加藤公一の発言 (厚生労働委員会)
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○加藤委員 今の大臣のお話は、実は賃金制度にまで踏み込んで議論しなきゃいけない話でありまして、例えば、いわゆる正社員の方が年功序列賃金ではなくなっていて、派遣労働であろうがいわゆる正規の社員であろうが同一価値労働同一賃金という形が整っていればおっしゃるとおりなんだろうと思いますが、残念ながら、これは理想とか法律の話じゃなくて、現実の世界でいいますと、今まだそうなっていない。
正規社員として採用するということになると、将来にわたって人件費を固定化することになりますから、企業は、将来への投資をするという考え方に立ちます。そうしますと、なかなか実は今おっしゃったようなことが容易にならないのではないかと思っています。
私がさっき申し上げたのは、なぜ企業が、この派遣の方よく頑張ってくれていていいな、働いている方も、企業側も、もっといてほしいなと思っても、会社側が三年を超えないところで契約を切ってしまうのではないかというふうに申し上げたのは、三年を超えた後に仮に雇用の申し入れをしたときに、その派遣で来ていらっしゃる労働者の方がイエスと言うかノーと言うかわからないからなんですね。
つまり、企業からすれば、このAさんならAさんがずうっとこれまでどおり派遣で来てもらえるんだったら本当にずうっと来てほしいと思っていても、企業として別の人を採用したくなったときにまずこの方に声をかけなきゃいけないというのは、そのリスクを今ここで保障するわけにはいかない、このリスクを今とってしまうわけにはいかないと考えると、つまり、その派遣労働の方が正社員になりたいのか派遣のままでいいのかという意思がわからないから、だったらそのリスクを最初からヘッジするために三年で契約を切っちゃいましょう、こういう考え方に企業が立ちかねない。これを何とかしなきゃいけないんじゃないか。
さっき局長も大臣もおっしゃっていたように、働いていらっしゃる方が望んでいるのであれば、その形でもっと雇用が続いた方がより安定をしているわけですから。だといたしますと、この四十条の五の規定に対して、派遣労働者の方の方が、三年を超える前から、いや、自分は正規社員への希望はないんだ、派遣労働のままでずっと働きたいんだという意思表示を仮に先にした場合には、この雇用の申し入れの義務というのはなくてもいいのではないかと思うんですが、いかがお考えになりますでしょうか。