中山正暉の発言 (憲法調査会安全保障及び国際協力等に関する調査小委員会)

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○中山(正)小委員 重ねて中山正暉に発言させていただいて感謝をいたします。
 アメリカが今現実の世界で大変ないろいろなことをやっているとおっしゃる皆さんが、一九四五年、戦争が済んだときのアメリカの世界戦略の中で、日本を永久に属国にして、もう二度と立ち上がらない、アメリカの言うことを聞く国にしようと思って与えた憲法を何で守ろうとされるのか、私はそれがまことに不思議でなりません。
 これから私は、二十一世紀、悲劇の予想をするならば、多分アメリカと安保条約を結んでいることは危ないではないか、だからアメリカも入って中国も入って、ひとつアジア全部で安保条約を結ぼう、このときが私は日本の悲劇の到来をするときだと見ています。それは、今考えてみると、先ほど朝鮮動乱の話をしましたが、逆に帰ってきて、今はイラン、イラク、北朝鮮、悪の枢軸。もし北朝鮮の問題がないのならば、遠いイラクとかイランとか、特に石油をイランで開発しようと思ったら、ライス氏からイランことをするなと、国の名前と同じになってしまいましたが、言われるような形になってきている。
 そんなところで何で我々は協力しなきゃならないかといえば、本当を言えば、核拡散防止条約を脱退した北朝鮮に査察を入れるべきですね、今。第一回の核拡散防止条約を脱退したときは、北朝鮮は三カ月の期限のうちに戻ってきましたが、今は戻ってきていない。
 私は、核拡散防止条約が国会で批准されたときに賛成討論をしました。賛成討論していいんですか、ほかの国はみんな核を持って、日本は持たせない。大国、特に今国連の分担金を、我々は一九・五%、アメリカが二二%、中国は一・五%、ロシアは一・二%しか持っていない国が核を持っている。国連の入場券というのは出している金ではなくて、核を持っているか持っていないかが入場券の資格でしょう。安全保障委員会の資格は核を持っているか持っていないか。
 だから本当は、核拡散防止条約を北朝鮮が脱退したならば、では日本も脱退しましょう、査察をしてくださらないなら日本も脱退しましょうぐらいの圧力ということを、私は外交用語ではないと思っていますが、圧力をかけるというならば、一番の最大の圧力は、日本は核拡散防止条約を脱退すればいいんですよ。それがどんなことかという世界に影響を及ぼす圧力になると思うんです。
 私は、その核拡散防止条約の賛成討論をするときに、松野頼三政調会長、このごろは何かいろいろな人にサジェスチョンをされて、今でも時々そこの東急キャピトルで食事をされていますが、松野頼三さんが政調会長でしたが、いいんですかと私が言ったら、中山君、いざというときは超法規、超法規、こうおっしゃいました。それはどういう意味なんだと。私は、それでは賛成討論をやりますよ、そのときが来たらちゃんとやりますね。私はそんな話をして賛成討論をやった記憶があります。
 今イラクに行っているアメリカの目的というのは何かといえば、それはイスラエル問題なんですね。イスラエルに千キロでミサイルの届くところといえばイラクですから。それは、いろいろな理屈をつけていますよ。しかし、アメリカは連邦法の二十二章の二千六百五十六号のfの(d)という、テロをやられたらやり返すという国内法をアメリカは自分で持っているんです。
 アメリカは世界の超大国として、世界の軍事費の中で三七%、日本のことしの税収と同じ四十四兆円を使っているんです。やはりそのアメリカが、中東を安定させることが世界の平和の一番の役に立つと思っているから、かつて第一次世界大戦のころは、バルフォア宣言とかサイクス・ピコ協定とか、それからサウジアラビアへ行って、いわゆるサウド王とファイサル・フラナガン宣言なんというような、とにかく定規で当てたみたいに中東をぼんぼん分けてしまった。その影響が今来ているわけです。
 しかし、PLOとイスラエルが仲よくなり始めたのは、アメリカがイラクを押さえたからですから。そういうアメリカの大戦略を読んで日本がどういうふうに対応していくかということを考えない限りは、日本は何もわからずに、そんなの、第九条を読んだら、本当は自衛隊の存在だっておかしいんですよ。では、自衛隊の存在を認めるためには憲法を改正するしかないじゃないですか。そういう突き詰めた議論が一つもない。そして、浮き世離れのしたような、世界じゅうでは憲法改正をどんどん現状に合わせてしている国、今、数は言いませんが、日本だけが五十数年間、世界情勢に合わない憲法を持って、それで浮き世離れのした議論をしているということに、私は本当にこれでいいのかな、どういうことなんだろうかと思っています。
 さっき野坂参三さんの話をしました。吉田茂と憲法論争をやったときに、国防の権利のない憲法には反対をするとおっしゃったのが共産党ですし、昭和二十四年に最初に憲法改正案を出されたのは日本共産党さんなんですから。その辺はひとつ共産党さん、戦後の共産党はアメリカがつくった共産党だと私は思っています。
 宮本顕治を刑務所から出したのも、全部マッカーサーの命令で、勅令で出していますね。それは、日本の天皇制打倒はできなかったから、共産党さんがそのころは天皇制打倒とおっしゃっていたから、共産党にやらせようと思ったから、進駐軍は共産党の収監されていた人たちを全部野に放して、そして共産党を非合法下から解いたのはアメリカのおかげなんですから。共産党さんも戦略のことをおっしゃるならば、アメリカにやられた、やられたと、今勝手なことをアメリカがしているとおっしゃるけれども、今から五十年ほど前にアメリカが勝手なことをして日本に押しつけた憲法のことをもっと真剣に考えるのが、日本国会議員としての使命じゃないでしょうか。
    〔小委員長退席、近藤(基)小委員長代理着席〕

発言情報

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発言者: 中山正暉

speaker_id: 32328

日付: 2003-07-03

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会安全保障及び国際協力等に関する調査小委員会