国井正幸の発言 (武力攻撃事態への対処に関する特別委員会)
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○国井正幸君 第一班につきまして御報告いたします。
派遣委員は、山崎委員長、榛葉理事、山口理事、小泉理事、椎名委員、岩本委員、大江委員及び私、国井の八名で、去る五月二十九日、福井市において公聴会を開催し、五名の公述人より意見を聴取いたしました。
まず、公述の要旨を申し上げます。
最初に、福井県商工会議所連合会会頭の江守幹男公述人からは、法治国家である以上、有事法制の整備は当然であり、今回の武力攻撃事態対処法はもっと早く整備しておくべきものであり早期成立を期待する、テロや不審船、拉致事件により多くの住民は不安を感じており、エネルギー基地としてテロへの関心は有事以上に高い、政府のテロ、不審船対策への取組の態勢、今後の作業スケジュールが示されれば有事法制がより整備されたものとなる、有事や緊急時に備えた法制は平時にこそ整備すべきである、との趣旨の意見が述べられました。
次に、全国原子力発電所所在市町村協議会会長であり敦賀市長の河瀬一治公述人からは、原子力発電所は、地域住民の安全、安心が確保され地域住民から信頼されることが基本である、米国の同時多発テロは原子力発電所に対するテロ行為が甚大な被害をもたらすことを連想させ立地地域住民等に不安感を抱かせるものであった、原子力発電所における武力攻撃事態への対処については、電気事業者や市町村の能力を超えている部分もあり、その特殊性から、国が主体となって、地方公共団体等と相互に連携し万全の措置を講じていただきたい、との趣旨の公述が述べられました。
次に、福井大学助教授の塚田哲之公述人からは、武力攻撃事態の定義の修正後も、周辺事態において予測事態が併存した問題は残存している、国会の関与は、事後関与となっており、対処措置の終了に際しても、国会の議決では自動的に対処措置が終了しない間接的なものにとどまる、基本的人権の尊重では、予測事態時から人権制約の可能性を一般的に承認しており、公共の福祉による制限に軍事的公共性を含むほか、最大限に尊重という文言が、有効な歯止めになるか疑問が残る、との趣旨の意見が述べられました。
次に、同志社大学助教授の村田晃嗣公述人からは、長年の懸案に野党の建設的な意見が取り込まれ法案が衆議院を通過し、参議院で審議していることを高く評価する、周辺事態法に続き、有事法制が成立することで日米安保条約の五条及び六条の事態に関する国内法整備が進むことになり、日本の安全保障の観点から評価する、しかし、全般的な問題として、内閣総理大臣の職務権限の継承順位について平時から決めておく必要がある、危機管理庁のような組織の在り方の検討に当たっては、省庁間の権限を実効的に調整できるような組織にする必要があるとの趣旨の意見が述べられました。
最後に、前北陸中学・高校校長の村田嘉孝公述人からは、三法案が我が国の平和と安全を図る重要な法案であり早期成立を期すべきである、武力攻撃事態対処法案は、武力攻撃事態における基本理念、国、地方自治体の責務、役割を明確にしており、自衛隊の行動の円滑化を促進する枠組みが準備されていることを評価する、内閣総理大臣への権限集中は大事だが、監視・抑制機関が必要である、当地域はテロ、不審船事案の発生が危惧されており、その対応策を促進すべきである、国民の協力の基本となる愛国心ひいては人を愛する心をはぐくむ施策を推進していくことが重要であるとの趣旨の意見が述べられました。
これらの公述人の意見に対し、派遣委員より、国民保護法制に関する自治体の長としての懸念、避難のための自動車道の整備状況、米国の先制攻撃戦略の我が国への影響、有事における消防活動の問題点、基本法のあるべき姿、有事に関する教育の果たす役割、危機管理庁の必要性、有事における経済活動の自由の制約、有事における民間資機材の活用、基本的人権の保障、有事法制に対する敦賀市民の懸念と不安、指定公共機関等による対米支援、法案に対する評価、安全保障関連法制の制定と周辺諸国への配慮等について質問がなされるなど、熱心な議論が行われました。
なお、会議の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はこれによって御承知願います。
以上で第一班の報告を終わります。