宮路和明の発言 (決算行政監視委員会)

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○宮路委員 私は自民党の宮路和明でございますが、現在、党の離島振興委員長をいたしております立場から、目下、離島にとって大きな課題となっております医師の確保対策、これについて総理にお尋ねしたいと思っております。
 ここにたくさん漫画を持ってきておりますが、これは、実は私の地元の甑島という離島で島民のために、それこそ生涯をかけて孤軍奮闘しておられるある医師をモデルにした「Dr.コトー診療所」という漫画でありまして、これが大変な人気を博しまして、そして今度はテレビドラマ化されまして、先々週からこれが全国に放映をされております。そして大反響を実は呼んでおるわけであります。
 ところが、現在離島では、高齢化が進む中で医師の確保、これが非常に深刻化してきておりまして、しかも、医師は無理をしてでも確保するということになりますので、勢いそこに多額の予算を投ずる。したがって、ただでさえ厳しい離島の市町村財政を非常に圧迫している、こういう事態が起こっております。
 御承知のとおり、我が国は島国で、六千八百の離島を抱え、うち有人離島が四百二十の多きに上っております。そして、これらの離島によって我が国の領土、領海の外縁部が画定され、そして同時に経済水域二百海里、それから大陸棚もこれによってその範囲が決まってくる、こういうことになっておるわけであります。
 昨年の通常国会で成立した改正離島振興法では、こうした離島の持つ国家的、国民的な役割というものを高く評価いたしまして、離島が厳しい条件下でも自立的発展を遂げていけるように、国、地方自治体がこれまで以上に幅広い支援措置をこの離島に講じていくということにいたしまして、医療につきましても新しい条項をわざわざその法律の中に起こしまして、医師の確保等に適切な配慮をすることも求めているところであります。
 そこで、我が党といたしましても、この問題に積極的に取り組んでいこう、こういうことで、先般も離島の皆さんに来ていただいて生の声をお聞きしたわけでありますが、例えば長崎県のある島の町長からは次のような訴えが切々となされたわけであります。
 主な点を抜粋して読み上げてみたいと思いますが、島の診療所の医師確保は主に県の自治体病院開設協議会のあっせんを受けて行っておりますが、確保した医師が数カ月でやめていくことも間々あり、後任医師の確保に当たっては、独自につてを頼りに東奔西走することがたびたびであります、この診療所は十九床の規模で、常勤医師二名、うち一名は町職員として採用している内科医、もう一人は近隣の私立大学より六カ月ローテーションで派遣してもらっている外科医であります、そしてこれに要する人件費は、町職員の医師の場合は、給料、賞与などを含めて年間三千四百八十五万円、私立大学から派遣されている医師については、大学に医療協力金として年間一千万円支払い、そして派遣医師に報酬として月額百十五万円を支払っており、この二名の人件費だけでも六千万円を超えております、このほか、医師の場合は赴任旅費を含む引っ越し費用の負担、あるいは医師住宅の無償貸与など、至れり尽くせりの扱いをしなければ確保することができません、こうして人口約三千八百の町の厳しい財政事情のもとで、一般会計から一億円余りを診療所会計に繰り出しております、地方交付税の削減も進む中、高額をもってのこうした医師の雇用や診療所の赤字経営からの脱却は不可能となりつつあります、こうした離島医療の脆弱性を打開するため、国立大学医学部の卒業生を一定期間離島医療機関へ勤務させる制度の創設を強くお願いしたい、離島だけでは解決できない問題ですので、一日も早い立法措置を講じていただきたい、こういうことであります。
 そこで、私は、こうした事態の改善策として、次の三つを提案させていただきたい。
 まず第一は、こうした恵まれない地域における医師の確保、養成を目的としてできました自治医科大学があるわけでありますが、この定員、今、各都道府県二名ずつの計百名と年間なっておるわけであります。これを、医学部あるいは医科大学の学生の定員削減が行われている中とはいえ、この自治医科大学の定員百名を、枠を拡大することが第一点であります。
 それから第二点は、離島における診療報酬につきまして、離島加算を設けたらどうかということであります。
 と申しますのは、御承知のように、国家公務員、地方公務員の給与につきましては、離島勤務をすれば、最高二五%の特地勤務手当が支給されております。また、大都市勤務の場合は最高一二%の調整手当が支給されているわけでありますが、診療報酬について見ますと、大都市の場合は最高一日十五点の地域加算があるのに対しまして、離島についてはこうした措置はないからであります。
 第三は、官から民への流れの中で、国立病院、都道府県立病院につきましても思い切った合理化措置が当然必要であるわけでありますけれども、そうした中にあっても、これら国公立病院の医師を、離島の病院や診療所へ一定期間派遣、滞在させる制度を設けたらどうかということであります。
 こうした対策の組み合わせによって初めて離島の人々の命と健康が本土並みとなる、そういうことが保障されると思うわけでありますけれども、総理のお考えをひとつお聞かせいただければと思います。

発言情報

speech_id: 115604127X00820030714_004

発言者: 宮路和明

speaker_id: 25185

日付: 2003-07-14

院: 衆議院

会議名: 決算行政監視委員会