山口富男の発言 (憲法調査会)
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○山口(富)委員 私は、日本の平和主義を持っている憲法の立場からも、それからまた国連に参加している、国連憲章を守る日本の立場からいっても、今度のアメリカの打ち出しているイラク戦争について、その適法性についてきちんと考えるということが非常に大事だと思うんです。
きょうは野党の各委員から、このアメリカの戦争というのは非常に違法性なんだ、違法なものなんだという指摘がこもごもありました。私は、特にブッシュ演説があった後に、アナン事務総長が、これは安保理が認めていない行動であって、いろいろな訳がありましたけれども、適法性に疑問とか合法性に疑問と言ったのは当然のことだと思うんです。といいますのも、繰り返しになりますが、国連がいろいろな問題についての武力行使や武力の威嚇を禁じて、国連の枠のもとで自衛の問題や安保理が認めた場合に限るという制限をきちんとつけた上でのものですから、やはりそれをきちんと見るということが大事だというふうに思います。
それからまた、大量破壊兵器の問題で、急迫不正にかかわる、アメリカにとってはそういう認識を持つじゃないかという意見がありましたけれども、国連はそれに対して査察の強化、徹底という方向でこの問題に平和的解決で対応しようとしたわけですね。ですから、今度のアメリカのブッシュ政権のとる態度に対して、査察委員長のブリクス委員長が記者会見で、三カ月半で査察の門戸を閉じることは適切でないということをきちんと表明したのも、そういう意味で、やはりその検証自体をふさいだという意味で非常に大きな問題だというふうに思うんです。
その意味で、私は、今度のイラク戦争の問題では、国連の責任ある人たち、事務総長やそれからまた査察を実際に現場に行ってやってきた人たちがこの方向ではないということを述べていることをきちんと見なきゃいけない。
それと、先ほど対案という話がありましたけれども、それは、国連が探求してきましたように、査察の強化、徹底できちんとやっていくというところが一番の筋であって、それで査察委員会自身がどういう計画で、それからどの項目で査察を進めていくのか、それからまた長期にわたってイラクの監視活動を進めるのか、その計画書を出している段階でそれを断ち切ったわけですから、その責任は大きいと思います。
それから、なおの話になりますけれども、先ほど杉浦委員からお話ありましたが、私は、それは杉浦委員の記憶の世界のことだと思うんです。社会党左派という話があって、私は中身は存じ上げませんけれども、そういう議論に同調するようなことはありません。
それと、NATOの例のユーゴ空爆なんですけれども、これは実際には、人道的介入論自体はいろいろ議論があるようですが、国際的には、ああいう方法をとるのはまずかったというのが今の認識の到達点ではないかというふうに考えております。
以上です。