2003-07-03
衆議院
英正道
憲法調査会最高法規としての憲法のあり方に関する調査小委員会
英正道の発言 (憲法調査会最高法規としての憲法のあり方に関する調査小委員会)
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○英参考人 その点につきましては、今、完全無欠の国家主権というものはもう存在しない、国家主権というものはあちらこちらがへこんでいる、これはもう二十一世紀の現在の現実でございます。
例えば、明治の初年に、関税を日本が勝手に決められないということで、関税自主権回復交渉というのをもう必死になってやったわけでございますが、現在はWTOにそれをもうゆだねてしまっていて、WTOに違反して日本は勝手に関税を動かせないというふうな時代になっているわけです。これはもう、かつて日本の主権の重要な一部をなしたと考えられた関税自主権、関税権というものが国際的な制約のもとに置かれたということで、こういうことは非常にたくさんあるわけでございます。
ですから、そういうことが進むであろうということをはっきりと書いておくということと、それは、将来、いつのことになるかわかりませんけれども、アジアで例えば欧州連合のようなものができた場合、やはりそういうものに日本としては参加するのが適当なんだよということの、ある意味では精神的なよりどころを書いておくというようなつもりでございます。日本一国だけでやっていけるというような主張をそういう意味では若干制約していくということで、抽象的な規定でございます。
それから、国連との関係については、私は、ちょっとこれは非常に難しい問題で、ポイントを絞らないと議論ができないわけでございますけれども、日本は国連に参加したときにやはりいろいろな義務を負っているわけです。
一般的に、これは法律論でございますが、国際条約と憲法とどちらが優位するのかというのがあって、一つの有力な議論は、国際条約を結べば、それはもう憲法があってもそれを制約するんだという意見もあるし、そうじゃないという考えもあるし、国によっても考えが違います。しかし、日本は、どちらかというと、国際条約を結べば国の権利も制約できるということでございますから、そういうことを書かなくても、個々の条約を締結する、それで国会で審議し、採決することによって主権を制限するということは可能であると思います。