小泉純一郎の発言 (予算委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○小泉内閣総理大臣 説明すると時間がすぐたっちゃうので、簡略にしないといけないのですが。
論語に「よらしむべし、知らしむべからず」という言葉があります。これは誤解して解釈される場合が多いんですね。余り知らせなくていいんだ、頼らせればいいんだという、徳川時代ですか、言われたけれども、真意は違うと言う学者もいますね。これは、信頼が大事なんだと。国民は一々細かいことを知らそうとしても理解しない、その根底には、信頼、これが大事なんだという解釈もある、なるほどなと。
いろいろ細かい具体的なことを説明しても、人によって理解水準も違いますから、なかなか難しいだろうということもあります。今、税制改革一つとりましても、それぞれ人によって関心が違います、自分のやっている仕事も違います。そういう点において、いろいろ細かい説明をする場合においても、ある問題については関心があるけれども別の問題については関心がない、一々詳しく説明することによってもなかなか難しい点はあります。
そういう点において、政府としてはいろいろ説明しておりますが、マスメディアの報じ方も、どれを焦点にするかによって取り上げ方も違います。そういうことから、すべてを具体的に詳細にすればするほど聞いてくれない場合もある。そういう点で、どれを重点的に取り上げるかということは、政治の場においても大変重要だと思います。
今回、三位一体という、いわゆる地方にできることは地方に任せていこうという問題におきましても、本来の三位一体というのは、今小此木議員が言ったようにキリスト教の言葉から出たんだと思いますが、日本人は、どちらかというと、三という字が好きですね。三原則とか三位一体、三方一両得とか三方一両損とか、三というのはやはりわかりやすいんでしょう、五つや六つ並べるより。具体的な、重点的に三つの方がもうわかりやすい、そういう点もあると思います。
今回の三位一体構造改革におきましては、私は、民間にできることは民間に、地方にできることは地方に、これが構造改革の主眼であります。今まで何でも役所にやってもらった方がいいということよりも、むしろ役所の仕事も民間にできることは民間に任せていった方がいいんじゃないか。あるいは、中央と地方の権限とかいう問題につきましても、本当に中央政府がやらなきゃならない仕事と地方政府でもできることがあるのではないか、あるいは、地方に創意工夫を発揮する余地を残した方がいいんじゃないか、裁量権を与えてやればいいんじゃないかという議論もありますから、今回のいわゆる地方分権に連なる議論におきまして大きな問題になっております補助金の問題、交付税の問題、税源移譲の問題、たまたま大きな問題が三つ重なったわけであります。
どれ一つとっても、補助金の問題一つとっても、これはまた問題がある。交付税の問題一つでも問題がある。では、どういう税源を移譲するのか、これも問題がある。みんな難しかった。明治以来の制度ですから、これを変えるのは容易じゃない。そこで、どれ一つとっても難しいのであったら、いずれにしても、地方にできることは地方にというんだったら、この三者を一体的に打開策を講じた方がいいのではないか。それから、だれが三位一体と言ったのか、ちょっと私、思い出せませんが、この三者、難しい問題を三つ一緒に解決する打開策にしようということでこの問題に取り組んだわけであります。おかげさまで一つの方向を出すことができました。
今後、予算編成の過程でより具体的に進めていきますが、そういうことをすることによって、地方がより創意工夫、裁量権が発揮できるような形でこの問題、できるだけ地方にできるところは地方にという方向で進めていきたいと思っております。