金融問題及び経済活性化に関する特別委員会

2003-06-25 参議院 全296発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成十五年六月二十五日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十六日
    辞任         補欠選任
     山根 隆治君     藤原 正司君
 五月十九日
    辞任         補欠選任
     藤原 正司君     山根 隆治君
 六月二十四日
    辞任         補欠選任
     池田 幹幸君     大門実紀史君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         佐藤 道夫君
    理 事
                佐々木知子君
                山下 英利君
                若林 正俊君
                櫻井  充君
                荒木 清寛君
    委 員
                荒井 正吾君
                小斉平敏文君
                小林  温君
                近藤  剛君
                清水 達雄君
                田中 直紀君
                野上浩太郎君
                林  芳正君
                福島啓史郎君
                浅尾慶一郎君
                小川 敏夫君
                辻  泰弘君
                山根 隆治君
                魚住裕一郎君
                浜田卓二郎君
                小池  晃君
                大門実紀史君
                平野 達男君
                大脇 雅子君
   国務大臣
       財務大臣     塩川正十郎君
       経済産業大臣   平沼 赳夫君
       国務大臣
       (金融担当大臣)
       (経済財政政策
       担当大臣)    竹中 平蔵君
   副大臣
       内閣府副大臣   伊藤 達也君
       財務副大臣    小林 興起君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        石田 祐幸君
   政府参考人
       金融庁監督局長  五味 廣文君
       総務省郵政行政
       局長       野村  卓君
       国土交通大臣官
       房技術審議官   門松  武君
   参考人
       日本銀行理事   白川 方明君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○金融問題及び経済活性化に関する調査
 (りそな銀行に関する件)
 (繰延税金資産に関する件)
 (予算編成の在り方に関する件)
 (公的資金注入の在り方に関する件)
 (中小企業金融に関する件)



    ─────────────
この発言だけを見る →
佐藤道夫#1
○委員長(佐藤道夫君) ただいまから金融問題及び経済活性化に関する特別委員会を開会したいと思います。
 最初に、委員の異動について御報告申し上げておきたいと思います。
 昨二十四日、池田幹幸君が委員を辞任されまして、その補欠として大門実紀史君が選任されました。御了解ください。
    ─────────────
この発言だけを見る →
佐藤道夫#2
○委員長(佐藤道夫君) それから、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたしたいと思います。
 金融問題及び経済活性化に関する調査のため、本日の委員会に金融庁監督局長五味廣文君、総務省郵政行政局長野村卓君及び国土交通大臣官房技術審議官門松武君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
佐藤道夫#3
○委員長(佐藤道夫君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
この発言だけを見る →
佐藤道夫#4
○委員長(佐藤道夫君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 同じく、本日の委員会に参考人として日本銀行理事白川方明君の出席を求めたいと存じますけれども、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
佐藤道夫#5
○委員長(佐藤道夫君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
この発言だけを見る →
佐藤道夫#6
○委員長(佐藤道夫君) それでは、金融問題及び経済活性化に関する調査を議題として質疑を行いたいと思います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
この発言だけを見る →
近藤剛#7
○近藤剛君 ありがとうございます。自由民主党の近藤剛でございます。
 今日は、塩川大臣、平沼大臣、竹中大臣がおそろいで御出席される貴重な機会でございます。当面の金融経済対策につきまして早速質問を始めさせていただきたいと思います。平沼大臣には日ごろから御指導をいただいておりますので、今日は主として財務大臣そして竹中大臣にお尋ねをいたしたいと思います。
 まず、今月の十七日に預金保険法百二条に基づきまして初めて公的資金を注入することになったりそな銀行について、竹中大臣にお尋ねをいたします。
 従来計上していた繰延税金資産が監査法人によりまして減額算定された結果、自己資金が大幅に減少をするという事態になりました。国内銀行が必要とする四%の自己資本比率を割り込んだということもありまして、危機的な状況にあると判断をされ、その結果、約二兆円に上る公的資金の注入となったと理解をいたしております。
 繰延税金資産の大幅減額は、六月十一日の衆議院財務金融委員会における参考人の発言によりますと、監査法人が、繰延税金資産の算入額につきまして、五年分の算入を認めるのはこういう経済状況では難しく、総合判断で三年分としたと、そのように伝えられております。監査法人が異なるとは申しましても、りそな以外の大手行には五年の計上が認めているわけであります。一方、りそなには、現下の、先ほど申しましたように、経済状況のゆえに三年の計上しか認められないという事態が起こったのであります。この点につきまして竹中大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
 より具体的に申し上げますと、日本公認会計士協会監査委員会報告第六十六号、「繰延税金資産の回収可能性の判断に関する監査上の取扱い」と題する文章がございます。例示区分にもよりますが、大手行の場合、繰延税金資産の計上期間はおおむね五年内と規定をされています。したがって、これを三年に短縮するには相当の根拠が必要となるはずでありますが、今回はその根拠を経済状況に求めたものとも解釈できるわけであります。このような一般情勢の判断を個々の監査法人にゆだねることで本当によいのかという点につきましては、正直なところ疑問なしとは申せません。金融庁の方で判断に当たってのガイドラインなどを作るべきではないかとの意見もあるやに承知をいたしております。
 これらの点も含めまして、竹中大臣のお考えをお伺いをいたします。
この発言だけを見る →
竹中平蔵#8
○国務大臣(竹中平蔵君) 近藤委員が御指摘のりそなに関する繰延税金資産の問題、御質問のポイントは三点であったかと思われます。一つは、そもそも今回の厳しく見た内容についてどのように見ているのかということ、理解しているのかということ。第二番目が、五年、三年に関して、これは経済情勢一般を反映したものであって、ほかはどうかというような問題。三番目が、このような大きな判断が会計士にゆだねられているという点についての問題。この三点であろうかと思います。
 まず、基本的には、りそな銀行の発表は、繰延税金資産の計上を厳格にした理由としまして、将来の収益が過大であるとの指摘を受けて将来の収益見通しについて厳格に見たんだと。あくまで将来の収益、将来の収益を上げてそれで税金を払う、そこから回収される資産であるので、その収益見通しについて厳格に見た結果と、これはりそなの説明でございます。
 一方で、同時にと言うべきか、新日本監査法人竹山理事長は参考人質疑において、りそな銀行は基本的に業務純益をきちんと上げているんだけれども、株式の下落、不良債権処理の増加など経済情勢が厳しいことから客観性が問われる、確実性にかんがみ総合判断として回収可能を三年にしたと。これは正に監査法人も総合判断をされた、その回収の確実性についての総合判断をされたのだというふうに思っております。
 第二の点として、五年、三年という数字を監査法人の方々が挙げておられるということに関して、これは五から三にするのはやっぱり相当の根拠が要るのではないかという御指摘でございます。
 ただ、今委員が正に御指摘をいただきました公認会計士協会の実務指針では次のように書かれているわけであります。将来の課税所得の合理的な見積可能期間、おおむね五年は、個々の会社の業績予測期間、業績予測能力、会社の置かれている経営環境等を勘案した結果、五年以内のより短い期間となる場合がある。したがって、決して五年というのが何か先験的に与えられているものではなくて、正にそこは会計士、監査法人が総合的に責任を持って判断するんだということになっていると。したがって、五年についても三年についても、やはりそれは会計士の御判断であるというふうに申し上げる必要があるのだと思います。
 それを踏まえた上で、第三点の、ここは何かのもう少し客観的な議論が必要なんではないかという御指摘、この議論はやはり理解できる点があるのだと思っております。そうした点も踏まえて、一種の会計士の判断が重要だということはもう言うまでもありませんが、それにしても一種の予見可能性のようなものがないとゼロなのか一なのか五なのか、非常に主観的でも困るではないかという議論、これは大変理解できるところだと私も思っております。
 そうした観点から、昨年の秋の段階で、この繰延税金資産のそもそも論についてしっかりと議論しようではないかということを私たち自身が問題提起をさせていただいた次第であります。御承知のように、今、金融審議会のワーキンググループでこの自己資本の問題、とりわけ繰延税金資産の問題を議論する場が設けられておりまして、これは会計、金融、法律、それぞれの日本を代表する専門家に集まっていただいております。そうした方々の中にはこれ様々な意見がございます。会計士の判断が重要だと、それにしてももう少し分かりやすい方がよいのではないか、何らかのやはり基準、上限も必要なのじゃないか、様々な意見が出ているというふうに聞いておりますが、今年一月から始まりまして、半年ぐらいで経過報告をしていただくことになっておりますので、我々としてもその議論の動向に大変注目をしているところでございます。
 いずれにしましても、委員がおっしゃったような問題意識を受けて金融審でやはり議論しておりますので、この点御理解賜りたいと思います。
この発言だけを見る →
近藤剛#9
○近藤剛君 御丁寧な御説明ありがとうございました。同僚議員もよく理解できたものではないかと思います。
 今後、総合的な判断によりまして、繰延税金資産の計上が一段と厳格化される可能性も大いにあり得ると考えられます。したがいまして、現在大変重要なことは、昨年の十月の三十日に金融庁から出されました金融再生プログラムにございます自己資本を強化するための税制改革、すなわち引当金に関する新たな無税償却制度の導入、繰戻し還付金制度の凍結措置解除、欠損金の繰越控除期間の延長の三項目を何としても実現させることであろうかと思います。
 この点につきまして、政府内におけます現在の検討状況、それから、これからの早期実現に向けての見通しを竹中大臣にお伺いをしておきたいと思います。
この発言だけを見る →
竹中平蔵#10
○国務大臣(竹中平蔵君) 今、正に近藤委員御指摘になられましたように、これはもう言うまでもありませんけれども、税務会計と財務会計の間のギャップがある、そのギャップを埋める調整項目としてこの繰延税金資産という資産勘定が立つわけでございます。現実問題として、しかし税務と財務の間には差があるわけで、これが非常に、当初一般に想定される調整項目にしては余りに大きな額になっているというところにやはり今の問題が集約されていると思っております。
 したがいまして、これは言わば税金の前払勘定に当たるものでありますから、これを繰延税金資産という不確かな資産ではなくて、これをもし仮に返していただければ、具体的には現金とか、より確かな資産になるという意味で、やはり基本的な解決策の一つであるというふうに我々は考えております。
 今、委員御指摘くださいましたように、その引き当ての損金算入の問題、欠損金の繰戻し還付の問題、欠損金の繰越控除期間の延長の問題、これはやはり三点セットで、我々としては実は税務当局には昨年の十一月に要望を提出してお願いしているところでございます。これは、私は塩川大臣にお願いする立場でございますので、頭を下げてよろしくということに尽きるのでございますが、政府税調でもいろんな立場からそれについての御議論はいただいている。ただ、一方で、税の公平の問題と税の全体的な整合性の問題等々で非常に難しい問題でもあり、大所高所からの御検討を今いただいているというふうに認識をしております。
この発言だけを見る →
近藤剛#11
○近藤剛君 もうそのとおりだろうと思います。
 でございますので、同様の質問を是非塩川大臣にお伺いをしたいと思います。
 本来、ゴーイングコンサーンとしての企業に対する課税におきましては、課税所得を計算する事業年度は極めて人為的、便宜的なものでございます。ある年度に欠損金が生じた場合は、当然に前後の事業年度との損益通算が認められるべきであります。こうした観点から、欠損金の繰越し、繰戻し制度は国際的にも普遍的に認められております。
 例えば、アメリカにおきましては二十年間の繰越控除、二年間の繰戻し還付、英国におきましても無制限の繰越控除、一年間の繰戻し還付が認められております。これに対しまして、我が国におきましては、繰越控除は五年間にとどまっております。また、繰戻し還付は本法において一年間に限られている上に、現在は租税特別措置法におきまして凍結をされているという状況にございます。加えて、引当金の無税償却は欧米諸国に比べて著しく制限されたままであります。このような税制上の厳しい取扱いは、我が国の金融システムあるいは経済全体の再生を過度に遅らせている一つの要因であると考えております。
 米国におきましては、八〇年代の不良債権問題の処理に当たりましては欠損金の繰戻し還付制度などを極めて大胆かつ柔軟に活用した実績がございます。不良債権の処理を我が国の金融再生と経済改革にとりまして一丁目一番地であると位置付けるのであれば、小泉内閣の総力を挙げて、打てる手はすべて打つべきであると思います。
 少なくとも、金融機関の不良債権の無税償却、そして欠損金の取扱いの適正化につきまして高い立場からの判断が今こそ求められていると思います。財務大臣の御英断に期待するところ大でございますが、是非前向きのお考えをお示しいただきたいと存じます。
この発言だけを見る →
塩川正十郎#12
○国務大臣(塩川正十郎君) この問題は、現在政府税制調査会でも非常に大きい関心を持ちまして検討いたしております。
 そこで、原則的なことで申しまして、近藤さんは十分御存じでございますから余り詳しいことは要らぬと思いますけれども、原則的なことを申しますと、一つは、今要望されておるこの三つの点をこれを実現するとして、満足していくといたしましたら十兆円近い減税になっちゃうんですね。これは国の財政上非常に大きい問題であるから、だからして、とりあえず一番有効なものから選別的に考えていこうということが一つございます。
 それからもう一つ、この税制改正をするについてはBIS関係との関係どうなっているんだと、国際的に。そういうことをまず見なけりゃならぬ。それから、さらにもっと、実は一般企業と金融機関との間の関係というものをどう見るかというこのことも必要であるということが税調の方で検討されてきております。
 そして、さらにもう一つは、企業会計と、先ほど竹中大臣の話ございました企業会計と税会計との間の絶えざる接点をどこに作っていくか。例えば債務区分につきましての考え方等によってもいろいろと公認会計士協会とかあるいは金融機関自身と税当局との間でも違うということもございますし、そういうようなものを現在整理して処理していきたいと思っております。
 といって、要するに金融機関が活動しやすいようにするためには、ある程度、例えば無税償却の範囲内というようなものを考えていかなけりゃいけないんじゃないかということが一つあるのと、それから債務区分についてもお互いが絶えず信頼感を持って処理できる基準というものをきちっとしておかなけりゃいけないんではないか、こういう点について政府税調の方で近く結論出してもらうように現在しておりまして、そういうようなものを受けて、整理を急いでいきたいと思っております。
この発言だけを見る →
近藤剛#13
○近藤剛君 ありがとうございました。是非前向きに御指導を賜りたいと存じます。
 また、言われました十兆円の件でございますが、これは必ずしもすべていっときに還付する必要はないと思います。政府の債務であることを確認すればそれで済むわけでございまして、この辺は何らかの工夫の余地があるのではないかなと、そのように考えております。いずれにいたしましても、よろしくひとつ御検討を賜るようにお願いをいたします。
 続きまして、塩川大臣にデフレ対策についてお伺いをしたいと思います。
 小泉内閣といたしましては、デフレ克服に向けまして、政府は日銀と一体となって強力かつ総合的に取り組むこととされているわけであります。具体的には、金融政策に加えまして規制緩和あるいは財政の役割も必要との考えであるんだろうと思います。財政につきましては、現状の財政状況にございますので、歳出の単なる増額という財政出動はしにくいということは当然でございます。しかし、歳出項目の適切な組替え、言わば歳出構造の改革によります経済効果には大いに期待したいところでございます。
 昨年の予算編成プロセスにおきましては、重点を置くべき裁量的分野には各省の要求は前年度比で二〇%増を認める、全体としては減らすべきところは思い切って減らすという手法によりまして、ほぼ前年度並みの歳出額に抑えるというプロセスを取ったわけであります。この方式と結果としての予算のでき栄えを総合的に経済効果の視点から判断をどうしたらいいのか、まだ断定的な判断はできないとは思いますが、本年度の予算編成作業を間近に控えておりますので、中間的な御判断で結構でございます。塩川大臣の御所見を伺わせていただきたいと思います。
 同時に、昨年のこのようなプロセスにつきましての反省点がもしあるとすれば、それも併せてお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
塩川正十郎#14
○国務大臣(塩川正十郎君) まず一つは、昨年実施いたしましたのは、御承知のように、公共事業で三%節減いたしまして、それから一般的な選択的補助金、助成金というのにつきましては、科学技術関係だけ除いてほかは全部二%カットいたしまして、それから義務的経費につきましては、話合いの下において事業量で調整できるところは節減するということで若干カットしたということでございました。そして、結果といたしまして、当然増、十五年度において発生するところの当然増の一兆四、五千億円というものを微増に終わらしまして、若干減額した状態において十五年度当初予算を編成できたということでございます。
 それじゃ、十六年度はこの方針を堅持していくのかということでございますけれども、方針としては大体私はこのようなマインドでやりたいと思っております。しかしながら、ここで国と地方との関係というものもこれから考慮して、考えていかなきゃならぬと思っておりますので、そういうようなものについてのこれからの重点項目の取り方というのも若干変わってくるんではないかと思っております。
 それからもう一つ今検討いたしておりますのは、十三年度、十四年度の予算の執行状態を検討いたしました結果、予算の言わば配分をするに、査定について相当言わばプラン・ドゥー・シーのシーの面を活用して、ここでチェック・アンド・アクションの効果を現していきたいと思っております。
 それはどういう格好でやるかといいましたら、一つモデル的な事業を、行政事業を取り上げて、事務でも、行政事務でもいいんでございますが、そこで数年度にわたる言わばプロジェクト的な事業として予算の付け方を考えてみたらどうだろうと。そのことの方が、民間手法を取り入れてやっていきますと同様なことしまして、効果的に予算が使用できるんじゃないかということ等もございまして、そこを鋭意考えております。
 したがって、十六年度予算にはそんなところをもう一つ、重点のめり張りのほかにそういうようなものを考えて多様化、予算編成に対する多様化を図っていきたいと、こう思っております。
この発言だけを見る →
近藤剛#15
○近藤剛君 ありがとうございました。是非意欲的に取り組んでいただきたいと期待をいたします。
 デフレ対策の一環といたしまして、株価対策の在り方につきましてもいろいろな議論がなされているのは御承知のとおりでございます。
 日銀によります銀行保有株式に加えまして、ETFなどの購入を期待する意見も出されております。これらの資産は、伝統的な日銀の保有資産と比較いたしますとそのリスクは高いわけでありまして、日銀の資産の健全性維持の観点からどのように考えるべきなのか、塩川大臣の基本的なお考え、もう簡単で結構でございます、御確認をさせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →
塩川正十郎#16
○国務大臣(塩川正十郎君) 私は、何といいましょうか、市場経済によって左右されておる経済の動きというもの、それに対して人工的に私は余りすべきじゃないというのが私の根本的な考え方なんです。したがいまして、株価対策も、公的資金の導入だとか何か無理をしましても、それは確かに雰囲気は作るかも分かりませんが持続性はないということと。何としても私は、この際、税制を中心にした株価対策を、ここを我々財務省としては中心に置きたいということを考えております。
この発言だけを見る →
近藤剛#17
○近藤剛君 ありがとうございました。
 お伺いをいたしまして安心をいたしました。また、心強くも感じました。よろしくお願いをいたします。
 さて、株価対策としての一方で郵便貯金あるいは簡保資金の活用に期待する意見もございます。これについてはどうお考えなのでしょうか、総務省にお伺いをしておきたいと思います。
 それに関連をいたしまして、生田総裁が提案をされておられる郵便局窓口におきます株式投資信託の販売の解禁については総務省としてどのように考えておられるのでしょうか。これを実行するとなりますと法律の改正が必要だと思いますが、これについても併せて基本的な考え方をお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
野村卓#18
○政府参考人(野村卓君) お答えいたします。
 まず、郵貯による株式購入の件でございますけれども、郵貯資金というのは、御案内のとおり国民の皆様から預かった大切な資金でございますので、その運用については、安全確実性を重視しまして、国内債券を中心とした長期安定的な運用を基本としております。株式運用につきましては、分散投資の観点から指定単運用の中で補完的に運用しているところでございます。
 また、日本郵政公社はこの四月に発足したところでございますけれども、発足時の資本は大変過少でございます。そういった観点から、総務大臣が認可した中期経営目標等におきまして、当面は郵政公社は資本の充実に取り組むこととされております。
 したがいまして、今後、日本郵政公社におきましては、自己資本の充実に努めつつ、郵貯資金の性格に応じまして国内株式の運用の拡大について検討されるものと考えているところでございます。
 また、郵便局窓口における株式投信の販売の関係でございますけれども、いわゆる郵便局ネットワークを活用した投資信託の窓口販売につきましては、投資信託を国民の身近なものとして、投資信託のパイを増やすということになるものと考えておりまして、総務省といたしましても積極的に取り組んでいきたいと、かように考えているところでございます。
 そういった意味で、できるだけ早く関連の法案を出せるように関係省庁との調整を図ってまいりたい、かように考えているところでございます。
この発言だけを見る →
近藤剛#19
○近藤剛君 よく分かりました。ありがとうございました。
 最後になりますが、日本銀行の量的緩和政策の結果、これから直面することになります国債保有リスクにつきお尋ねをさせていただきたいと思います。
 まず、日銀の保有する国債の法定財務諸表上の取扱いが平成十六年度から低価法から償却原価法に替わると聞き及びました。この変更は、いつ、どのような理由で財務省はお認めになられたのか、御確認をさせていただきたいと思います。
 また、これによりまして、当面、日銀のバランスシート上のリスクの表面化は回避できることになりますが、今後、金利が上昇をいたしますと、その分通貨発行益が損なわれることになります。当然、国庫納付金にもマイナスの影響が及ぶことになると思いますが、この点につきましても併せて御確認を賜りたいと思います。
 一方、国債を保有する一般金融機関につきましては時価評価のままだと思いますが、この点の御確認と、一般金融機関が直面する金利変動によります価格変動、国債価格変動リスクを今後どう考えたらよいのか、また、その急激なマイナスインパクトを回避する手段をどのように求めるべきなのか、この点につきましては竹中大臣の現時点における御判断をお伺いをしておきたいと思います。
 まず塩川大臣、次いで竹中大臣の順でお答えをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
小林興起#20
○副大臣(小林興起君) 日銀保有の国債に係る評価法につきましては、これは日銀自らが決めております日銀会計規程において、平成十六年度決算以降、今お話ありましたとおり低価法に代えて償却原価法を適用することになったわけでございますが、これは日銀自らの判断でございまして、財務省としては、日銀の会計規程については、届出は受けますけれども許認可権を有するものでございませんので、日銀にお任せしているということになるわけでございます。
 したがって、日銀が自ら自分で考えて日銀の財務の明瞭性向上を図る観点から行われたというふうに聞いているところでございます。同様に、国債とかあるいは日銀がどんな債券を持つかということも日銀の独立性の中に日銀が自ら判断するということになっておりますので、財務省としてのコメントは差し控えさせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →
伊藤達也#21
○副大臣(伊藤達也君) お答えをさせていただきたいと思います。
 まず最初の、これをどのように評価するかと。国債のところでございますが、これは満期保有の場合には取得原価ということになりますし、その他有価証券ということであれば、これは時価評価ということになろうかと思います。
 また、銀行、生保等の民間金融機関が国債を多く保存しているということは私たちも承知をいたしておりまして、各金融機関がそのポートフォリオをどのように構成するかについては、これはその時々の経済情勢を踏まえて各金融機関の経営者自らの経営判断により決定されていくものであるというふうに思っております。その際に、国債投資にかかわる市場リスク、金利リスクについては、やはり適切な管理がしっかり求められているわけでありまして、各金融機関ではリスク量の定量的な計測、把握を行うなど、適切なリスク管理に努めているものと承知をいたしているところでございます。
 いずれにいたしましても、私どもといたしましては、各金融機関によるリスク量の定量的な分析結果の把握やヒアリングを通じまして、さらには金利等の市場の動きにも注視しつつ、各金融機関の健全性の確保に努めてまいりたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →
近藤剛#22
○近藤剛君 時間が参りました。終わります。
この発言だけを見る →
小林温#23
○小林温君 自民党の小林温でございます。
 本日は三大臣にも御出席をいただいておりますが、骨太の方針二〇〇三も間もなく閣議決定される、こういう報道がございました。いろいろ紆余曲折もあった中で、中身を議事録で拝見すると、先ほど近藤議員からも質問もありましたが、予算編成プロセスの改革ということが挙げられております。今日は、この貴重な時間を使わせていただいて、平沼大臣には日ごろ御指導いただいております、特に塩川大臣始め財務省に、この予算編成プロセスについての質問をさせていただきたいと、こういうふうに思います。
 問題意識は、特に中央省庁の大型のITシステムの予算編成プロセスをどういうふうに改革していくかと。中には、これ、一つ一千億ぐらい年間掛かっている実はシステムもあるわけでございます。
 私は、自民党のe—Japan重点計画特命委員会というところで、レガシーシステムと呼ばれる、中央省庁において年間十億円以上毎年経費を要して一九九四年以降ずっと随意契約を繰り返しているような古い情報システムの調達、運用、それからその予算措置の関係について調査をしてまいりました、今日お手元に資料を配付させていただいておりますが。その調査を経てだんだん分かってきたことは、やはりこの特に大型のITシステムの投資に係る予算編成については、既存のアプローチとは違ったアプローチというものが必要ではないかということでございます。
 そこで、お手元にお配りした資料をちょっと見ていただきたいと思いますが、これ、いわゆるITのシステムを民間の企業が導入した場合と、それから政府が導入した場合のライフサイクルコストですね、その最初の計画から運用、廃棄までの間にどういう予算の変動があるかということを図で示させていただいたものでございます。
 政府のシステムの方を見ていただきますと、これ分かるわけですが、なぜその安値落札という問題が起きるかと。つまり、単年度予算に合わせた価格設定ですね、最初にその受注をしますと、次年度以降を随意契約で、割高な追加開発費ですとか保守・運用費で受注側の企業は収益を、収支を合わせることができる、あるいは収益を上げることができるということでございます。
 一方、民間のシステムを見ますと、最初に思い切った初期投資をすることによってその後の保守・運用費が計画的に配分をできると。途中でその更新をした場合も、また同じようにその後の追加の開発でありますとか保守、運用にそれほどのお金を使わずに済むということで、これ結果的に見ますと、ライフサイクル全体で、その棒グラフを足した面積の、つまり、この金額の部分は民間の方が掛からずに済むということを図に表させていただいたものでございます。
 ですから、この表を見て明らかなように、やはりITの投資に関しては、やはりこのライフサイクルコストというものを見極めつつ、その複数年度にわたって十分な投資をすることが結果的には投資効果が望めるということが言えるんだろうというふうに思います。
 そこで、塩川大臣にお尋ねをしたいわけでございますが、骨太の方針二〇〇三の中に、弾力的、複数年度にわたる予算執行の試みであるモデル事業という表現がございます。先ほど私が述べさせていただいたようなことを考えますと、ITシステム投資というものがこの弾力的、複数年度にわたるモデル事業として当然含まれるべきだと思いますが、大臣、この点についての御見解はいかがでしょうか。
この発言だけを見る →
塩川正十郎#24
○国務大臣(塩川正十郎君) 私は、先ほど近藤先生の質問の中で答えたふうなことで、来年度からこういう、それは今、小林さんのおっしゃるような初期投資に重点を置いたいわゆるプロジェクトとして発足する事業ですね、そういうふうなものの予算の付け方を考えていくべきだと思っておるんです。公共事業においてもそうだし、また一般の行政事務においても私そういうことが言えると思っておりまして、これはもうおっしゃるように、投資の仕方が非常に官庁の場合まずいですね。だから、そこらを検討してやっていきたいと思っております。
 この図面のとおり、こんなになるかどうかは、これはちょっと分かりまへんけれども、分かりませんが、大体これに近いような格好に考えていきたいと思っております。
この発言だけを見る →
小林温#25
○小林温君 是非、積極的な取組をお願いしたいと思います。
 この電子政府の関係プロジェクト、大体、中央政府で、中央省庁で一兆円ぐらい年間掛かっておりますし、地方公共団体あるいは特別会計も含めて合わせるとかなりの規模になると思います。数兆円だと思います。今進めている、見直しを行っている省庁の例でいいますと、四〇%ぐらい実は削減できるというところもありまして、考えると二兆円ぐらい捻出できるのかなと、こんな見方もあるんだろうと思います。
 そこで、これ、竹中大臣にもお伺いしたいんですが、行財政におけるイノベーションの重要性、そして、その手法としてニュー・パブリック・マネジメントというものをしっかり導入すべきだということを大臣、様々な場面で言及をされているわけですが、この言わば民間のプラクティスを行政に取り込むことによって行財政改革を前に進めようと、この取組において予算を複数年度で管理する、そして行政コストを下げながら歳出の効果を極大化しようというのは、NPMの、先進的に進められ、取り入れられている各国でも具体的に行われていることだと思います。
 先ほど来の骨太の方針に基づいた政策運営の中で、このニュー・パブリック・マネジメントの活用、あるいは複数年度予算の導入というものについてどういうふうに扱われるのか、あるいはこのITシステム構築についてはどのようにお考えかということについて御見解をいただければと思います。
この発言だけを見る →
竹中平蔵#26
○国務大臣(竹中平蔵君) いわゆる骨太第三弾は今取りまとめの最終段階でございますけれども、今回の骨太第三弾の中で幾つか、三位一体の改革とか大きな改革ございますけれども、それに匹敵するものとして、やはり今御紹介いただいたニュー・パブリック・マネジメントの予算手法を試験的ではあるけれども日本に取り入れるという点、私はやっぱりこれが大変大きいと思っております。
 ニュー・パブリック・マネジメントといいますとなかなか中身、分かりにくい面があるんですが、先ほど財務大臣が正にプラン・ドゥー・シーとおっしゃいましたけれども、しっかりとした目標を立てて、大胆に実行して、厳しく評価すると。その大胆に実行するということの中に、物によっては複数年度のものも含めてしっかりとそれで大胆に効率的に執行できるようなシステムを導入するということになるわけでございます。
 今回、それをモデル事業という形でやるわけですが、小林委員、正にe—Japan特命委員会で非常に活躍なさっていること承知をしておりますが、我々としては、それにふさわしいものについては是非しっかりと対応していく必要があると思っております。
 今回の骨太の中で、モデル事業としては政策目標を設定していただいて、内閣府と意見交換の上、ふさわしいものについてはモデル事業として概算要求を行う、それで経済財政諮問会議でその報告をするというような、そういう方向を明示したいというふうに思っております。
 繰り返しになりますが、したがいまして、そのような求めが、ITシステム構築についてモデル事業化について関係省庁からの提案があれば、これは積極的に意見交換をしていきたいというふうに思っております。
この発言だけを見る →
小林温#27
○小林温君 是非、財政の正にイノベーションに竹中大臣、そして塩川大臣、力を合わせて頑張っていただいて、来年度の予算編成の中で実現していただきたいと、こういうふうに思います。
 次に、財務当局と複数年度予算というものについて少し議論をさせていただきたいと思うんですが、先ほど申し上げたこのITシステムのライフサイクル管理という議論を何度か財務省の事務当局とはさせていただきました。例えば、複数年度化を可能にする制度は実はあると。例えば、それは継続費、これは大規模予算に使われるものでありますし、国庫債務負担行為、これは長期予算の確保のために使える、あるいは繰越しということも制度上は担保されているということでございます。
 しかし、実は、あわせて、電子政府関係プロジェクトの実態と予算という調査も行ったわけでございますが、これ、大体三百四十四件ぐらい今中央省庁で一億円以上の行政の情報化、公共分野の情報化というプロジェクトがあるんですが、これについて実際どういう年度でシステム予算を処理しているかという質問に対しまして、ほとんど実際複数年度の予算であっても単年度で処理しているという答えが返ってまいりました。現実的に国庫債務負担行為とか繰越しという制度を活用しているのは国土交通省ぐらいでございまして、実は財務省も含めてほとんど複数年度の予算措置というのは実は活用されていない、このITシステム投資において、という結果が出たわけでございます。
 この仕組み自体は担保されているけれども、実際、活用されていないというところの原因について、これは小林副大臣、よろしくお願いいたします。
この発言だけを見る →
小林興起#28
○副大臣(小林興起君) その原因ということでございますけれども、やはり今まで日本の財政は基本的に単年度でございますからね、そういうことの中で複数年度にまたがるということについては非常に大きないろんなところに抵抗が、財政、財務省にもあったでしょうし、また国会でもやはり抵抗があるということじゃないかと思うわけであります。
 ただ、近時、やはり最初から複数年にわたって、わたるわけでありますし、それから、そういうものを長期的に見て考えた方が合理的な予算が組めるんじゃないかと、こういう意見が台頭してきておりまして、今お話ありましたように、制度としては、国庫債務負担行為とか、繰越明許費、あるいは継続費等々あるわけでございますので、それを見直しながら更に適用していこうという事態になってきております。
 情報システムの例でも、十五年度予算で国庫債務負担行為ということで、電子政府関係では、国土交通省三十一億、農林水産省七億、文部科学省三億とか、結構、電子政府というところでは国庫債務負担行為をやっておりますし、また繰越明許費の方でも情報システムの例として情報収集衛星システムとか、そういうことにつきましては適用をしておりますので、徐々に増やしてきているというのが現状だと思います。
この発言だけを見る →
小林温#29
○小林温君 今、国土交通省の例も副大臣、御言及されましたけれども、何でこれ、国土交通省はその継続費や国庫債務負担行為というのを、ほかの省庁に比べるとではございますが、活用しているかというと、それは公共事業を始めとした大規模かつ長期の予算に慣れているということなんですね。つまり、財政法について、特に複数年度化というものについて他省庁より詳しくて、かつその運用のノウハウがあるんだろうということだろうと私は思います。
 同じ質問を他の省庁、要求官庁の方にしてみますと、確かにそういう仕組みは担保されているけれども、複雑で手間が掛かると。面倒くさいということなんだろうと思いますが。それは、財務省との間でやり取りもしなければいけませんし、書類も単年度に比べて別なものを作らなきゃならないという答えが返ってくるわけです。
 ただし、これは、仮に手間が掛かるとしても、効率的な予算編成が可能になるとすれば、これはやっぱり積極的にこういうことを進めるというのが要求官庁の方にも求められるんだろうというふうに思います。
 中央省庁のみならず、今地方自治体でもIT投資のベンダーへの丸投げ、つまり開発をして納入する業者へ全部任せちゃうということが言われて、それが問題になっているわけでございますが、それから予算制度の問題も一つだと思いますが、と同時にやっぱり、要求する省庁側の残念ながら能力不足という面があるのも私はこれは否めないと思います。
 そのいわゆる発注の仕様書ですね、設計図をかいて、予算もしっかり書いて、ということを役所の中でしっかりできなければ、そういうことに精通している業者に任せるしかないと。そうすると、言いなりで値段も決めてしまうということが、これは現実的に起きていることだろうと思います。
 ですから、予算編成プロセスについても、これは財務省側にもいろいろと御努力をいただいて、複数年度化も積極的に進めていただきたい。と同時に、要求官庁側のレベルアップ、それから、こういうことを面倒くさがらないと、こういう姿勢も是非お願いしたいと、こういうふうに申し上げたいと思います。
 そこで、この部分の結論としては、先ほど図も見ていただきましたが、IT投資のシステムの予算管理については、やはりライフサイクルのコストというものを見極めつつ複数年度にわたって必要十分な投資をすることが必要だと、こういうふうに思うわけでございます。
 それで、これ先ほどのグラフ見ますと、やっぱり今、ある年度の予算を少なくしますと次の年に予算を付けてもらえないんじゃないかということを要求省庁は考えるわけですね。ですから、この振れ幅をいかに小さくするかと。その棒グラフの振れ幅がいかに小さくすべきかということに苦心するわけで、その辺のところに今の単年度制の問題もやはりあるんだろうと、こういうふうに思うわけでございます。
 続けて財務省の方にお伺いをしたいんですが、次の質問は、歳出削減のインセンティブということについてお伺いをしたいと思います。
 今申し上げましたように、その棒グラフの例でございますが、ある年の予算を削減すると翌年以降の予算も削られるんじゃないかと、こういうことを要求省庁の方は思うわけですね。ですから、ある意味でいうと、各省庁が仮に節約をしたとしても、いろんな努力の結果、国庫に返還されるだけであると。あるいは、もう削られる可能性もあるわけですね。これではやっぱり節約意欲というものはわかないわけでございます。
 一方、納入者側ですね、受注者側にしても、その購入の予算が前年度の実績で決まりますので、値段を下げるという、こういう動機も生まれないというのが今の現状だろうと、こういうふうに思います。
 先ほど申し上げましたように、この部分の歳出削減効果というのはこれはやっぱり計り知れないものがあると思いますので、要求側の官庁にもあるいは受注者側の企業にも、その削減のインセンティブ、予算の削減のインセンティブというものがわくような予算編成のスキームというものが私はこれ必要なんだろうというふうに思うわけです。
 そこで、今日、国土交通省さんにおいでいただいていますが、発注側の受注者側に対するインセンティブを付与するために、公共工事の発注の際に、契約をした後に事業者からの技術提案を受け止めてそして設計変更を行う、そして契約金額の一部を受注者に支払うことを前提として契約額の減額変更を行うバリューエンジニアリングと、こういう手法が国土交通省さんの公共事業において取られているということでございますが、この概要と具体例について御紹介をいただければというふうに思います。
この発言だけを見る →
← 戻る