水島朝穂の発言 (憲法調査会)
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○参考人(水島朝穂君) 憲法の欠缺説というのはそれなりにビスマルク時代から議論があるんですが、そこに、これをここに立ち入りませんで、日本国憲法との問題だけに限定してお答えいたしますと、私は、日本国憲法が、一九四六年段階における一つの大きな国際的な平和意思と、それから広島、長崎の言わば体験というものをそこで結晶化した一つの産物であって、歴史的産物と考えておりまして、そこには緊急権に対するネガティブな評価が沈殿、すなわち含まれていたと解しておりまして、ドイツの憲法は四九年五月二十三日、すなわち冷戦が始まっておりまして、その意味では明らかにドイツと日本では微妙な制定時におけるずれがございます。
その意味でいきますと、ドイツの憲法におけるいわゆる国連に対してのメンションは、先ほどの御質問とのかかわりでは、第二十四条に総合的集団安全保障体制という言葉がドイツの場合はありまして、これが一つのドイツの場合は海外展開の場合の大きなキーワードになります。
日本の場合にはそれが、確かに先ほどから御議論あるみたいに、あいまいな形になっています。しかし私は、戦後五十年のこのいわゆる平和主義の実践というのは憲法の欠缺ではなくて、むしろ逆に、先ほど申し上げた四六年段階の言わば人類が到達した一つの平和意思の結晶であると考えていまして、欠缺とは考えてございません。