福井秀夫の発言 (国会等の移転に関する特別委員会)
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○参考人(福井秀夫君) この言わば混雑に伴う弊害をコントロールする仕組みというのは、申し上げましたように、集中そのものをやめてしまうということではございませんで、集中に伴って発生しているメリットはできるだけ温存しながら、デメリットである混雑や環境悪化というところだけ部分的、局所的にたたくべきではないか、こういう発想でございます。
これについての具体的な提案でございますが、その典型例は混雑料金制でございます。
これについては実は先例が世界的にもございまして、ノルウェーとシンガポールで、都心に一定の混雑時間帯に流入する車には一種の割増し料金を取るということが制度としてもう十数年来定着しております。ノルウェーは三都市、シンガポールでは、数年前の導入ですが、都心にリング状のゲートを設けまして、そこから中に入る車の一定時間帯についてだけ料金を取るというようなことが行われております。
これについては、現在、東京都でも一種の乗り入れ規制としてこういう混雑規制を検討中と聞いておりますけれども、日本でも、鉄道や道路について、一定の混雑の発生原因となる時間帯についてはほかの時間帯に分散していただくために混雑料金を課して需要の平準化を行うということは十分考えられる政策でありまして、こういった政策をきちんと講じていけば、集中そのものというよりは、集中に伴う環境悪化や混雑に伴う疲労等を避けることができると、こういうことでございます。
また、環境の側面では、やはり同じく自動車からは様々な有害物質が出るわけでございますが、こういった有害物質に着目した環境税を徴収するというようなことも一種の混雑対策でありまして、こういった仕組みを、例えば道路、鉄道以外にも、今の環境あるいは上下水道、電話、電力といった様々な都市基盤施設ごとに一種の料金政策を取っていくことによって混雑の弊害は最小限に取り除かれ、かつ、集中のメリットは必ずしも殺さないで済むということが徐々に可能になっていくと思われます。