石原葵の発言 (農林水産委員会)
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○政府参考人(石原葵君) この備蓄の問題につきましては、三年前になりますか、学識経験者、それから生産者団体、それから消費者団体及び流通業者から成ります備蓄運営研究会というのを設置いたしまして、これは平成十二年の十二月に設置しております。これは食糧庁長官の私的諮問機関でございますけれども、その研究会の場におきまして、一年をかけまして透明な議論を行ってきたところでございます。その結果が平成十三年の十二月に備蓄運営研究会報告として取りまとめられております。
その中で、備蓄の水準につきましては、一つには、過剰在庫が米価の低下圧力となること、それから二つ目には、主食以外への振り向けに伴いまして財政負担の増嵩を招くこと、それから三つ目には、需要に応じた売れる米づくりに支障を来すこと、こういうことから、過去の作況変動ごとに翌年の増産可能数量をも考慮いたしまして、十年に一度の不作や通常の不作が二年続いた事態等を想定いたしまして百万トン程度が適切とされたところでございます。
少し、それだけじゃお分かりにくいかと思いますので少し詳しく御説明させていただきますと、例えば十年に一度の不作というのは、作況指数でいきますと九二ということでございます。これの試算では、年間の需要量をこの場合九百万トンと置いておりますけれども、それで計算しますと、作況指数が九二ということになりますとどれぐらい不足するかということを置いております。これでいきますと、減耗分とかモチ米、もち等の需要量、この分引いたもので掛け算しますが、本来、年間供給必要量が八百五十五万トンのところを、作況が九二となりますと七百八十七万トンになります。すると、差引き六十八万トンが不足するということになります。それから、過去の不作時の例を見ますと、流通在庫が増加します。これは仮需要が発生するということでございまして、それが大体流通在庫の増大としまして十五万から三十万トンと見ております。それから、これはあくまでその在庫というのは六月末で我々は取りまとめておりますけれども、七月、八月、これにつきまして政府米で安定的にその分は供給しなきゃなりません。それを約十万トンと見ておりますけれども、これらを合計しまして、大体九十三万から百八万トンが必要だというふうにとらえているところでございます。
それからもう一つの考え方は、通常の不作、これは十年に一度が九二でありますのに対しまして、作況が九四ととらえておりますけれども、これが二年続いた場合に必要な数量といたしまして、これは統計的には三十ないし四十年に一度の割合で起こる事態でございます。これを、この場合は、次年度分は一年度分の不足の部分を生産調整を緩和することによって回復することを考えます。それ以外は考え方は同じでございますけれども、これでいきますと大体七十九万から九十四万トンが不足するということになります。
以上、そういうようなことをいろいろ検討いたしまして、我々は、先ほど申し上げましたように、百万トン程度が適切とされたところでございます。
それで、この備蓄運営研究会でいろいろ議論していただいたんですけれども、そのときに消費者の方から、消費者団体の方から言われましたのは、備蓄を多ければ多いほどということが一般消費者も含めて判断としてあろうかと思いますけれども、消費者はなかなか、備蓄にどれだけのコストが掛かっているかというのをよく分かっていない、その辺をやはり十分消費者に説明しない上で、しないままに、多けりゃ多いほどいいとか、そういうことを判断するのは問題ではないかというのを指摘があったところでございます。
あくまでも備蓄につきましては、そのコストのことを十分検討してやるべきだというお話もございまして、我々、そういう判断から、先ほども申し上げましたようないろんな場合を想定いたしまして百万トン程度が適切と、こう考えた次第でございます。