井上喜一の発言 (憲法調査会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○井上(喜)委員 まず、天皇制でありますが、現行憲法の天皇についての規定というのは明治憲法と全く違うわけですね。明治憲法の場合は天皇が元首である、これはもう明らかになっておりますけれども、現行憲法の第一条というのは違う。しかも、この規定というのは大変よくできていると思うのでありまして、歴史的な天皇制、あるいは国民が天皇に持っております感情といいますか考えというようなものを集約して書いているような感じが私はいたします。恐らく、外国の受けとめ方も、この一条に書いてありますようなことで天皇というものを理解していると思うんですね。
 現行憲法では元首の規定がないわけでありまして、そういったことから、元首はだれなのか、天皇なのかあるいは内閣総理大臣なのかといったような議論があるわけでありますけれども、先ほども議論が出ておりましたが、私はやはり、元首という定義をはっきりさせないと、どうも議論が収れんをしていかないんじゃないかと思うんですね。そういうことで、元首なるものの定義といいますか考え方をもう少し掘り下げて議論をしていくべきじゃないのか、こんなふうに思います。
 それから、皇位の継承問題で女帝の話がありますけれども、この種のことというのは余り早過ぎてもいけないし遅過ぎてもいけないのでありまして、こういったところで議論されることはいいかと思うのでありますが、いま一つ私は国民の世論というのがよくわからないんですね。よくわからないといいますか、はっきりしてきていないと思うのでありまして、そういう世論の動向とともに、この憲法調査会で議論を深めていくべきじゃないかというふうに私は思います。今、右にするか左にするか、この議論は結論を出すのにはいささか早いんじゃないかな、こんな感じがいたします。

発言情報

speech_id: 115604184X00220030227_025

発言者: 井上喜一

speaker_id: 2023

日付: 2003-02-27

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会