栗原博久の発言 (本会議)
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○栗原博久君 自由民主党の栗原博久でございます。
私は、自由民主党、公明党及び保守新党を代表いたしまして、社会資本整備重点計画法案及び社会資本整備重点計画法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案に係る趣旨説明に対しまして質問をいたします。(拍手)
社会資本の整備は、これまで、我が国の経済発展や豊かな国民生活の実現に大きく貢献してまいりました。計画的な社会資本整備の推進について、従来の長期的計画が果たしてきた役割には極めて大きいものがありますが、昨今の厳しい経済情勢、財政状況下におきまして、公共事業全体について改革が進められている中、長期計画についても例外でなく、社会資本整備をより重点的、効率的に実施していく観点からの改革が求められているものと認識しているところであります。このような中で、今回、事業分野別の長期計画を一本化することとされると認識しておりますが、その趣旨について、総理にお尋ねいたします。
我が国の社会資本の整備水準は、官民一体の努力の結果により成果が出され、全般的にはそれなりに底上げが図られておりますが、しかしながら、地域別、分野別に見ますれば、諸外国と比較し、いまだに立ちおくれが見られます。
例えば、高速道路の供用延長を見ましても、ドイツやフランスが一万一千キロ以上あるのに対しまして、我が国はいまだその六割程度の六千八百六十一キロであるのであります。また、下水道の普及率も、西欧諸国では既に一〇〇%近くに達しておりますが、我が国は六三・五%であるなど、社会資本整備が取り組まなければならない課題は山積しております。
今後の社会資本整備について、限られた資源を二十一世紀の課題の解決に役立つ分野に重点的、集中的に投入するため、従来の緊急整備から重点的整備のための計画に転換するものと理解しておりますが、今後の社会資本整備のあり方について、国土交通大臣のお考えをお伺いいたします。
今日、中国などアジア諸国の経済発展が目覚ましい中、我が国では、産業の空洞化が進行し、特に地方経済におきましては、極めて深刻な影響が出ております。産業の競争力を支える上で、物流は大変重要な役割を果たしておるわけであります。デフレ経済が進行する中、日本の製造業は、値崩れに対処するため、製造コストを徹底的に切り詰めることに努力を続けておりますが、生産部門以外の港湾、道路、空港、鉄道における物流コストなどのコスト高構造がデフレ経済への耐久力をそいでおるのであります。
また、我が国の農産物の高値がよく指摘されますが、例えば、北海道にありましては、飼料用の穀物を旭川の倉庫から同じ道内の釧路の配合飼料工場まで運送しますと、輸送料、入庫料の流通経費が六十キロ当たり八百十円もかかります。これに対して、米国アイオワ州で生産されました飼料マイロにつきまして、日本の商社がこれを配合飼料工場に売り渡す値段は、無論、現地からの輸送料も含む流通経費を含みましても、わずか一千十三円にしかすぎません。
これは、国内の高い物流コストが国内の生産農家に極めて厳しい競争条件を強いている一例であります。競争力の回復のためには、港湾や道路の整備を通じて、スムーズで低コストな物流を確保していく必要があるのであります。
成長著しい中国や韓国では、公共がその責任におきまして高速道路や港湾の整備を積極的に進めておるのに対して、我が国の取り組みはまだまだという感じがしてなりません。また、同じようなことは、今後、我が国の産業の牽引車となります観光産業を支えるインフラである空港や鉄道などについても言えるのであります。
このように、我が国の産業の競争力の回復や経済の発展の観点から、港湾、道路、空港、鉄道などの物流・人流インフラの整備について、小泉内閣のもとにおいて、確固たる理念のもと、しっかりとした全体の構想力を持って連携して整備していくことが重要と考えます。最後に、総理の御見解をお伺いして、私の質問といたします。(拍手)
〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇〕