2003-04-03
衆議院
首藤信彦
憲法調査会安全保障及び国際協力等に関する調査小委員会
首藤信彦の発言 (憲法調査会安全保障及び国際協力等に関する調査小委員会)
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○首藤小委員 今までの開発が、決して余っているわけではないわけですね。世界には本当に貧しい地域がたくさんある。そこには、ダムをつくったり、あるいは工場をつくったり、そのための水路をつくったり、地盤整備をしたりする、そういう伝統的な開発への援助というのもまだ非常にたくさん残っていると思うんです。
しかし、そうした今までの日本の行き方というのを考えると、日本の援助は何に向けられたかというと、端的に言えば、それは経済成長、その国の成長のために使われていった、そういうふうに思うんですね。ですから、それは大変重要なことだと思うんですが、そこからさらにいろいろな問題が発生してくる。例えば環境問題が発生したりするわけですから、当然それは我々の、成長に我々が貢献したと同時に、その成長の結果として出てくるさまざまな問題に対しても、私たちはODAを振り分けていかざるを得ない、それが我々の責任でもある、そういうふうに思うんです。
ただ、一つ重要となってきているのが次の分野だと思うんですね。
一つは、紛争の解決です。要するに、我々がどんなにいいものをつくり、どんなにすばらしい教育施設をつくりやっても、一回紛争になってしまいますと、それはすべて消えてしまう。我々がもう積み上げて、積み上げて、積み上げたその貢献というものが一瞬にしてなくなってしまうということを考えますと、やはり紛争を起こさせない、そして紛争が起こったならば、できる限り紛争を解決したり、それから紛争後平和再建、PCPBと言うんですか、そうした紛争になった地域をもとの普通の社会に戻していく、こういう分野に戦略的に、集中的に援助を使うべきだと私は思います。
もう一つは、今問題となっているのは絶対的な貧困です。これは、今までにはなかったような貧困が世界を覆うようになりました。それは、物すごくたくさんの人たちが一挙に豊かになる。グローバリズムと言われるものによって、発展途上国においても、例えばタイなんかを見ればわかるように、一方では物すごい勢いで通信の近代化によって金持ちが出てくる、同時に、物すごいたくさんの人たちが世界各地において貧困階層になってきているわけであります。
そうした絶対的な貧困、そういうものをなくしていかないと世界の平和というのは達成できないわけでありますから、私は、分野的にはこの紛争の問題、そして絶対的な貧困という問題にこのODAを振り分けて、日本の憲法の前文が目指している国際的な協調と世界全体的なレベルでの福祉の向上というものを目指すべきだ、そういうふうに思っております。