櫻井充の発言 (財政金融委員会)

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○櫻井充君 健全度を求めてこなければいけないというのは、これはもう至極当然のことなんだと思うんです。ですが、今アメリカの例を出されましたけれども、例えばアメリカの場合は、住宅ローンなら住宅ローンに関して言えばモーゲージローンというものがありますから、結局のところリスクアセットの部分というのは証券化してみんな減らせるわけですよね、結局のところは。
 そうなってくると、元々、自己資本比率というものを大きくするつもりがあればと言ったらおかしいんですけれども、これは前にもお話ししたことですけれども、そうやって証券化してしまえばリスクアセットの部分は小さくできる国とできない国というのは元々違うんだと思うんですよ。ですから、大臣は証券市場を活性化しなきゃいけないというお話をされていますけれども、それは当然のことなんですよ。
 ただし、それは、だけれども、アメリカでじゃモーゲージローンが始まって、それから、今は五〇%を超えたかと思いますけれども、それまでに何年掛かっているかというと、三十年掛かっているんです。あのアメリカで三十年も掛かっていて、日本で、さあ、あしたからやれるかといったら、それはやれないわけですから、そうなってくると、それまでの間どうやって担保するかとか、そこのところというのは必要なんだと思うんですよ。中長期的な部分と短期的なところでは全く違っているんじゃないだろうかと。
 ですから、結局のところはまた政府の信用保証みたいな、特別信用保証みたいなものをもう一回復活させてくれという声が出てくるわけです。いや、それはそれでもいいのかもしれませんよ。でも、そうすると今度は何になるかというと、銀行側はおっしゃるとおりリスクテークをしなくなるでしょう、何にも関係がなくなりますから。ですから、そういうことを起こさないためには、今の本当に規制の在り方でいいのかどうかというのを再検討しなきゃいけないと思っているんです。
 預金者のことをお話しされています。預金者の方々の不安はどこにあるかというと、はっきり分からないからなんですよ。安全だと言われているような銀行でもいつの間にかつぶれてしまうとか、安全だと言われていた生命保険会社がつぶれてしまうとか、そういうようなことがあるからみんな不安になっていて、どの情報が正しいか正しくないか分からないから不安になっているだけじゃないでしょうか。
 そしてもう一点、いつも申し上げていることですけれども、銀行の健全性だけを要求するから偏った融資行動に出ているというのもあるんじゃないですか。また病院で、またこれも話をしたかもしれませんが、いい病院というのは健全な病院でしょうか。この病院は経営が良かったらいい病院でしょうか、本当に。そうじゃなくて、ここの医者はどういうことが専門で、例えば内視鏡は物すごく得意だとか、手術の成功率は何%なんだとか、看護婦さんの態度はいいとか悪いとか、そういうことを全部含めていい病院か悪い病院かというそういう判断をされるはずなんですよ、皆さんは。経営が良かったらいい病院じゃないんですよ。それと同じだと思うんです。銀行は健全だったらいい銀行じゃないんです。そうじゃなくて、この方がおっしゃっているとおり、お互いに共生して地域を良くしていくんだというそういうマインドを持ってもらえるかどうかということなんだと思うんです。今の金融庁の物差しは健全性という物差しだけですよ。これは皆さんおっしゃっていることですから。
 そして、私が地元の金融機関の方々と話をすると、金融庁の方々が入ってくるたびに現場は竹中大臣の意図とは全く別の方向に動いています。例えば、不良債権が四百億あったら、四百億からカウントして一億でも積み増ししたらいい、何というか、役人になるんでしょうか、検査官だったという。そういう、とにかく不良債権さえ増やしてくればいいみたいなそういう感覚でやられている、そうおっしゃっていますよ、現場の人たちは。
 そこは大臣、大臣の認識と、大臣の思いと私の思いは一緒なのかもしれない。だけれども、現場は違っているんですよ。その辺のところを是正していただかなければ地域はますます悪くなると思います。この点についてどうお考えですか。

発言情報

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発言者: 櫻井充

speaker_id: 7865

日付: 2003-03-26

院: 参議院

会議名: 財政金融委員会