田英夫の発言 (武力攻撃事態への対処に関する特別委員会)
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○田英夫君 本当に人類の歴史は残念ながら戦争の歴史でありました。しかし、今冷静に考えると、これ以上戦争というものをやっていいのか、考えなければいけない状態にある。世界じゅうの人が考えなければいけないと思いますよ。
戦争が終わったときに、今の憲法を作る、特に第九条を作る中心になられた時の総理大臣、幣原喜重郎さんが、後に後輩に対してこういうことを言っておられる。
自分はあの広島、長崎の原爆の体験の中から、もう日本は二度と再び戦争をしてはならないと思う。じゃ、どうしたらいいのか。それには武器を持たないことだと思い至った。つまり、非武装だ。非武装などと言うと狂気のさたと言われるかもしれない。しかし、戦争で人間が殺し合うことと非武装とどっちが狂気のさただろうかと、こういうことを言っておられる。それが凝縮したのが憲法第九条だということであります。
私の戦争の体験の中からも、本当に明日の朝までに特攻隊を志願するかどうか決めろと言われたときの苦悩ですよ。これは本当に二度と再び我々の後輩にそういうことを体験させてはならないと思いましたね。
多くの戦友が死んでいきました。そういう中で、彼らは、ちょうど私どもは二十二、三歳、大学に入ったばかりで学徒出陣で出ていきましたから、本来なら前途洋々たる人生があるはず。それを戦争のためにそこで断ち切られて命を失ったと。正に無念の思いですよ。
こういうことを二度と再びやってはならないというその気持ちから申し上げるんですが、戦争というのは要するに人間が人間を国家の名において殺すことですよ、と私は本当に思います。殺す話ですよ。だから、兵器というものはいかに効率よく相手を殺すかということをずっと人間は考えてきた。弓矢から始まって、鉄砲になって大砲になって、そして今核兵器ですよ。生物化学兵器ですよ。
今度のイラク戦争で使われましたクラスター爆弾というのを自衛隊も持っている。このクラスター爆弾というのは、ベトナム戦争で使われたボール爆弾が進歩といいますか、改良されたものです。私もベトナム戦争にジャーナリストとして取材に行きました。そのときに使われたのがボール爆弾という、野球のボールぐらいの大きさで、真ん中のあんこに当たるところに火薬が入っている。周りが鉛で、その鉛の中にちょうどパチンコの玉ぐらいの鋼鉄の弾が埋め込んである。それを三百個ぐらい入れる大きな容器に入れて、戦闘機が、戦闘爆撃機が抱いて相手の上に行って投下すると、空中でそれが開いて中から数百個のボール爆弾が落ちてくる。地上に激突すると爆発する。そして、このボールが、鋼鉄の弾が飛び散る。正に殺人兵器です。それを今度改良して、缶ビールぐらいの大きさのようですけれども、子爆弾が飛び出してくるのはクラスター爆弾ですよ。殺人兵器、しかも極めてむごたらしく人を殺す、それを自衛隊が持っているというのは一体どういうことですか。専守防衛の自衛隊がこれは何に使うんですか。どういう場面で使うんですか。その目的は、防衛庁長官、どういうことなんですか。