末松義規の発言 (憲法調査会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○末松委員 民主党の末松でございます。
 先ほど、アメリカの正当性という問題がございました。政治というのは力と筋でございますから、そういった意味で両方ないと国際社会で通らないのだろうと思いますが、結局、米英の正当性をだれが認めるかというと、今の時点では安保理で認めるしかないんですね。安保理のところで正当性が認められなければ、世界であるいは国際社会で正当性が認められたことにならない。その意味で、米英がそれに失敗したわけです。ですから、そういった意味で、日本としてはそこをきちんと判断しなければいけなかった。だが、小泉総理がやった判断は、こういった正当性が崩れたときに、アメリカはそれでもやる、では日米同盟を理由としようという話になったわけです。
 日米同盟というのは、確かに安全保障条約を結んだ中でいいんですが、そして集団的自衛権の話にも多分これが移っていくんですが、私、集団的自衛権でいつも思うのは、どの国と集団的自衛権を結んだ方がいいかという話になると、やはりアメリカがベターだろうという話でありますけれども、そのアメリカがいつもこういった形で正当性のない戦争をし出すとかいうことが多いと、これはやはり、自国の安全に関係のないことでこういった先制攻撃なんかで戦争をし出すと、それに日本が巻き込まれるというのが一番恐ろしい話であります。
 結局、今、小泉さんは、集団的自衛権を認めていない立場であるけれども、日米同盟を理由にやっているということは、実質的に集団的自衛権をアメリカとの間で認めているということで判断しようとしているんだろうと思います。これもちょっと、極めておかしい話です。
 時間がないので次に移ります。
 国益が重要だという話は確かにおっしゃるとおりでございますけれども、例えば、民主党が言っているように、査察であれば少ない費用で、査察をやっている間は、イラクは大量破壊兵器の工場をつくることもできないし、戦争を起こすこともできません。そういった意味で、査察は有効だと言っているんです。
 これを戦争にした途端に、十兆円から二十兆円規模の負担が各国に降りかかってくる。日本も数兆円、応分の負担ということになったら、これは大変な額であります。ただでさえこのフラジャイルで大変な経済のときに、こんなことをやれば、さらに経済が落ち込むことは目に見えております。これも国益を害する話でありますし、特に、そういったイラクの復興なんかを含めて数兆円かかるということであれば、不必要な出費、戦争がなければですよ、そのむだ金を砂漠に捨てるよりは、むしろこれを、今日本の懸念の北朝鮮からの弾道ミサイル、これが非常に懸念があるということであれば、これの数兆円の何分の一かでもいいから、弾道ミサイルの防衛費に使っていくという方がよっぽど効果的であり、日本の国益に資すると思います。
 今、今年度の弾道ミサイルに対する防衛の費用は、予算で十九億円ですよ。たったの十九億円。平成十一年度から百五十五億円ですよ。この程度の予算しか使わずに国民がおびえるよりは、しっかりした金を、こんな戦争で起こる本当に意味のない出費よりはこちらの方に金を使った方が、よほど日本の国益に資するんだろうと。
 さらに、私、イラクにも二年間いて、アラブにもいた経験から申しますと、あの民族は非常にしつこい、執念深い民族です。米国のお先棒を担いでいる日本を、日本の旅行者なんかにテロを仕掛けたりしたら、これこそ日本人の安全が問題となります。
 そういったことを踏まえれば、やはりここはきちんと、二十世紀型の戦争に訴える解決じゃなくて、二十一世紀型の査察という、そういう戦争に訴えない知恵をこれからやっていくのが日本の方向だと思うし、これは憲法の精神にきちっと合っていると思います。
 以上です。

発言情報

speech_id: 115604184X00420030320_028

発言者: 末松義規

speaker_id: 17550

日付: 2003-03-20

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会