藤原靜雄の発言 (個人情報の保護に関する特別委員会)
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○参考人(藤原靜雄君) お答えいたします。
先生の御質問は二つあったかと存じます。
一つは、五つの法案を全体を眺めた場合に、その有用性あるいは行政の便益ということと個人の権利利益の保護のどちらに軸足を一体置いているのかという御質問であったかと存じます。
それにつきましては、私は、基本法制の目的規定、それから行政機関法の目的規定、どちらを眺めましても、軸足はやはり個人の権利利益の保護に条文の構造上も、またこの法制を作りました専門委員会、あるいはその成果でありますいわゆる大綱の表現ぶりを見ましても、軸足そのものは個人の権利利益の保護に置いていると言ってよろしいのではないかと思います。
すなわち、電子取引でありますとか国民の利便性でありますとか、あるいは機関法であれば行政の適正かつ円滑な運用と言っておりますけれども、最終的には両方のバランスを取るようには工夫しているけれども、軸足は権利保護にあると、そのように考えております。
それから、二番目でございますけれども、それではその権利利益を保護することを目的とする要請にこたえることが果たしてできているのかという観点、そしてそれは単に現行法との比較ではなく、法案全体を見てどう考えるかという御質問であったかと存じますけれども、法律を作るときには、種々の利益、つまりここでいいますと有用性からくる利便性の利益と個人の権利利益の保護のバランスを図る必要が出てきますから、どの角度、つまりどちらのサイドから見ても一〇〇%、百点満点だというものはなかなか作り難いと思いますけれども、バランスが取れているという点と、例えば民間部門は非常に自主規制に任せ、行政機関の方は法律で強く縛るといったような五本の法律全体のバランスを見ますと、諸外国のものと比べても十分権利利益の保護を守ることになっているのではないかと思います。
さらに、もう一言言わせていただけば、我が国の場合は諸外国よりもかなり個人情報保護法制が後れを取っていたわけです。その第一歩と考えて、この法案が通りまして国民の間に個人情報保護、プライバシー保護意識が今より以上に成熟してきたものになれば、この法案ももっと使い勝手が良くなると、そのように考えております。