奥野誠亮の発言 (憲法調査会)
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○奥野委員 自由民主党の奥野誠亮であります。
今までの御報告や御意見を聞いておりまして、私は、国際協調主義、非常に大事なことだ、こう思っておりますし、また、国際社会に日本が貢献していくべきである、その姿勢も非常に重要なことだと思っておりますが、何でいつまで国連中心主義と言うんだろうか。私は、日本人は少し占領政策によって誤解させられている面が多分にあると思うんです。
第一次世界大戦の後で、国際連盟が生まれました。そのときに、日本は、規約の中に人種の平等をうたい込もうとより努力をしたわけでございましたが、一部の反対でついになし得ませんでした。続いて、大東亜戦争の詔書には、一つは、自存自衛のために立ち上がらざるを得ないという言葉とともに、東亜が白人の植民地になっておるために生活に大変な不安を抱えているという意味合いの言葉がございます。そういう過程で、大東亜戦争と呼んだわけでございます。事実、アジアの大部分は白人の植民地でありました。しかし、日本は負けましたけれども、その後、多くの植民地がみんな独立を果たしてきたわけでございます。
国際連合が生まれましたときには参加国は五十一カ国でありましたけれども、現在は百九十一カ国に及んでいるわけでございます。私は、日本の果たしてきた役割も非常に大きなものがあったと思います。しかし、国際連合が生まれましたのは、またと侵略戦争を起こさせない、そのためには国際連合自身が武力を持たなければ解決できないということで、国際連合みずからが武力を持つという規約になっているはずでございます。
そして、連合国の主要な国が安保常任理事国になっておりまして、拒否権まで持っているわけであります。大多数の国が決めても一国が反対したら成り立たない規約になっているわけであります。そして、連合国と反対側に立った日本やドイツが敵性国家と規定されているわけであります。しかも、現在の国連の経費の、アメリカが二二%を持っております。日本は二〇%です。正確には一九・五%でしょう。三番目は、ドイツの一〇%であります。二位も三位も、経済的には大変な貢献をしながらも、敵性国家と規定されたままでございまして、言いかえれば、国際連合の監視を受けながらやっているような姿になっているわけでございまして、不名誉きわまることだと思うんであります。
だから、私は、いつまでも日本が国連中心というようなことは言わないで、国際協調という路線を大きく出したらいいと思いますし、国際貢献ということも、我々は犠牲を払ってでも努力していかなきゃならないという姿勢は出すべきだと思いますけれども、やはり国連そのものを、国際連盟から国際連合になった、次はまた新しい国際組織をつくっていくという姿勢を、私は、日本みずから出して何もおかしくないんじゃないかと。
いつまでも日本は、極東国際軍事裁判で決めつけられたように、侵略国家だ、侵略国家だという、何でそんなに萎縮したような考え方ばかり持っているんだろうか、持たされているんだろうか、こう思うわけでございます。しばしば私は、けんかというものは一方がよくて他方が悪い、そんなことはないのであって、両方が反省していかなきゃならないと思います。
あの当時の国際情勢を考えましても、日本にも反省すべきことは多々ありましたけれども、世界にも同じように問題があったわけでございまして、やはり国民自身の考え方を、憲法調査会の論議を通じましても、真実を理解させる努力もしていかなきゃならないと思いますので、今のような国際連合についての考え方が従来どおりに通っていくことについては私たちも反省をしながら、今後の日本のあるべき姿を求めていきたいな、憲法との関係も求めていきたいな、こう思っておるわけでございまして、平和主義という、言葉は非常にいい言葉でございますけれども、やはりテロに対してはしかるべき対応をしていかなきゃならないんじゃないかなと。
私がしばしば言います言葉に、いまだに何十年、飛行機に乗る場合には身体検査を受けるわけでありまして、こんなような姿を後々に残しておくということは、今に生きる者の恥辱じゃないか、こうまで思っておるわけでございますので、この辺は少し、極東国際軍事裁判で裁かれた姿そのままに思い込まされているような日本の姿は、もう一遍正しい姿を理解されるように努力をしていきたいな、こんなことを訴えておきたいと思います。