財政金融委員会
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会
会議録情報#0
平成十五年三月二十六日(水曜日)
午前十時開会
─────────────
委員の異動
三月二十五日
辞任 補欠選任
山本 保君 風間 昶君
三月二十六日
辞任 補欠選任
風間 昶君 山本 保君
渡辺 秀央君 平野 達男君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 柳田 稔君
理 事
入澤 肇君
尾辻 秀久君
林 芳正君
円 より子君
浜田卓二郎君
委 員
上杉 光弘君
佐藤 泰三君
清水 達雄君
田村耕太郎君
中島 啓雄君
溝手 顕正君
森山 裕君
若林 正俊君
大塚 耕平君
勝木 健司君
櫻井 充君
峰崎 直樹君
風間 昶君
山本 保君
池田 幹幸君
大門実紀史君
平野 達男君
大渕 絹子君
椎名 素夫君
国務大臣
財務大臣 塩川正十郎君
国務大臣
(金融担当大臣)
(経済財政政策
担当大臣) 竹中 平蔵君
副大臣
内閣府副大臣 伊藤 達也君
財務副大臣 小林 興起君
大臣政務官
外務大臣政務官 新藤 義孝君
事務局側
常任委員会専門
員 石田 祐幸君
政府参考人
金融庁検査局長 佐藤 隆文君
金融庁監督局長 五味 廣文君
外務大臣官房長 北島 信一君
外務大臣官房領
事移住部長 小野 正昭君
外務省アジア大
洋州局長 薮中三十二君
財務省主計局次
長 杉本 和行君
財務省主税局長 大武健一郎君
財務省理財局長 寺澤 辰麿君
財務省国際局長 渡辺 博史君
厚生労働省雇用
均等・児童家庭
局長 岩田喜美枝君
厚生労働省政策
統括官 水田 邦雄君
経済産業省商務
情報政策局消費
経済部長 小川 秀樹君
中小企業庁次長 青木 宏道君
参考人
国民生活金融公
庫総裁 薄井 信明君
国際協力銀行総
裁 篠沢 恭助君
日本政策投資銀
行総裁 小村 武君
日本銀行総裁 福井 俊彦君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○平成十五年度における公債の発行の特例に関す
る法律案(内閣提出、衆議院送付)
○所得税法等の一部を改正する法律案(内閣提出
、衆議院送付)
○関税定率法等の一部を改正する法律案(内閣提
出、衆議院送付)
○国際開発協会への加盟に伴う措置に関する法律
の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
付)
○平成十五年度一般会計予算(内閣提出、衆議院
送付)、平成十五年度特別会計予算(内閣提出
、衆議院送付)、平成十五年度政府関係機関予
算(内閣提出、衆議院送付)について
(内閣府所管(金融庁)、財務省所管、国民生
活金融公庫、日本政策投資銀行及び国際協力銀
行)
─────────────
この発言だけを見る →午前十時開会
─────────────
委員の異動
三月二十五日
辞任 補欠選任
山本 保君 風間 昶君
三月二十六日
辞任 補欠選任
風間 昶君 山本 保君
渡辺 秀央君 平野 達男君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 柳田 稔君
理 事
入澤 肇君
尾辻 秀久君
林 芳正君
円 より子君
浜田卓二郎君
委 員
上杉 光弘君
佐藤 泰三君
清水 達雄君
田村耕太郎君
中島 啓雄君
溝手 顕正君
森山 裕君
若林 正俊君
大塚 耕平君
勝木 健司君
櫻井 充君
峰崎 直樹君
風間 昶君
山本 保君
池田 幹幸君
大門実紀史君
平野 達男君
大渕 絹子君
椎名 素夫君
国務大臣
財務大臣 塩川正十郎君
国務大臣
(金融担当大臣)
(経済財政政策
担当大臣) 竹中 平蔵君
副大臣
内閣府副大臣 伊藤 達也君
財務副大臣 小林 興起君
大臣政務官
外務大臣政務官 新藤 義孝君
事務局側
常任委員会専門
員 石田 祐幸君
政府参考人
金融庁検査局長 佐藤 隆文君
金融庁監督局長 五味 廣文君
外務大臣官房長 北島 信一君
外務大臣官房領
事移住部長 小野 正昭君
外務省アジア大
洋州局長 薮中三十二君
財務省主計局次
長 杉本 和行君
財務省主税局長 大武健一郎君
財務省理財局長 寺澤 辰麿君
財務省国際局長 渡辺 博史君
厚生労働省雇用
均等・児童家庭
局長 岩田喜美枝君
厚生労働省政策
統括官 水田 邦雄君
経済産業省商務
情報政策局消費
経済部長 小川 秀樹君
中小企業庁次長 青木 宏道君
参考人
国民生活金融公
庫総裁 薄井 信明君
国際協力銀行総
裁 篠沢 恭助君
日本政策投資銀
行総裁 小村 武君
日本銀行総裁 福井 俊彦君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○平成十五年度における公債の発行の特例に関す
る法律案(内閣提出、衆議院送付)
○所得税法等の一部を改正する法律案(内閣提出
、衆議院送付)
○関税定率法等の一部を改正する法律案(内閣提
出、衆議院送付)
○国際開発協会への加盟に伴う措置に関する法律
の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
付)
○平成十五年度一般会計予算(内閣提出、衆議院
送付)、平成十五年度特別会計予算(内閣提出
、衆議院送付)、平成十五年度政府関係機関予
算(内閣提出、衆議院送付)について
(内閣府所管(金融庁)、財務省所管、国民生
活金融公庫、日本政策投資銀行及び国際協力銀
行)
─────────────
柳
柳田稔#1
○委員長(柳田稔君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨二十五日、山本保君が委員を辞任され、その補欠として風間昶君が選任されました。
また、本日、渡辺秀央君が委員を辞任され、その補欠として平野達男君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨二十五日、山本保君が委員を辞任され、その補欠として風間昶君が選任されました。
また、本日、渡辺秀央君が委員を辞任され、その補欠として平野達男君が選任されました。
─────────────
柳
柳田稔#2
○委員長(柳田稔君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
平成十五年度における公債の発行の特例に関する法律案及び所得税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として外務大臣官房長北島信一君外六名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →平成十五年度における公債の発行の特例に関する法律案及び所得税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として外務大臣官房長北島信一君外六名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
柳
柳
柳田稔#4
○委員長(柳田稔君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
平成十五年度における公債の発行の特例に関する法律案及び所得税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、参考人として日本銀行総裁福井俊彦君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →平成十五年度における公債の発行の特例に関する法律案及び所得税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、参考人として日本銀行総裁福井俊彦君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
柳
柳
柳田稔#6
○委員長(柳田稔君) 昨日に引き続き、平成十五年度における公債の発行の特例に関する法律案及び所得税法等の一部を改正する法律案、両案を一括して議題とし、質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →質疑のある方は順次御発言願います。
櫻
櫻井充#7
○櫻井充君 おはようございます。民主党・新緑風会の櫻井でございます。
竹中大臣が内閣委員会との関係で十時四十分までしかおられないということで、法案の審査の前にリレーションシップバンキング等についてちょっとお伺いさせていただきたいと思います。
二月の二十六日に懇談会が仙台で開かれました。そこの中で、私の知り合いの方も出席されておられまして、議事録を読ませていただいたんですが、本当に今回はこういう会合にしては珍しく忌憚のない意見が出たんじゃないだろうかと。つまり、従来、私がよく地元の方々から聞いているお話のとおりされていたという点では極めてオープンな会ではなかったのかなと、そう思っています。
そこの中で、ある中小企業の社長の方が、我々、銀行に期待するのは、企業を見てほしいんですけれども、極端な言い方を言いますと、どうも全部金融庁の方だけ見ているのではないか、そして企業を見ないで金融庁の検査とか、こういう発言をされています。そしてまた、この方が望んでいらっしゃることは、金融機関と企業とが協力し合ってお互いに共生して地域を良くするんだと、そういう原理原則というか、そういう視点を持つともっともっと良くなるんじゃないかなと、そこに横やりが入ってくるのが金融庁だろうと、そう思っていますと、こういう発言をされています。
私がお伺いしている範囲では、やはり皆さんが御不満持たれているのは、自分たちだけで努力すればなかなか良くなっていくということではないと思っているんですね。自分たちも努力はするけれども、これだけ景気が悪ければ、中小企業としてはかなり厳しい経営状況にあるんだとか、それから、それに輪を掛けて、このような金融庁の方針のために貸し渋りや貸しはがしが起こっているんではないだろうかと、そういうことをおっしゃる方々が多いわけなんですが。
改めて、現在の金融行政の中で、自己資本規制というものの在り方を竹中大臣はどうお考えなのか。つまり、今の自己資本規制によって貸し渋りや貸しはがしが進んでいるとお考えではないのか、その点について御答弁いただきたいと思います。
この発言だけを見る →竹中大臣が内閣委員会との関係で十時四十分までしかおられないということで、法案の審査の前にリレーションシップバンキング等についてちょっとお伺いさせていただきたいと思います。
二月の二十六日に懇談会が仙台で開かれました。そこの中で、私の知り合いの方も出席されておられまして、議事録を読ませていただいたんですが、本当に今回はこういう会合にしては珍しく忌憚のない意見が出たんじゃないだろうかと。つまり、従来、私がよく地元の方々から聞いているお話のとおりされていたという点では極めてオープンな会ではなかったのかなと、そう思っています。
そこの中で、ある中小企業の社長の方が、我々、銀行に期待するのは、企業を見てほしいんですけれども、極端な言い方を言いますと、どうも全部金融庁の方だけ見ているのではないか、そして企業を見ないで金融庁の検査とか、こういう発言をされています。そしてまた、この方が望んでいらっしゃることは、金融機関と企業とが協力し合ってお互いに共生して地域を良くするんだと、そういう原理原則というか、そういう視点を持つともっともっと良くなるんじゃないかなと、そこに横やりが入ってくるのが金融庁だろうと、そう思っていますと、こういう発言をされています。
私がお伺いしている範囲では、やはり皆さんが御不満持たれているのは、自分たちだけで努力すればなかなか良くなっていくということではないと思っているんですね。自分たちも努力はするけれども、これだけ景気が悪ければ、中小企業としてはかなり厳しい経営状況にあるんだとか、それから、それに輪を掛けて、このような金融庁の方針のために貸し渋りや貸しはがしが起こっているんではないだろうかと、そういうことをおっしゃる方々が多いわけなんですが。
改めて、現在の金融行政の中で、自己資本規制というものの在り方を竹中大臣はどうお考えなのか。つまり、今の自己資本規制によって貸し渋りや貸しはがしが進んでいるとお考えではないのか、その点について御答弁いただきたいと思います。
竹
竹中平蔵#8
○国務大臣(竹中平蔵君) 金融庁の役割、いろいろあろうかと思います。しかしながら、我々としては、銀行にお金を預けている預金者の立場がある、銀行からお金を借りている借り手企業の立場がある、それぞれについてやはり金融が円滑に機能するようなシステムを作っていく、それを監督していくということなのではないかと思っております。
リレーションシップバンキングというのは、その意味では、通常はなかなか情報の非対称性がありますから、本当に長いお付き合いをしている間柄の金融機関でないと分からないような情報を活用して、その活用、特に定性的な活用、人物の評価まで含めた定性的な活用、両方活用してしっかりとそこに融資をしていけるような、そういう間柄のバンキングであるというふうに理解をしております。
その際に、我々としては、しかし一方で、先ほど申し上げましたように、善良な預金者がいると、その預金者に被害が及ばないように、金融機関の健全性については一定の基準の下にそこは監督をしていかなければいけないということなのではないかと思っております。
直接その自己資本に対して、自己資本比率でそれを見るのが良いか悪いか、これはいろんな御意見があろうかと思いますが、この点はBISを中心に国際的に様々な観点から議論をされて出てきた一つの我々の社会の知恵なのであろうかと思っています。それに対しては、しかし御承知のように、国際業務を行わない銀行に関しては、その比率についても実は日本は、これはかなり日本固有の状況であるというふうに認識をしておりますが、八%でなくて四%という形で考慮をして今日のシステムができ上がっている。
申し上げましたように、預金者、貸手企業、借り手企業、様々な関係者にとって良い金融システムを作るために、この自己資本比率による規制というのはその結果出てきた一つの仕組みであって、ここはやはり守っていかなければいけない仕組みの一つであろうかというふうに思っております。
この発言だけを見る →リレーションシップバンキングというのは、その意味では、通常はなかなか情報の非対称性がありますから、本当に長いお付き合いをしている間柄の金融機関でないと分からないような情報を活用して、その活用、特に定性的な活用、人物の評価まで含めた定性的な活用、両方活用してしっかりとそこに融資をしていけるような、そういう間柄のバンキングであるというふうに理解をしております。
その際に、我々としては、しかし一方で、先ほど申し上げましたように、善良な預金者がいると、その預金者に被害が及ばないように、金融機関の健全性については一定の基準の下にそこは監督をしていかなければいけないということなのではないかと思っております。
直接その自己資本に対して、自己資本比率でそれを見るのが良いか悪いか、これはいろんな御意見があろうかと思いますが、この点はBISを中心に国際的に様々な観点から議論をされて出てきた一つの我々の社会の知恵なのであろうかと思っています。それに対しては、しかし御承知のように、国際業務を行わない銀行に関しては、その比率についても実は日本は、これはかなり日本固有の状況であるというふうに認識をしておりますが、八%でなくて四%という形で考慮をして今日のシステムができ上がっている。
申し上げましたように、預金者、貸手企業、借り手企業、様々な関係者にとって良い金融システムを作るために、この自己資本比率による規制というのはその結果出てきた一つの仕組みであって、ここはやはり守っていかなければいけない仕組みの一つであろうかというふうに思っております。
櫻
櫻井充#9
○櫻井充君 竹中大臣、日銀が金融緩和政策を取っているというのは、結局は銀行から企業に対しての融資が減っているからということも大きな原因の一つですよね。そこの部分を改善しなければいけないというところがあるんだろうと思うんですね。
そうしてきてみたときに、日銀が幾ら金融緩和政策を取ったところで流通しているマネーというのが増えていないというのは、これはもう現実です、後でまた議論させていただきますけれども。そうすると、その点で一体どこに問題があるのかということになってくるんだろうと思うんです。
一方、ちょっと話は飛びますが、平成十年の金融危機のときに特別信用保証制度というのを設けました、政府で。政府で特別信用保証制度を設けて、我々は相当、審査も余り十分にしないで貸し出しているので、モラルハザードを引き起すんじゃないだろうか、相当なデフォルトが起こるんじゃないだろうかというふうに思っていたんですが、決してそういう状況ではないんですね。
まず、ちょっとこの数字に関して経済産業省の方から御説明いただけますでしょうか。
この発言だけを見る →そうしてきてみたときに、日銀が幾ら金融緩和政策を取ったところで流通しているマネーというのが増えていないというのは、これはもう現実です、後でまた議論させていただきますけれども。そうすると、その点で一体どこに問題があるのかということになってくるんだろうと思うんです。
一方、ちょっと話は飛びますが、平成十年の金融危機のときに特別信用保証制度というのを設けました、政府で。政府で特別信用保証制度を設けて、我々は相当、審査も余り十分にしないで貸し出しているので、モラルハザードを引き起すんじゃないだろうか、相当なデフォルトが起こるんじゃないだろうかというふうに思っていたんですが、決してそういう状況ではないんですね。
まず、ちょっとこの数字に関して経済産業省の方から御説明いただけますでしょうか。
青
青木宏道#10
○政府参考人(青木宏道君) ただいま櫻井委員より中小企業金融安定化特別保証制度についての実績のお尋ねがございました。
御案内のとおり、この制度は、平成十年の当時、未曾有の金融システムの不安が発生し、金融機関が一斉に貸し渋りを行うといったような緊急事態に対応した臨時異例の措置でございました。平成十年の十月に発足し、平成十三年の三月に終了いたしております。
実績でございますが、この間、実に百七十二万件御利用いただいておりまして、保証金額で申し上げますと二十八兆九千四百億円でございます。
また、その後の進捗でございますけれども、私どもが把握しております本年二月末の状況でございますが、保証実績二十九兆円のうち約六九%に当たります十九兆八千九百億円、これが返済なされてございます。
一方、不幸にして中小企業の方が返済不能に陥り、これを各地の保証協会が代位弁済をするといういわゆる保険事故も発生しております。この金額が一兆六千二百億円、率にいたしますと五・六%弱でございます。
この発言だけを見る →御案内のとおり、この制度は、平成十年の当時、未曾有の金融システムの不安が発生し、金融機関が一斉に貸し渋りを行うといったような緊急事態に対応した臨時異例の措置でございました。平成十年の十月に発足し、平成十三年の三月に終了いたしております。
実績でございますが、この間、実に百七十二万件御利用いただいておりまして、保証金額で申し上げますと二十八兆九千四百億円でございます。
また、その後の進捗でございますけれども、私どもが把握しております本年二月末の状況でございますが、保証実績二十九兆円のうち約六九%に当たります十九兆八千九百億円、これが返済なされてございます。
一方、不幸にして中小企業の方が返済不能に陥り、これを各地の保証協会が代位弁済をするといういわゆる保険事故も発生しております。この金額が一兆六千二百億円、率にいたしますと五・六%弱でございます。
櫻
櫻井充#11
○櫻井充君 大体三分の二ぐらい返却されていて、その中で五・六%、これは約三十兆円に対しての比率ですからこのぐらいの数字ですよね。これがもしこのまま推移していくとすると、大体何%ぐらいになりますか。
この発言だけを見る →青
青木宏道#12
○政府参考人(青木宏道君) この制度それ自体は、一応一〇%までの保険事故を許容するよう制度設計をいたしてございます。
現状は、先ほど申し上げましたとおり、五・六%弱でございますが、しかしながら他方におきまして、まだ残債が七兆四千億円ございます。さらに、その中には、いわゆる当初の約定どおり返済ができないということで、条件変更しつつ返済をしているといったような中小企業も累積で約十八万ほどございます。こうしたものが最終的にどのような保険事故に至るかというのを現時点で的確に見通すのは大変困難でございます。また、景気一般にも大きく依存をいたします。
しかしながら、私どもとしては景気を含めましてこの代位弁済の状況についてしっかり注視をしてまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →現状は、先ほど申し上げましたとおり、五・六%弱でございますが、しかしながら他方におきまして、まだ残債が七兆四千億円ございます。さらに、その中には、いわゆる当初の約定どおり返済ができないということで、条件変更しつつ返済をしているといったような中小企業も累積で約十八万ほどございます。こうしたものが最終的にどのような保険事故に至るかというのを現時点で的確に見通すのは大変困難でございます。また、景気一般にも大きく依存をいたします。
しかしながら、私どもとしては景気を含めましてこの代位弁済の状況についてしっかり注視をしてまいりたいと考えております。
櫻
櫻井充#13
○櫻井充君 現時点で五・六%ですから、あと三分の一とすると、単純に足し算すると二・八%ぐらい増えるのかな。それでもとにかく一〇%まで行かないだろうと思うんですね。我々の認識では、多分、そういう貸し方をしたときに一〇%を超えるんじゃないだろうか、そう思っておりました、正直なところは。これからの景気の動向というのはまさしく大事なところでして、ただ、少なくともあの当時よりも今の時点で景気がどうなのかという議論をしてくると、景気は少なくともあの時点より悪くなってきていると思っております、今の方が。
そう考えてきてみると、あの当時でも実を言うと金融機関はお金を貸すことは可能だったんではないのだろうか。つまり、こういう特別保証の枠があったからもちろん安心してお金を貸せたこともあったんですけれども、この程度の事故率であったとすると、もう少し積極的にお金を融資することができたんじゃないだろうか。その融資を妨げるものは一体何なのかという議論をきちんとしていかなきゃいけないんじゃないのかなと私は思うんですけれども、今の数字を聞いて竹中大臣はどうお考えでしょうか。
この発言だけを見る →そう考えてきてみると、あの当時でも実を言うと金融機関はお金を貸すことは可能だったんではないのだろうか。つまり、こういう特別保証の枠があったからもちろん安心してお金を貸せたこともあったんですけれども、この程度の事故率であったとすると、もう少し積極的にお金を融資することができたんじゃないだろうか。その融資を妨げるものは一体何なのかという議論をきちんとしていかなきゃいけないんじゃないのかなと私は思うんですけれども、今の数字を聞いて竹中大臣はどうお考えでしょうか。
竹
竹中平蔵#14
○国務大臣(竹中平蔵君) 信用保証制度、あの状況の下で、九八年から九九年に掛けての厳しい状況の下で大変大きな役割を果たしたというふうに私は思っております。
これがもし信用保証なかりせばどうなっていたかというようなことも一つ考えなければいけない要因であろうかと思います。
その意味では、銀行が非常に萎縮、投資マインドが萎縮している中でリスクを軽減するような措置を、国がリスクを肩代わりするというような措置を取ったということでありますから、その意味で大きな役割があったということなのだと思うわけです。
しかし一方で、これは、融資は個々にいろんなケースがありますけれども、その結果として今、代位弁済の率の御報告ありましたけれども、これがどのようになっていくかということに関しては、これはもう少しやはりきちっと見ていかなければいけない要因があろうかと思います。
委員のお尋ねは、銀行がリスクを取れなくなっているから、恐らくそれによってこういったことが起こっているのではないのだろうか。私もそのように思います。
銀行がリスクを取れるようにするためにはどうしたらよいのだろうか。まあこれはいろいろ要因があります。マクロの経済環境を、我々、経済、財政の面できちっとしていくということもあろうかと思いますが、もう一つは、やはりリスクテークの能力をきちっと銀行が持っていくということにこれはなるのではないかと思います。それは不良債権を減らすことであり、さらには自己資本を充実することであり、収益力を高めることである。
金融再生プログラムの目指しているその三点というのは、正に今私が申し上げたような状況の中で、それを目指して銀行により強い金融システムを担っていっていただきたいというふうに思っているからでございます。
この発言だけを見る →これがもし信用保証なかりせばどうなっていたかというようなことも一つ考えなければいけない要因であろうかと思います。
その意味では、銀行が非常に萎縮、投資マインドが萎縮している中でリスクを軽減するような措置を、国がリスクを肩代わりするというような措置を取ったということでありますから、その意味で大きな役割があったということなのだと思うわけです。
しかし一方で、これは、融資は個々にいろんなケースがありますけれども、その結果として今、代位弁済の率の御報告ありましたけれども、これがどのようになっていくかということに関しては、これはもう少しやはりきちっと見ていかなければいけない要因があろうかと思います。
委員のお尋ねは、銀行がリスクを取れなくなっているから、恐らくそれによってこういったことが起こっているのではないのだろうか。私もそのように思います。
銀行がリスクを取れるようにするためにはどうしたらよいのだろうか。まあこれはいろいろ要因があります。マクロの経済環境を、我々、経済、財政の面できちっとしていくということもあろうかと思いますが、もう一つは、やはりリスクテークの能力をきちっと銀行が持っていくということにこれはなるのではないかと思います。それは不良債権を減らすことであり、さらには自己資本を充実することであり、収益力を高めることである。
金融再生プログラムの目指しているその三点というのは、正に今私が申し上げたような状況の中で、それを目指して銀行により強い金融システムを担っていっていただきたいというふうに思っているからでございます。
櫻
櫻井充#15
○櫻井充君 リスクテークというお話がございましたけれども、このときは確かにリスクがなかったから貸し出せたということになるのかもしれません。
しかし、もう一度考え直さなきゃいけないのは、貸し出したとしてもそれほど破綻していないという現実があるということです。
つまり、今銀行側が企業にお金を貸し出せないのは、貸し出すと不良債権になってしまうから貸せないのかどうかというところが最大のポイントだと思うんですよ。その点でいってくると、少なくともある程度の審査さえすればもっともっと貸し出せる企業があることを私はこのことが物語っていると思うんですね。
もう一度是非考えていただきたいんですが、例えば、済みません、いつも医学的な話をして申し訳ないんですけれども、コレステロールという動脈硬化を引き起こしてくる危険因子の一つがございます。コレステロールの正常値は以前は二百四十でした。それを引き下げた方が動脈硬化が抑えられるんじゃないかということで、今二百二十まで来ています。このことによってある一部の製薬メーカーはもうかって、多大な利益を得ているわけですが、一方でどうなってくるかというと、がんの発生率は増えているんですよ。
つまり、コレステロールを下げれば動脈硬化を抑えられるかもしれないけれども、ある一方、今度はがんが増えてくるという、そういう副作用が出てくるわけです。
今、私が申し上げたいのは、BIS規制というものを設けること自体に対して反対しているわけではありません。しかし、その規制というのはこれは国際業務をやるところは国際ルールにのっとってやらなければいけないというのは、これは決められています。しかし、国内でしかその取引をしていないところに関してはその限りではないということをうたっているわけですから、このルールを決めることができるのは金融庁なわけですよ。その金融庁のルールによって貸し渋りや貸しはがしが起こっていないかどうかということを私は心配しているわけです。政策的に悪いんだ、政策的に問題があるんだというふうに皆さんがおっしゃっているのはどうもそこの辺りにあるんじゃないかなと、そういう気がしているわけです。
ですから、何回もこの場でそのBIS規制を見直していただけませんかと言っているんです。これは国際ルールとか、何回も言いますが、国際ルールとかじゃないですよ。ここで逃げないでいただきたい。これを決定するのは金融庁の役割です。
ですから、なぜ銀行が貸し出せなくなってくるかといえば、毎回言っていますが、ペイオフの解禁のために平成十三年の十月から平成十四年の三月までの間に四十五の金融機関がつぶされているわけです。このことがあったら、この自己資本比率を守らなきゃいけないという方向に走るのは当然のことなんですよ、何回も申し上げていますけれども。ですから、その部分を緩めてくださらないと、このまま貸し渋り、貸しはがしは続いていくんじゃないですか。そして、そのことによって地域の経済は冷え込んでいくんじゃないですか。私はそう思っているんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →しかし、もう一度考え直さなきゃいけないのは、貸し出したとしてもそれほど破綻していないという現実があるということです。
つまり、今銀行側が企業にお金を貸し出せないのは、貸し出すと不良債権になってしまうから貸せないのかどうかというところが最大のポイントだと思うんですよ。その点でいってくると、少なくともある程度の審査さえすればもっともっと貸し出せる企業があることを私はこのことが物語っていると思うんですね。
もう一度是非考えていただきたいんですが、例えば、済みません、いつも医学的な話をして申し訳ないんですけれども、コレステロールという動脈硬化を引き起こしてくる危険因子の一つがございます。コレステロールの正常値は以前は二百四十でした。それを引き下げた方が動脈硬化が抑えられるんじゃないかということで、今二百二十まで来ています。このことによってある一部の製薬メーカーはもうかって、多大な利益を得ているわけですが、一方でどうなってくるかというと、がんの発生率は増えているんですよ。
つまり、コレステロールを下げれば動脈硬化を抑えられるかもしれないけれども、ある一方、今度はがんが増えてくるという、そういう副作用が出てくるわけです。
今、私が申し上げたいのは、BIS規制というものを設けること自体に対して反対しているわけではありません。しかし、その規制というのはこれは国際業務をやるところは国際ルールにのっとってやらなければいけないというのは、これは決められています。しかし、国内でしかその取引をしていないところに関してはその限りではないということをうたっているわけですから、このルールを決めることができるのは金融庁なわけですよ。その金融庁のルールによって貸し渋りや貸しはがしが起こっていないかどうかということを私は心配しているわけです。政策的に悪いんだ、政策的に問題があるんだというふうに皆さんがおっしゃっているのはどうもそこの辺りにあるんじゃないかなと、そういう気がしているわけです。
ですから、何回もこの場でそのBIS規制を見直していただけませんかと言っているんです。これは国際ルールとか、何回も言いますが、国際ルールとかじゃないですよ。ここで逃げないでいただきたい。これを決定するのは金融庁の役割です。
ですから、なぜ銀行が貸し出せなくなってくるかといえば、毎回言っていますが、ペイオフの解禁のために平成十三年の十月から平成十四年の三月までの間に四十五の金融機関がつぶされているわけです。このことがあったら、この自己資本比率を守らなきゃいけないという方向に走るのは当然のことなんですよ、何回も申し上げていますけれども。ですから、その部分を緩めてくださらないと、このまま貸し渋り、貸しはがしは続いていくんじゃないですか。そして、そのことによって地域の経済は冷え込んでいくんじゃないですか。私はそう思っているんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
竹
竹中平蔵#16
○国務大臣(竹中平蔵君) コレステロールの例をお出しくださいましたが、我々も政策というのは一つの目的を持ってやるわけですけれども、打ち出の小づちのような政策というのはどこにもなくて、一つのことをやれば必ずその副作用のようなものはあるというふうに思っております。
例えば、自己資本比率は高ければ高い方がいいと、しかし自己資本比率の規制を一〇〇%にしたら一体どういうことになるか。これはもう目に見えて明らかなわけですから、そこはやはり経験的な、ないしは一般に認められるような水準で規制をしなければいけないということなのだと思っております。
国際的な業務を行う銀行に関しては、これはやはり金融が世界のネットワークでつながっていて、お互いが安心感を持ってその取引に参加していかなければいけないということで、八%という水準が出てきた。これは一つの取決めでありますから、これは国際的に守っていかなければいけない。
問題は国内の場合、国内銀行に関しては、これはアメリカ等々では八%を準用しているわけですが、日本はそうはしていないということです。日本については、委員御指摘のような点も踏まえて四%という基準にしている。これを更に引き下げて、例えば二%でいいじゃないか、一%でいいじゃないかというのは、私は議論としてはあり得ると思いますが、一方で非常に不安定な経営をしてきた財務基盤の弱い銀行が存在することによって、日本の預金者が非常に大きな不安を持ってきたという事実もこれは間違いなくあったのだと思っております。
私は、ここは八%に対して国内銀行四%と決めた基準は基準としてやっぱりしっかりと守っていただいて、財務基盤をやはり強くしていただく必要はあるかと思います。
しかしながら、地域の金融に関しては、私はもう大臣になったその日から、地域の金融については違う基準が必要だということで、リレーションシップバンキングに関する検討の委員会を金融審の中に立ち上げて、その中で先ほど言いましたように、間柄、リレーションシップに基づいていろいろそこの情報を活用して融資を進めていくような分野についてどのような問題があるか、どのようにしたらこれがもっと強い機能を果たせるようになるかということを今集中して議論をしていただいております。
私は、まずその議論の中で、これは地域の金融は地域の金融で一方でコストを負担しなければいけない面もありますから、それに関してどのような仕組み作りが可能かということを我々なりに一生懸命検討しているところでございます。
それに基づいて、繰り返しますが、やはりこれは守らなければいけない財務基盤の強化の基準というのは基準として大切にしながら、リレーションシップバンキングの機能を強化する道を探りたいというふうに思っているところでございます。
この発言だけを見る →例えば、自己資本比率は高ければ高い方がいいと、しかし自己資本比率の規制を一〇〇%にしたら一体どういうことになるか。これはもう目に見えて明らかなわけですから、そこはやはり経験的な、ないしは一般に認められるような水準で規制をしなければいけないということなのだと思っております。
国際的な業務を行う銀行に関しては、これはやはり金融が世界のネットワークでつながっていて、お互いが安心感を持ってその取引に参加していかなければいけないということで、八%という水準が出てきた。これは一つの取決めでありますから、これは国際的に守っていかなければいけない。
問題は国内の場合、国内銀行に関しては、これはアメリカ等々では八%を準用しているわけですが、日本はそうはしていないということです。日本については、委員御指摘のような点も踏まえて四%という基準にしている。これを更に引き下げて、例えば二%でいいじゃないか、一%でいいじゃないかというのは、私は議論としてはあり得ると思いますが、一方で非常に不安定な経営をしてきた財務基盤の弱い銀行が存在することによって、日本の預金者が非常に大きな不安を持ってきたという事実もこれは間違いなくあったのだと思っております。
私は、ここは八%に対して国内銀行四%と決めた基準は基準としてやっぱりしっかりと守っていただいて、財務基盤をやはり強くしていただく必要はあるかと思います。
しかしながら、地域の金融に関しては、私はもう大臣になったその日から、地域の金融については違う基準が必要だということで、リレーションシップバンキングに関する検討の委員会を金融審の中に立ち上げて、その中で先ほど言いましたように、間柄、リレーションシップに基づいていろいろそこの情報を活用して融資を進めていくような分野についてどのような問題があるか、どのようにしたらこれがもっと強い機能を果たせるようになるかということを今集中して議論をしていただいております。
私は、まずその議論の中で、これは地域の金融は地域の金融で一方でコストを負担しなければいけない面もありますから、それに関してどのような仕組み作りが可能かということを我々なりに一生懸命検討しているところでございます。
それに基づいて、繰り返しますが、やはりこれは守らなければいけない財務基盤の強化の基準というのは基準として大切にしながら、リレーションシップバンキングの機能を強化する道を探りたいというふうに思っているところでございます。
櫻
櫻井充#17
○櫻井充君 健全度を求めてこなければいけないというのは、これはもう至極当然のことなんだと思うんです。ですが、今アメリカの例を出されましたけれども、例えばアメリカの場合は、住宅ローンなら住宅ローンに関して言えばモーゲージローンというものがありますから、結局のところリスクアセットの部分というのは証券化してみんな減らせるわけですよね、結局のところは。
そうなってくると、元々、自己資本比率というものを大きくするつもりがあればと言ったらおかしいんですけれども、これは前にもお話ししたことですけれども、そうやって証券化してしまえばリスクアセットの部分は小さくできる国とできない国というのは元々違うんだと思うんですよ。ですから、大臣は証券市場を活性化しなきゃいけないというお話をされていますけれども、それは当然のことなんですよ。
ただし、それは、だけれども、アメリカでじゃモーゲージローンが始まって、それから、今は五〇%を超えたかと思いますけれども、それまでに何年掛かっているかというと、三十年掛かっているんです。あのアメリカで三十年も掛かっていて、日本で、さあ、あしたからやれるかといったら、それはやれないわけですから、そうなってくると、それまでの間どうやって担保するかとか、そこのところというのは必要なんだと思うんですよ。中長期的な部分と短期的なところでは全く違っているんじゃないだろうかと。
ですから、結局のところはまた政府の信用保証みたいな、特別信用保証みたいなものをもう一回復活させてくれという声が出てくるわけです。いや、それはそれでもいいのかもしれませんよ。でも、そうすると今度は何になるかというと、銀行側はおっしゃるとおりリスクテークをしなくなるでしょう、何にも関係がなくなりますから。ですから、そういうことを起こさないためには、今の本当に規制の在り方でいいのかどうかというのを再検討しなきゃいけないと思っているんです。
預金者のことをお話しされています。預金者の方々の不安はどこにあるかというと、はっきり分からないからなんですよ。安全だと言われているような銀行でもいつの間にかつぶれてしまうとか、安全だと言われていた生命保険会社がつぶれてしまうとか、そういうようなことがあるからみんな不安になっていて、どの情報が正しいか正しくないか分からないから不安になっているだけじゃないでしょうか。
そしてもう一点、いつも申し上げていることですけれども、銀行の健全性だけを要求するから偏った融資行動に出ているというのもあるんじゃないですか。また病院で、またこれも話をしたかもしれませんが、いい病院というのは健全な病院でしょうか。この病院は経営が良かったらいい病院でしょうか、本当に。そうじゃなくて、ここの医者はどういうことが専門で、例えば内視鏡は物すごく得意だとか、手術の成功率は何%なんだとか、看護婦さんの態度はいいとか悪いとか、そういうことを全部含めていい病院か悪い病院かというそういう判断をされるはずなんですよ、皆さんは。経営が良かったらいい病院じゃないんですよ。それと同じだと思うんです。銀行は健全だったらいい銀行じゃないんです。そうじゃなくて、この方がおっしゃっているとおり、お互いに共生して地域を良くしていくんだというそういうマインドを持ってもらえるかどうかということなんだと思うんです。今の金融庁の物差しは健全性という物差しだけですよ。これは皆さんおっしゃっていることですから。
そして、私が地元の金融機関の方々と話をすると、金融庁の方々が入ってくるたびに現場は竹中大臣の意図とは全く別の方向に動いています。例えば、不良債権が四百億あったら、四百億からカウントして一億でも積み増ししたらいい、何というか、役人になるんでしょうか、検査官だったという。そういう、とにかく不良債権さえ増やしてくればいいみたいなそういう感覚でやられている、そうおっしゃっていますよ、現場の人たちは。
そこは大臣、大臣の認識と、大臣の思いと私の思いは一緒なのかもしれない。だけれども、現場は違っているんですよ。その辺のところを是正していただかなければ地域はますます悪くなると思います。この点についてどうお考えですか。
この発言だけを見る →そうなってくると、元々、自己資本比率というものを大きくするつもりがあればと言ったらおかしいんですけれども、これは前にもお話ししたことですけれども、そうやって証券化してしまえばリスクアセットの部分は小さくできる国とできない国というのは元々違うんだと思うんですよ。ですから、大臣は証券市場を活性化しなきゃいけないというお話をされていますけれども、それは当然のことなんですよ。
ただし、それは、だけれども、アメリカでじゃモーゲージローンが始まって、それから、今は五〇%を超えたかと思いますけれども、それまでに何年掛かっているかというと、三十年掛かっているんです。あのアメリカで三十年も掛かっていて、日本で、さあ、あしたからやれるかといったら、それはやれないわけですから、そうなってくると、それまでの間どうやって担保するかとか、そこのところというのは必要なんだと思うんですよ。中長期的な部分と短期的なところでは全く違っているんじゃないだろうかと。
ですから、結局のところはまた政府の信用保証みたいな、特別信用保証みたいなものをもう一回復活させてくれという声が出てくるわけです。いや、それはそれでもいいのかもしれませんよ。でも、そうすると今度は何になるかというと、銀行側はおっしゃるとおりリスクテークをしなくなるでしょう、何にも関係がなくなりますから。ですから、そういうことを起こさないためには、今の本当に規制の在り方でいいのかどうかというのを再検討しなきゃいけないと思っているんです。
預金者のことをお話しされています。預金者の方々の不安はどこにあるかというと、はっきり分からないからなんですよ。安全だと言われているような銀行でもいつの間にかつぶれてしまうとか、安全だと言われていた生命保険会社がつぶれてしまうとか、そういうようなことがあるからみんな不安になっていて、どの情報が正しいか正しくないか分からないから不安になっているだけじゃないでしょうか。
そしてもう一点、いつも申し上げていることですけれども、銀行の健全性だけを要求するから偏った融資行動に出ているというのもあるんじゃないですか。また病院で、またこれも話をしたかもしれませんが、いい病院というのは健全な病院でしょうか。この病院は経営が良かったらいい病院でしょうか、本当に。そうじゃなくて、ここの医者はどういうことが専門で、例えば内視鏡は物すごく得意だとか、手術の成功率は何%なんだとか、看護婦さんの態度はいいとか悪いとか、そういうことを全部含めていい病院か悪い病院かというそういう判断をされるはずなんですよ、皆さんは。経営が良かったらいい病院じゃないんですよ。それと同じだと思うんです。銀行は健全だったらいい銀行じゃないんです。そうじゃなくて、この方がおっしゃっているとおり、お互いに共生して地域を良くしていくんだというそういうマインドを持ってもらえるかどうかということなんだと思うんです。今の金融庁の物差しは健全性という物差しだけですよ。これは皆さんおっしゃっていることですから。
そして、私が地元の金融機関の方々と話をすると、金融庁の方々が入ってくるたびに現場は竹中大臣の意図とは全く別の方向に動いています。例えば、不良債権が四百億あったら、四百億からカウントして一億でも積み増ししたらいい、何というか、役人になるんでしょうか、検査官だったという。そういう、とにかく不良債権さえ増やしてくればいいみたいなそういう感覚でやられている、そうおっしゃっていますよ、現場の人たちは。
そこは大臣、大臣の認識と、大臣の思いと私の思いは一緒なのかもしれない。だけれども、現場は違っているんですよ。その辺のところを是正していただかなければ地域はますます悪くなると思います。この点についてどうお考えですか。
竹
竹中平蔵#18
○国務大臣(竹中平蔵君) 金融の現場が必ずしも今の時点で私たちが目指しているような状況になっていないという御指摘は、私はやはりそれは事実なのだろうと思っております。
特に、例えば検査マニュアル一つを取りましても、検査マニュアルに書かれていることのその意図しているところと違うような形でそれが利用されているというような、そういうような情報も我々はたくさん入手しております。
しかし、それに対してはやはりそれなりの対応策を取っていくしか私はもうないのだろうと思っております。そのマニュアルに関して言うならば、現場にそのマニュアルの趣旨を徹底させるための、周知、広報のための私は、仕組みを我々は今一生懸命取っておりますけれども、そういうことを通して、そういう地道な努力を通してしか今の制度を現実に定着させていくということはできないのであろうというふうに思っております。
委員御指摘の評価の基準というのは、これは決して、信用のリスクに関して一つの八%ないしは四%という基準を我々は持っているのであって、それに基づいて監督はいたしますけれども、その評価そのものは、これはマーケットにおいてないしは社会において多様にやはりなされていくものだと思っています。
リレーションシップバンキングに関しては、これは地域貢献に関する情報についてやはりしっかりした開示をしていくべきだというような議論が今ワーキンググループでなされているというふうに聞いておりますし、例えば地域の金融の一つの特徴としては、長期の運転資金をずっとロールオーバーで貸していくと、それが実はなかなか維持できなくなって貸し渋り、貸しはがしというような問題が起こるわけでありますが、これは実質は、融資といいながら実は出資と同じような効果を持っているのではないんだろうか。そうすると、例えばこれは一つの方法ですけれども、こういった融資については、むしろ出資と同じようにデット・エクイティー・スワップのようなものこそをそのリレーションシップバンキングに当てはめるべきではないだろうか。
そうすることによって、今、委員がおっしゃっていた現実に対して、私は、しかしやっぱり四%の自己資本の基準、これは健全性の基準として一度決めたことに関してはしっかりと守りながら、今私が申し上げたような知恵でしっかりと仕組みを作っていくというのが我々の取るべき道なのではないかなというふうに思っているところでございます。
このリレーションシップバンキングについては、これは櫻井委員の地元での会議などでも非常にいい御意見をいただいたというふうに聞いておりますので、それを今生かして、もう今月中というのは正に今週中でございますけれども、一つの報告として取りまとめたいというふうに思っているところであります。
この発言だけを見る →特に、例えば検査マニュアル一つを取りましても、検査マニュアルに書かれていることのその意図しているところと違うような形でそれが利用されているというような、そういうような情報も我々はたくさん入手しております。
しかし、それに対してはやはりそれなりの対応策を取っていくしか私はもうないのだろうと思っております。そのマニュアルに関して言うならば、現場にそのマニュアルの趣旨を徹底させるための、周知、広報のための私は、仕組みを我々は今一生懸命取っておりますけれども、そういうことを通して、そういう地道な努力を通してしか今の制度を現実に定着させていくということはできないのであろうというふうに思っております。
委員御指摘の評価の基準というのは、これは決して、信用のリスクに関して一つの八%ないしは四%という基準を我々は持っているのであって、それに基づいて監督はいたしますけれども、その評価そのものは、これはマーケットにおいてないしは社会において多様にやはりなされていくものだと思っています。
リレーションシップバンキングに関しては、これは地域貢献に関する情報についてやはりしっかりした開示をしていくべきだというような議論が今ワーキンググループでなされているというふうに聞いておりますし、例えば地域の金融の一つの特徴としては、長期の運転資金をずっとロールオーバーで貸していくと、それが実はなかなか維持できなくなって貸し渋り、貸しはがしというような問題が起こるわけでありますが、これは実質は、融資といいながら実は出資と同じような効果を持っているのではないんだろうか。そうすると、例えばこれは一つの方法ですけれども、こういった融資については、むしろ出資と同じようにデット・エクイティー・スワップのようなものこそをそのリレーションシップバンキングに当てはめるべきではないだろうか。
そうすることによって、今、委員がおっしゃっていた現実に対して、私は、しかしやっぱり四%の自己資本の基準、これは健全性の基準として一度決めたことに関してはしっかりと守りながら、今私が申し上げたような知恵でしっかりと仕組みを作っていくというのが我々の取るべき道なのではないかなというふうに思っているところでございます。
このリレーションシップバンキングについては、これは櫻井委員の地元での会議などでも非常にいい御意見をいただいたというふうに聞いておりますので、それを今生かして、もう今月中というのは正に今週中でございますけれども、一つの報告として取りまとめたいというふうに思っているところであります。
櫻
櫻井充#19
○櫻井充君 大臣、正しくそのことなんだと思うんですよ。私も、別に四%を二%にしてくれとか、そういうことじゃないんです。そこの中身の問題なんですよ。
前にもお話ししたとおり、例えば条件緩和債権に関して、大臣は原則はそれは要管理先になりませんとおっしゃいますが、地域の金融機関の方々にお伺いすると、原則これはもう要管理債権になってしまうんですということなんです。そうすると、産業再生機構を作ってもしようがないんですよ、はっきり言えば、僕はそう思っているんですが。なぜかというと、産業再生機構みたいなお上がやるようなことではなくて、そこの銀行のところで企業を再生させてくれればこういうものは必要なくなるわけなんです。地域で一番よく分かっている人たちが、その地域の中でこの企業は生かさなきゃいけない企業なんだ、そう考えてきたときに条件緩和なりなんなりさせてあげられるようなシステムを作っていった方がよっぽどいいと思うんですよ。
ところが、大臣は、条件緩和債権は原則は不良債権に格下げになりませんとおっしゃいますが、地場の方々と話をすると、原則これはもう要管理債権になってしまいます、引当金を積み増ししなきゃいけないんですよと言われるんですよ、おっしゃっています。これは金融庁の方々に対してそういう話が言えないんだそうです。もう言うと、その後仕打ちが何があるか怖いから、これは本当の話ですよ、そういうふうに言われているんですから。ですから、そういうところを徹底させていただくだけでも全然違うわけですよ。
ですから、大臣、何回も言いますが、大臣がここで御答弁されているのと現場は違います。現場は違うからみんな苦しんでいるんですよ。そういった自己資本の在り方というか、そこの規制の在り方を、ここはお願いしておきたいんですが、是非、条件緩和債権は原則はもうこれは不良債権扱いするなと。これどのぐらいになっているのか、じゃ出させてみてくださいよ、数字を、ピックアップして、どこかの金融機関、検査官がどういう扱いをしているか。その上で、私が地場の金融機関から聞いている話と違っているのであれば、それはもうこの場で謝罪させていただきます。ですが、私が聞いている人たちはそうではないとおっしゃっているので、その点について調査して、そしてこの委員会でまた御報告いただけますでしょうか。
この発言だけを見る →前にもお話ししたとおり、例えば条件緩和債権に関して、大臣は原則はそれは要管理先になりませんとおっしゃいますが、地域の金融機関の方々にお伺いすると、原則これはもう要管理債権になってしまうんですということなんです。そうすると、産業再生機構を作ってもしようがないんですよ、はっきり言えば、僕はそう思っているんですが。なぜかというと、産業再生機構みたいなお上がやるようなことではなくて、そこの銀行のところで企業を再生させてくれればこういうものは必要なくなるわけなんです。地域で一番よく分かっている人たちが、その地域の中でこの企業は生かさなきゃいけない企業なんだ、そう考えてきたときに条件緩和なりなんなりさせてあげられるようなシステムを作っていった方がよっぽどいいと思うんですよ。
ところが、大臣は、条件緩和債権は原則は不良債権に格下げになりませんとおっしゃいますが、地場の方々と話をすると、原則これはもう要管理債権になってしまいます、引当金を積み増ししなきゃいけないんですよと言われるんですよ、おっしゃっています。これは金融庁の方々に対してそういう話が言えないんだそうです。もう言うと、その後仕打ちが何があるか怖いから、これは本当の話ですよ、そういうふうに言われているんですから。ですから、そういうところを徹底させていただくだけでも全然違うわけですよ。
ですから、大臣、何回も言いますが、大臣がここで御答弁されているのと現場は違います。現場は違うからみんな苦しんでいるんですよ。そういった自己資本の在り方というか、そこの規制の在り方を、ここはお願いしておきたいんですが、是非、条件緩和債権は原則はもうこれは不良債権扱いするなと。これどのぐらいになっているのか、じゃ出させてみてくださいよ、数字を、ピックアップして、どこかの金融機関、検査官がどういう扱いをしているか。その上で、私が地場の金融機関から聞いている話と違っているのであれば、それはもうこの場で謝罪させていただきます。ですが、私が聞いている人たちはそうではないとおっしゃっているので、その点について調査して、そしてこの委員会でまた御報告いただけますでしょうか。
竹
竹中平蔵#20
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、例えば貸し渋り、貸しはがし等々については、貸し渋り、貸しはがしのホットラインを設けて、それについて情報を集めて、今その情報を生かして、それをどのように検査に生かしていくかというような仕組み作りを行っております。
これは櫻井委員から何度も御指摘をいただいておりますけれども、例えばマニュアルがどのように現場で運用されているのかというようなことも含めて、確かにこれは我々としては現場での周知徹底ということを繰り返し申しておりますけれども、その実がどのぐらい上がっているのかということに関しては、これは検査という手法になるのか、また別の手法になるのか、これは少し考えてみないといけませんが、更に我々なりに工夫をしてみなければいけないというふうには日ごろから感じております。
この今の委員おっしゃった個々の扱いについて、それを一つ一つの取引をピックアップして調査するというのは、これはちょっと大変難しいことだというふうには思いますが、いずれにしましても、櫻井委員が御指摘の点、システムが現場ではそのように機能していないのではないかと、そのような点について、先ほどのホットラインに基づく検査というのが一つの方法であろうかとは思いますが、どのようなことができるかということについては、これは日ごろから考えてはいるつもりではありますが、更に様々な御指摘を踏まえて我々なりに工夫をしてみたいというふうに思います。
この発言だけを見る →これは櫻井委員から何度も御指摘をいただいておりますけれども、例えばマニュアルがどのように現場で運用されているのかというようなことも含めて、確かにこれは我々としては現場での周知徹底ということを繰り返し申しておりますけれども、その実がどのぐらい上がっているのかということに関しては、これは検査という手法になるのか、また別の手法になるのか、これは少し考えてみないといけませんが、更に我々なりに工夫をしてみなければいけないというふうには日ごろから感じております。
この今の委員おっしゃった個々の扱いについて、それを一つ一つの取引をピックアップして調査するというのは、これはちょっと大変難しいことだというふうには思いますが、いずれにしましても、櫻井委員が御指摘の点、システムが現場ではそのように機能していないのではないかと、そのような点について、先ほどのホットラインに基づく検査というのが一つの方法であろうかとは思いますが、どのようなことができるかということについては、これは日ごろから考えてはいるつもりではありますが、更に様々な御指摘を踏まえて我々なりに工夫をしてみたいというふうに思います。
櫻
櫻井充#21
○櫻井充君 よろしくお願いします。別に一件一件やってくれと言っているんじゃなくて、条件緩和したらその債権が要注意先から要管理債権になったのかどうか、その比率だけ見てもらったって簡単なことだと思うんですよ。
それともう一点、不良債権処理というと、小泉政権の不良債権処理はもう駄目な企業は淘汰しなさいという話なんだと思うんですよ。そうじゃなくて、茨城のある銀行なんかは破綻懸念先企業を再生して、そしてそれを要注意先に引き上げた、七十件ぐらいだったと思いますけれども。そうやって、不良債権だったものを企業再生して、不良債権でなくしているわけです。本来の不良債権処理というのはこういうやり方なんだと思うんですよ。
ですが、この処理をやると物すごい手間暇掛かるんです。でも、その手間暇が掛かったその金融機関が評価されるかというと、決して評価されないシステムなんです。なぜかというと、その企業を再建したとしても、また今の御時世の中で新たな不良債権が出てきてしまうものですから、トータルとして見ると不良債権の額は増えているんですね。
ですが、とにかくそういう手間暇を掛けて企業を再生していっているということに対して、何らかの評価をするシステムというのは僕は必要なんじゃないんだろうかと。励みになると思うんですよ、そういうことをやっていくということが。その辺のことを、まあ我々は金融アセスメント法案というのを提唱させていただいていますが、そこの中の指標の一つとして、地域に対しての貢献度という点で、企業を再生していった、そういう金融機関を高く評価しましょうと、そういうシステムを作って入れているわけなんですよ。
ですから、別に我々が思っている金融アセスメント法案じゃなくても結構ですが、何回も言いますが、健全性だけを主張するのではなくて、そういう金融機関の努力が報われるような評価システムというのを是非導入していただきたいと思います。いかがでしょう。
この発言だけを見る →それともう一点、不良債権処理というと、小泉政権の不良債権処理はもう駄目な企業は淘汰しなさいという話なんだと思うんですよ。そうじゃなくて、茨城のある銀行なんかは破綻懸念先企業を再生して、そしてそれを要注意先に引き上げた、七十件ぐらいだったと思いますけれども。そうやって、不良債権だったものを企業再生して、不良債権でなくしているわけです。本来の不良債権処理というのはこういうやり方なんだと思うんですよ。
ですが、この処理をやると物すごい手間暇掛かるんです。でも、その手間暇が掛かったその金融機関が評価されるかというと、決して評価されないシステムなんです。なぜかというと、その企業を再建したとしても、また今の御時世の中で新たな不良債権が出てきてしまうものですから、トータルとして見ると不良債権の額は増えているんですね。
ですが、とにかくそういう手間暇を掛けて企業を再生していっているということに対して、何らかの評価をするシステムというのは僕は必要なんじゃないんだろうかと。励みになると思うんですよ、そういうことをやっていくということが。その辺のことを、まあ我々は金融アセスメント法案というのを提唱させていただいていますが、そこの中の指標の一つとして、地域に対しての貢献度という点で、企業を再生していった、そういう金融機関を高く評価しましょうと、そういうシステムを作って入れているわけなんですよ。
ですから、別に我々が思っている金融アセスメント法案じゃなくても結構ですが、何回も言いますが、健全性だけを主張するのではなくて、そういう金融機関の努力が報われるような評価システムというのを是非導入していただきたいと思います。いかがでしょう。
竹
竹中平蔵#22
○国務大臣(竹中平蔵君) いや、櫻井委員がおっしゃったようなことを正に各銀行は積極的に取り組もうとしているのではないでしょうか。
冒頭で悪い会社をつぶすというような御表現があったと思いますが、これは決して、もちろんそういうことではなくて、不良なままで塩漬けにしていては何にもならないでしょうと、だからそこは再建できるものをしっかり選び出して、そこをしっかりと再建させましょうというのが金融再生プログラムが非常に強く主張しているところです。だからこそ再生機構もできましたし、RCCの中の再生の機能も強化しているわけであります。
私はやはり、しかし、この社会においてそういうふうにしっかりと再生されたところというのは、それはそれで市場で私はやっぱり評価されていくと思います。例えば、これはあえて実名を出しますけれども、トヨタはですね、トヨタは非常に昭和三十年代の苦しい時期にあった、そのときに助けていただいた銀行とですね、やっぱり取引をずっと大切にしてきた。それによってその再生を成した銀行は、これはむしろ、これは市場を通して非常に高い利益を得たというような形になっていく。そのようなシステムは、私はこの社会ではしっかりと働いているのではないかと思います。
一方で、委員御指摘のように多様な評価基準が必要だろうというのは、私はそれはそのとおりだと思います。しかし、ここはあえて言うと、その評価を金融庁が行うのかマーケットが行うのか、それか、ないしは地域社会というコミュニティーが行うのか、そこの問題はいろいろあろうかと思います。そうした点も含めていろんな地域への貢献等々の情報については開示するような仕組みを作っていくということで、これは先ほど言いましたように、リレーションシップバンキングの委員会の中では議論をされているというふうに聞いております。
そのようなものが形になっていくように、そのような答申が出ることを期待しておりますし、それに向けて、我々としては仕組み作り、政策の実現に努力をしたいと思っております。
この発言だけを見る →冒頭で悪い会社をつぶすというような御表現があったと思いますが、これは決して、もちろんそういうことではなくて、不良なままで塩漬けにしていては何にもならないでしょうと、だからそこは再建できるものをしっかり選び出して、そこをしっかりと再建させましょうというのが金融再生プログラムが非常に強く主張しているところです。だからこそ再生機構もできましたし、RCCの中の再生の機能も強化しているわけであります。
私はやはり、しかし、この社会においてそういうふうにしっかりと再生されたところというのは、それはそれで市場で私はやっぱり評価されていくと思います。例えば、これはあえて実名を出しますけれども、トヨタはですね、トヨタは非常に昭和三十年代の苦しい時期にあった、そのときに助けていただいた銀行とですね、やっぱり取引をずっと大切にしてきた。それによってその再生を成した銀行は、これはむしろ、これは市場を通して非常に高い利益を得たというような形になっていく。そのようなシステムは、私はこの社会ではしっかりと働いているのではないかと思います。
一方で、委員御指摘のように多様な評価基準が必要だろうというのは、私はそれはそのとおりだと思います。しかし、ここはあえて言うと、その評価を金融庁が行うのかマーケットが行うのか、それか、ないしは地域社会というコミュニティーが行うのか、そこの問題はいろいろあろうかと思います。そうした点も含めていろんな地域への貢献等々の情報については開示するような仕組みを作っていくということで、これは先ほど言いましたように、リレーションシップバンキングの委員会の中では議論をされているというふうに聞いております。
そのようなものが形になっていくように、そのような答申が出ることを期待しておりますし、それに向けて、我々としては仕組み作り、政策の実現に努力をしたいと思っております。
櫻
櫻井充#23
○櫻井充君 最後におっしゃったところは極めて大事なところでして、要するにマーケットが評価するんだというお話ですけれども、評価するためには情報がないと評価できないわけなんです。
今、銀行でディスクロージャー誌というのがありますけれども、これは銀行のディスクロージャー誌を見ていただければ分かりますけれども、極めて自分勝手なというか、自分のところで都合のいい情報だけが提供されてきていることは、これは事実です。ですから、我々はその金融アセスメント法案で言っているのは、その情報公開する項目を我々は決めてきているだけであって、その項目をある数字以上のところに実現しなさいなんということは一言も言っていないんですよ。
アメリカは違いますよね。アメリカは、地域再投資法という法律は、格付をして、銀行として不適格だという格付になってしまったら支店を出すことすらできなくなる、そういう罰則規定があります。アメリカは、アメリカはですよ、市場原理だ市場原理だと言いますけれども、これは行政側がちゃんとそういうCRA委員会というのを作って格付をして、罰則規定まで設けているわけです。
それは何かというと、例えば仙台支店なら仙台支店があったとしても、仙台支店で十分地域に貢献していないということになれば、どこか、福島なら福島支店を作りたいといったときには、あなたは地域に貢献していない金融機関なんだから、別な地域に銀行を作ったとしても地域が駄目になるでしょうと。しかも、その支店を出すときに、地域の人たちと話合いをして、こういう貢献をしますという約束までさせられるんですよ。
つまり、あの市場原理市場原理と言っているアメリカでさえそういう規制をきちんと掛けている。規制だけではなくて、まあ規制という言葉がいいかどうか分かりませんが、少なくともいろんな評価をされているわけです。そういうことも全部あるわけなんですよ。
だから、私は極めて不思議なのは、健全度だけは金融庁が必死になってやって、健全度健全度とやります。あと残りの部分に関して言うと、あとは市場ですとおっしゃるわけです。そこが違うんじゃないかと言っているんです。公的役割があるから、銀行に公共性がうたわれているから公的資金を注入します、税金を投入する根拠になったはずです。だったとすると、そのために責任者に責任を取らせろとかいう議論だけじゃなくて、もう一つは、公共性があるんだとすれば、その公共性を担保する法律が必要なんじゃないですかということを再三申し上げているわけです。
そのことに対して、我々の法律は格付しましょうなんということは一つも言っておりませんし、罰則規定も何もないんです、情報公開だけしましょうと。そして、その情報公開した上で、その情報を受けて、そこから市場原理が働くでしょうというのが我々の提案なんですよ。どうも柳澤大臣も竹中大臣も内容を十分御理解いただけてないというか、元々金融庁が十分御理解いただけてないからいつも規制だ規制だと、ある指標のものに沿って銀行をそういう方向に押し付けるのはおかしいという御発言をされますが、そうではないんですよ。ですから、是非改めてそのアメリカの地域再投資法というものの在り方というものを調べていただきたいと思います。
FRBの方々と話をした際に、向こうでも言っているのは、やっぱり地域金融に関して、あれはアメリカの民主党の極めて大きな柱でしたから、共和党政権になってどうなるんでしょうねという話をしたときに、共和党政権になったとしても地域金融においては極めて重要な法案なので、これはこのままアメリカの法律として定着していくんですとおっしゃっていましたし、ある銀行の会長は、この法律があることによってスモールビジネスに対しての融資も進んでいったし、ただし、銀行は利益は上がっていませんよ。利益は上がっていないけれども、融資行動は進んでいったし、それからアメリカの国民の多くが住宅を持てるようになったというのもこの法律があったおかげだと思うということをその銀行の会長はおっしゃっているわけです。その方が言っているのは、健全性は当たり前だと、その上で公共性をどう我々は維持するのか、そのことをきちんと担っている、担ってやっていかなきゃいけないんだというお話をされている。
ですから、是非もう一度その地域再投資法なり我々のその法律案を検討していただきたい。そして、その上でもう一度御答弁いただければなと思っているんですけれども、いかがでございましょう。
この発言だけを見る →今、銀行でディスクロージャー誌というのがありますけれども、これは銀行のディスクロージャー誌を見ていただければ分かりますけれども、極めて自分勝手なというか、自分のところで都合のいい情報だけが提供されてきていることは、これは事実です。ですから、我々はその金融アセスメント法案で言っているのは、その情報公開する項目を我々は決めてきているだけであって、その項目をある数字以上のところに実現しなさいなんということは一言も言っていないんですよ。
アメリカは違いますよね。アメリカは、地域再投資法という法律は、格付をして、銀行として不適格だという格付になってしまったら支店を出すことすらできなくなる、そういう罰則規定があります。アメリカは、アメリカはですよ、市場原理だ市場原理だと言いますけれども、これは行政側がちゃんとそういうCRA委員会というのを作って格付をして、罰則規定まで設けているわけです。
それは何かというと、例えば仙台支店なら仙台支店があったとしても、仙台支店で十分地域に貢献していないということになれば、どこか、福島なら福島支店を作りたいといったときには、あなたは地域に貢献していない金融機関なんだから、別な地域に銀行を作ったとしても地域が駄目になるでしょうと。しかも、その支店を出すときに、地域の人たちと話合いをして、こういう貢献をしますという約束までさせられるんですよ。
つまり、あの市場原理市場原理と言っているアメリカでさえそういう規制をきちんと掛けている。規制だけではなくて、まあ規制という言葉がいいかどうか分かりませんが、少なくともいろんな評価をされているわけです。そういうことも全部あるわけなんですよ。
だから、私は極めて不思議なのは、健全度だけは金融庁が必死になってやって、健全度健全度とやります。あと残りの部分に関して言うと、あとは市場ですとおっしゃるわけです。そこが違うんじゃないかと言っているんです。公的役割があるから、銀行に公共性がうたわれているから公的資金を注入します、税金を投入する根拠になったはずです。だったとすると、そのために責任者に責任を取らせろとかいう議論だけじゃなくて、もう一つは、公共性があるんだとすれば、その公共性を担保する法律が必要なんじゃないですかということを再三申し上げているわけです。
そのことに対して、我々の法律は格付しましょうなんということは一つも言っておりませんし、罰則規定も何もないんです、情報公開だけしましょうと。そして、その情報公開した上で、その情報を受けて、そこから市場原理が働くでしょうというのが我々の提案なんですよ。どうも柳澤大臣も竹中大臣も内容を十分御理解いただけてないというか、元々金融庁が十分御理解いただけてないからいつも規制だ規制だと、ある指標のものに沿って銀行をそういう方向に押し付けるのはおかしいという御発言をされますが、そうではないんですよ。ですから、是非改めてそのアメリカの地域再投資法というものの在り方というものを調べていただきたいと思います。
FRBの方々と話をした際に、向こうでも言っているのは、やっぱり地域金融に関して、あれはアメリカの民主党の極めて大きな柱でしたから、共和党政権になってどうなるんでしょうねという話をしたときに、共和党政権になったとしても地域金融においては極めて重要な法案なので、これはこのままアメリカの法律として定着していくんですとおっしゃっていましたし、ある銀行の会長は、この法律があることによってスモールビジネスに対しての融資も進んでいったし、ただし、銀行は利益は上がっていませんよ。利益は上がっていないけれども、融資行動は進んでいったし、それからアメリカの国民の多くが住宅を持てるようになったというのもこの法律があったおかげだと思うということをその銀行の会長はおっしゃっているわけです。その方が言っているのは、健全性は当たり前だと、その上で公共性をどう我々は維持するのか、そのことをきちんと担っている、担ってやっていかなきゃいけないんだというお話をされている。
ですから、是非もう一度その地域再投資法なり我々のその法律案を検討していただきたい。そして、その上でもう一度御答弁いただければなと思っているんですけれども、いかがでございましょう。
竹
竹中平蔵#24
○国務大臣(竹中平蔵君) アメリカのシステムそのものについては、私も以前から大変興味を持って見ております。恐らく、これはもう釈迦に説法でしょうが、アメリカの場合は、そもそも州際業務が認められていない中で、銀行というのが非常に本来地域のものであるというところから出発した国、そういうシステムと日本とはやっぱりいささか歴史、成り立ちにおいても違うところはあるのだろうなというふうには思います。
しかし、それにしても、地域への貢献、地域への貢献のみならず、いわゆる社会的な貢献、銀行活動に対する評価の基準を社会的な面も含めて多面的なものにしていかなければいけないという思いは、これは全く同じでございます。であるからこそリレーションシップバンキング、櫻井委員が御指摘のような情報の開示というのは、その辺り、非常に重要なポイントになってくるであろうというふうに私も考えております。
いずれにしても、これ、櫻井委員が中心になられたその民主党の案というのは、当然リレーションシップバンキングの議論に参加された諸先生方も十分に頭に入っておられると、その上で、今週にももう結論を出そうとしているわけでございますので、そうした点も踏まえてしっかりとした結論がリレーションシップバンキングのワーキンググループにおいてなされるというふうに思っております。
この発言だけを見る →しかし、それにしても、地域への貢献、地域への貢献のみならず、いわゆる社会的な貢献、銀行活動に対する評価の基準を社会的な面も含めて多面的なものにしていかなければいけないという思いは、これは全く同じでございます。であるからこそリレーションシップバンキング、櫻井委員が御指摘のような情報の開示というのは、その辺り、非常に重要なポイントになってくるであろうというふうに私も考えております。
いずれにしても、これ、櫻井委員が中心になられたその民主党の案というのは、当然リレーションシップバンキングの議論に参加された諸先生方も十分に頭に入っておられると、その上で、今週にももう結論を出そうとしているわけでございますので、そうした点も踏まえてしっかりとした結論がリレーションシップバンキングのワーキンググループにおいてなされるというふうに思っております。
櫻
櫻井充#25
○櫻井充君 済みません、あと、時間なのでもう結構でございますが、やはり是非考えていただきたいんです。その金融行政一つで、銀行も地域も生かすも殺すも金融庁の権限だと僕は思っているんですね。どうもその在り方がおかしいから地域がなかなか生かされてこないんじゃないのかなと、そういう感じがいたしますので、是非御検討いただきたいと思います。
済みません、ありがとうございました。
今の話を、済みません、踏まえてなんですけれども、福井総裁にお伺いしたいんですが、私は、日銀がこれ以上金融緩和政策を取っていったとしても、今の、大きく言うと、金融庁の金融機関に対する態度と、それからもう一つは、将来が見えないといいますか、この国が将来どういう方向になっていこうとしているのかとか、それから社会保障制度がどうあるのかとか、そこら辺のこの国の骨格というものが見えない限り、幾ら日銀が金融緩和を行っていったとしても、この国の経済というのは残念ながら立ち直っていかないんじゃないだろうかと、そういう気がしているんですけれども、まず福井総裁の御意見をお伺いさせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →済みません、ありがとうございました。
今の話を、済みません、踏まえてなんですけれども、福井総裁にお伺いしたいんですが、私は、日銀がこれ以上金融緩和政策を取っていったとしても、今の、大きく言うと、金融庁の金融機関に対する態度と、それからもう一つは、将来が見えないといいますか、この国が将来どういう方向になっていこうとしているのかとか、それから社会保障制度がどうあるのかとか、そこら辺のこの国の骨格というものが見えない限り、幾ら日銀が金融緩和を行っていったとしても、この国の経済というのは残念ながら立ち直っていかないんじゃないだろうかと、そういう気がしているんですけれども、まず福井総裁の御意見をお伺いさせていただきたいと思います。
福
福井俊彦#26
○参考人(福井俊彦君) ただいまの討議を聞いておりまして、最初にそのことに関して私の感じておりますところを申し上げますと、金融機関の健全性の回復というのは日本経済の将来にとって非常に重要な課題だと、これは櫻井先生もお認めいただけるんじゃないかと思いますが、その際に、自己資本比率規制にしても、あるいは不良債権の査定基準の厳格化にしても、極端な場合に公的資本を金融機関に投入すると、いずれも健全化のために必要な措置でございますが、これはもろ刃のやいばの面があると。どういう意味かと申しますと、金融機関の経営の自主性ということとの両立でございます。
資産査定の基準の厳格化というのは、本来は金融機関が客観情勢の変化とか自分の財務内容の変化を見ながら、自らスタンダードを厳しくすべきところ、そのことと金融行政にプッシュされてやるということとのこの調和がいつも考えられていなければならない。金融庁は当然考えておられる。日本銀行もいつもそこは真剣に考える。
自己資本比率規制にしても、当初から矛盾をはらんだもろ刃のやいばの面があるというふうに認識されていることでございます。自己資本というものは、金融機関というのはおっしゃるとおりリスクを取っていくのが商売でございますので、自分がどれぐらいリスクを取っているかということをはっきり認識して、必要な資本をいつも蓄積しながら経営をしています。これは自己完結的な自主経営になるわけですけれども、しかし、その自己資本充実という自主的な努力を背後から支援するために、自己資本比率規制というものが後押しの措置として入ってくる。しかもそれが、国際的な舞台で活躍する金融機関については、いわゆるレベル・プレーイング・フィールド、共通のルールで後押しをしましょうと、こういうふうになっているんですけれども。
ところが、局面が非常に難しくなって、非常に多くの金融機関の財務内容が悪くなると、自己資本が予想以上に毀損されるというふうな状況になりますと、自己資本比率規制というものがやや自己目的化しちゃうと。自己資本比率規制を満たすためにということに比重が置かれ過ぎますと、本来は資本というのはリスクを取るためにあるわけですが、逆にリスクを取らないでおこうとすると、こういう方向に変わっていくと思います。
企業体としても大きな組織でございますから、経営者は必ずしもそういうふうに思っていなくても、やっぱり金融機関の末端の現場まで行きますと、リスクテークをしないという方向に極端に営業の姿勢が硬直化するという、そういう矛盾をはらんでいることは事実だと思います。金融庁も十分そこは注意してなさっておられること、私はよく承知しておりますし、日本銀行もそこは十分注意しなければいけない。
私自身、今、日本銀行に職を得まして、これからこの仕事にも真っ正面から取り組んでいかなきゃいけないと思っておりますが、金融機関の経営の健全性の努力は更に強力に推し進めると同時に、やっぱり金融機関を早く金融市場に招き入れると、この努力も非常に大事だというふうに思っています。
櫻井先生おっしゃったとおり、今、世界も日本も、従来とはがらっと変わって、新しい価値観を追求して、それをいかに実現していくかと。それは企業も個人もコミュニティーもそうですし、あらゆる努力をしていく場合に金融機関はそれをきちんとファイナンスでサポートしていかなきゃいけない。従来的な意味で高い企業収益を上げるビジネス活動だけではなくて、地域は地域として新しい価値を求めた行動も出ていくわけで、その場合は、やっぱり金融機関は従来的な意味の、狭い意味のバンキングという意識を超えて、やはり金融サービス業として、社会の一員として価値観の実現というものに十分加担していく努力も今もう求められているわけで、一方で健全化の努力、これも大変厳しい努力、この矛盾した両方の努力をいかに調和してやっていくかということに今、日本の課題は懸かっているというふうに思います。私、日本銀行でこれから仕事をさせていただきますが、どこまでそれができるか、金融機関の経営者とよく話しながら始めたいと。
特に、民間の金融機関は、最近、民間の市場で大型の増資をやりました。大型の増資をしたということは民間から資本を集めたということですので、資本を提供した方は決して金融機関に不良債権の処理だけやってくれということを期待しているわけではない。このお金を活用して金融サービス業を展開してくれということでありますので、重要なモーメンタムが金融機関には今与えられたというふうに思っています。ここを上手にやはり金融当局と金融機関とが呼吸を合わせてやっていかなきゃいけない、こういうふうに認識しております。
この発言だけを見る →資産査定の基準の厳格化というのは、本来は金融機関が客観情勢の変化とか自分の財務内容の変化を見ながら、自らスタンダードを厳しくすべきところ、そのことと金融行政にプッシュされてやるということとのこの調和がいつも考えられていなければならない。金融庁は当然考えておられる。日本銀行もいつもそこは真剣に考える。
自己資本比率規制にしても、当初から矛盾をはらんだもろ刃のやいばの面があるというふうに認識されていることでございます。自己資本というものは、金融機関というのはおっしゃるとおりリスクを取っていくのが商売でございますので、自分がどれぐらいリスクを取っているかということをはっきり認識して、必要な資本をいつも蓄積しながら経営をしています。これは自己完結的な自主経営になるわけですけれども、しかし、その自己資本充実という自主的な努力を背後から支援するために、自己資本比率規制というものが後押しの措置として入ってくる。しかもそれが、国際的な舞台で活躍する金融機関については、いわゆるレベル・プレーイング・フィールド、共通のルールで後押しをしましょうと、こういうふうになっているんですけれども。
ところが、局面が非常に難しくなって、非常に多くの金融機関の財務内容が悪くなると、自己資本が予想以上に毀損されるというふうな状況になりますと、自己資本比率規制というものがやや自己目的化しちゃうと。自己資本比率規制を満たすためにということに比重が置かれ過ぎますと、本来は資本というのはリスクを取るためにあるわけですが、逆にリスクを取らないでおこうとすると、こういう方向に変わっていくと思います。
企業体としても大きな組織でございますから、経営者は必ずしもそういうふうに思っていなくても、やっぱり金融機関の末端の現場まで行きますと、リスクテークをしないという方向に極端に営業の姿勢が硬直化するという、そういう矛盾をはらんでいることは事実だと思います。金融庁も十分そこは注意してなさっておられること、私はよく承知しておりますし、日本銀行もそこは十分注意しなければいけない。
私自身、今、日本銀行に職を得まして、これからこの仕事にも真っ正面から取り組んでいかなきゃいけないと思っておりますが、金融機関の経営の健全性の努力は更に強力に推し進めると同時に、やっぱり金融機関を早く金融市場に招き入れると、この努力も非常に大事だというふうに思っています。
櫻井先生おっしゃったとおり、今、世界も日本も、従来とはがらっと変わって、新しい価値観を追求して、それをいかに実現していくかと。それは企業も個人もコミュニティーもそうですし、あらゆる努力をしていく場合に金融機関はそれをきちんとファイナンスでサポートしていかなきゃいけない。従来的な意味で高い企業収益を上げるビジネス活動だけではなくて、地域は地域として新しい価値を求めた行動も出ていくわけで、その場合は、やっぱり金融機関は従来的な意味の、狭い意味のバンキングという意識を超えて、やはり金融サービス業として、社会の一員として価値観の実現というものに十分加担していく努力も今もう求められているわけで、一方で健全化の努力、これも大変厳しい努力、この矛盾した両方の努力をいかに調和してやっていくかということに今、日本の課題は懸かっているというふうに思います。私、日本銀行でこれから仕事をさせていただきますが、どこまでそれができるか、金融機関の経営者とよく話しながら始めたいと。
特に、民間の金融機関は、最近、民間の市場で大型の増資をやりました。大型の増資をしたということは民間から資本を集めたということですので、資本を提供した方は決して金融機関に不良債権の処理だけやってくれということを期待しているわけではない。このお金を活用して金融サービス業を展開してくれということでありますので、重要なモーメンタムが金融機関には今与えられたというふうに思っています。ここを上手にやはり金融当局と金融機関とが呼吸を合わせてやっていかなきゃいけない、こういうふうに認識しております。
櫻
櫻井充#27
○櫻井充君 本当におっしゃるとおりだと思うんですね。
先ほど自己目的化というお話がありましたけれども、とにかくそこだけを中心にやられてきていることだと思いますし、それから、そのアメリカの私がお会いした会長、この方はアメリカでこの十年で十倍利益が上がっているんだそうですけれども、その方なんかの話だと、日本は金融機関がサービス業であるという原点を忘れてしまっているんじゃないだろうか、そこが一番大きな問題なんじゃないかなという話をされていました。
しかし、そこの中で、何回も言うんですけれども、サービス業として忘れてしまうような、自己目的化してしまうというようなところは、金融行政の僕は在り方だったと思うんですね。金融行政が過度に、確かに金融システムが崩壊するかもしれないと言われた九八年に、あれは金融機関自体に問題があったからなんでしょう。ですから、その金融機関自体に健全性を求めるということはよく分かるんですよ。ですが、現時点は金融機関だけの問題ではもうなくなっているんじゃないかなと、そういう気がしてならないんです。
ですから、ちょっとまた話はずれますが、日銀が幾ら金融緩和政策を取っていったとしても、随分やられていると思いますよ、しかし市場にはお金は回ってこないんです。これは資料をいただきましたけれども、結局、二年前と、日銀が当座預金を積み増そうが、金利をほぼゼロにしようが、公定歩合を引き下げようが、マネタリーベースは上がっているけれどもマネーサプライはほとんど増えていなくて、そういうことからして見てくると、日銀が幾らやっていったとしても、今の金融行政の在り方では私は難しいんじゃないのかなと、そういう気がしているだけなんです。
ですから、何回もそこのところの問題は自己資本規制じゃないのかなと思って話をさせていただいているのと、もう一つは、企業が設備投資をできないというのは、この先どういう社会になっていくのか分からないということと、もう一点は、金融機関、話をしてみると、優良企業が金融機関を信用してないんですね。これは、大企業は別に株を発行して市場から直接調達できるでしょうけれども、基本的にはこの国は、中小企業というのは間接金融の国ですから、その間接金融の国が銀行を信用できなくなってしまったら経済活動が停止してしまうというのはもう当然のことなんだと思うんです。その意味で、金融機関のやはり在り方を変えていかないと、幾ら日銀が努力されても私は無理なんじゃないのかなと、そう思っています。
そこで、こういう声もあるんですよ。このリレーションシップバンキングの懇談会の中で、もう金融庁は検査をしばらくやめてしまって、日銀考査だけでいいじゃないかと、そういう声もあるんです。お二人の方が日銀考査だけでいいんじゃないかというお話があるんです。これはなかなか答弁しづらいとは思うんですけれども、福井総裁として、こういう声をどうお考えでしょうか。
この発言だけを見る →先ほど自己目的化というお話がありましたけれども、とにかくそこだけを中心にやられてきていることだと思いますし、それから、そのアメリカの私がお会いした会長、この方はアメリカでこの十年で十倍利益が上がっているんだそうですけれども、その方なんかの話だと、日本は金融機関がサービス業であるという原点を忘れてしまっているんじゃないだろうか、そこが一番大きな問題なんじゃないかなという話をされていました。
しかし、そこの中で、何回も言うんですけれども、サービス業として忘れてしまうような、自己目的化してしまうというようなところは、金融行政の僕は在り方だったと思うんですね。金融行政が過度に、確かに金融システムが崩壊するかもしれないと言われた九八年に、あれは金融機関自体に問題があったからなんでしょう。ですから、その金融機関自体に健全性を求めるということはよく分かるんですよ。ですが、現時点は金融機関だけの問題ではもうなくなっているんじゃないかなと、そういう気がしてならないんです。
ですから、ちょっとまた話はずれますが、日銀が幾ら金融緩和政策を取っていったとしても、随分やられていると思いますよ、しかし市場にはお金は回ってこないんです。これは資料をいただきましたけれども、結局、二年前と、日銀が当座預金を積み増そうが、金利をほぼゼロにしようが、公定歩合を引き下げようが、マネタリーベースは上がっているけれどもマネーサプライはほとんど増えていなくて、そういうことからして見てくると、日銀が幾らやっていったとしても、今の金融行政の在り方では私は難しいんじゃないのかなと、そういう気がしているだけなんです。
ですから、何回もそこのところの問題は自己資本規制じゃないのかなと思って話をさせていただいているのと、もう一つは、企業が設備投資をできないというのは、この先どういう社会になっていくのか分からないということと、もう一点は、金融機関、話をしてみると、優良企業が金融機関を信用してないんですね。これは、大企業は別に株を発行して市場から直接調達できるでしょうけれども、基本的にはこの国は、中小企業というのは間接金融の国ですから、その間接金融の国が銀行を信用できなくなってしまったら経済活動が停止してしまうというのはもう当然のことなんだと思うんです。その意味で、金融機関のやはり在り方を変えていかないと、幾ら日銀が努力されても私は無理なんじゃないのかなと、そう思っています。
そこで、こういう声もあるんですよ。このリレーションシップバンキングの懇談会の中で、もう金融庁は検査をしばらくやめてしまって、日銀考査だけでいいじゃないかと、そういう声もあるんです。お二人の方が日銀考査だけでいいんじゃないかというお話があるんです。これはなかなか答弁しづらいとは思うんですけれども、福井総裁として、こういう声をどうお考えでしょうか。
福
福井俊彦#28
○参考人(福井俊彦君) 私は、率直に言いまして、それは日銀が評価されているというふうにはとても受け止められません。日銀に対する過大評価だと率直に申し上げます。
検査と考査は、従来からも重複感あるいは事務の負担感というものを金融機関に与え過ぎているという御批判をいただいています。したがって、事務負担は金融庁も日銀もなるべく先方に掛けないようにと努力はしていると思いますし、機能の面でも重複感をなるべく避けたいという努力はしているわけなんですが、しかしなお不十分な面があるかもしれない。そこは少なくとも日銀のサイドではよく点検したいと思いますが、やはり資産の査定といいますか、健全性のチェックという面ではある程度ダブらざるを得ない。
しかし、そのほかの面ではかなり機能が違っていまして、日銀の場合には、おっしゃいましたとおり、金融政策の効果浸透を、実際にこの効果を運んでくれるのは金融機関でございます。金融機関の機能がしっかりしてなきゃいけない。それから、皆様方がいろいろ取引をなさって、最終的にお金の決済をするネットワークを組んでいるのも金融機関でして、金融機関の一つでもその決済を事務のそごで欠落いたしますと日本全国の決済が瞬間に止まるというふうな重要な役割を担っているものですから、日銀の立場から見ますと、金融政策の重要な運び屋としての担い手、それから決済システムの担い手としての金融機関のノウハウが上がると、そこにグッドアドバイスを常にしなきゃいけないという役割がございます。
そういう面は金融庁とは全く違った仕事でございまして、その面にかなりウエートを置きながらこの仕事をしていきたい。ただし、健全性のチェックという点ではやはりある程度仕事がダブるということはやむを得ないし、特に現下のように健全性を進めなければ機能の向上も望めないと。両者は矛盾する面はあるけれども、これは両方やっていかなきゃいけないという大事な時期でございますので、そうやるべきではないかというふうに考えています。
この発言だけを見る →検査と考査は、従来からも重複感あるいは事務の負担感というものを金融機関に与え過ぎているという御批判をいただいています。したがって、事務負担は金融庁も日銀もなるべく先方に掛けないようにと努力はしていると思いますし、機能の面でも重複感をなるべく避けたいという努力はしているわけなんですが、しかしなお不十分な面があるかもしれない。そこは少なくとも日銀のサイドではよく点検したいと思いますが、やはり資産の査定といいますか、健全性のチェックという面ではある程度ダブらざるを得ない。
しかし、そのほかの面ではかなり機能が違っていまして、日銀の場合には、おっしゃいましたとおり、金融政策の効果浸透を、実際にこの効果を運んでくれるのは金融機関でございます。金融機関の機能がしっかりしてなきゃいけない。それから、皆様方がいろいろ取引をなさって、最終的にお金の決済をするネットワークを組んでいるのも金融機関でして、金融機関の一つでもその決済を事務のそごで欠落いたしますと日本全国の決済が瞬間に止まるというふうな重要な役割を担っているものですから、日銀の立場から見ますと、金融政策の重要な運び屋としての担い手、それから決済システムの担い手としての金融機関のノウハウが上がると、そこにグッドアドバイスを常にしなきゃいけないという役割がございます。
そういう面は金融庁とは全く違った仕事でございまして、その面にかなりウエートを置きながらこの仕事をしていきたい。ただし、健全性のチェックという点ではやはりある程度仕事がダブるということはやむを得ないし、特に現下のように健全性を進めなければ機能の向上も望めないと。両者は矛盾する面はあるけれども、これは両方やっていかなきゃいけないという大事な時期でございますので、そうやるべきではないかというふうに考えています。
櫻
櫻井充#29
○櫻井充君 総裁、債権の査定というのがございました、今のお話の中で。大企業を見る目と中小企業を判断する目というのは随分違うんだろうと思うんですね。財務諸表を見れば、大企業はある程度今後どうなのかということを予見することができるんだろうと思うんですけれども、中小企業というのはそれすら、財務諸表すら、今あるのかどうか分かりませんけれども、零細企業になってきたらそういうものが当てになるはずがないわけでして、と言ったら言い過ぎかもしれません。むしろ、景気動向の方に大きく影響を受けるわけですから、そういう意味において中小企業の債権というものの査定というのがすごく難しいんだと思うんですね。
今、健全性健全性という中で、取りあえずはまず何から始まるかというと、その査定から始まることになりますから、そこの査定自体が違っていれば健全性の指標は、そこにあと入力していくだけですから、健全性の数字というのは全然違ったものになってきてしまうんだと思うんですよ。
もう本当に釈迦に説法なんですけれども、要するに、大企業は資本金というのは市場から直接調達できますよね。だけれども、中小企業というのは資本金すら金融機関から依存しているという、これがほとんどですよ、これが実態ですよ。そういう意味で、全く形態が違うものだと思うんですよ。その形態が違っているものを、今は大分変わりつつあるのかもしれませんけれども、基本的に一律に見てしまおうと思ったところに大きな問題があったんじゃないのかなと、その査定の在り方自体が。私はここら辺、全くの金融のことは素人ですからよく分かりません。
ただ、皆さんからお伺いすると、我々は仕事が一発当たればいつでも良くなるんだと、だけれども、この景気の状況だからなかなか良くならないだけなんだけどねという声が圧倒的に多くて、それを一律に、今は違っているかもしれませんが、二期連続赤字だともう不良債権扱いとか、そういう形で査定し続けられたところに大きな問題があるんじゃないのかなと、そう思っているんです。その辺についていかがでしょうか。
この発言だけを見る →今、健全性健全性という中で、取りあえずはまず何から始まるかというと、その査定から始まることになりますから、そこの査定自体が違っていれば健全性の指標は、そこにあと入力していくだけですから、健全性の数字というのは全然違ったものになってきてしまうんだと思うんですよ。
もう本当に釈迦に説法なんですけれども、要するに、大企業は資本金というのは市場から直接調達できますよね。だけれども、中小企業というのは資本金すら金融機関から依存しているという、これがほとんどですよ、これが実態ですよ。そういう意味で、全く形態が違うものだと思うんですよ。その形態が違っているものを、今は大分変わりつつあるのかもしれませんけれども、基本的に一律に見てしまおうと思ったところに大きな問題があったんじゃないのかなと、その査定の在り方自体が。私はここら辺、全くの金融のことは素人ですからよく分かりません。
ただ、皆さんからお伺いすると、我々は仕事が一発当たればいつでも良くなるんだと、だけれども、この景気の状況だからなかなか良くならないだけなんだけどねという声が圧倒的に多くて、それを一律に、今は違っているかもしれませんが、二期連続赤字だともう不良債権扱いとか、そういう形で査定し続けられたところに大きな問題があるんじゃないのかなと、そう思っているんです。その辺についていかがでしょうか。