佐藤謙一郎の発言 (本会議)
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○佐藤謙一郎君 阿久津議員の御質問にお答えいたします。
今回、この政府案が公にされたとき、これは明らかに我が党案の盗作だ、下世話な言葉で、ぱくられたといった批判が党内にありました。しかし、もしも、これが単なる我が党案と同趣旨のものであれば、その趣旨が生かされるわけですから、野党冥利に尽きるものだと私は思っております。
何も、この公共事業基本法に限らず、国土交通委員会では、我が党の、航空機の中での迷惑行為を防止する法律案をほぼ丸写しにした航空法の一部改正案が用意されていますし、さきの国会では、野党四党提出のBSE対策特別措置法案も、不十分ではありましたが、全会派一致で野党の思いが生かされることになったのです。
既に立法能力を備えた市民NPO、NGOとの共同作業で、民主党を初め野党各党は、生活者の立場に立った議員立法を次々に提案し、それを必死で政府・与党が追いかけるといった姿が常態化しているのです。ぱくられようが、まねされようが、それが真の国民のためになるものであれば、喜ばしいことだと思います。(拍手)
しかし、今回の政府案は、今まで公共事業を私していた一部官僚や族議員のなりふり構わぬ利権温存法になるのではといった危惧があります。
それは、民主党案がその柱にしている、十六本の長期計画を一本化できなかったこと、すなわち、縦割り行政の弊害をそのまま温存してしまったことです。いま一つは、納税者が主役であるはずの公共事業を国民そのものがコントロールする、すなわち、国会承認が盛り込まれなかったということです。
ここで、この政府案で縦割り行政の弊害が本当に除去できるのかとの阿久津議員のお尋ねでございます。
公共事業は、国土交通省が大半の事業を行っているとはいえ、農林水産省や環境省の事業も存在し、今御説明したように、省庁間の縦割り、シェアの固定化が問題となっています。しかも、類似の事業が各省庁間にまたがり、例えば、農道の隣に国道が建設されている例や、工業用水が余っているのに農業用水にそれが転用できない、あるいは、下水道と農業集落排水と合併処理浄化槽とが効率的に事業を分担しているとは到底思えない例など、多数指摘されているところであります。
やはり、政府全体での効率的な予算配分を行うためには、省庁の垣根を超えた公共事業予算配分のあり方を大胆に見直す必要があると思われます。
民主党は、この法案で、国土交通省所管事業だけではない、政府全体の公共事業について、その十六本の計画を一本化することにしております。
また、政府案は、国土交通省の事情を優先して、道路や港湾など、国土交通省所管の九事業だけを一本化しましたが、例えば、そのために、治山治水という、本来一つの言葉で語られなければならない、一体であるべき大変大事な事業が分割されてしまっております。
扇大臣は、さきの委員会で、長期計画そのものが予算獲得のためのものになってしまったと認められておられます。十六本を一本化できなかったことに関し、扇大臣はまた、このように答弁を委員会でされています。旧運輸、旧建設と、今まで背中合わせで縄張り争いをしていた巨大二大省をまとめるのが精いっぱいであったと正直に語っておられますが、しかし、これは図らずも、国民の利益よりも省益を優先していることを物語っていると言えるのではないでしょうか。(拍手)
また、この政府案では、道路特定財源が残ってしまいました。道路特定財源を残している以上、道路は事実上聖域となってしまい、国土交通省内の縦割りさえも除去できていないと言わざるを得ません。この点について、民主党案では、道路特定財源の制度を廃止し、公共事業に関する縦割り行政の弊害を徹底的に除去していくつもりであります。
以上です。ありがとうございました。(拍手)
〔大谷信盛君登壇〕