竹中平蔵の発言 (金融問題及び経済活性化に関する特別委員会)
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○国務大臣(竹中平蔵君) 近藤委員が御指摘のりそなに関する繰延税金資産の問題、御質問のポイントは三点であったかと思われます。一つは、そもそも今回の厳しく見た内容についてどのように見ているのかということ、理解しているのかということ。第二番目が、五年、三年に関して、これは経済情勢一般を反映したものであって、ほかはどうかというような問題。三番目が、このような大きな判断が会計士にゆだねられているという点についての問題。この三点であろうかと思います。
まず、基本的には、りそな銀行の発表は、繰延税金資産の計上を厳格にした理由としまして、将来の収益が過大であるとの指摘を受けて将来の収益見通しについて厳格に見たんだと。あくまで将来の収益、将来の収益を上げてそれで税金を払う、そこから回収される資産であるので、その収益見通しについて厳格に見た結果と、これはりそなの説明でございます。
一方で、同時にと言うべきか、新日本監査法人竹山理事長は参考人質疑において、りそな銀行は基本的に業務純益をきちんと上げているんだけれども、株式の下落、不良債権処理の増加など経済情勢が厳しいことから客観性が問われる、確実性にかんがみ総合判断として回収可能を三年にしたと。これは正に監査法人も総合判断をされた、その回収の確実性についての総合判断をされたのだというふうに思っております。
第二の点として、五年、三年という数字を監査法人の方々が挙げておられるということに関して、これは五から三にするのはやっぱり相当の根拠が要るのではないかという御指摘でございます。
ただ、今委員が正に御指摘をいただきました公認会計士協会の実務指針では次のように書かれているわけであります。将来の課税所得の合理的な見積可能期間、おおむね五年は、個々の会社の業績予測期間、業績予測能力、会社の置かれている経営環境等を勘案した結果、五年以内のより短い期間となる場合がある。したがって、決して五年というのが何か先験的に与えられているものではなくて、正にそこは会計士、監査法人が総合的に責任を持って判断するんだということになっていると。したがって、五年についても三年についても、やはりそれは会計士の御判断であるというふうに申し上げる必要があるのだと思います。
それを踏まえた上で、第三点の、ここは何かのもう少し客観的な議論が必要なんではないかという御指摘、この議論はやはり理解できる点があるのだと思っております。そうした点も踏まえて、一種の会計士の判断が重要だということはもう言うまでもありませんが、それにしても一種の予見可能性のようなものがないとゼロなのか一なのか五なのか、非常に主観的でも困るではないかという議論、これは大変理解できるところだと私も思っております。
そうした観点から、昨年の秋の段階で、この繰延税金資産のそもそも論についてしっかりと議論しようではないかということを私たち自身が問題提起をさせていただいた次第であります。御承知のように、今、金融審議会のワーキンググループでこの自己資本の問題、とりわけ繰延税金資産の問題を議論する場が設けられておりまして、これは会計、金融、法律、それぞれの日本を代表する専門家に集まっていただいております。そうした方々の中にはこれ様々な意見がございます。会計士の判断が重要だと、それにしてももう少し分かりやすい方がよいのではないか、何らかのやはり基準、上限も必要なのじゃないか、様々な意見が出ているというふうに聞いておりますが、今年一月から始まりまして、半年ぐらいで経過報告をしていただくことになっておりますので、我々としてもその議論の動向に大変注目をしているところでございます。
いずれにしましても、委員がおっしゃったような問題意識を受けて金融審でやはり議論しておりますので、この点御理解賜りたいと思います。