額賀福志郎の発言 (予算委員会)
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○額賀委員 きょうは、ただいま委員長からお話がありましたように、平成十四年度の補正予算等についての質疑が行われるわけでございます。今度の補正予算は、十五年度予算編成とあわせて、いわゆる十五カ月予算と言われておりますので、国政全般にわたって質問をさせていただきたいと思っておるところであります。
きょうから予算委員会の論戦がいよいよ火ぶたを切って落とされるわけでありますけれども、ことしはちょうど、十二年前にバブル経済が崩壊をして、再びひつじ年がめぐってまいったということでございます。未来という字はひつじが来るということでございますから、中長期的な展望に立って、今日の問題について、私は、小泉総理並びに関係大臣に御質問をさせていただきたいと思っておるところでございます。
まず、最近、国際社会の中で、日本経済が余りにも長期的に停滞をしておりまして、存在感が薄れつつあると言われております。一方で、中国が高度成長を続けて大きくクローズアップされているわけでございます。私は、ことしこそまさに日本に元気を取り戻し、そして、将来にわたって展望と方向性を示して、国民の夢と希望とそして勇気を与えるということが政治家の務めであり、あるいはまた政治の役割であるというふうに考えるのでございます。
それで、私は、小泉総理が今日まで二年有余にわたって政権を担当してまいったのでありますけれども、どういう国家観、どういう国の姿を描きながら今日の政治を行っているのか、そういうことについて質問をまずさせていただきたいと思っております。
私は、戦後、いわゆる吉田ドクトリンに基づいて軽武装・経済国家を目指したということは、正しい選択だったと思います。折しも、まさに日本人の勤勉性、あるいはまた教育水準の高さ、あるいは集団的な言ってみれば頑張り、そういうことが大量生産あるいは大量消費の経済の流れと合致いたしまして、高度成長をなし遂げて経済大国をつくり上げたと思っております。これだけの物量的な豊かさを獲得したのでありますから、私は、この経済大国路線、軽武装・経済国家というものは、一定の成果を上げたと思っております。
しかしながら、十二年前、ようやくそういう経済至上主義路線というものが峠に差しかかったころにバブル経済の崩壊というものが起こりまして、我々はみずからのおごりの反省というものを迫られる事態になったと思っておるのでございます。しかし、我々の経済大国の夢というものは、最も十分な形で完成されないうちに崩壊したわけでございますから、本当の国民生活の豊かさだとか本当の経済の強さだとかというものは、今後の課題に残されたものだというふうに思っているのでございます。
しからば、これからスタートするに当たって、どういう形、どういう点から我々が国家建設を目指していかなければならないのかということを考えたときに、私は、再び経済の分野から入ることが国民の理解と協力を得ることができるのではないか、それがまた賢明な選択ではないのかというふうに考えておるのであります。今までのいわゆるGNP、GDP神話に基づいて経済の規模の拡大に成功はいたしましたけれども、それにかわって、本当に経済力が強くて、しかも真の国民の生活の豊かさをなし遂げるという新たな計数値、そういうものをつくり上げて一定の目標を考えていくことがこれから二十一世紀の経済を考えるときに要求されてくるのではないのか、そういうことを私は考えるのでございます。
したがって、そういう経済の力を政治力に結びつけて、さらに私どもは文化大国、文化文明国家というものをつくり上げていく、そういうのが一定の我々の目指さなければならないことではないかというふうに思っているのでございます。
その際に、我々が誇れるものはやはり人であると思っております。日本の財産は人である。これから世界最高の高齢化社会を迎えるわけでございますけれども、私は、老いも若きも本当に充実した、生き生きした人生を送れるという日本の社会の姿を見せて、世界にメッセージを発するのが我々の役目ではないのかというふうに考えるのでございます。そういうことをなし遂げることによって、我々がこれからどういう社会的なインフラをつくっていくのか、あるいはどういうサービスとかニーズが生まれてくるのかということがおのずと見えてくるわけでございます。したがって、人材先進国というか、人材大国というか、そういうものをぜひイメージしていかなければならないというふうに思っております。
一方で、私は、二十世紀というものは、企業とか組織とか団体が中心となって国民の幸せを引き上げてきたと思っております。それは、日本人の国民性にマッチしたからでございます。しかし、これからという時代は、やはり我々の個人が輝くことによって、個人の能力を開発して個人が活躍することによって企業とか集団とかそういうものを引き上げていく時代になっていくのではないのか。いわゆる二十一世紀は個人の輝く時代になるだろうというふうに思っているのでございます。
したがって、その際に大事なことは、私は、経済至上主義の陰で忘れてきた心の問題であると考えるのでございます。我々は、生態系の中で、自然の美しさに感動をして、そして、自然の優しさと恐ろしさというものをみずからの生活の中に組み入れて吸収することのできる文化というものを体で感じているし、我々は身につけているわけであります。そういうものが、自然との共生という形で、日本の文化、文明を発信するメッセージになっていくのではないか。
つまり、私は、経済強国、そして人材先進国、そして自然との共生、そういう国家イメージでこれからの政治を運営していくことが、世界の中の尊敬される日本、世界に誇れる日本を形づくっていくのではないのかというふうに思っておりますけれども、小泉総理においては、どういう国に対するイメージを持っておられるのか、お考えであるならば、示していただきたいと思います。