山花郁夫の発言 (法務委員会)
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○衆議院議員(山花郁夫君) 原案では、抵当権者に対抗することができない賃貸借に基づく抵当建物の占有者に対し、建物の競売による売却のときから三か月間は建物を明け渡さなくてもよいこととしております。これは、競売による建物の売却によって、突然に生活であるとか営業の本拠から退去を求められることによって賃借人が被る不利益を避けるためなんだろうと推察をされます。
ただ、今、千葉委員からも御指摘がございましたように、価値権と利用権の調和ということで、どの辺で調整をするかというのは大変難しい問題でありまして、普通、マンションなんかは二年間ぐらいで契約するじゃないかという御指摘については、個人的には、ああ、なるほどと思うところもあるんですが、こうした、合意ができましたのは六か月というところが衆議院側のところでございます。
と申しますのも、衆議院で参考人の質疑などを行ったときに、確かに健常者であるとか若年であれば三か月ぐらいあれば引っ越しの準備をしたりとか、そういった転居先を求めたりとかいうことは十分可能なのかなという反面、お年寄りであるとか、あるいは特にシングルペアレントの方、子供を育てながら離婚をされているケースであるとか、当初より法律婚にない方であるとか、そういったシングルペアレントの方などでは、実際、保証人を求められて、よもや別れた夫の方を保証人に立てるわけにもいきませんし、お父さん、お母さんを保証人に立てると、今度は、この人はちゃんと収入あるのかというようなことを聞かれて、なかなか家を、転居先を見付けるのも容易なことではないというようなお話も伺いまして、そうであるとすると、生活の本拠から退去を求められることによって賃借人が被る不利益を避けるという趣旨を全うするためには、猶予の期間を三か月ということではいささか不十分ではないかということで、これを六か月と修正することによって、建物、競売建物の賃借人が被る不利益をより少なくすべきであると考えたためであります。
ただ、一方、価値権の方も無視することはできませんが、明渡し猶予期間中は、競売建物を買い受けた者はその建物を自ら使用することができないこととなります。ただ、六か月という程度であれば、競売物件を買い受けようとする者の意欲減退によって円滑な売却が阻害されるという問題も生ずるおそれが少ないものと考えまして、したがいまして修正案の方では、明渡し猶予の期間を買受人の買受けのときから六か月としたものでございます。