白川哲久の発言 (文教科学委員会)

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○政府参考人(白川哲久君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のように、この新しい機構が発足をいたしますと、保有することになります船舶は、現在海洋科学技術センターが所有をしております五隻に加えまして、東京大学の海洋研究所の方から移管されます二隻の船、それから、先生今お触れになりました現在建造中の地球深部探査船、「ちきゅう」という愛称が付いておりますが、それを合わせまして合計八隻になる予定でございます。
 御質問でございますので、これまたちょっとお時間をいただきまして各船の目的と運航の状況につきまして簡単にこの場をかりまして御報告させていただきたいというふうに思います。
 まず、海洋科学技術センターの方からまいりますと、支援母船の「なつしま」というのがございます。これは、これまた非常に機能の高い無人探査機ハイパードルフィンというのを持っておりますが、世界でただ一つ超高感度のハイビジョンのカメラを搭載した無人探査機でございまして、これの支援をするための母船、これが「なつしま」でございます。三千メーターまでの海域における無人探査等に携わっております。
 それから、海洋観測船の「かいよう」というのがございまして、これは多目的の海洋調査船でございます。いろんな海洋観測や海底の構造調査等を実施をしております。
 三隻目が、支援母船の「よこすか」というものを持っております。これは、先ほどちょっと触れました世界で一番深いところに潜れる有人の潜水調査船「しんかい六五〇〇」というのがございますが、これの母船でございます、これの支援母船でございまして、この「しんかい」を使いまして深度六千五百メーターまでの海域における有人探査を実施をしておるわけでございます。
 四つ目が、深海調査研究船の「かいれい」というのを持っておりまして、これも先ほどちょっと触れましたが、世界で一番深い、無人でございますけれども、世界で一番深い一千百メーターの潜航能力を有します、失礼いたしました、一万一千メートルでございます。一万一千メーターの潜航能力を有します「かいこう」という無人探査機がございますが、これのやはり支援をするための母船でございまして、いろんな海域の無人探査を実施をしております。
 それから、非常に大型の海洋地球研究船「みらい」というのを持っております。これは実は、御存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、昔、原子力船「むつ」というのがございましたですけれども、原子力船「むつ」が実験航海を終えました後、原子炉を外しまして、それを海洋研究船として改造したものでございます。世界最大級の研究船でございまして、海洋における熱循環とか物質循環等の解明あるいは海洋観測のブイ、先ほどトライトンブイというのを御紹介いたしましたが、そういうものを展開をするというふうな仕事をしております。
 それで、今五つ御紹介したわけですが、このうち「かいよう」という観測船は、これは専らセンター自身の観測調査業務に使用しておるわけでございますけれども、その他の四隻につきましては、センターによる使用だけではございませんで、公募によりまして、大学、気象庁、海上保安庁といった他省庁や民間等の外部の研究者からも広く研究課題を募りまして、採択された研究課題に基づいて運航しておるところでございます。
 それから、今度は東京大学海洋研究所の方を御説明いたします。
 ここは現在二隻の研究船を持っておるわけでございますが、まず小さい方は、研究船淡青丸というのがございまして、これは比較的小ぶりの研究船でございますので、内航中心と申しますか、日本近海における調査研究に当たっております。それから、もう一隻は中型の研究船でございまして、白鳳丸というのがございます。これは外航中心の研究船ということで、太平洋とかインド洋などに出掛けていきまして、長期間の航海での調査研究を実施をしております。
 この二つの船は、いずれも全国の共同利用施設といたしまして、全国の大学の研究者から研究課題を公募いたしまして、採択された研究課題に基づいて運航しておるわけでございます。
 それから最後に、先生がお触れになりました地球深部探査船「ちきゅう」でございますけれども、これは現在建造中でございますが、世界で一番深い完成いたしますと掘削能力を備えました船になる予定でございまして、最大で水深四千メーター、さらにその下に海底下深度七千メーターまで掘り進むことができる能力を備える予定でございます。
 この「ちきゅう」につきましては、日本、アメリカ、ヨーロッパ諸国等が参加して行われます多国間の国際協力プロジェクトがございまして、統合国際深海掘削計画と呼んでおりますが、これに沿って国際的な運用がなされる予定になっております。二〇〇五年度、平成十七年度ごろの完成を目指しまして、現在鋭意建造中でございます。
 今御報告いたしましたように、現在海洋科学技術センターが持っております船あるいは東京大学の海洋研究所が保有をしております船の運航につきましては、他省庁や民間の研究者による共同利用を実施しておりますし、あるいは「ちきゅう」のようなものは国際協力によって海外の研究者も使うということになるわけでございまして、共同研究等の形態を取りまして各種のプロジェクト、これを他省庁や民間と連携を取りつつ進めておるところでございます。この基本的な姿勢は、海洋研究開発機構となりました後も当然継続されるべきものでございまして、積極的に他省庁との連携や民間との協力を図ってまいりたいと思っております。

発言情報

speech_id: 115615104X00920030422_016

発言者: 白川哲久

speaker_id: 34101

日付: 2003-04-22

院: 参議院

会議名: 文教科学委員会