岩本荘太の発言 (農林水産委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○岩本荘太君 国会改革連絡会の岩本荘太でございます。
 昨日申し上げましたとおり、私は食料自給についていろいろと調査していただきたいと思います。また、今日は予算の審査、委嘱審査でもありますので、その辺もちょっと加味できたらと思っております。
 昨日は、出だしで食料自給に対する基本的理念といいますか、大臣からお話を伺いまして、究極的には安全保障である、私もそのとおりだと思っております。
 したがって、国内農業を守ると、そういう意味もあるかもしれませんけれども、それが究極というか、それが目的でない、そのことが第一義的な目的ではないというふうに思っておりますし、今日の議論でも、国内農業の面から見ますと、今日の議論でも自由貿易は先行き関税を限りなくゼロに近付けるというのが原則じゃないかというようなふうな議論もございましたけれども、それが自由貿易の理想だとは思いますが、そういう面からいくと、私は、悲観的な見方かもしれませんが、限りなくゼロに近付けば日本の農業は限りなくなくなると、姿になると、こういうふうに思っております。それでいいのかという問題があるんだと思います。
 といいますのは、私の認識では、日本の農業で外国農産物に勝つことができるかということですね。それを考えた場合、非常に悲観的になるわけでございまして、今のWTOの自由競争のルールで考えますと、要するに競争に勝たなければ自給率上がらない、国内の農産物が国際競争に勝たなければ自給率上がらないということですから、勝つための要素というのは価格と質しかないだろうと思うんですね。
 価格の面から見れば、これはいわゆるアメリカに象徴されるスケールメリットを活用した、あの土地の力を使ったあの農業にはもうとてもじゃないけど勝つすべもないというふうに私は思っておりますし、事実、日本よりもっと小さい国ですね、例えばシンガポールとか香港、今は中国でしょうけれども、ああいうところは元々農業というのをやっていけないんじゃないかという、あそこはもう物も入ってきてもいいんですけれども、外国からの農産品が入ってこざるを得ないんでしょうけれども、日本みたいにある程度の国土がある、こういうところで農業を放棄するということは、国土の問題からも大きな問題があると思っておるんですが。かといってアメリカみたいなところには勝てない。かといってアジアの労賃の安さにも勝てない。これは将来どうなるかはまだ分かりませんけれども、経済発展すればあるいは日本と同じような道をたどって労賃が高くなるかもしれませんけれども、ここ当分はそういうふうな面で勝てない。
 とすれば、質で勝つ。質というのもこれなかなか言うはやすくても、国内産だけが質がいいというわけでもないでしょうから、これもなかなか勝ちようがない。
 私は、そこで一つ、そういう中で一つ考えられるのは、安全、安心といいますか、そういうものも質の一種じゃないかと。そういうことであれば、あれですね、あるいは日本のものを選択してもらえるということでありますけれども、それは結局は消費者の選択に負うところが大きいということであって、これは生産者がどうしようがどうしようもないわけですね。
 したがって、そういう外国に勝って上げるということについてもそうですし、食料自給ということについても、結局、今申し上げたようなことを考えますと、結局消費者がどういうふうに考えてくれるか、消費者の意識に集約されるんじゃないかなというようなふうに考えるわけでございまして、先ほど言いましたように、このままの体制でいけば日本の農業というのは、当面は救ってある程度の方策を立てて生き延びるようなことはできるかもしれませんけれども、長期的に見れば安楽死になっちゃうというような認識でおるわけでございますから、この食料安保といいますか、安全保障の面からいって消費者に負うところが多いということは、結局、いわゆる消費者、国民的な認識が、認識をどうなのかということが大きな課題であると思うんです。
 そういう面で、農林省というのは食料自給ということを表に出して、基本法に載せたわけですから、その国民的なコンセンサスといいますか、こういう認識を、国民的な認識をどういうふうにとらえられておるのか、浸透していると思われているのか、あるいはそうでない、これからやらなきゃいけないというふうに考えておられるのか、その辺をまず一つお聞かせいただきたいと思います。

発言情報

speech_id: 115615007X00420030326_158

発言者: 岩本荘太

speaker_id: 17813

日付: 2003-03-26

院: 参議院

会議名: 農林水産委員会