福井秀夫の発言 (国会等の移転に関する特別委員会)

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○参考人(福井秀夫君) まず第一の、日本の世界的な中での相対的な地位の低下というのは大変ゆゆしい問題だと考えております。こういった日本の言わば国力や経済力をきちんと維持発展させていくためには、やはり日本が言わば比較優位を持つ産業分野、技術分野、学術分野等でリードしていくための集中投資が必要であろうと考えられます。そういう意味では、知的財産を背景にした国家戦略が必要だろうというふうに考えます。
 そういう意味でも、先ほども申し上げましたけれども、できるだけあまねくどの地域も底上げするというよりは、できるだけ集中と選択という考え方の下に一定の比較優位を持つ分野に特化し、あるいはそういう地域に特化して戦略的に国家の機能や力を増大させていくことが重要ではないかと考えております。
 東京一極集中についての評価でございますが、これは大変いろいろな意味で問題もあるし、また集中に伴うメリットもあると考えております。この問題の方、環境の悪化ですとか住宅難ですとかあるいは道路混雑ですとか、この問題の方については、先ほども申し上げましたように、個別の対策によって徹底的な介入を行っていただくことが必要でありますし、一方で、この集中が言わば便益を生んでいる側面についてはこれをできるだけ殺さずにうまく生かして、言わば東京が日本をリードすることが日本全体にそれを再分配する余力にもなるわけでありますから、その機能あるいはその力はそれはそれで生かしていくということも国家戦略として非常に重要ではないかと思います。
 三点目の改革のレベルでございますが、これはもう先生のおっしゃるとおり、できるだけ、もう何十年と言わず何百年に一回の大きな改革を目指していただきたいというのは私も全く同感でございます。あくまでも先ほど申し上げましたのは例示でございまして、変革の契機として首都機能移転ができるだけ大きな効果を持つにこしたことはないというふうに考えております。
 また、災害対応についてでございますけれども、確かに、災害のリスクに対応するという意味では、極めて狭いエリアに様々な中枢機能が集中しているということは大変危ないわけでございます。ただ、これをリスクを分散するという観点で対処することは全く重要だと考えますけれども、首都機能移転によって災害対応力が十分にできるかといいますと、これも申し上げましたように、もし災害対応のためであれば、新首都でなくても、例えば東京の機能の一部を仙台と広島に分散させるとかいう余地もございますし……

発言情報

speech_id: 115614298X00220030423_023

発言者: 福井秀夫

speaker_id: 17684

日付: 2003-04-23

院: 参議院

会議名: 国会等の移転に関する特別委員会