坂口力の発言 (厚生労働委員会)
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○坂口国務大臣 今先生、いろいろのことを挙げていただきました。その中で、一つは高額医療費の問題を挙げていただきました。いわゆる高血圧でありますとか腎疾患でありますとか糖尿病でありますとか、そうした、いわゆる医療費を非常にたくさん必要とする疾病に対する対策をどうするのか。それからもう一つは、医学教育あるいは研修制度というものをどうしていくのかというお話でございました。いずれも大変大事な御指摘だ、それぞれ大きな課題だというふうに私も認識をいたしております。
現在進めております抜本改革の中の一つの大きな柱は、先ほどからお話しをいただいておりますように、これはいわゆる医療保険制度の統合一元化という方向性、一遍に一元化はできませんけれども、統合化を進めていくということもやっている。これも私は大変大事な問題だと思いますし、そして、五千を超えるような保険者になっておりましたのでは非常にむだも多くなりますしいたしますから、もう少し保険者機能を発揮していただけるような体制にしていかないといけないというふうに思っております。
それはそれでございますが、やはりもう一つは、診療報酬体系の見直しの方がより大きいと私は実は思っております。
先ほど御指摘になりました大学病院の問題もしかりでございまして、大学病院と一般病院とを同じ診療報酬体系の中で見ていっていいんだろうかという問題は率直にございます。大学病院の中でもうあらゆる検査をして、そしてやっていく、そういう教育を受けた人たちが個々の病院に行きましてもそれとまた同じことをやるといったようなことが続いていきますと、医療費は拡大していく一方になるわけであります。
医学教育のあり方とも関係するわけでございますし、大学病院のいわゆる保険のあり方というのは別途少し考えなければいけない。そうしたことで、この四月からいわゆる包括医療、包括制を導入させていただいて、そして今後一年間、二年間、それを今後どういうふうにしていったらいいかということをさらに検討を進めていきたいというふうに思っているところでございます。出来高払いから包括払いへというふうに一遍に行くこともなかなかできにくいという問題もございますけれども、大学病院は包括制を中心にしていくという形にさせていただきたいというふうに思っているところでございます。
それにあわせまして、診療報酬の改正の中で、私は、一つは、基準を明確にして、医療を行う人の側からも、そしてまた医療を受ける人の側からも、なぜこの診療報酬が高いのかあるいは低いのかといったことがよくわかるようにしていくという、尺度を明確化していくということも大事だというふうに思っておりますが、もう一つその中で大事なことは、今御指摘になりましたように、病気を重症化させないためにどうするかということについての配慮、そこが私は大事ではないかというふうに思っております。
ある大学の腎臓を専門に研究をしておみえになります先生がおみえになりまして、そして、できる限り腎透析を受けないで、食生活でやっていけるようにしたいと思って努力をしている。しかし、それには十分な説明時間が要るし、腎透析を受けなくしていこうということを大学でやろうとしますと、大変な努力をいたしますけれども、保険点数というのは、まことに少ない保険点数になってしまって、そして経営上のことをいえばやっていけない状況になってしまう。これらのところ、そんなにたくさんの配慮は要らないけれども、せめてそのことに十分こたえられるようにだけしてもらえないかというお話があったことがございます。
私は、大変大事なことだと思うんです。それで、そういうことに配慮をすることによって医療費はうんと抑えられるわけでございますから、そうしたことに対する診療報酬上の配慮というものがやはりもっとあってしかるべきだというふうに思っております。
また、病院なら病院におきましては、最近非常に入院期間が長かったりするものですから、できるだけ入院期間を短くして、そして努力をしていただくようにお願いをしているわけでございますが、そういたしますと、回転率が速まれば速まるほど忙しくなってくるわけであります。検査をいたしましたり、初期のいわゆる手当てをしなければならない人たちがふえるわけでありますから、次から次にお見えになるわけでありますから、大変になってくる。そうしますと、そういう回転を速くするということは、やはりそれに対する人の配慮というものが必要になってまいります。こうしたこともやはりあわせて見ていかないと、本当のよい医療というのは生まれてこないのではないかというふうに思っている次第でございます。
長くなりましたが、最後に、研修制度につきましては、来年からスタートをさせていただきますし、今まで三年間でございましたが、今度は二年になりますけれども、その中でアルバイトをせずに真剣に打ち込んでいただけるような体制をつくる、しかも、大学病院だけではなくて地方の病院に出かけていただいて、プライマリーケアを十分に身につけていただく、そうしたことを念頭に置いてやっていきたいというふうに思っております。
医学教育の問題にまでまだ踏み込んでおりませんけれども、あるいはそうしたことも考えなければならない時期が間もなく来るのかもしれない、私もそんな予感はいたしております。