中川昭一の発言 (憲法調査会)

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○中川(昭)委員 本小委員会は、五月八日に会議を開き、参考人として、AMDAグループ代表・特定非営利活動法人AMDA理事長菅波茂君及び財団法人日本国際問題研究所理事長佐藤行雄君をお呼びし、安全保障及び国際協力の分野における国際機関と憲法をテーマとして御意見を聴取いたしました。
 会議における参考人の意見陳述の詳細については会議録を御参照していただくこととし、その概要を御説明申し上げますと、
 菅波参考人からは、
 まず、みずからの判断で危険を承知で平和の実現のために活動するNGOは平和主義者と言える。戦争をせず、金銭援助をし、メッセージを発するという国際協調主義を貫徹するためには、啓典の民との有言実行型の行動に基づく連携が不可欠である。現在は、ポジティブリストで行動する政府組織とネガティブリストで行動するNGOとの連携のもとに公益を確保すべき時代であるとの認識が述べられました。
 その上で、日本は、政府組織とNGOとの連携を図り、国民参加型人道支援外交を貫いて人間の安全保障を追求するなど、急激に変化する時代に対応するシステムを確立することにより、多様な社会におけるイニシアチブを発揮することができるとの意見が述べられました。また、殺人によるメッセージであるテロへの対策には、そのメッセージの分析が不可欠であるとの意見が述べられました。
 佐藤参考人からは、
 国連が、日本で一般に抱かれているイメージと異なり、安全保障理事会を第二次世界大戦の戦勝国が牛耳っていることを初めとして、未完成の組織であることを前提に、事務総長、総会・経済社会理事会及び安保理事会の現状、これらの機関への日本の関与等について説明がなされました。
 そして、これらを踏まえた上で、日本は、国連を重視し、その改善に尽力すべきであるとともに、みずからが常任理事国になるか否かの問題は別として、国連を機能させるため、安保理事国枠の拡大、新常任理事国の選定、拒否権の行使の態様等に係る安保理改革を主導していくべきであるとの意見が述べられました。
 また、国連の実態調査のため、憲法調査会として調査団を派遣すべきであるとの要望がなされました。
 その後、参考人の意見陳述を踏まえまして、質疑及び委員間の自由討議が行われました。
 そこで表明された発言を総括すれば、
 国際協力の分野においては、国連やNGOが重要な役割を果たしてきたことに対し一定の評価をし得るものの、テロ対策を初めとする安全保障の分野においては、イラク問題を契機として、国益と国益とが衝突する場という側面を有する国連の現状認識を踏まえ、国連のあり方が問われているとの点については、委員間でほぼ共通した認識が得られたものと思われます。
 他方で、国連の安全保障に係る機能をどのように改善し、これに我が国がどのような形で参画していくか、また、NGOをどのようなものとして我が国の社会システムの中に位置づけていくかといった点については、委員間で見解の違いが見られました。
 北朝鮮問題を初めとする現在の我が国を取り巻く国際情勢を踏まえれば、テロ対策は早急に講じなければならないこと、NGOの役割は今後一層重要となることが予想されること等にかんがみれば、これらの諸点に係る憲法上の諸問題につきまして、早急に合意形成を図る必要があると感じました。
 今後も、これまでの議論を踏まえた上で、我が国の安全保障及び国際協力等のあり方についてさらに議論を深めていくことが必要であると考えております。
 以上、御報告申し上げます。

発言情報

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発言者: 中川昭一

speaker_id: 18912

日付: 2003-05-29

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会