大野市太郎の発言 (法務委員会、厚生労働委員会連合審査会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○最高裁判所長官代理者(大野市太郎君) お答えいたします。
この法案では、医師である精神保健審判員と裁判官とが合議をして処遇についての判定をするということになっております。正に、精神保健審判員につきましては医師としての知見に基づく判断が期待されているわけでありまして、一方、裁判官に対しましては、対象行為の内容ですとか当時の精神状況等を考慮しつつ、精神科医による鑑定結果の合理性や妥当性の有無を吟味するとともに、本人の病状や生活環境等を考慮して、治療の継続が確保されるかどうか、同様の行為を行うことなく社会に復帰することができるような状況にあるかどうかといった点を勘案した上で精神保健審判員と十分に協議して処遇の要否、内容を判断することが期待されていると承知しております。
したがいまして、裁判官の判断は基本的には法律に関する学識経験に基づくものではありますけれども、委員御指摘のとおり、精神医学等に関する基礎知識も必要であることはおっしゃられたとおりであろうかと思います。
現在のそれでは研修状況はどうかということをまず先にお話しいたしますが、現在におきましては、責任能力の有無等の判断という過程を経まして、精神鑑定の合理性や妥当性の判断を求められる場合が少なくありません。裁判官は、具体的な事件の処理を通じまして精神医学等に関する知識、能力をそこで養ってきているわけでありますが、さらにその能力向上のために、司法研修におきまして精神医学に関する研修等を行っておりますし、また各裁判所で鑑定研究会というものを催しておりまして、そこで精神医学の問題を取り上げているということもございます。
今後でございますけれども、この法案が成立した場合には、さらに裁判官と今度、合議体を組むことになります精神保健判定員との間での研究会を考えております。それ以外に裁判官に対しましては、司法研修所におきまして本制度に関する研修を行いまして、その適切な運用に努めてまいりたいというふうに考えております。
以上であります。