池田行彦の発言 (予算委員会)

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○池田(行)委員 総理、三月になりました。春が来た、桃の節句だと申し上げているわけじゃございません。貸しはがしがひどくなるぞ、三月危機だぞ、こう言われた怖い三月が来たということでございます。
 民間の、特に中小企業の経営に当たっておられる皆様方は、文字どおり、生き残りをかけて、何とかこの年度末も乗り越え、将来につなげたいと、本当に、文字どおり、血のにじむ思いで取り組んでおられると思います。そして、国民の総理にかける期待は何かといえば、何とかしてデフレスパイラルに陥ることを回避してほしい、また将来に向かって経済を再生する道をつけてほしい、本当に国民の切なる願いであると思います。
 そういった観点からいたしましても、きょう、我が衆議院における審議の大詰めを迎えております平成十五年度の予算につきまして、これは、きっちりとけじめをつけまして年度内成立へつなげていかなくちゃならない、こう考えている次第でございます。
 しかし、午前中は外交問題中心の集中審議ということでございますので、私は、与党の立場から、当面する外交課題、とりわけイラク問題あるいは北朝鮮問題について、時間は限定されておりますけれども、総理、外務大臣のお考えをお伺いしてまいりたい、こう考える次第でございます。
 その具体的な問題に入ります前に一言付言しておきたいと思いますのは、二十一世紀に入りまして世界のありようも随分大きく変化してまいりました。そういった中で外交も従来とは随分違った難しい取り組みが求められる、こういう点でございます。
 考えてみますと、二十世紀というのは、戦争の世紀とも言われましたし、イデオロギーとかあるいは社会運営の仕組み、システムをめぐる壮大な争いが展開されたわけでございますけれども、いわゆる冷戦も終えんして十数年が経過したわけでございます。
 これからどういうふうな世界になっていくのか。歴史の終わりだとか文明の衝突だとかいろいろなことも言われてまいりましたけれども、最もはっきりしているのは、世界のプレーヤーと申しましょうか、この世界、国際関係を動かしていったり、あるいはそういった国際関係の安定や秩序を脅かす、そういった存在というものが従来とは大分変わってきたなということだと思います。
 ここ数百年、人によってはウェストファリア条約以来という言い方もされますけれども、国際関係というのは、国民国家といいましょうか、国と国との関係ということで基本的に律せられたといいましょうか、動いてきたわけでございますけれども、ここへ参りまして、グローバリゼーションの進展その他の関係もございまして、世の中を、世界を動かしていく上においても、あるいはその秩序を破るという面においても、国家以外の存在というものが無視できない、いや、場合によっては国家以上に大きな役割といいましょうか、そういったことを果たすような状態になったかと思うんでございます。
 そういうことがございますので、当面しますいろいろな問題、例えばイラク問題なんかについても、国際社会、とりわけ国際連合であるとか、あるいは今唯一の覇権国とも言われております米国の取り組みも、従来とは違った難しい面があるんだと思いますし、我が国の対応についても、総理もいろいろ従来にも増して御宸襟を悩ませることが少なくないんだな、こう思っておる次第でございます。
 こういった問題について御認識をお伺いしておりますと時間が全部なくなってしまいますので、きょうはそれ以上申しません。これから御質問してまいります具体的な質問への御答弁の中で、そういった大きな変化についての総理あるいは外務大臣の御認識を踏まえて御答弁いただきたいし、必要な場合には、若干それについてのお考えに言及していただければ、そういうふうに考える次第でございます。
 さて、イラク問題でございますが、今週と申しましょうか、ここ数週間の動きがどうなるか、これが本当に、これからのイラクだけではなくて、世界のありようを左右するんじゃないか、大きな山場に差しかかっていると思います。そういった中で我が国としてどういうふうに対処していくのか、お伺いしてまいります。
 我が国の基本的な立場につきましては、これまでも総理もいろいろな場で明らかにしておられますが、一番まとまった形でそれを日本国政府として表明されたのは、先般、国際連合で原口大使がされた演説ではないか、こう考える次第でございますが、この演説を拝見しますと、三点ぐらいに集約されるのかな、こういうふうに拝見しました。
 まず、平和的解決ができるかどうか、これはイラクの対応にかかっているんだ、この点を明確にしたということ。二つ目には、決議の一四四一で与えられた最後の機会をイラクは重く受けとめて、みずから進んで大量破壊兵器の廃棄等、従来のたび重なる安保理決議で求められているところをきちんと履行していかなくちゃいかぬ、これが第二点。それから第三点が、国際協調を大切にしていかなくちゃいけない、その意味においても安保理において新たな決議が出されることが望ましい。
 大体この三点に集約されるんじゃないか、こういうふうに拝見したわけでございますが、この演説については、国際的にもさることながら、国内的にもいろいろな見方、いろいろな声がございます。国際世論だけじゃなくて、国連における各国代表の表明した態度を見ても、どうも日本は、必要以上にといいましょうか、何か際立って米国の立場に、すり寄っているという表現がいいのかどうかわかりませんけれども、そういう一辺倒じゃないかという批判といいましょうか、そういった見方もあるところでございます。
 私は、必ずしもそうは思わない。この姿勢というものは、現在の世界の中で日本が、我が国自身が置かれている立場、あるいはその中での我が国が追求すべき国益というものを踏まえた自主的、主体的な判断である、そういうふうに考えるところでございますけれども、総理として、我が国のこの基本的な立場について、いま一度国民の皆様方によく理解していただくように明確に御説明いただければと存ずる次第でございます。

発言情報

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発言者: 池田行彦

speaker_id: 9910

日付: 2003-03-03

院: 衆議院

会議名: 予算委員会