五十嵐敬喜の発言 (憲法調査会安全保障及び国際協力等に関する調査小委員会)

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○五十嵐参考人 どういうふうに憲法を改正するかは別にしまして、私自身は、憲法については議論すべきであるということであります。
 きょうはちょっと皆さんに紹介しませんでしたけれども、「市民の憲法」という本をつくりまして、いろいろな角度から日本国憲法についてはメスを入れる必要があるというふうにまず第一義的に提言いたしました。
 特に憲法九条を考えていたときに最も重要だと感じたのは、どうも従来の知的オピニオンリーダーの意見を見ると、危機管理に対してやはり九条から考えるという思考方法が、言葉をもっとやわらかく言いますと、そこからしか考えないというふうになっているのが、非常に日本の危機管理体制の障害になっていたんじゃないかということを率直に思いました。
 私は主として公共事業などをやっておるんですけれども、例えばダムによる治水というものをだんだん否定しまして、ダムによらない治水をするときに、ここには住んじゃいけないとか、ここはばあっと川があふれたときに遊水地にするとかいうことを考えなきゃいけない。外国はみんなやっておるわけですけれども、日本の場合には土地所有権というのがありまして、これが非常にネックになる。端的に言えばそういうことがありまして、もうちょっとプラグマチックに憲法も危機管理体制も考えられないだろうか。もっと学問的な言い方をしますと、政策型に憲法論議も変えるべきであるというふうにずっと思っておりました。
 そういう観点から、首藤委員の議論についても承知しておりましたけれども、なぜそれができないんだろうかということについて、実は不思議です。むしろ皆さん方国会にイニシアチブをとっていただいて、政策型対応をしていただきたい。とりわけ地震対応とか原発対応というのはあした起きるかもしれないんですね。これがこのままでいいとはとても思えないし、場合によったら立法不作為かもしれないと思うぐらい国会の対応はおくれていると私は思います。阪神大震災と同じようなことがまたあした起きて、あのような死者が起きたときには、国会の責任が問われる事態になっていると私は思っております。
 その危機対応を中心として、だから、憲法論まで議論を、別なレベル、別な視点から発展させるべきである、憲法もワンセットで私は一緒に考えたい、そういう意見です。

発言情報

speech_id: 115604185X00120030206_015

発言者: 五十嵐敬喜

speaker_id: 7735

日付: 2003-02-06

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会安全保障及び国際協力等に関する調査小委員会