2003-03-06
衆議院
小川和久
憲法調査会安全保障及び国際協力等に関する調査小委員会
小川和久の発言 (憲法調査会安全保障及び国際協力等に関する調査小委員会)
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○小川参考人 これは、消防、警察、自衛隊の位置づけが先進国の中で日本は著しく欠けていたという問題になってくると思います。
阪神・淡路大震災のときも、僕は自衛隊の出身者ですし、今同い年の友人が陸幕長ぐらいのポストですから大体話ができるし、マスコミの方も私は出身者ですから話ができるんです。そこで聞き取りをやりましたら、特に神戸において消防、警察が壊滅状態だ、そこにおいては自衛隊ぐらいしか期待できないのに、のろのろしているように見えると言うんですね。ところが、自衛隊は普通に動いているわけですよ。調べていったら、位置づけについて調べたり研究している人が日本に一人もいなかった。
私は、ノースリッジ地震のときにどうだったかという調査にその後行ったんですよ。そうしたら、これもアメリカでは普通なんですね。消防、警察と軍事組織、軍隊、これは完全に違うものとして位置づけられている。だから、軍隊は州知事の命令という段階で州兵部隊、ナショナルガードという予備役の一種が出ていくんですが、これはラスト・イン、ファースト・アウトというモットーで決まっているんですよ。消防や警察に比べて、最後に現場に来ていい、最初に持ち場を離れていいということなんですね。これはもう思想哲学があるかないかの話なんです。
消防、警察はどこの町にもあります。求められる能力は瞬発力ですから、これはもうすぐ現場に飛んでいける、陸上競技の選手でいえば短距離のランナーですよ。ところが、軍事組織は、自衛隊もそうですが、駐屯地がどこにでもあるとは限らない。離れれば離れるほど遅くなる。それだけじゃなくて、軍事組織に要求される能力は、長い期間息切れをせずに活動する持久力なんです。これはマラソンランナーなんですよ。その位置づけを明確にして、どうやって軍事組織に補完させるかという話なんですね。
だから、私は、二〇〇〇年の段階で、野中さんが自衛隊に災害専門部隊をつくるけれどもどうかとおっしゃったから、絶対やめてくださいと、やめていただいたんです。
というのは、それをやるんだったら、自衛隊の中に警察も消防も吸収しましょう、その方が効率的ですよ。ただ、そんなことをやったら十九世紀型国家として世界からの信頼を失いますよ。やはりつかさつかさが能力を高く発揮できるのが先進民主主義国だろう。だから、災害ということでいえば、やはり消防にお金をつけてください、能力を高めてください。自衛隊は、とにかく国防のための能力を高める中で消防や警察の災害における活動を補完する部分が出てくる。そして、軍事組織に最も求められるのはマンパワーなんですね、アメリカの場合でも。一カ所に二万人、三万人を計画的に投入する能力はやはり自治体消防や警察にないから。
そういったことを明確にしてくださいという話を野中さんにはお話しして、御理解していただいたわけでございます。