユニバーサルサービスや最終保障のあり方についてきちんと議論し、皆さんの合意が得られることが前提になる、このように考えております。
以上、今回の電気事業法改正案に関する意見を述べさせていただきましたが、最後に、制度移行に当たって御留意いただきたい事項について、二点お願い申し上げたいと思います。
まず第一点目は、振りかえ供給料金の廃止についてであります。
供給区域をまたいで電力を送る際の設備使用料であります振りかえ供給料金は、広域流通の円滑化という政策的要請により解消されることになりますが、料金廃止に際しては、設備コストの公平な負担、設備コストの確実な回収、そして遠隔地域に電源が集中立地することの抑制、この三点に十分配慮した制度設計が肝要であると考えます。
振りかえ供給料金の廃止は、電源とネットワークの効率的な形成を阻害する懸念があります。今後、もしこのような事態が生じた場合には、柔軟に制度を見直していただくようお願いしたいと存じます。
二点目は、自由化と原子力の整合についてであります。
昨年六月に制定されましたエネルギー政策基本法の趣旨は、エネルギーの安定供給の確保、環境への適合及びこれら二つの政策目的を十分考慮しつつ市場原理の活用を図るというものであると理解しております。二十一世紀におきまして、ますます資源制約、環境制約が強まることを考えますと、原子力政策の基本方針を定めた原子力長期計画にございますとおり、我が国におきます原子力発電及び原子燃料サイクルの推進の必要性は不変であり、今後とも、エネルギー政策の基軸であると認識しております。
また、原子力発電により年間八千二百万キロリットルの原油消費が節約されており、これは我が国の原油輸入量の約三割に相当いたしますが、原子力というオプションがあればこそ、国際的な化石燃料の取引において、我が国はバーゲニングパワーを持つことができるのではないかというふうに思います。
しかしながら、今後自由化が進展いたしますと、長期にわたって確実にコスト回収を図る必要がある原子力は、特にバックエンド事業につきましては事業期間が超長期にわたり将来の政策面等に不確定な面が残ること、廃棄物処分等に対する制度のうち未整備のものがあることなどにより、長期的な事業推進に対するリスクが増大します。
私どもは、引き続き、民間として、エネルギー政策の大きな柱でございますバックエンド事業も含めた原子力発電を推進していく所存でございますが、そのためには、民間の事業リスクを勘案しながら、官民の役割分担を見直し、広く薄く、適切なコスト回収を図るような仕組みが必要であると考えております。
こうした具体的な方策については、早急に検討の場を立ち上げ、できるだけ早く必要な措置を講じていただきますようお願い申し上げます。
私どもといたしましては、四年ぶりの電気事業法改正という状況を迎え、公益的課題と効率化との両立という自由化の基本理念を踏まえながら、新たな電力供給システムの構築に対応してまいるべく、改めてみずからの社会的役割の重要性を認識しているところでございます。今後とも、御指導、御鞭撻をいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
最後に、このたびの電気事業法改正案が、今国会での審議を経て、成立、施行されることを希望する旨申し添えまして、私の意見陳述を終わらせていただきたいと思います。大変ありがとうございました。拍手
村
森
森勇#6
○森参考人 本日は、このような場で発言をする機会を与えていただき、ありがとうございます。
エネットは、二〇〇〇年三月の電力小売自由化に伴い電力小売事業に新規参入した、特定規模電気事業者でございます。NTTファシリティーズ、東京ガス、大阪ガスの三社の出資により、二〇〇〇年七月に会社を設立いたしまして、二〇〇一年四月より関東地区及び関西地区において営業を開始させていただきました。
これまで約二年の間、非常に厳しい事業環境の中で事業を行ってまいりましたが、本日は、これまでの実業の経験に基づきまして、新規参入者の立場から、電気事業分科会で主張してきた内容のうち、特に重要と思われる点について意見を述べさせていただきたいと思います。
まず初めに、本国会に提出されました電気事業法改正案につきましては、これまで一年以上議論して取りまとめを行った電気事業分科会の答申内容を反映したものでありまして、全体として賛同いたします。
しかし、今回の制度改正の趣旨を踏まえ、制度を実効性あるものとするために、詳細設計や運用面において、今後確実に実施していただきたいポイントがございます。それらのポイントも織り込みながら、託送制度の見直し、電力の広域流通の活性化、市場監視・紛争処理機能の整備、小売自由化範囲の拡大のそれぞれの項目ごとに御説明させていただきます。
資料をお配りしておりますので、御参照いただければありがたいと思います。
二ページでございますが、まず、託送制度の見直しの中でも極めて重要度の高い託送料金の透明化、低廉化について申し上げさせていただきます。
現行の託送料金は、届け出制という緩やかな規制がとられておりますが、算定根拠として公開されている情報だけでは料金設定の妥当性が検証できないため、私どもからいたしますと、本当に料金が公正に設定されているのかという大きな懸念がございます。
また、電力会社各社さんは、昨年の四月から十月にかけて料金改定を実施されましたが、その際の値下げ率を見てみますと、例えば、競争領域となっている特別高圧業務用の小売料金については一四、五%の値下げが行われているにもかかわらず、託送料金は七%程度しか値下げされておらず、託送コストの効率化はまだまだ不十分であると考えます。
この点につきまして、送配電ネットワークは独占でありますことから、託送料金の規制方式を届け出制から認可制に改めること、そして託送料金の計画的、政策的な低減を図る仕組みとして、プライスキャップ規制を導入することを私は主張してきました。今回の制度改革案では現行の届け出制を維持することになりましたが、透明性向上を図るために、行政による変更命令発動基準を明確化し、さらに会計分離を実施し、その結果の公表を義務づけることとなりました。
今後、実効性を上げる上では、電力会社さんによる情報開示や説明責任の徹底と、実質的に計画的かつ十分な水準での託送料金の低廉化を期待いたします。
三ページでございますが、同時同量ルールの見直しについてでございます。
現行の同時同量ルールは、需要量と発電量とを三十分単位でプラマイ三%以内に合わせなければならないという非常に厳しいルールになっています。この同時同量ルールを遵守するために、PPSは、需要家一件一件にリアルタイムの需要量を監視する端末を設置しておりますが、この端末を設置するために、一件当たり約百万円もの費用を要しております。今後、小売自由化範囲の拡大に伴って規模の小さな需要家がふえることを考えますと、これらの需要監視コストは社会的に無視できないものとなります。
私は、これを改善する方法として、実需要量ではなく、事前に提出する計画値どおりに発電量を合わせるという計画値同量の採用や、三十分ごとの実計量は行わずに、サンプルデータや統計データから時間単位ごとの需要量を類推するプロファイリングの導入を提案してきました。
制度改革案では、三十分同時同量変動範囲の弾力化、事故時バックアップ料金の廃止、プロファイリングの適用検討を行うこととなりましたが、さらには、需要量と発電量との差分に適用される料金であるインバランス料金が適切な水準に設定されることが極めて肝要でありますので、この点は確実に実行されることをお願いしたいと思います。
四ページでございますが、送配電部門の中立性、公平性、透明性の確保についてでございます。
送配電ネットワークは、現在電力会社さんが所有されていますが、競争の基盤となる公共インフラと位置づけられますことから、私は、送配電部門の構造分離もしくは分離相当の厳格な規制を要望してきました。この点、制度改革案では、構造規制は行わずに、情報遮断、内部相互補助の禁止、差別的取り扱いの禁止を行為規制により担保すること、及び中立機関を設立し、送配電に係る公平なルールの策定、監視を実施することと整理されました。
ここで実効性を上げるためには、行為規制の厳格な運用、確実に公平性を担保し得る中立機関のガバナンス、そして系統利用に係る紛争処理に関して、中立機関が迅速かつ適切に対応していただくことが重要であると考えます。
以上が、託送制度の見直しに関する意見でございます。
続きまして五ページでございますが、電力の広域流通の活性化についてでございます。
まず振替料金についてですが、供給区域外からの電力調達の容易化、全国規模での電力取引の活性化という観点から、これを廃止することに賛成いたします。
続きまして、全国規模の卸電力取引市場の整備についてでございます。
現在の相対取引のみのスキームでは余剰電力の調達が困難であり、今回制度改革案に織り込まれた全国規模の卸電力取引市場の整備は、電源調達手法の多様化という観点から、PPSとしても大変大きな期待を寄せております。
取引市場を有効に機能させる上では、流動性の確保や需給バランスを適切に反映した価格形成が非常に重要であり、これらの要件を満たすためには、電力会社さんに対して一定割合の電源の市場への投入を義務づけることや、市場支配力行使を防止する仕組みの構築が必要であるとこれまで主張してまいりました。しかし、制度改革案では、電源投入の義務は課さずに、電源投入の考え方を電力会社さんが自主的に表明し、それを事後検証することとなりました。
今後は、この自主表明と事後検証の仕組みをいかに有効に機能させるか、あるいは価格操作等の不正な取引行為防止のチェックをいかに行うかといった点を具体的に詰めていく必要があると考えます。
六ページでございますが、市場監視・紛争処理機能の整備についてでございます。
現行体制において紛争処理に約一年もの期間を要することがあるわけですが、事業者の立場からすれば当然、もっと早期の解決を望んでいます。
そこで、私は、紛争を未然に防ぐために競争環境を整備し、また紛争が起きた際には迅速かつ適切に処理する役割を担う、政策立案機関とは独立した専門性を有する規制機関の設置を要望してまいりました。制度改革案では、外部有識者の積極活用等による専門性の強化等、行政の市場監視・紛争処理体制の整備充実を図ることとなりましたが、独立規制機関を設立した場合と同等に機能する市場監視・紛争処理体制を構築していただくことを強く要望いたします。
引き続きまして、小売自由化範囲の拡大についてでございますが、全面自由化を最終目標に置きつつ、需要家選択肢の確保状況を検証しながら、段階的に自由化範囲を拡大していくという制度改革案に賛成でございます。
最後でございますが、今後、詳細設計を行うに当たりまして御留意願いたい点について述べさせていただきます。
まず一点目は、託送制度の見直しや中立機関の設立、卸電力取引市場の整備といった各制度が有効に機能することによって、実質的に需要家の利益増進につながるかどうかが重要であり、そのような観点からの詳細制度設計をお願いしたいと思います。
二点目は、PPSや発電事業者、需要家なども含めて、オープンかつ透明なプロセスでの詳細設計をお願いしたいということでございます。
そして三点目は、新制度の運用開始後も制度が有効に機能しているかどうか継続的にチェック・アンド・レビューを行い、時間の経過や環境の変化などによってうまく機能しなくなった場合には、迅速かつ柔軟にルールの見直しを行う仕組みの構築をお願いしたいということでございます。
以上で、私からの電気事業法改正案に関する意見についての説明を終わらせていただきます。
ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →エネットは、二〇〇〇年三月の電力小売自由化に伴い電力小売事業に新規参入した、特定規模電気事業者でございます。NTTファシリティーズ、東京ガス、大阪ガスの三社の出資により、二〇〇〇年七月に会社を設立いたしまして、二〇〇一年四月より関東地区及び関西地区において営業を開始させていただきました。
これまで約二年の間、非常に厳しい事業環境の中で事業を行ってまいりましたが、本日は、これまでの実業の経験に基づきまして、新規参入者の立場から、電気事業分科会で主張してきた内容のうち、特に重要と思われる点について意見を述べさせていただきたいと思います。
まず初めに、本国会に提出されました電気事業法改正案につきましては、これまで一年以上議論して取りまとめを行った電気事業分科会の答申内容を反映したものでありまして、全体として賛同いたします。
しかし、今回の制度改正の趣旨を踏まえ、制度を実効性あるものとするために、詳細設計や運用面において、今後確実に実施していただきたいポイントがございます。それらのポイントも織り込みながら、託送制度の見直し、電力の広域流通の活性化、市場監視・紛争処理機能の整備、小売自由化範囲の拡大のそれぞれの項目ごとに御説明させていただきます。
資料をお配りしておりますので、御参照いただければありがたいと思います。
二ページでございますが、まず、託送制度の見直しの中でも極めて重要度の高い託送料金の透明化、低廉化について申し上げさせていただきます。
現行の託送料金は、届け出制という緩やかな規制がとられておりますが、算定根拠として公開されている情報だけでは料金設定の妥当性が検証できないため、私どもからいたしますと、本当に料金が公正に設定されているのかという大きな懸念がございます。
また、電力会社各社さんは、昨年の四月から十月にかけて料金改定を実施されましたが、その際の値下げ率を見てみますと、例えば、競争領域となっている特別高圧業務用の小売料金については一四、五%の値下げが行われているにもかかわらず、託送料金は七%程度しか値下げされておらず、託送コストの効率化はまだまだ不十分であると考えます。
この点につきまして、送配電ネットワークは独占でありますことから、託送料金の規制方式を届け出制から認可制に改めること、そして託送料金の計画的、政策的な低減を図る仕組みとして、プライスキャップ規制を導入することを私は主張してきました。今回の制度改革案では現行の届け出制を維持することになりましたが、透明性向上を図るために、行政による変更命令発動基準を明確化し、さらに会計分離を実施し、その結果の公表を義務づけることとなりました。
今後、実効性を上げる上では、電力会社さんによる情報開示や説明責任の徹底と、実質的に計画的かつ十分な水準での託送料金の低廉化を期待いたします。
三ページでございますが、同時同量ルールの見直しについてでございます。
現行の同時同量ルールは、需要量と発電量とを三十分単位でプラマイ三%以内に合わせなければならないという非常に厳しいルールになっています。この同時同量ルールを遵守するために、PPSは、需要家一件一件にリアルタイムの需要量を監視する端末を設置しておりますが、この端末を設置するために、一件当たり約百万円もの費用を要しております。今後、小売自由化範囲の拡大に伴って規模の小さな需要家がふえることを考えますと、これらの需要監視コストは社会的に無視できないものとなります。
私は、これを改善する方法として、実需要量ではなく、事前に提出する計画値どおりに発電量を合わせるという計画値同量の採用や、三十分ごとの実計量は行わずに、サンプルデータや統計データから時間単位ごとの需要量を類推するプロファイリングの導入を提案してきました。
制度改革案では、三十分同時同量変動範囲の弾力化、事故時バックアップ料金の廃止、プロファイリングの適用検討を行うこととなりましたが、さらには、需要量と発電量との差分に適用される料金であるインバランス料金が適切な水準に設定されることが極めて肝要でありますので、この点は確実に実行されることをお願いしたいと思います。
四ページでございますが、送配電部門の中立性、公平性、透明性の確保についてでございます。
送配電ネットワークは、現在電力会社さんが所有されていますが、競争の基盤となる公共インフラと位置づけられますことから、私は、送配電部門の構造分離もしくは分離相当の厳格な規制を要望してきました。この点、制度改革案では、構造規制は行わずに、情報遮断、内部相互補助の禁止、差別的取り扱いの禁止を行為規制により担保すること、及び中立機関を設立し、送配電に係る公平なルールの策定、監視を実施することと整理されました。
ここで実効性を上げるためには、行為規制の厳格な運用、確実に公平性を担保し得る中立機関のガバナンス、そして系統利用に係る紛争処理に関して、中立機関が迅速かつ適切に対応していただくことが重要であると考えます。
以上が、託送制度の見直しに関する意見でございます。
続きまして五ページでございますが、電力の広域流通の活性化についてでございます。
まず振替料金についてですが、供給区域外からの電力調達の容易化、全国規模での電力取引の活性化という観点から、これを廃止することに賛成いたします。
続きまして、全国規模の卸電力取引市場の整備についてでございます。
現在の相対取引のみのスキームでは余剰電力の調達が困難であり、今回制度改革案に織り込まれた全国規模の卸電力取引市場の整備は、電源調達手法の多様化という観点から、PPSとしても大変大きな期待を寄せております。
取引市場を有効に機能させる上では、流動性の確保や需給バランスを適切に反映した価格形成が非常に重要であり、これらの要件を満たすためには、電力会社さんに対して一定割合の電源の市場への投入を義務づけることや、市場支配力行使を防止する仕組みの構築が必要であるとこれまで主張してまいりました。しかし、制度改革案では、電源投入の義務は課さずに、電源投入の考え方を電力会社さんが自主的に表明し、それを事後検証することとなりました。
今後は、この自主表明と事後検証の仕組みをいかに有効に機能させるか、あるいは価格操作等の不正な取引行為防止のチェックをいかに行うかといった点を具体的に詰めていく必要があると考えます。
六ページでございますが、市場監視・紛争処理機能の整備についてでございます。
現行体制において紛争処理に約一年もの期間を要することがあるわけですが、事業者の立場からすれば当然、もっと早期の解決を望んでいます。
そこで、私は、紛争を未然に防ぐために競争環境を整備し、また紛争が起きた際には迅速かつ適切に処理する役割を担う、政策立案機関とは独立した専門性を有する規制機関の設置を要望してまいりました。制度改革案では、外部有識者の積極活用等による専門性の強化等、行政の市場監視・紛争処理体制の整備充実を図ることとなりましたが、独立規制機関を設立した場合と同等に機能する市場監視・紛争処理体制を構築していただくことを強く要望いたします。
引き続きまして、小売自由化範囲の拡大についてでございますが、全面自由化を最終目標に置きつつ、需要家選択肢の確保状況を検証しながら、段階的に自由化範囲を拡大していくという制度改革案に賛成でございます。
最後でございますが、今後、詳細設計を行うに当たりまして御留意願いたい点について述べさせていただきます。
まず一点目は、託送制度の見直しや中立機関の設立、卸電力取引市場の整備といった各制度が有効に機能することによって、実質的に需要家の利益増進につながるかどうかが重要であり、そのような観点からの詳細制度設計をお願いしたいと思います。
二点目は、PPSや発電事業者、需要家なども含めて、オープンかつ透明なプロセスでの詳細設計をお願いしたいということでございます。
そして三点目は、新制度の運用開始後も制度が有効に機能しているかどうか継続的にチェック・アンド・レビューを行い、時間の経過や環境の変化などによってうまく機能しなくなった場合には、迅速かつ柔軟にルールの見直しを行う仕組みの構築をお願いしたいということでございます。
以上で、私からの電気事業法改正案に関する意見についての説明を終わらせていただきます。
ありがとうございました。拍手
村
合
合田宏四郎#8
○合田参考人 日本ガス協会の合田でございます。
本日は、電気事業法及びガス事業法の一部を改正する等の法律案に関しまして、ガス事業者としての考え方を述べさせていただく機会を与えていただきまして、まことにありがとうございました。
最初に、これまでのガス事業に関する規制緩和に対するガス事業者としての取り組みについて御説明をさせていただきます。
まず第一弾の規制緩和でございますが、平成六年六月にガス事業法が改正されまして、年間契約数量二百万立米以上の大口供給が自由化をされ、小売の自由化がスタートいたしたわけでございます。
その後、第二弾の規制緩和といたしまして、平成十一年五月に再びガス事業法が改正をされまして、自由化の範囲が年間契約数量百万立米以上にまで引き下げられました。あわせて、ガス事業者の導管を第三者が利用する際の条件の明示、すなわち託送約款の作成、公表が、東京ガス、大阪ガス、東邦ガス、西部ガスの大手四社に義務づけられました。また、百万立米未満の小口の規制分野でございますが、それまでは認可制でありましたガス料金の改定手続につきまして、値下げの場合には届け出で可能であるという改正が行われたところでございます。
このような規制緩和の結果、平成十三年度末時点で、全国の都市ガス供給量の三九%が自由化領域となっており、従来からの、電気、石油、LPG等の他のエネルギーとの競争に加えて新規参入が実現をし、競争が大変活発化いたしております。
具体的に申し上げますと、平成十五年四月三日現在の時点でございますが、十一社三十八件の新規参入が実現いたしておりまして、このうち、一般ガス事業者の供給区域の中への参入は十一社三十一件に上っております。新規参入者は、東京電力、関西電力、中部電力、帝国石油、石油資源開発、岩谷産業等々でございまして、電力会社を初めといたしまして、石油会社、国産天然ガス会社、LPガス会社など、顔ぶれは極めて多彩になっております。
こうした新規参入による大口供給量でございますが、全国の大口ガス供給量に占めるそれの割合は、平成十三年度の実績で約二%でございます。平成十四年度実績はまだ確定いたしておりませんが五%程度にまで達する見込みでありまして、自由化された大口分野では大変厳しい競争が展開されているところでございます。
また、このような大口供給の規制緩和とともに、規制分野の家庭用などの小口料金の分野につきましても、大口ガス事業者を中心に約五%から九%程度まで料金引き下げが実施されております。
これらの事業者を含めまして、平成十一年の値下げ届け出制の創設から本年四月一日までに四十九件の料金引き下げの届け出がなされまして、全国の需要家件数の約八〇%が料金値下げのメリットを享受されているところでございます。
しかしながら、私どもガス事業者といたしましては、これで十分であるとは決して考えておりません。今後の規制改革に対応しつつ、今回の法改正の基本的な視点であります効率的なガス供給基盤の整備とその有効利用、消費者すなわちガス利用者の選択肢の一層の拡大に向けてたゆまぬ努力を続けてまいる所存でございます。
次に、今回のガス事業法の改正に先立って行われました都市熱エネルギー部会におきまして私どもが検討を行う際の留意点として申し上げてまいりました項目の中で、特に重要と考えております三つの項目について御説明をさせていただきます。
第一は、エネルギーセキュリティーの確保でございます。
我が国は天然ガスの九七%を海外からのLNGに依存いたしております。また、天然ガスは中東依存度が二〇%と低く、供給安定の面からもすぐれたエネルギーでございますが、海外からのLNGを将来にわたって安定的に調達していくためには、長期的な需要見通しに基づいてLNGプロジェクトが海外でタイムリーに立ち上がっていくということが不可欠でございます。
この海外のLNGプロジェクトの立ち上げには、最低五年程度の期間と四千億円ないし一兆円の大規模な初期投資が必要になります。そして、こうした大規模な初期投資を確実に回収していくためには、国際的な金融機関がLNGの売り主に対して十五ないし二十年の長期契約を要求する構造になっておりまして、この関係は今後も変わらないというのが専門家の見方でございます。
このような状況の中で、自由化の急激な進展によって我が国の将来のガス需要見通しが不確実になりますと、我が国が長期契約で引き取る保証が困難となり、産ガス国の新規のLNGプロジェクトを立ち上げることも困難になるわけでございます。
また、エネルギー構造がこのように脆弱な我が国におきましては、この長期契約によりましてLNGを長期間にわたり安定的な価格で調達ができるというメリットは極めて重要だと考えております。
と申しますのは、カリフォルニア州の電力危機はまだ記憶に新しいところでございますが、当時のカリフォルニア州の天然ガスの価格に注目をいたしますと、火力発電用の燃料でございます天然ガスに対する需要が急増したこともございまして、その結果、カリフォルニア州の州境での天然ガスのスポット価格が、電力危機以前の二〇〇〇年六月、百万BTU当たり、一つの単位でございますが、四・七ドルでございましたのが、年末の十二月には五十九・四ドルと実に十三倍にまで上昇いたしたわけでございます。
カリフォルニア州では天然ガスの自給率は一五%でございまして、我が国の三%と比べてかなり高いのでございますが、そのカリフォルニア州ですら天然ガスが今申し上げた十三倍に高騰したという結果を見ますと、天然ガスの自給率がわずか三%しかない我が国では、脆弱なエネルギー構造を認識した上で自由化を段階的に進めていくことが必要と考えております。
第二点目は、環境への適合でございます。
一昨年の七月に長期エネルギー需給見通しの中で、天然ガスにつきましては、環境負荷が小さく供給安定の面からもすぐれたエネルギーとして、一層利用拡大していくべきであるという政策的位置づけが行われたところでございます。私どもガス事業者といたしましても、天然ガスコージェネレーションや天然ガス自動車の普及拡大、燃料電池の技術開発が必要であると考えております。
特に天然ガスコージェネレーションにつきましては、我が国におきましては全発電設備容量に占める割合がわずか〇・九三%、一%にも達しない水準でございまして、オランダはこの割合が三三%、デンマークが一八%と比べまして極めて低く、アメリカ、イギリス、イタリアにおきましても大体三ないし五%の水準でございまして、これと比較をしても、我が国の普及状況は非常におくれている状況でございます。環境対策の面から、天然ガスコージェネレーションの普及拡大に向けた政府の支援策の拡充がぜひとも必要と考えております。
第三点目は、保安水準の維持向上でございます。
欧米では、ガス事業者の保安責任は需要家のガスメーターまでと限定されておりまして、仮に屋内でガス漏れが発生をいたしました場合に、ガス事業者は需要家のメーターコックを閉めるだけで帰ってしまいまして、壊れた内管の修理あるいはメンテナンスというのは需要家の責任において行うことになっております。
一方、我が国では欧米と異なりまして、ガス事業者の保安責任はガスメーターよりさらに下流の需要家の皆さんの屋内のガス栓までとなっておりまして、日本のガス事業者は、需要家の資産である内管、敷地の中のガス管につきましても保安責任を背負っておるところでございます。これに加えて、同じく需要家の資産でありますガスコンロあるいはガス湯沸かし器等のいわゆるガス器具につきましても、その調査あるいは安全周知を定期的に行うことがガス事業法で義務づけられているところでございます。
このように、ガス事業者に重い保安責任を負わせることによって、我が国の保安水準は、需要家百万件当たりのガス事故による死亡者数、これを一年間で比較しますと、我が国は〇・四人と極めて少ない水準でございますのに対しまして、アメリカの場合は六・四人で日本の十六倍、フランスは五・六人で日本の十四倍、イギリスは一・九人で日本の五倍となっております。この我が国の高い保安水準につきましては、今後規制改革が進みましても、お客様が安心してガスをお使いいただけるよう、これまでどおり維持向上させていかなくてはならないと考えております。
以上、御説明を申し上げましたが、この都市熱エネルギー部会では、都市ガス業界だけでなく、電力業界、国産天然ガス業界、石油業界、LPG業界、消費者、さらには学識経験者の方々から多様な御意見をいただいたところでございます。そうしたさまざまな御意見のある中で、部会長である植草東洋大学教授、ガス政策小委員長できょう御出席の鶴田専修大学教授、ガス安全小委員会委員長の秋田東京大学名誉教授の御尽力によりまして報告書として取りまとめられたものでございまして、今回のガス事業法の改正案は、この報告書の中から速やかに実施すべき項目を取り上げて法案として策定されたものでございます。
私どもガス事業者といたしましては、今回の法改正の趣旨にのっとり、これまで以上に営業努力や技術開発による需要拡大、コストダウンや要員効率化等の経営効率化に努めまして、これからも需要家の皆様方から選択していただけるようなエネルギーとしてさらに業界を挙げて努力してまいる所存でございます。
本日はまことにありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →本日は、電気事業法及びガス事業法の一部を改正する等の法律案に関しまして、ガス事業者としての考え方を述べさせていただく機会を与えていただきまして、まことにありがとうございました。
最初に、これまでのガス事業に関する規制緩和に対するガス事業者としての取り組みについて御説明をさせていただきます。
まず第一弾の規制緩和でございますが、平成六年六月にガス事業法が改正されまして、年間契約数量二百万立米以上の大口供給が自由化をされ、小売の自由化がスタートいたしたわけでございます。
その後、第二弾の規制緩和といたしまして、平成十一年五月に再びガス事業法が改正をされまして、自由化の範囲が年間契約数量百万立米以上にまで引き下げられました。あわせて、ガス事業者の導管を第三者が利用する際の条件の明示、すなわち託送約款の作成、公表が、東京ガス、大阪ガス、東邦ガス、西部ガスの大手四社に義務づけられました。また、百万立米未満の小口の規制分野でございますが、それまでは認可制でありましたガス料金の改定手続につきまして、値下げの場合には届け出で可能であるという改正が行われたところでございます。
このような規制緩和の結果、平成十三年度末時点で、全国の都市ガス供給量の三九%が自由化領域となっており、従来からの、電気、石油、LPG等の他のエネルギーとの競争に加えて新規参入が実現をし、競争が大変活発化いたしております。
具体的に申し上げますと、平成十五年四月三日現在の時点でございますが、十一社三十八件の新規参入が実現いたしておりまして、このうち、一般ガス事業者の供給区域の中への参入は十一社三十一件に上っております。新規参入者は、東京電力、関西電力、中部電力、帝国石油、石油資源開発、岩谷産業等々でございまして、電力会社を初めといたしまして、石油会社、国産天然ガス会社、LPガス会社など、顔ぶれは極めて多彩になっております。
こうした新規参入による大口供給量でございますが、全国の大口ガス供給量に占めるそれの割合は、平成十三年度の実績で約二%でございます。平成十四年度実績はまだ確定いたしておりませんが五%程度にまで達する見込みでありまして、自由化された大口分野では大変厳しい競争が展開されているところでございます。
また、このような大口供給の規制緩和とともに、規制分野の家庭用などの小口料金の分野につきましても、大口ガス事業者を中心に約五%から九%程度まで料金引き下げが実施されております。
これらの事業者を含めまして、平成十一年の値下げ届け出制の創設から本年四月一日までに四十九件の料金引き下げの届け出がなされまして、全国の需要家件数の約八〇%が料金値下げのメリットを享受されているところでございます。
しかしながら、私どもガス事業者といたしましては、これで十分であるとは決して考えておりません。今後の規制改革に対応しつつ、今回の法改正の基本的な視点であります効率的なガス供給基盤の整備とその有効利用、消費者すなわちガス利用者の選択肢の一層の拡大に向けてたゆまぬ努力を続けてまいる所存でございます。
次に、今回のガス事業法の改正に先立って行われました都市熱エネルギー部会におきまして私どもが検討を行う際の留意点として申し上げてまいりました項目の中で、特に重要と考えております三つの項目について御説明をさせていただきます。
第一は、エネルギーセキュリティーの確保でございます。
我が国は天然ガスの九七%を海外からのLNGに依存いたしております。また、天然ガスは中東依存度が二〇%と低く、供給安定の面からもすぐれたエネルギーでございますが、海外からのLNGを将来にわたって安定的に調達していくためには、長期的な需要見通しに基づいてLNGプロジェクトが海外でタイムリーに立ち上がっていくということが不可欠でございます。
この海外のLNGプロジェクトの立ち上げには、最低五年程度の期間と四千億円ないし一兆円の大規模な初期投資が必要になります。そして、こうした大規模な初期投資を確実に回収していくためには、国際的な金融機関がLNGの売り主に対して十五ないし二十年の長期契約を要求する構造になっておりまして、この関係は今後も変わらないというのが専門家の見方でございます。
このような状況の中で、自由化の急激な進展によって我が国の将来のガス需要見通しが不確実になりますと、我が国が長期契約で引き取る保証が困難となり、産ガス国の新規のLNGプロジェクトを立ち上げることも困難になるわけでございます。
また、エネルギー構造がこのように脆弱な我が国におきましては、この長期契約によりましてLNGを長期間にわたり安定的な価格で調達ができるというメリットは極めて重要だと考えております。
と申しますのは、カリフォルニア州の電力危機はまだ記憶に新しいところでございますが、当時のカリフォルニア州の天然ガスの価格に注目をいたしますと、火力発電用の燃料でございます天然ガスに対する需要が急増したこともございまして、その結果、カリフォルニア州の州境での天然ガスのスポット価格が、電力危機以前の二〇〇〇年六月、百万BTU当たり、一つの単位でございますが、四・七ドルでございましたのが、年末の十二月には五十九・四ドルと実に十三倍にまで上昇いたしたわけでございます。
カリフォルニア州では天然ガスの自給率は一五%でございまして、我が国の三%と比べてかなり高いのでございますが、そのカリフォルニア州ですら天然ガスが今申し上げた十三倍に高騰したという結果を見ますと、天然ガスの自給率がわずか三%しかない我が国では、脆弱なエネルギー構造を認識した上で自由化を段階的に進めていくことが必要と考えております。
第二点目は、環境への適合でございます。
一昨年の七月に長期エネルギー需給見通しの中で、天然ガスにつきましては、環境負荷が小さく供給安定の面からもすぐれたエネルギーとして、一層利用拡大していくべきであるという政策的位置づけが行われたところでございます。私どもガス事業者といたしましても、天然ガスコージェネレーションや天然ガス自動車の普及拡大、燃料電池の技術開発が必要であると考えております。
特に天然ガスコージェネレーションにつきましては、我が国におきましては全発電設備容量に占める割合がわずか〇・九三%、一%にも達しない水準でございまして、オランダはこの割合が三三%、デンマークが一八%と比べまして極めて低く、アメリカ、イギリス、イタリアにおきましても大体三ないし五%の水準でございまして、これと比較をしても、我が国の普及状況は非常におくれている状況でございます。環境対策の面から、天然ガスコージェネレーションの普及拡大に向けた政府の支援策の拡充がぜひとも必要と考えております。
第三点目は、保安水準の維持向上でございます。
欧米では、ガス事業者の保安責任は需要家のガスメーターまでと限定されておりまして、仮に屋内でガス漏れが発生をいたしました場合に、ガス事業者は需要家のメーターコックを閉めるだけで帰ってしまいまして、壊れた内管の修理あるいはメンテナンスというのは需要家の責任において行うことになっております。
一方、我が国では欧米と異なりまして、ガス事業者の保安責任はガスメーターよりさらに下流の需要家の皆さんの屋内のガス栓までとなっておりまして、日本のガス事業者は、需要家の資産である内管、敷地の中のガス管につきましても保安責任を背負っておるところでございます。これに加えて、同じく需要家の資産でありますガスコンロあるいはガス湯沸かし器等のいわゆるガス器具につきましても、その調査あるいは安全周知を定期的に行うことがガス事業法で義務づけられているところでございます。
このように、ガス事業者に重い保安責任を負わせることによって、我が国の保安水準は、需要家百万件当たりのガス事故による死亡者数、これを一年間で比較しますと、我が国は〇・四人と極めて少ない水準でございますのに対しまして、アメリカの場合は六・四人で日本の十六倍、フランスは五・六人で日本の十四倍、イギリスは一・九人で日本の五倍となっております。この我が国の高い保安水準につきましては、今後規制改革が進みましても、お客様が安心してガスをお使いいただけるよう、これまでどおり維持向上させていかなくてはならないと考えております。
以上、御説明を申し上げましたが、この都市熱エネルギー部会では、都市ガス業界だけでなく、電力業界、国産天然ガス業界、石油業界、LPG業界、消費者、さらには学識経験者の方々から多様な御意見をいただいたところでございます。そうしたさまざまな御意見のある中で、部会長である植草東洋大学教授、ガス政策小委員長できょう御出席の鶴田専修大学教授、ガス安全小委員会委員長の秋田東京大学名誉教授の御尽力によりまして報告書として取りまとめられたものでございまして、今回のガス事業法の改正案は、この報告書の中から速やかに実施すべき項目を取り上げて法案として策定されたものでございます。
私どもガス事業者といたしましては、今回の法改正の趣旨にのっとり、これまで以上に営業努力や技術開発による需要拡大、コストダウンや要員効率化等の経営効率化に努めまして、これからも需要家の皆様方から選択していただけるようなエネルギーとしてさらに業界を挙げて努力してまいる所存でございます。
本日はまことにありがとうございました。拍手
村
中
中原晟介#10
○中原参考人 御紹介いただきました中原でございます。本日は、審議の場に私どももお呼びいただきまして、大変ありがとうございます。
本日、私は、日本LPガス団体協議会、それと日本LPガス協会の二つの団体の立場からこの場にお招きをいただいております。
日本LPガス団体協議会は、LPガスの流通にかかわる四団体のほかに、LPガスの機器設備に携わります団体とともに七つの団体で構成されておりまして、業界全般にわたります諸問題について活動している団体でございます。今申し上げました団体の一構成員となります私ども日本LPガス協会は、LPガスの生産と輸入をしております元売事業者二十社で構成している団体でございます。
本日は、両方合わせましてLPガス代表として意見を申し述べ、また御質問にお答えをさせていただきたいと思います。
まず、本題に入ります前に、後ほど申し上げます私どもの意見に関連いたしますLPGの実態について、少しお話をさせていただきたいと思います。
まず、LPガス業界でございますが、私ども元売業者のほかに、主として容器に充てん等を行います卸売業者さんが約千四百社、そして家庭へのLPガスを販売いたします小売事業者さんが約二万七千社ございます。都市ガスさん、電力さんの事業者数に比べまして圧倒的に数が多く、規模が小さいというのが特徴でございます。業界全体での雇用は約二十五万人というふうに言われておりますが、今申し上げました一小売事業者当たりの平均従業員数というのは七名でございまして、中でも三名以下のところが六割を占めるという、大変中小零細事業者で構成されているのがLPガス業界でございます。
需要について申し上げますが、国内の需要は約千九百万トンでございまして、我が国最終エネルギー消費の約五%を占めているというのが実情でございます。また、都市ガスの中の天然ガスの分を抜き出して比較いたしますと、熱量換算で申し上げますと、二〇〇一年度ベースではLPガスと天然ガス、都市ガスはほぼ同じくらいの熱量を供給しているというのが実態でございます。さらに、全国の家庭用の需要家件数の半分以上に当たります二千六百万件に御利用いただいているというのがLPGでございます。
供給面について申し上げますと、輸入量の五十日分の民間備蓄を常時保有いたしております。さらに、現在、百五十万トン、約四十日分の国家備蓄基地の建設も進められているところでございます。また、非常時の供給確保という観点からは、御存じのとおり、阪神・淡路大震災のときに極めて早期に復旧したことや仮設住宅等での活躍で、分散供給型の利点は既に御存じのことかと思います。
次に、LPガスの品質と環境特性でございますが、LPガスは低い圧力で液体になるわけでございまして、液体の体積は気体の二百五十分の一と大変小さくなるという特性を持っておりますので、必然的に移動性にすぐれておりまして、全国津々浦々の需要家にお届けできるという分散供給型のエネルギーでございます。
環境面におきましても、二酸化炭素排出原単位は、採掘から燃焼までというライフサイクルの観点で比較いたしますと、LNGあるいは都市ガスさんと同じように、ガス体エネルギーとしてほぼ同等であるという公的研究機関の調査結果も出ております。LPガスは、地球環境面からも天然ガスと同等のクリーン性を有するガス体エネルギーでございまして、昨年批准されました京都議定書の二酸化炭素削減目標達成に大きく寄与できるのではないかというふうに考えております。
以上、LPガスについて、簡単に御説明いたしました。
次に、今般のガス制度改革に関連して御意見を申し上げます。
昨年議員立法として成立いたしましたエネルギー政策基本法において、第四条でございますが、エネルギー需要者の利益が十分確保されることを旨といたしまして今回の規制緩和等の施策が推進されているところでございます。今般のガス事業法の改正におきましても、需要家利益の増大につながる制度改革がその目的であるというふうに認識しておりまして、本日は、この観点から四つの点の御意見を申し上げます。
まず、自由化範囲の拡大でございますが、都市ガスの自由化が段階的に行われようとしておるわけでございまして、需要家利益の増大の観点から必要なことということで私どもも理解はしておるわけでございますが、都市ガスさんは、導管で、かつ総括原価方式で、末端までの価格変更も大変合理的にできる公益企業でございます。一方、私どもは、労働集約型で、配送に大変コストがかかるわけでございまして、また、価格を変更する際にも、自由マーケットということで、需要家に対して個別に交渉を行っていかなければいけないという条件がございます。そういったことを考えますと、この自由化は、私どもにとりましては、特段の効率化を進めないと大変厳しいものになるかなというふうに受けとめております。
このため、自由化分野と規制分野が同時に存在する形となります企業の内部補助の排除、LPガスと都市ガスとの公正な競争条件、平等な競争ができる状態の環境をぜひ整備していただきたいというふうに考えております。さらに、影響が出ました場合の中小零細事業者に対する構造改善の支援についても御配慮をいただけると大変ありがたいというふうに考えております。また、次の自由化のステップにつきましては、政策効果、影響など十分な評価を行った後に行っていただきたいというふうに存じます。
次に、二つ目のポイントでございます。これはエネルギーのベストミックス、すなわち、それぞれの得意な分野を生かし、さまざまなエネルギーのバランスよい組み合わせ、これこそが広い意味での需要家利益の増大につながるものではないか、この法律の目指すところだろうというふうに考えております。
このたびの改正におきましてガス導管事業制度が創設され、天然ガス導管網の推進がなされようとしております。しかし、その推進に当たりましては、我が国のような地震国における危機管理という観点からも、それから社会資本投資の適正化という観点からも、都市ガスのようなネットワーク型のエネルギーとLPガスのような分散供給型のエネルギーの組み合わせをうまくやっていく、ベストミックスを図ることが重要ではないかと考えます。
例えば、LPガスにつきましては災害時の避難所においても供給が可能であるということから、都市部においてもLPガス供給の果たす役割を考える視点も必要ではないかというふうに思われます。
三つ目のポイントは託送供給制度でございますが、この制度につきましては、先ほど申し上げました内部情報の遮断、ファイアウオールの徹底を図るとともに、託送に関する料金等の情報公開の徹底を強くお願いしたいと思います。競争促進のために、公平に第三者が参入できるような、厳格な区分経理など公平公正な競争環境の整備がその前提になければならないというふうに考えております。
四点目の、最後の点でございますが、需要家利益増大の観点から申しますと、エネルギー選択肢の幅を広げることも大変重要なことではないかというふうに考えております。
先般開催されました都市熱エネルギー部会のガス政策小委員会におきましても、競争を促進するという観点からは、原料として、天然ガスだけでなく、ナフサとかLPガスとかいろいろな原料を使用するという方向も一つの道としてあるのではないかという学識者委員の方の発言もございましたように、これは、エネルギー事業者の原料選択肢の拡大が需要家利益の増大ということと裏腹になっている、表裏一体になっているということのあらわれではないかというふうに理解しております。
以上、私どもの考えを述べさせていただきましたが、将来の我が国の社会像を見据えたエネルギーのあり方につきまして、また、その中で、都市熱エネルギー部会の報告書にも触れられておりますように、都市ガスのみならずLPガスも含むガス体エネルギーのあり方について、当委員会におきまして御検討いただければ大変ありがたいというふうに思います。
以上で私どもの意見陳述を終わらせていただきます。ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →本日、私は、日本LPガス団体協議会、それと日本LPガス協会の二つの団体の立場からこの場にお招きをいただいております。
日本LPガス団体協議会は、LPガスの流通にかかわる四団体のほかに、LPガスの機器設備に携わります団体とともに七つの団体で構成されておりまして、業界全般にわたります諸問題について活動している団体でございます。今申し上げました団体の一構成員となります私ども日本LPガス協会は、LPガスの生産と輸入をしております元売事業者二十社で構成している団体でございます。
本日は、両方合わせましてLPガス代表として意見を申し述べ、また御質問にお答えをさせていただきたいと思います。
まず、本題に入ります前に、後ほど申し上げます私どもの意見に関連いたしますLPGの実態について、少しお話をさせていただきたいと思います。
まず、LPガス業界でございますが、私ども元売業者のほかに、主として容器に充てん等を行います卸売業者さんが約千四百社、そして家庭へのLPガスを販売いたします小売事業者さんが約二万七千社ございます。都市ガスさん、電力さんの事業者数に比べまして圧倒的に数が多く、規模が小さいというのが特徴でございます。業界全体での雇用は約二十五万人というふうに言われておりますが、今申し上げました一小売事業者当たりの平均従業員数というのは七名でございまして、中でも三名以下のところが六割を占めるという、大変中小零細事業者で構成されているのがLPガス業界でございます。
需要について申し上げますが、国内の需要は約千九百万トンでございまして、我が国最終エネルギー消費の約五%を占めているというのが実情でございます。また、都市ガスの中の天然ガスの分を抜き出して比較いたしますと、熱量換算で申し上げますと、二〇〇一年度ベースではLPガスと天然ガス、都市ガスはほぼ同じくらいの熱量を供給しているというのが実態でございます。さらに、全国の家庭用の需要家件数の半分以上に当たります二千六百万件に御利用いただいているというのがLPGでございます。
供給面について申し上げますと、輸入量の五十日分の民間備蓄を常時保有いたしております。さらに、現在、百五十万トン、約四十日分の国家備蓄基地の建設も進められているところでございます。また、非常時の供給確保という観点からは、御存じのとおり、阪神・淡路大震災のときに極めて早期に復旧したことや仮設住宅等での活躍で、分散供給型の利点は既に御存じのことかと思います。
次に、LPガスの品質と環境特性でございますが、LPガスは低い圧力で液体になるわけでございまして、液体の体積は気体の二百五十分の一と大変小さくなるという特性を持っておりますので、必然的に移動性にすぐれておりまして、全国津々浦々の需要家にお届けできるという分散供給型のエネルギーでございます。
環境面におきましても、二酸化炭素排出原単位は、採掘から燃焼までというライフサイクルの観点で比較いたしますと、LNGあるいは都市ガスさんと同じように、ガス体エネルギーとしてほぼ同等であるという公的研究機関の調査結果も出ております。LPガスは、地球環境面からも天然ガスと同等のクリーン性を有するガス体エネルギーでございまして、昨年批准されました京都議定書の二酸化炭素削減目標達成に大きく寄与できるのではないかというふうに考えております。
以上、LPガスについて、簡単に御説明いたしました。
次に、今般のガス制度改革に関連して御意見を申し上げます。
昨年議員立法として成立いたしましたエネルギー政策基本法において、第四条でございますが、エネルギー需要者の利益が十分確保されることを旨といたしまして今回の規制緩和等の施策が推進されているところでございます。今般のガス事業法の改正におきましても、需要家利益の増大につながる制度改革がその目的であるというふうに認識しておりまして、本日は、この観点から四つの点の御意見を申し上げます。
まず、自由化範囲の拡大でございますが、都市ガスの自由化が段階的に行われようとしておるわけでございまして、需要家利益の増大の観点から必要なことということで私どもも理解はしておるわけでございますが、都市ガスさんは、導管で、かつ総括原価方式で、末端までの価格変更も大変合理的にできる公益企業でございます。一方、私どもは、労働集約型で、配送に大変コストがかかるわけでございまして、また、価格を変更する際にも、自由マーケットということで、需要家に対して個別に交渉を行っていかなければいけないという条件がございます。そういったことを考えますと、この自由化は、私どもにとりましては、特段の効率化を進めないと大変厳しいものになるかなというふうに受けとめております。
このため、自由化分野と規制分野が同時に存在する形となります企業の内部補助の排除、LPガスと都市ガスとの公正な競争条件、平等な競争ができる状態の環境をぜひ整備していただきたいというふうに考えております。さらに、影響が出ました場合の中小零細事業者に対する構造改善の支援についても御配慮をいただけると大変ありがたいというふうに考えております。また、次の自由化のステップにつきましては、政策効果、影響など十分な評価を行った後に行っていただきたいというふうに存じます。
次に、二つ目のポイントでございます。これはエネルギーのベストミックス、すなわち、それぞれの得意な分野を生かし、さまざまなエネルギーのバランスよい組み合わせ、これこそが広い意味での需要家利益の増大につながるものではないか、この法律の目指すところだろうというふうに考えております。
このたびの改正におきましてガス導管事業制度が創設され、天然ガス導管網の推進がなされようとしております。しかし、その推進に当たりましては、我が国のような地震国における危機管理という観点からも、それから社会資本投資の適正化という観点からも、都市ガスのようなネットワーク型のエネルギーとLPガスのような分散供給型のエネルギーの組み合わせをうまくやっていく、ベストミックスを図ることが重要ではないかと考えます。
例えば、LPガスにつきましては災害時の避難所においても供給が可能であるということから、都市部においてもLPガス供給の果たす役割を考える視点も必要ではないかというふうに思われます。
三つ目のポイントは託送供給制度でございますが、この制度につきましては、先ほど申し上げました内部情報の遮断、ファイアウオールの徹底を図るとともに、託送に関する料金等の情報公開の徹底を強くお願いしたいと思います。競争促進のために、公平に第三者が参入できるような、厳格な区分経理など公平公正な競争環境の整備がその前提になければならないというふうに考えております。
四点目の、最後の点でございますが、需要家利益増大の観点から申しますと、エネルギー選択肢の幅を広げることも大変重要なことではないかというふうに考えております。
先般開催されました都市熱エネルギー部会のガス政策小委員会におきましても、競争を促進するという観点からは、原料として、天然ガスだけでなく、ナフサとかLPガスとかいろいろな原料を使用するという方向も一つの道としてあるのではないかという学識者委員の方の発言もございましたように、これは、エネルギー事業者の原料選択肢の拡大が需要家利益の増大ということと裏腹になっている、表裏一体になっているということのあらわれではないかというふうに理解しております。
以上、私どもの考えを述べさせていただきましたが、将来の我が国の社会像を見据えたエネルギーのあり方につきまして、また、その中で、都市熱エネルギー部会の報告書にも触れられておりますように、都市ガスのみならずLPガスも含むガス体エネルギーのあり方について、当委員会におきまして御検討いただければ大変ありがたいというふうに思います。
以上で私どもの意見陳述を終わらせていただきます。ありがとうございました。拍手
村
村
村
松
松島みどり#14
○松島委員 自由民主党の松島みどりでございます。
きょうは、五人の参考人の方から、それぞれの立場からの貴重な御意見を伺いまして、本当にありがとうございました。
私は、まず質問、これは鶴田参考人と、それから森参考人、さらに藤参考人にお伺いしたいと思っております。まず、電力のことでございます。
これまで、例えば鉄道や郵便や電気通信、いろいろな分野におきまして、民営化とか規制緩和とか競争促進ということが、それぞれ、もともとの形態は違うわけですけれども、進められてまいりました。その中で、安定供給ということと、全国どこでも国民がひとしくサービスを受けられるということ、その問題と競争促進ということとの兼ね合いということが、随分いろいろな場面で議論になってきたと思っております。
私は、今申しました鉄道、郵便、電気通信といった分野以上に、電力におきましては安定供給というものが基本でなければいけない、非常に大切なことだと私自身は思っております。
今、東京電力が原発の運転を一基再開いたしましたが、それでも夏には停電のおそれがある、そういって、経済産業省の中に対策本部が設けられた、そんな事態でございます。にもかかわらず、私自身、東京から出ておりますので、東京電力の供給を受けている人間ですけれども、周りで全然パニックにもなっていない。これは、電力業界に対する漠たる安心感。ですから、東京電力がそれを裏切っているとしたら大変な問題ではございますけれども、これまでの電力各社に対する供給体制について非常に国民が安心感を持っていたためだと思っております。
私自身、四十六歳でございますけれども、自分の人生、物心ついて以来、台風のときを除きますと、停電というのを経験したことがございません。恐らく、一分停電しましたら、相当な方たちが被害を受けて、大変な状況に、パニックに陥るだろう、そう思っております。
そうした中で、質問させていただきます。
鶴田参考人、現在以上に規制緩和を進めるべきだというお考えをお持ちのようなんですが、その中でも、例えば送電線は独占財であり、これに対しては開放を大前提とすべきであるとか、そういうようなお考えも述べておられるんですけれども、私、申し上げました、鶴田参考人自身が途中までおっしゃいました、電気は必需財で代替財がないということとの兼ね合い、かなりな勢いで進めていっていいんだろうかと私はちょっと疑問を感じたんですけれども、その辺について御意見を伺いたい。
そしてまた、森参考人は、全面自由化を最終目標に置きつつということをおっしゃいました。これについては、私は非常に、私自身は反対で、懸念しているんですけれども、最終保障とか安定供給という立場から、だれが責任を持って担っていくのか、全面自由化というのを最終的に求めた場合には、最後の保障はだれがするのかということについてお考えを伺いたい。
そしてまた、同じテーマについて、現在の事業者である電事連を代表する形で、藤会長からも伺いたいと思っております。
お願いいたします。
この発言だけを見る →きょうは、五人の参考人の方から、それぞれの立場からの貴重な御意見を伺いまして、本当にありがとうございました。
私は、まず質問、これは鶴田参考人と、それから森参考人、さらに藤参考人にお伺いしたいと思っております。まず、電力のことでございます。
これまで、例えば鉄道や郵便や電気通信、いろいろな分野におきまして、民営化とか規制緩和とか競争促進ということが、それぞれ、もともとの形態は違うわけですけれども、進められてまいりました。その中で、安定供給ということと、全国どこでも国民がひとしくサービスを受けられるということ、その問題と競争促進ということとの兼ね合いということが、随分いろいろな場面で議論になってきたと思っております。
私は、今申しました鉄道、郵便、電気通信といった分野以上に、電力におきましては安定供給というものが基本でなければいけない、非常に大切なことだと私自身は思っております。
今、東京電力が原発の運転を一基再開いたしましたが、それでも夏には停電のおそれがある、そういって、経済産業省の中に対策本部が設けられた、そんな事態でございます。にもかかわらず、私自身、東京から出ておりますので、東京電力の供給を受けている人間ですけれども、周りで全然パニックにもなっていない。これは、電力業界に対する漠たる安心感。ですから、東京電力がそれを裏切っているとしたら大変な問題ではございますけれども、これまでの電力各社に対する供給体制について非常に国民が安心感を持っていたためだと思っております。
私自身、四十六歳でございますけれども、自分の人生、物心ついて以来、台風のときを除きますと、停電というのを経験したことがございません。恐らく、一分停電しましたら、相当な方たちが被害を受けて、大変な状況に、パニックに陥るだろう、そう思っております。
そうした中で、質問させていただきます。
鶴田参考人、現在以上に規制緩和を進めるべきだというお考えをお持ちのようなんですが、その中でも、例えば送電線は独占財であり、これに対しては開放を大前提とすべきであるとか、そういうようなお考えも述べておられるんですけれども、私、申し上げました、鶴田参考人自身が途中までおっしゃいました、電気は必需財で代替財がないということとの兼ね合い、かなりな勢いで進めていっていいんだろうかと私はちょっと疑問を感じたんですけれども、その辺について御意見を伺いたい。
そしてまた、森参考人は、全面自由化を最終目標に置きつつということをおっしゃいました。これについては、私は非常に、私自身は反対で、懸念しているんですけれども、最終保障とか安定供給という立場から、だれが責任を持って担っていくのか、全面自由化というのを最終的に求めた場合には、最後の保障はだれがするのかということについてお考えを伺いたい。
そしてまた、同じテーマについて、現在の事業者である電事連を代表する形で、藤会長からも伺いたいと思っております。
お願いいたします。
鶴
鶴田俊正#15
○鶴田参考人 先生御指摘のように、電気は非常に私たちの家庭にとりましても大事なものでございますし、電気がなかったらば、いわゆる家庭生活が成り立たないと思っております。また、産業にとりましても、電気がなければ産業活動が行えないわけですから、したがいまして、安定供給というのは非常に大事だと私も思っておりますし、そのことを絶えず念頭に置きながら制度も考えるべきだというふうに思っております。
したがいまして、自由化につきましても、先ほど申し上げましたように、段階的自由化ということはもう絶対やるべきであって、一挙に全面自由化をいたしますと、カリフォルニアのようなケースが起こらないとも限りませんから、あくまでも、発想はラジカルであっても、改革はグラデュアルに進めるべきだというのが私の基本的な立場であります。
したがいまして、今般、高圧まで自由化した後、低圧の自由化につきましては平成十九年の四月を目途にして検証を始めようということも、以上のような考え方に即しているんだと思っておりますから、私は審議会の考え方に賛成でございました。
特に、電気の場合ですと、ユニバーサルサービスをいかに確保するかということが大事でございまして、したがいまして、先般の制度改革からも、最終保障の仕組みが埋め込まれました。家庭用に関しましても、やはり最終保障の仕組みをきっちりと埋め込んで、各家庭が困らないような制度にすべきだというふうに思っております。
ただ、私、先生おっしゃいました、送電線に関しましては、私の考え方というのは、やはり構造的対処をきっちりやるべきであって、今回の措置は中途半端だなという印象を私は持っております。というのは、やはり、送電線に公正にアクセスすることが非常に重要でございますから、例えばアメリカでケースがございますような、ISOを設立して、いわゆる中立的な機関が系統運用等々に当たるのが私は望ましいと思っておりますが、今回、一貫体制でございます。したがって、情報遮断とか会計分離とか差別取引の禁止とか、それを担保するために法律の中で規制権限を経済産業省に与えているというふうになっております。
こういう、自由化の中で規制を強化するというよりは、むしろ、ISOを立ち上げて、もう少し自由な中で事業者が活動できる方が私は望ましいなというふうに思っております。
この発言だけを見る →したがいまして、自由化につきましても、先ほど申し上げましたように、段階的自由化ということはもう絶対やるべきであって、一挙に全面自由化をいたしますと、カリフォルニアのようなケースが起こらないとも限りませんから、あくまでも、発想はラジカルであっても、改革はグラデュアルに進めるべきだというのが私の基本的な立場であります。
したがいまして、今般、高圧まで自由化した後、低圧の自由化につきましては平成十九年の四月を目途にして検証を始めようということも、以上のような考え方に即しているんだと思っておりますから、私は審議会の考え方に賛成でございました。
特に、電気の場合ですと、ユニバーサルサービスをいかに確保するかということが大事でございまして、したがいまして、先般の制度改革からも、最終保障の仕組みが埋め込まれました。家庭用に関しましても、やはり最終保障の仕組みをきっちりと埋め込んで、各家庭が困らないような制度にすべきだというふうに思っております。
ただ、私、先生おっしゃいました、送電線に関しましては、私の考え方というのは、やはり構造的対処をきっちりやるべきであって、今回の措置は中途半端だなという印象を私は持っております。というのは、やはり、送電線に公正にアクセスすることが非常に重要でございますから、例えばアメリカでケースがございますような、ISOを設立して、いわゆる中立的な機関が系統運用等々に当たるのが私は望ましいと思っておりますが、今回、一貫体制でございます。したがって、情報遮断とか会計分離とか差別取引の禁止とか、それを担保するために法律の中で規制権限を経済産業省に与えているというふうになっております。
こういう、自由化の中で規制を強化するというよりは、むしろ、ISOを立ち上げて、もう少し自由な中で事業者が活動できる方が私は望ましいなというふうに思っております。
森
森勇#16
○森参考人 お答えをさせていただきます。
安定供給がベースであるということは、私ども新規参入者も全く同じでございます。電力会社さんが実態として圧倒的なシェアを保有しているという現実を踏まえますと、全面自由化になった場合でも、最終保障義務を負うというのは一つの考え方としてあると思います。電力会社さんが圧倒的なシェアを持ち得なくなったというような時点がもし生じたならば、例えばイギリスのように、全小売事業者に対して需要応諾義務を課すといった考え方や、規制機関が供給事業者を指名するといった考え方も選択肢としてあるのではないかというように考えております。
以上でございます。
この発言だけを見る →安定供給がベースであるということは、私ども新規参入者も全く同じでございます。電力会社さんが実態として圧倒的なシェアを保有しているという現実を踏まえますと、全面自由化になった場合でも、最終保障義務を負うというのは一つの考え方としてあると思います。電力会社さんが圧倒的なシェアを持ち得なくなったというような時点がもし生じたならば、例えばイギリスのように、全小売事業者に対して需要応諾義務を課すといった考え方や、規制機関が供給事業者を指名するといった考え方も選択肢としてあるのではないかというように考えております。
以上でございます。
藤
藤洋作#17
○藤参考人 第一番目の、規制緩和と必需財だということの関係でございますけれども、私、最初のところでも申し上げましたように、いわゆる公益的な課題、それは電力の安定供給であり、環境への適合であり、そして必需財ということであることの安定供給でございますが、それと、それから規制緩和というのは、これはバランスをとって進めることが大事だというふうに考えております。その中で、今ほどお話がございました、段階的に進めるというのは一つの考えであろうと考えております。
一方、全面自由化を目標にということに関することでございますけれども、本件に関しましては、私、今回の法律の整理によりまして、全面自由化をするためには、平成十九年になって、そのときの状況をよく考えながら、ひとつ検討を開始しようというふうに整理されたものと考えております。
その場合、私、これも冒頭に申し上げたかと思いますけれども、個別のお客様、家庭用のお客様が、結局、需要家としての選択肢がふえるということ、それと、逆に自己責任が生ずるということのバランスをよく御認識していただくということ、それから、だれでも、どこでも、いつでもというユニバーサルサービスということをどのように考えるかということ、今ほど森さんから話がございました最終保障というのをだれが担っていくかということ、そういう点を十分それまでに検討された上で、そして次の段階に進める必要があるだろうというふうに、私はそのように存じております。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →一方、全面自由化を目標にということに関することでございますけれども、本件に関しましては、私、今回の法律の整理によりまして、全面自由化をするためには、平成十九年になって、そのときの状況をよく考えながら、ひとつ検討を開始しようというふうに整理されたものと考えております。
その場合、私、これも冒頭に申し上げたかと思いますけれども、個別のお客様、家庭用のお客様が、結局、需要家としての選択肢がふえるということ、それと、逆に自己責任が生ずるということのバランスをよく御認識していただくということ、それから、だれでも、どこでも、いつでもというユニバーサルサービスということをどのように考えるかということ、今ほど森さんから話がございました最終保障というのをだれが担っていくかということ、そういう点を十分それまでに検討された上で、そして次の段階に進める必要があるだろうというふうに、私はそのように存じております。
ありがとうございました。
松
松島みどり#18
○松島委員 森参考人と藤参考人に再度伺いたいと思っております。
今の最終保障ということを考えた場合には、現在、これまでの制度におきましては、既存の電力会社が十年ごとに供給の見通しを立てて、供給の見通しを立てる際には、恐らく、人口の移動ですとか景気の予測とか、いろいろな要因を考えてそれを立てて、それに対して設備投資を行っている。発電所をつくられた場合には、短くても二十年ぐらい計画から最終までかかると私は思うんですが、そういう責任というものをいつまでも今までの電力会社に負わせるのか。そうすると、新規参入業者というのは、いわば、ちょっと言葉は悪いですけれども、いいとこ取りをしていくことになるのか、私はそういう疑問を感じております。
それともう一つは、例えば、森参考人も会社の母体の方でよく御存じだと思いますけれども、通信で今激しい競争がなされて、利益なき繁忙というか、どんどんみんな切りかえていく。特に、通信の中で携帯電話などは、激しい競争の中で、持っている人が携帯電話をどんどん取りかえていくんですけれども、携帯電話を取りかえて、通じない期間が半日あっても生きていられます。でも、電力は一分途絶えるとやっていられません。そのあたりのところを一般の小口、つまり国民一人一人というのは、安定と、それから一割安い、一割高いということとてんびんにかけて、どちらが社会的に落ちついた状況でいられるのか。私は小口までの自由化というのには非常に疑義を感じるんですが、申しわけございませんが、お二人、いかがでございましょうか。
この発言だけを見る →今の最終保障ということを考えた場合には、現在、これまでの制度におきましては、既存の電力会社が十年ごとに供給の見通しを立てて、供給の見通しを立てる際には、恐らく、人口の移動ですとか景気の予測とか、いろいろな要因を考えてそれを立てて、それに対して設備投資を行っている。発電所をつくられた場合には、短くても二十年ぐらい計画から最終までかかると私は思うんですが、そういう責任というものをいつまでも今までの電力会社に負わせるのか。そうすると、新規参入業者というのは、いわば、ちょっと言葉は悪いですけれども、いいとこ取りをしていくことになるのか、私はそういう疑問を感じております。
それともう一つは、例えば、森参考人も会社の母体の方でよく御存じだと思いますけれども、通信で今激しい競争がなされて、利益なき繁忙というか、どんどんみんな切りかえていく。特に、通信の中で携帯電話などは、激しい競争の中で、持っている人が携帯電話をどんどん取りかえていくんですけれども、携帯電話を取りかえて、通じない期間が半日あっても生きていられます。でも、電力は一分途絶えるとやっていられません。そのあたりのところを一般の小口、つまり国民一人一人というのは、安定と、それから一割安い、一割高いということとてんびんにかけて、どちらが社会的に落ちついた状況でいられるのか。私は小口までの自由化というのには非常に疑義を感じるんですが、申しわけございませんが、お二人、いかがでございましょうか。
森
森勇#19
○森参考人 先ほどお話に出ておりますように、全面自由化をやるかどうかということにつきましては、数年後に競争の状況を見きわめながら検討を開始するということになってございます。全面自由化を行うに当たりましては、ユニバーサルサービスにつきまして十分議論をすべき必要があると認識しております。現状におきましては、基本的には、現行のユニバーサルサービスは維持されるべきだというふうに私は考えております。
通信の例がございましたけれども、自由化をどんどん進めていくことによりまして安定が損なわれるという前提に立つということではなくて、それを維持していくためにはどういうような議論をしていけばいいのかということを、今後、状況を見きわめながら進めていくべきだというふうに私は考えておるわけでございます。
以上でございます。
この発言だけを見る →通信の例がございましたけれども、自由化をどんどん進めていくことによりまして安定が損なわれるという前提に立つということではなくて、それを維持していくためにはどういうような議論をしていけばいいのかということを、今後、状況を見きわめながら進めていくべきだというふうに私は考えておるわけでございます。
以上でございます。
藤
藤洋作#20
○藤参考人 申し上げます。
ただいまの、発電所をつくるときに大変長期間かかる、そういう中で安定供給できるのかということでございますが、今回の法改正案のもとで、私どもは責任ある供給主体として、発送一貫体制としての一般電気事業者として認識されることになりました。私どもは、これから自由化の中で投資に対しては非常に慎重にならざるを得ない環境にはございますが、精いっぱい安定供給に尽くしていきたいというふうに思っております。
第二点目の、安いことによってどのような社会的に落ちついた関係になるのかという問題でございます。
本件につきましては、電力会社といたしまして、効率化とそれから安定供給、このバランスをうまくとってやっていきたいと思います。すなわち、今後の競争関係のもとで、私どもは、電力経営の効率化を一層図りまして、料金の低下に努めますとともに、安定供給と両立を図っていく、こういう考えで今後やらせていただきたい、かように存じております。
以上でございます。
この発言だけを見る →ただいまの、発電所をつくるときに大変長期間かかる、そういう中で安定供給できるのかということでございますが、今回の法改正案のもとで、私どもは責任ある供給主体として、発送一貫体制としての一般電気事業者として認識されることになりました。私どもは、これから自由化の中で投資に対しては非常に慎重にならざるを得ない環境にはございますが、精いっぱい安定供給に尽くしていきたいというふうに思っております。
第二点目の、安いことによってどのような社会的に落ちついた関係になるのかという問題でございます。
本件につきましては、電力会社といたしまして、効率化とそれから安定供給、このバランスをうまくとってやっていきたいと思います。すなわち、今後の競争関係のもとで、私どもは、電力経営の効率化を一層図りまして、料金の低下に努めますとともに、安定供給と両立を図っていく、こういう考えで今後やらせていただきたい、かように存じております。
以上でございます。
松
松島みどり#21
○松島委員 藤参考人にお伺いしたいと思います。
これから、つまり既存の皆様方の電力各社が、自由化によってどれぐらい仕事がというか、売り上げが量として減っていくかわからない、予測が立たない、十年後、二十年後、どれだけシェアが食われるかわからないというもとで、今までのような設備投資計画というのは立てられるのか、私は非常に不思議になるんです。別に立てろという意味じゃなくて、どこまでも自由化が進んでいくとしたら、その責任を負わせるのは無理じゃないかという気がするんですけれども、いかがでございましょうか。
この発言だけを見る →これから、つまり既存の皆様方の電力各社が、自由化によってどれぐらい仕事がというか、売り上げが量として減っていくかわからない、予測が立たない、十年後、二十年後、どれだけシェアが食われるかわからないというもとで、今までのような設備投資計画というのは立てられるのか、私は非常に不思議になるんです。別に立てろという意味じゃなくて、どこまでも自由化が進んでいくとしたら、その責任を負わせるのは無理じゃないかという気がするんですけれども、いかがでございましょうか。
藤
藤洋作#22
○藤参考人 先生がおっしゃいますように、いわば厳しい競争下において、非常に長期の需要予測を立てるのはこれから大変難しくなってくるということは、お説のとおりでございます。その場合、どれだけの需要が私どもの供給から供給できない格好になるか、つまり新規参入者が供給されることになるのかということは想定できるのかということでございますけれども、それにつきましては、想定は大変難しいことではございますが、私ども自身の競争力を高めて、できるだけ先行きの需要予測ができるように頑張っていきたいと考える次第でございます。
もちろん、お説のとおり、大変長期にわたる確実な需要をそのまま予測することはできませんけれども、今回の法律のもとでは、私どもは特別高圧のお客様について最終保障という格好で、いわゆる低圧のお客様の供給責任、必ず供給するという、それとは若干違ったシステムでの最終保障に責任を持つという仕組みになっております。
そのようなことで申し上げますことは、効率化を十分図った上で十分安定供給を図っていくように、そのための設備投資を健全に進めるように頑張っていきたいというふうに思います。
以上であります。
この発言だけを見る →もちろん、お説のとおり、大変長期にわたる確実な需要をそのまま予測することはできませんけれども、今回の法律のもとでは、私どもは特別高圧のお客様について最終保障という格好で、いわゆる低圧のお客様の供給責任、必ず供給するという、それとは若干違ったシステムでの最終保障に責任を持つという仕組みになっております。
そのようなことで申し上げますことは、効率化を十分図った上で十分安定供給を図っていくように、そのための設備投資を健全に進めるように頑張っていきたいというふうに思います。
以上であります。
松
松島みどり#23
○松島委員 都市ガスのことについて、合田参考人に伺いたいと思っております。二点ございます。
一つは、先ほど電力でも出ましたが、設備投資の問題であります。設備投資というか、都市ガスの場合は設備投資以上に、例えば長期でのLNGの契約、外国におけるLNGをつくるところの土台の投資に対してどういうふうに契約にかかわるかということが、これからの自由化の中で難しくなってくるのではないかという問題が一つ。
もう一つは、保安という言い方をされましたけれども、私自身、安全という言葉に置きかえまして、今、例えば小口までもし進んでしまったら、各家庭が、例えば賃貸マンションで、自分のところは東京ガスかなと勝手に思い込んで入居していたら、別の何とかガスだったりして、そうしたら、事故が起こりそうになったときに一体どこへ連絡したらいいかわからない。個々の家庭までもし自由化が進んだ場合はそんなことまで起こるのかどうか、ちょっと教えていただきたいんですが。
この発言だけを見る →一つは、先ほど電力でも出ましたが、設備投資の問題であります。設備投資というか、都市ガスの場合は設備投資以上に、例えば長期でのLNGの契約、外国におけるLNGをつくるところの土台の投資に対してどういうふうに契約にかかわるかということが、これからの自由化の中で難しくなってくるのではないかという問題が一つ。
もう一つは、保安という言い方をされましたけれども、私自身、安全という言葉に置きかえまして、今、例えば小口までもし進んでしまったら、各家庭が、例えば賃貸マンションで、自分のところは東京ガスかなと勝手に思い込んで入居していたら、別の何とかガスだったりして、そうしたら、事故が起こりそうになったときに一体どこへ連絡したらいいかわからない。個々の家庭までもし自由化が進んだ場合はそんなことまで起こるのかどうか、ちょっと教えていただきたいんですが。
合
合田宏四郎#24
○合田参考人 お答え申し上げます。
自由化との関係で先生が御質問になりましたように、長期の設備投資並びに原料の安定供給という点では二つございます。
海外で原料調達に不可欠なLNGプロジェクトを立ち上げていくためには、やはり長期に、日本のガス会社も電力会社も含めて、十五年ないし二十年の引き取り保証をする。そうしないと、国際的なファイナンサーからの融資が受けられないという状況でございます。それから、国内の問題でいえば、自由化が急激に進展をいたしまして、将来の需要見通し、先ほども御議論がありましたように、大幅に進んでしまいますと、どうしてもやはり長期に対するリスクが経営者は増大してまいりますから、そうすると、そこはやはり今よりは控え目な感じになっていかざるを得ない。そういう国内、海外、両面の問題がございます。
それから、保安の問題については、まさに先生が御指摘になったようなことでございまして、いざガス漏れ事故が起こったときに、もしも新規参入者が入ってきて、保安体制のつくり方の問題ですが、保安体制が、ガスを売るだけで帰ってしまうというようなことになりますと、やはりお使いになっているお客様は自分にガスを売った人にまず電話をする、電話をしたら、私はそういう責任はないよというふうに言われてきて、これは外国においてもそういう混乱が起きておるところでございまして、イギリス、アメリカ、特に極度の全面自由化をやったところでは、保安水準の低下という点が非常に問題になっております。
したがいまして、私どもは、理想的な制度としては、十万立米以上のところまでは、ある程度需要家さんが保安のプロフェッショナルを持っておられるし、それから保安のための社内組織が整備されておりますけれども、十万未満になってまいりますと、いわゆる小規模なラーメン屋さんみたいなところとか理容院、美容院、そういうところでございますし、まして家庭になりますと、夫が保安の専門家なのか奥様が保安の専門家なのか、非常に難しいわけでございまして、そういうことを余り御心配なさらないような形で我々はガスを供給してまいりたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →自由化との関係で先生が御質問になりましたように、長期の設備投資並びに原料の安定供給という点では二つございます。
海外で原料調達に不可欠なLNGプロジェクトを立ち上げていくためには、やはり長期に、日本のガス会社も電力会社も含めて、十五年ないし二十年の引き取り保証をする。そうしないと、国際的なファイナンサーからの融資が受けられないという状況でございます。それから、国内の問題でいえば、自由化が急激に進展をいたしまして、将来の需要見通し、先ほども御議論がありましたように、大幅に進んでしまいますと、どうしてもやはり長期に対するリスクが経営者は増大してまいりますから、そうすると、そこはやはり今よりは控え目な感じになっていかざるを得ない。そういう国内、海外、両面の問題がございます。
それから、保安の問題については、まさに先生が御指摘になったようなことでございまして、いざガス漏れ事故が起こったときに、もしも新規参入者が入ってきて、保安体制のつくり方の問題ですが、保安体制が、ガスを売るだけで帰ってしまうというようなことになりますと、やはりお使いになっているお客様は自分にガスを売った人にまず電話をする、電話をしたら、私はそういう責任はないよというふうに言われてきて、これは外国においてもそういう混乱が起きておるところでございまして、イギリス、アメリカ、特に極度の全面自由化をやったところでは、保安水準の低下という点が非常に問題になっております。
したがいまして、私どもは、理想的な制度としては、十万立米以上のところまでは、ある程度需要家さんが保安のプロフェッショナルを持っておられるし、それから保安のための社内組織が整備されておりますけれども、十万未満になってまいりますと、いわゆる小規模なラーメン屋さんみたいなところとか理容院、美容院、そういうところでございますし、まして家庭になりますと、夫が保安の専門家なのか奥様が保安の専門家なのか、非常に難しいわけでございまして、そういうことを余り御心配なさらないような形で我々はガスを供給してまいりたいというふうに考えております。
松
村
小
小沢鋭仁#27
○小沢(鋭)委員 民主党の小沢鋭仁でございます。
まず、本日は、参考人の皆様方、本当に御苦労さまでございます。限られた時間でありますので、私は、ある意味ではきょうはそうそうたる、それぞれの専門家の、また事業家の皆さんがいらっしゃっていただいておりますから、将来のエネルギー分野の姿というのはどうなるのか、こういう視点で質問をさせていただきたいと思います。
委員長からお話がありました、質問先はすべての参考人の方に、せっかくお越しいただきましたので御発言を賜りたいな、こういうふうに思っております。ただ、法案審議のように、政府、これがけしからぬじゃないか、こういう話ではございませんので、どうぞそれは、皆さん方の貴重な御意見を、私の考えとは違ってもどうぞ御開陳をいただきますように、改めてでありますがお願い申し上げておきたいと思います。
まず、ウエッジという雑誌があるんですが、それの五月号ですか、「電力業界よ 全面自由化でNTTと同じ轍を踏むな!」こういうタイトルの記事がございました。「電力が第二のNTTに」こういう見出しも載っておるわけでありますが、森参考人におかれては、何か立場が、先ほども出ておりましたが、攻守所を一転してということであります。
私も実は、この委員会の前は、かつての逓信委員会、今の総務委員会ですが、が長くて、電気通信分野の自由化論はかなりその中でやってきておるものですから、割とそういった意味ではその比較というような意識もございます。
ただ、電力は、電気通信と違って周波数も東西で異なりますし、全くそれが同一だとは当然これまた思っておりません。しかし、割と、この記事にもあるように、そういった比較ができるようなことなのかな、そういう部分もあるな、こういうふうに思いますし、特に、電気通信をやっていたころから、いわゆる通信の次は電力だ、こういう話を盛んに聞いておりました。
これは特に、アメリカのある意味では経済目標という話がその背後にある、こういう話の中で、ただ、カリフォルニアの問題が起きましたから、ここのところ、ちょっとそういった意味では、米国からの産業的なそういった自由化論というのはおさまっているのかなというふうに思っておりますが、そんなことも背景にはあるような気がしております。
さて、そこで、もう一つ新聞でありますが、これは五月十日付の新聞でありますが、「震災でも消えぬ電気」ということで、今話題の六本木ヒルズの記事が出ております。これは御承知のとおり、いわゆる燃料電池の問題であります。
この燃料電池は、例えば電気通信分野における携帯電話のような話になり得ないか、こういうふうに私は感じるところがあります。いわゆる送電のネットワークを持つ、ある意味では、これはかつての電話線ですね、それに対応するもの。だけれども、それを全く関係なくした燃料電池がある。
そしてこの燃料電池は、私もちょっと調べましたらば、かなり現実的な話でありまして、価格が一台五十万円を目指して二〇〇五年に発売する、要するに家庭の光熱費を二割削減する、光熱費ですね。もちろん、先ほどの環境適合という点ではこれは十分だ、こういう話でありまして、何やら政府の方も燃料電池プロジェクトチームというのをつくってやっていて、二〇二〇年の導入目標は、定置用の燃料電池は一千万キロワットでありますが、それを前倒ししてやっていく。携帯電話も目標をかなり前倒しになって行われたわけでありまして、そういった意味では、まさに携帯電話に匹敵するような話に燃料電池が興らないか、ある意味では全くその供給ネットワークを変えていくような力にならないか、こういう話でありますが、ここは鶴田先生にそのお考えをお聞きできればと思います。
この発言だけを見る →まず、本日は、参考人の皆様方、本当に御苦労さまでございます。限られた時間でありますので、私は、ある意味ではきょうはそうそうたる、それぞれの専門家の、また事業家の皆さんがいらっしゃっていただいておりますから、将来のエネルギー分野の姿というのはどうなるのか、こういう視点で質問をさせていただきたいと思います。
委員長からお話がありました、質問先はすべての参考人の方に、せっかくお越しいただきましたので御発言を賜りたいな、こういうふうに思っております。ただ、法案審議のように、政府、これがけしからぬじゃないか、こういう話ではございませんので、どうぞそれは、皆さん方の貴重な御意見を、私の考えとは違ってもどうぞ御開陳をいただきますように、改めてでありますがお願い申し上げておきたいと思います。
まず、ウエッジという雑誌があるんですが、それの五月号ですか、「電力業界よ 全面自由化でNTTと同じ轍を踏むな!」こういうタイトルの記事がございました。「電力が第二のNTTに」こういう見出しも載っておるわけでありますが、森参考人におかれては、何か立場が、先ほども出ておりましたが、攻守所を一転してということであります。
私も実は、この委員会の前は、かつての逓信委員会、今の総務委員会ですが、が長くて、電気通信分野の自由化論はかなりその中でやってきておるものですから、割とそういった意味ではその比較というような意識もございます。
ただ、電力は、電気通信と違って周波数も東西で異なりますし、全くそれが同一だとは当然これまた思っておりません。しかし、割と、この記事にもあるように、そういった比較ができるようなことなのかな、そういう部分もあるな、こういうふうに思いますし、特に、電気通信をやっていたころから、いわゆる通信の次は電力だ、こういう話を盛んに聞いておりました。
これは特に、アメリカのある意味では経済目標という話がその背後にある、こういう話の中で、ただ、カリフォルニアの問題が起きましたから、ここのところ、ちょっとそういった意味では、米国からの産業的なそういった自由化論というのはおさまっているのかなというふうに思っておりますが、そんなことも背景にはあるような気がしております。
さて、そこで、もう一つ新聞でありますが、これは五月十日付の新聞でありますが、「震災でも消えぬ電気」ということで、今話題の六本木ヒルズの記事が出ております。これは御承知のとおり、いわゆる燃料電池の問題であります。
この燃料電池は、例えば電気通信分野における携帯電話のような話になり得ないか、こういうふうに私は感じるところがあります。いわゆる送電のネットワークを持つ、ある意味では、これはかつての電話線ですね、それに対応するもの。だけれども、それを全く関係なくした燃料電池がある。
そしてこの燃料電池は、私もちょっと調べましたらば、かなり現実的な話でありまして、価格が一台五十万円を目指して二〇〇五年に発売する、要するに家庭の光熱費を二割削減する、光熱費ですね。もちろん、先ほどの環境適合という点ではこれは十分だ、こういう話でありまして、何やら政府の方も燃料電池プロジェクトチームというのをつくってやっていて、二〇二〇年の導入目標は、定置用の燃料電池は一千万キロワットでありますが、それを前倒ししてやっていく。携帯電話も目標をかなり前倒しになって行われたわけでありまして、そういった意味では、まさに携帯電話に匹敵するような話に燃料電池が興らないか、ある意味では全くその供給ネットワークを変えていくような力にならないか、こういう話でありますが、ここは鶴田先生にそのお考えをお聞きできればと思います。
鶴
鶴田俊正#28
○鶴田参考人 大変難しい御質問で、頭を抱えているんですけれども。
燃料電池というのは、やはり将来のエネルギーとして非常に重要な位置づけになるだろうと思います。それは、実用化されればエネルギー市場のあり方が随分変わってくると思いますから、私も、企業の方の努力によって一刻も早くこの燃料電池を私たちが生活の中で使えるようになれば望ましいなと思っております。
ただ、先生おっしゃるように、それが携帯電話と同じような位置づけになるのかということについては、私は何とも申し上げられないところでございます。したがって、出現したときの競争状態がどうなるかということも、私の頭の中でシミュレーションできておりませんから、申しわけございませんけれども、この程度にさせていただきます。
この発言だけを見る →燃料電池というのは、やはり将来のエネルギーとして非常に重要な位置づけになるだろうと思います。それは、実用化されればエネルギー市場のあり方が随分変わってくると思いますから、私も、企業の方の努力によって一刻も早くこの燃料電池を私たちが生活の中で使えるようになれば望ましいなと思っております。
ただ、先生おっしゃるように、それが携帯電話と同じような位置づけになるのかということについては、私は何とも申し上げられないところでございます。したがって、出現したときの競争状態がどうなるかということも、私の頭の中でシミュレーションできておりませんから、申しわけございませんけれども、この程度にさせていただきます。
小
小沢鋭仁#29
○小沢(鋭)委員 確かに、今の時点ではなかなか正確な推測はできないのかもしれませんが、私は、何やらそういう予感がしてならないわけでございます。また後ほど、それぞれの参考人の方も、また別途の質問をさせていただきますが、この点でお触れいただいても結構でございます。
先ほど、ユニバーサルサービスの問題をさきの委員の方が御質問をされました。私も一点だけここにも触れておきたいというふうに思います。
このユニバーサルサービスは、先ほどの議論の中にも出ておりましたが、いわゆる将来のまさに小口の自由化をどこまでどう考えるのか、こういう話につながることであると思います。ここは藤参考人と森参考人にそれぞれ御意見を賜りたいと思いますが、一言だけ私が感想を申し上げると、これは電気事業法で、十八条ですか、いわゆる規制分野に関しては供給義務を負っているわけですね、電気事業会関係の皆さん方は。森さんのところはそれはない。こういうふうに承知をしておるわけでありまして、例えば、そうした中でいうと、電力業界にしたら、やってられないという思いが率直に言ってあるのではないか。
逆に、森さんにお尋ねをしたいのは、そういうユニバーサルサービスをかけられてでも、それでも電力供給に邁進していくというような思いがあるのか。そんな本音の部分を、この場で言えるかどうかわかりませんが、そんなお気持ちを改めて御両者からお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →先ほど、ユニバーサルサービスの問題をさきの委員の方が御質問をされました。私も一点だけここにも触れておきたいというふうに思います。
このユニバーサルサービスは、先ほどの議論の中にも出ておりましたが、いわゆる将来のまさに小口の自由化をどこまでどう考えるのか、こういう話につながることであると思います。ここは藤参考人と森参考人にそれぞれ御意見を賜りたいと思いますが、一言だけ私が感想を申し上げると、これは電気事業法で、十八条ですか、いわゆる規制分野に関しては供給義務を負っているわけですね、電気事業会関係の皆さん方は。森さんのところはそれはない。こういうふうに承知をしておるわけでありまして、例えば、そうした中でいうと、電力業界にしたら、やってられないという思いが率直に言ってあるのではないか。
逆に、森さんにお尋ねをしたいのは、そういうユニバーサルサービスをかけられてでも、それでも電力供給に邁進していくというような思いがあるのか。そんな本音の部分を、この場で言えるかどうかわかりませんが、そんなお気持ちを改めて御両者からお聞かせいただきたいと思います。